未成年者の知慮浅薄又は人の心神耗弱に乗じて、その財物を交付させ、又は財産上不法の利益を得、若しくは他人にこれを得させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法 248 条の準詐欺罪は、未成年者の知慮浅薄や人の心神耗弱に乗じて財物を交付させた者を十年以下の拘禁刑に処する。詐欺罪と違い、騙す行為がなくても成立する。
Q · 本人が自分でハンコを押した契約でも、準詐欺罪で訴えられるの?
はい。騙していなくても、弱みにつけ込めば成立します。
刑法 248 条の準詐欺罪は、未成年者の知慮浅薄または人の心神耗弱に乗じて財物を交付させ、または財産上不法の利益を得た者を十年以下の拘禁刑に処します。詐欺罪(246 条)と違い、嘘をついて錯誤に陥らせる必要はありません。本人が同意していても、その同意が判断能力の弱さにつけ込んで引き出されたものなら成立します。認知症の親や判断能力の低下した身内が標的になった場合、警察に「本人が同意しているから詐欺ではない」と言われても、248 条という別の入口があります。
認知症が進んだ母の通帳から、出入りの業者が言葉巧みに次々と高額契約を結ばせていた。あるいは世間知らずの高校生に、うまいことを言って高価な物を引き渡させた。こうした場面で、相手は必ずしも嘘をついていない。ここが準詐欺罪の核心だ。普通の詐欺罪(246条)は、相手を騙して錯誤に陥らせることが必要になる。だが準詐欺罪は違う。未成年者の知慮浅薄、つまり世間知に乏しく判断が未熟な状態、あるいは人の心神耗弱、つまり精神的な判断能力が著しく低下した状態に「乗じる」だけで成立する。積極的に騙す必要すらない。相手の弱みにつけ込んで財物を出させた、財産上の利益を得た、それだけで十年以下の拘禁刑だ。あなたの親が、子が、判断能力の弱った身内が標的にされたとき、警察に「これは詐欺じゃない、本人が同意してる」と言われても、引き下がる必要はない。248条という別の入口がある。
準詐欺罪は、未成年者の知慮浅薄または人の心神耗弱に乗じて、財物を交付させ、または財産上不法の利益を自己もしくは第三者に得させる行為を処罰する財産犯である。欺罔行為を構成要件とせず、相手方の判断能力の不十分さを認識して利用する点で詐欺罪(刑法 246 条)と区別される。法定刑は十年以下の拘禁刑。
未成年者の知慮浅薄または人の心神耗弱に乗じて財物を交付させたり財産上の利益を得る犯罪です。刑法 248 条が根拠で、相手を騙さなくても弱みにつけ込めば成立し、十年以下の拘禁刑が科されます。
詐欺罪(246 条)は欺罔行為で相手を錯誤に陥らせることが必要ですが、準詐欺罪(248 条)は嘘がなくても、判断能力の弱さに乗じるだけで成立します。被害者が未成年者・心神耗弱者に限定される点も違いです。
法定刑が十年以下の拘禁刑のため、公訴時効は 7 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 4 号)。起算点は犯罪行為が終わった時で、継続的な搾取なら最後の被害行為の時から数えます。
精神的な判断能力が著しく低下した状態を指します。医学的診断名ではなく法的評価で、認知症の進行や精神障害により事理弁識能力が大きく減退している場合などが当たります。
十年以下の拘禁刑です(令和 7 年 6 月 1 日施行の改正で「懲役」から「拘禁刑」に変更)。詐欺罪・恐喝罪と同じ重さで、罰金刑の選択肢はありません。
準詐欺罪自体は親告罪ではありません。ただし配偶者・直系血族・同居親族との間で犯した場合は親族相盗例(244 条)が準用され(251 条)、刑が免除されたり告訴がなければ起訴できない場合があります。
あります。刑法 250 条が詐欺・準詐欺・恐喝の未遂を処罰すると定めており、財物の交付や利益の取得に至らなくても、実行に着手すれば未遂として処罰される余地があります。
警察(生活安全課)への相談・告訴、検察への告訴のほか、消費生活センター、地域包括支援センター、弁護士会の法律相談が窓口になります。刑事と並行して成年後見や契約取消しの民事手続も進められます。
訴えられます。準詐欺罪(刑法248条)は、その『納得』自体が判断能力の弱さにつけ込んで引き出されたものなら成立します。本人の同意は無罪の決め手にはなりません。業界裏話ヒント:警察の窓口では『本人が同意しているなら詐欺ではない』と門前払いされることがある。だが詐欺(246条)と準詐欺(248条)は別の条文だ。相談の最初に『準詐欺、刑法248条で』と条番号を出せるかどうかで、対応が変わることがある
正式な診断がなくても、当時の言動・記録・周囲の証言から心神耗弱が認定されることはあります。これは医学的診断名ではなく法的評価です(刑法248条)。業界裏話ヒント:被害後に慌てて診断を取っても『契約当時の状態』の立証は難しい。介護記録、ケアマネのメモ、日付入りの家族の LINE、こうした日常の断片が決定的証拠になる。気付いた時点で過去の記録を時系列でかき集めておく
2022年4月以降、18歳は成年なので『未成年者の知慮浅薄』には当たらず、準詐欺罪は使えません。ただし明確な嘘があれば詐欺罪(246条)、契約面では消費者契約法や特定商取引法のクーリングオフが武器になります。業界裏話ヒント:成年年齢引き下げで18歳・19歳は親の同意なく契約でき、取消しも難しくなった。この世代を守る主戦場は刑法ではなく消費者保護法。クーリングオフ期間は短いので、気付いたら即動く
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 成立に必要な行為 | 248 条準詐欺:知慮浅薄・心神耗弱に乗じる(欺罔不要) | — |
| 被害者の属性 | 未成年者・心神耗弱者に限定 | — |
| 法定刑 | 十年以下の拘禁刑 | — |
| 未遂処罰 | あり(250 条) | — |
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