第二百二十五条の二又は第二百二十七条第二項若しくは第四項の罪を犯した者が、公訴が提起される前に、略取され又は誘拐された者を安全な場所に解放したときは、その刑を減軽する。
要点刑法 228 条の 2 は、身代金目的略取等の犯人が公訴提起前に被害者を安全な場所へ解放したとき、その刑を必ず減軽すると定める必要的減軽の規定である。
Q · 誘拐犯が起訴される前に人質を返したら、刑は本当に必ず軽くなるの?
はい、起訴前に安全に解放すれば刑は必ず軽くなります
刑法 228 条の 2 は「その刑を減軽する」と定める必要的減軽の規定です。身代金目的略取等(225 条の 2)や収受等(227 条 2 項・4 項)の罪を犯した者が、公訴が提起される前に被害者を安全な場所へ解放すれば、裁判官は刑を必ず一段減軽しなければなりません。要件は、対象犯罪であること、起訴前であること、安全な場所への解放です。逮捕・勾留後でも起訴前なら間に合います。ただし未成年者略取(224 条)や営利・わいせつ目的の略取(225 条)には適用されません。
身代金目的で人をさらった犯人が、起訴される前に被害者を安全な場所へ解放すれば、裁判官は必ず刑を軽くしなければならない。それが刑法228条の2だ。多くの人は「誘拐犯に情けをかける必要があるのか」と感じる。だがこの条文の狙いは犯人の救済ではなく、人質の命を救うことにある。追い詰められた犯人が「もう返しても罪は同じだ」と思えば、口封じに被害者を殺しかねない。だから国家はあえて取引を差し出す、安全に返せば刑を減らすと。注意すべきは、これが「減軽できる」ではなく「減軽する」という必要的減軽だという点。裁判官に裁量はなく、要件を満たせば刑は必ず下がる。さらに対象は身代金目的の略取(225条の2)などに限られ、普通の誘拐には適用されない。返すタイミングは「起訴前」、逮捕された後でも起訴までに返せば間に合う。
刑法 228 条の 2 は、身代金目的略取等および収受等の罪について、犯人が公訴提起前に被害者を安全な場所へ解放した場合に刑の必要的減軽を認める規定である。裁判官の裁量を排し、要件を満たせば刑は必ず一段減軽される点に特徴があり、人質の生命・身体の保護を目的とする政策的規定と位置づけられる。
裁判官に拒む裁量がなく、要件を満たせば必ず刑を減軽しなければならない減軽です。「できる」とする任意的減軽と区別され、刑が機械的に一段下がります。
刑法 225 条の 2 第 1 項の身代金目的略取罪は無期または 3 年以上の懲役と重く、だからこそ 228 条の 2 の解放減軽が人質の命を守る誘因として機能します。
被害者が自力で生命・身体の危険なく保護を受けられる状態を指します。人通りのある公共の場での解放や警察への通報など、客観的に安全が確保される必要があります。
そもそも被害者を現に略取・誘拐していなければ「解放」が観念できません。略取が既遂で人質を確保した後、起訴前に安全解放した場合に適用されるのが典型です。
解放による減軽は犯人ごとに判断されます。実際に解放に関与・寄与した者に効果が及び、関与しなかった共犯者には当然には及びません。
可能です。起訴前の安全解放(228 条の 2)に加えて自首(刑法 42 条)が重なれば、減軽事由が積み重なり量刑がさらに下がる余地があります。
対象です。身代金目的略取罪は法定刑が重い重大事件であり、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律 2 条により裁判員裁判で審理されます。
必要的減軽として、まず法定刑が法律上一段引き下げられ、その減軽後の刑の範囲内で量刑が決まります。一般情状とは異なり起点そのものが下がります。
はい。刑法228条の2は「その刑を減軽する」と定めており、裁判官の裁量ではなく必ず減軽しなければならない必要的減軽です。要件は、身代金目的の略取など対象犯罪であること、起訴前であること、安全な場所に解放したこと。業界裏話ヒント:これは犯人への温情ではなく、人質を生きて返させるための政策です。犯人が「返しても無駄だ」と思えば口封じに走る、それを防ぐために国家があえて取引を用意した。だから減軽は「できる」ではなく「する」と強制されている
いいえ。228条の2の対象は身代金目的の略取等(225条の2)と、その幇助目的の収受等(227条2項・4項)に限られます。営利・わいせつ目的の略取(225条)や未成年者略取(224条)には、この条文は適用されません。業界裏話ヒント:対象外の犯罪でも、犯行を途中でやめた中止犯(刑法43条但書)や自首(刑法42条)で別途減軽の道が残ることがある。「返したのに減らない」と諦める前に、どの減軽事由が使えるか弁護人と総ざらいする価値がある
間に合う可能性があります。条文の区切りは「公訴が提起される前」、つまり起訴の前であって逮捕の前ではありません。逮捕・勾留されていても、検察官が起訴する前に被害者を安全な場所へ解放すれば必要的減軽の対象です。業界裏話ヒント:逮捕後はすでに被害者の居場所が判明していることが多く、この減軽が現実に問題となる場面は限られます。だからこそ、共犯者がまだ被害者を確保している事案では、起訴までの数日間が勝負になる。時間との戦いだという感覚を持つ弁護人かどうかで結果が変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 減軽の性質 | 228 条の 2:必要的減軽(必ず減軽) | — |
| 適用対象 | 身代金目的略取等・収受等に限定(225 条の 2、227 条 2 項・4 項) | — |
| 要件・タイミング | 公訴提起前に被害者を安全な場所へ解放 | — |
| 裁判官の裁量 | なし(要件充足で必ず減軽) | — |
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