要点刑法34条は刑の時効の中断を定める。拘禁刑・拘留は執行のための拘束で、罰金・科料・没収は執行行為で時効が中断し、経過期間はゼロに戻る。
Q · 刑の時効って、どうなったら振り出しに戻るんですか?
拘束や執行行為があると時効はゼロから数え直しです
刑法34条により、刑の時効は中断します。拘禁刑及び拘留の時効は、刑の言渡しを受けた者をその執行のために拘束した瞬間に中断します(1項)。罰金・科料・没収の時効は、差押えなどの執行行為をした瞬間に中断します(2項)。中断するとそれまで積み上がった期間は消滅し、改めて全期間を最初から数え直すことになります。期間中ずっと続きから進む「停止」(刑法33条)とは決定的に異なり、放置していた刑も執行に動かれた瞬間に振り出しへ戻る点が要注意です。
判決が確定した。だが検察庁があなたを捕まえに来ない。罰金の督促も来ない。その状態が一定年数続くと何が起きるか。刑の時効が完成し、あなたは刑の執行を免れる(刑法31条)。多くの人が「公訴時効」と混同するが、これは全く別物だ。公訴時効は起訴できる期限、刑の時効は確定した刑を執行できる期限。34条が定めるのは、その刑の時効が「中断」する瞬間である。拘禁刑や拘留なら身柄を拘束された瞬間、罰金や科料や没収なら差押えなどの執行行為があった瞬間、それまで積み上がった年数は一度ゼロに戻る。33条の「停止」(時計が一時止まるだけ)とは決定的に違う。中断はリセット、停止はポーズ。この一語の差が、逃げ切れるかどうかを分ける。
刑法34条は刑の時効の中断を定める規定であり、確定した刑が執行されないまま進行する時効について、一定の事由が生じた時点で経過期間を消滅させ、改めて全期間を起算し直す効果を規定する。拘禁刑及び拘留では執行のための身柄拘束が、罰金・科料・没収では執行行為が中断事由となる。期間が継続する停止(刑法33条)に対する対概念である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
確定した刑を執行できる期限のことです(刑法31条)。期間が経過すれば刑の執行を免れますが、前科は残ります。起訴できる期限である公訴時効とは別制度です。
中断(刑法34条)は経過期間がゼロに戻り全期間を数え直すリセットです。停止(刑法33条)は時計が一時止まり後で続きから進むポーズで、効果が決定的に違います。
刑の言渡しを受けた者を、その執行のために拘束した瞬間に中断します(刑法34条1項)。逃亡中でも一度身柄を拘束されれば時効は振り出しに戻ります。
差押えなどの執行行為をした瞬間に中断します(刑法34条2項)。検察庁が一度でも預金や給与の差押えに動けば、それまでの期間は消滅します。
刑の種類で異なります(刑法32条)。罰金は3年、3年未満の拘禁刑は5年などです。起算点は刑の言渡しが確定した時で、中断があればそこから数え直します。
平成22年(2010年)の改正で死刑の刑の時効は廃止されました。それ以前は時効の対象でしたが、現在は時の経過で執行を免れることはありません(最新の改正状況をご確認ください)。
罰金や科料を完納できない場合に、一定期間労役場に留置される処分です(刑法18条)。罰金を放置しても、身柄を拘束される形で実質的に執行されることがあります。
消えません。時効で免れるのは刑の執行であって、有罪の事実や前科そのものは残ります。刑の消滅は別の制度(刑法34条の2)で扱われます。
公訴時効(刑事訴訟法250条)は犯人を起訴できる期限、刑の時効(刑法31条、32条)は確定した刑を執行できる期限です。前者は裁判前、後者は判決確定後の話で、全く別の制度です。業界裏話ヒント:ニュースの「時効」はほぼ公訴時効を指します。確定判決後に逃げた人の刑の時効は別制度で、しかも34条の中断で何度もリセットされうるため、実際に逃げ切るのは極めて難しい
理論上は刑の時効(罰金は3年、刑法32条)の完成で執行を免れますが、検察庁が差押えなどの執行行為をすれば34条2項で中断し、ゼロから数え直しになります。業界裏話ヒント:罰金未納者は労役場留置という形で身柄を拘束されることもあり(刑法18条)、その場合は実質的に逃げ切れません。「放置で消える」は期待しない方がいい(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 効果 | 中断(刑法34条):経過期間がゼロに戻り全期間を数え直す | — |
| 対象 | 確定した刑の時効(執行できる期限) | — |
| トリガー | 身柄拘束(拘禁刑・拘留)/ 執行行為(罰金・科料・没収) | — |
| 実務上の意味 | 放置中でも執行に動かれた瞬間に振り出しへ戻る | — |
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