拘禁刑に処せられた者に改悛の状があるときは、有期刑についてはその刑期の三分の一を、無期刑については十年を経過した後、行政官庁の処分によって仮に釈放することができる。
要点刑法28条は、改悛の状がある拘禁刑受刑者について、有期刑は刑期の3分の1、無期刑は10年を経過した後、行政官庁の処分で仮釈放できると定める。
Q · 無期懲役は本当に10年で出られるの?
いいえ、10年は審理可能になる入口で自動釈放ではありません
刑法28条により、有期拘禁刑は刑期の3分の1、無期拘禁刑は10年を経過した後に仮釈放の審理が可能になります。ただし釈放するかどうかは地方更生保護委員会の裁量で、改悛の状・再犯のおそれ・帰住先の有無まで総合判断されます。無期刑受刑者の平均在所期間は30年を超え、一生出所できない者も少なくありません。釈放後も残刑が満了するまで保護観察が続きます。
「無期懲役は10年で出られる」という話を聞いたことがあるかもしれない。その出どころがこの条文だ。刑法28条は、拘禁刑(2025年6月の改正前は懲役・禁錮)に処せられた者に「改悛の状」(反省し更生が期待できる状態)があるとき、有期刑なら刑期の3分の1、無期刑なら10年を経過した後に、行政官庁の処分で仮に釈放できると定める。だがここで握っておくべき急所が二つある。第一に、これは「できる」規定であって権利ではない。釈放するかどうかは地方更生保護委員会(仮釈放を判断する役所の合議体)の裁量で、10年や3分の1はあくまで審理が可能になる入口にすぎない。実際の無期刑受刑者が出るまでの平均在所期間は30年を超える。第二に、仮釈放には帰住先(身元引受人)の確保がほぼ必須で、家族が引受を拒めば出口は事実上閉じる。つまりこの条文の運命を握っているのは、刑務所の外にいるあなたかもしれない。
刑法28条は仮釈放の要件を定める規定であり、拘禁刑受刑者に改悛の状がある場合に、有期拘禁刑は刑期の3分の1、無期拘禁刑は10年の経過を条件として、行政官庁の処分により仮の釈放を認めるものである。釈放後は残刑期間が満了するまで保護観察に付される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
刑期満了前に、改悛の状がある受刑者を行政官庁の処分で仮に社会へ戻す制度です(刑法28条)。残刑が満了するまで保護観察が続きます。
改悛の状があること、有期拘禁刑は刑期の3分の1、無期拘禁刑は10年を経過することが必要です。ただしこれは審理可能になる入口で、釈放は裁量判断です。
反省し更生が期待できる状態を指します。本人の反省だけでなく、再犯のおそれ、被害弁償、帰住環境まで含めて総合的に判断されます。
地方更生保護委員会という合議体が審理し、裁量で決定します(更生保護法39条)。刑期要件を満たせば自動で出られるわけではありません。
遵守事項違反や再犯があると仮釈放が取り消され、残りの刑期を施設で過ごします(刑法29条)。仮釈放は刑が「仮に」止まっている状態です。
執行猶予は刑の執行を最初から猶予する制度(刑法25条)、仮釈放は服役を始めた後に途中で社会へ戻す制度です。出発点が異なります。
違います。仮出場は拘留や労役場留置に対する早期釈放(刑法30条)、仮釈放は拘禁刑に対する制度(刑法28条)で、対象となる刑が異なります。
違います。少年法58条により、少年のとき言い渡された刑については仮釈放可能期間に特則があり、成人より短い期間で審理対象になり得ます。
条文上は10年経過後に仮釈放の「審理が可能になる」だけで、自動的に出られるわけではありません(刑法28条)。地方更生保護委員会の裁量判断で、実際の無期刑受刑者が仮釈放されるまでの平均在所期間は30年を超え、一生出所できない人も少なくありません。業界裏話ヒント:報道やドラマの「無期=10年で出所」というイメージは現実と大きくずれている。無期刑は事実上の終身刑に近い運用がされており、近年は仮釈放のハードルがさらに上がっている。
違います。仮釈放は刑の執行が「仮に」止まっているだけで、残りの刑期が満了するまで保護観察下に置かれます(刑法28条、更生保護法48条)。遵守事項に違反したり再犯すれば仮釈放は取り消され、残りの刑期を施設で過ごすことになります(刑法29条)。業界裏話ヒント:無期刑の仮釈放者は残刑期間が「無期」なので、一生保護観察が続く。つまり無期刑は仮釈放されても法的な拘束が生涯解けない。
最も効きやすいのは帰住先と身元引受人の確保です。仮釈放は帰る場所と監督してくれる人がいることが事実上の前提で、家族が「帰ってきていい」と引受を表明するかどうかが審理を左右します。業界裏話ヒント:本人がどれだけ施設内で模範的でも、帰住先が決まらなければ仮釈放は進まない。逆に家族が早期に保護観察所へ相談し受入環境を整えると審理が前に動きやすい。多くの家族は、この「外側の準備」が鍵だと知らない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 刑法28条:服役開始後に途中で社会復帰させる仮釈放 | — |
| 適用の前提 | 改悛の状 + 有期3分の1/無期10年の経過 | — |
| 決定する主体 | 地方更生保護委員会の裁量処分(更生保護法39条) | — |
| 釈放後の拘束 | 残刑満了まで保護観察、違反で取消し(刑法29条) | — |
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