前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
要点刑法221条の逮捕等致死傷罪は、逮捕監禁罪を犯して人を死傷させた場合に成立する結果的加重犯で、傷害の罪と比較して重い刑により処断される。致死傷の故意は不要である。
Q · 部屋に閉じ込めただけなのに、相手が勝手に怪我をしたら罪になるの?
監禁中に相手が死傷すれば、傷害罪と同じ重さで処断されます
刑法221条は逮捕等致死傷罪を定めます。逮捕監禁罪(220条)を犯し、その結果として人を死傷させると、致傷は傷害罪(204条)、致死は傷害致死罪(205条)と比較した重い刑で処断されます。これは結果的加重犯であり、怪我や死亡について故意も認識も不要です。閉じ込められた相手が逃げようとして飛び降りて骨折した場合でも、監禁行為と負傷に相当因果関係があれば成立します。「怪我させる気はなかった」という弁解は成立を妨げません。
喧嘩の流れで相手を車に乗せたまま走り出した、別れ話のもつれで恋人を部屋から出さなかった、借金取りが債務者をビルの一室に何時間も留め置いた。これらはすべて刑法220条の逮捕監禁罪だが、その最中に相手が怪我をしたり死んだりすると、刑が一段跳ね上がる。それが221条である。「前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する」。あなたが押さえるべき核心は二つ。第一に、これは結果的加重犯であり、怪我をさせる意図があったかは問われない。閉じ込めた相手が逃げようと窓から飛び降りて骨折すれば、あなたは傷害罪と同じ重さで裁かれる。第二に、致傷は傷害罪(204条、最長15年)、致死は傷害致死罪(205条、3年以上の拘禁刑)と比較され、重い方の刑で処断される。監禁という入口の軽い罪が、出口では桁違いの量刑になって返ってくる。
逮捕等致死傷罪は、逮捕監禁罪(刑法220条)を犯し、その結果として人を死傷させた場合に成立する結果的加重犯である。基礎となる監禁の故意があれば足り、致死傷の結果について故意や認識は要しない。致傷は傷害罪、致死は傷害致死罪と比較して重い刑により処断される。
逮捕監禁罪(刑法220条)を犯し、その結果として人を死傷させた場合に成立する結果的加重犯です。221条が根拠で、傷害の罪と比較して重い刑で処断されます。
致傷は傷害罪(204条)と比較され、その上限である15年以下の拘禁刑の枠で処断されます。致死は傷害致死罪(205条)と比較され、3年以上の拘禁刑となります。
基礎となる犯罪に故意があれば、重い結果について故意がなくても加重処罰される犯罪類型です。221条では監禁の故意だけで、死傷の故意は不要です。
監禁致死(221条)は傷害致死罪(205条)と比較して重い刑で処断されます。結果として両者は同等の重さの量刑枠に置かれます。
公訴時効は監禁致傷が10年、人を死亡させた監禁致死が20年とされます(刑事訴訟法250条、最新の改正状況をご確認ください)。
致傷が軽微で、初犯・反省・示談などの事情が積み重なれば執行猶予の余地があります。逆に致死や重い後遺症があれば実刑の可能性が高まります。
可能です。起訴前に被害者と示談が成立すると、致傷が軽い事案では起訴猶予の余地が出ます。起訴後の示談は主に量刑に影響します。
220条の逮捕監禁罪は3月以上7年以下ですが、221条はそこに死傷の結果が加わり、傷害罪・傷害致死罪の枠まで刑が引き上げられます。
なりえます。監禁の成立に物理的な施錠は必須ではなく、脅迫や威圧で「出られない」状況を作れば足ります(刑法220条)。出ようとすれば暴力を振るう、車を停めないといった心理的・状況的な拘束も含まれます。業界裏話ヒント:弁護人がまず確認するのは、被害者が客観的に離脱可能だったかという一点。施錠の有無より、相手が現実に出られると認識できたかが分水嶺で、ここを崩せれば監禁の故意自体を争える余地が出る
監禁から逃れようとする過程での負傷は、監禁行為と相当因果関係があると評価されるのが実務の傾向だからです(刑法221条)。逃走中の転落・飛び降りも、監禁という危険な状況が生んだ結果と見られます。業界裏話ヒント:ここで弁護側が狙うのは因果関係の遮断。相手の行動が常軌を逸して予測不能だった、と立証できれば致傷結果を切り離し、220条単独に引き下げられる可能性がある。逃走態様の客観的証拠(ドラレコ、防犯カメラ)が勝負を決める
なります。221条は結果的加重犯で、必要なのは監禁の故意だけ、怪我や死亡については故意も認識も不要です。閉じ込めた事実と死傷の因果関係があれば成立し、致傷は傷害罪(204条)、致死は傷害致死罪(205条)と比較した重い刑で処断されます。業界裏話ヒント:意図がなかったという供述は成立を妨げませんが、量刑では効きます。計画性のなさ、偶発性、反省と示談を積み上げることで、同じ条文でも実刑か執行猶予かが分かれる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 成立要件 | 221条:監禁の故意 + 死傷の結果 + 相当因果関係 | — |
| 死傷結果への故意 | 不要(結果的加重犯) | — |
| 法定刑の枠 | 傷害罪・傷害致死罪と比較した重い刑で処断 | — |
| 争点の中心 | 監禁行為と死傷との相当因果関係 | — |
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