拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。
要点刑法 64 条は、拘留又は科料のみに処すべき罪については、特別の規定がない限り教唆者と従犯を罰しないと定める。実行犯は処罰されるが、共犯は最下段の罪に限り不処罰となる。
Q · 軽い罪を手伝ったりそそのかしたりしたら、実行犯と同じように捕まりますか?
拘留・科料のみの罪なら原則として共犯は不処罰です
刑法 64 条により、拘留又は科料のみに処すべき罪については、教唆者(61 条)と従犯(62 条)は特別の規定がない限り処罰されません。罰せられるのは実際に犯した正犯だけです。ただし軽犯罪法 3 条のように『教唆者・幇助者を正犯に準じて処罰する』という特別の規定がある罪では共犯処罰が復活します。また罰金や拘禁刑が選択刑に含まれる罪は『拘留・科料のみ』ではないため、本条の対象外となります。
友人にちょっと手を貸した、あるいは「やっちゃえよ」とけしかけた。その結果、相手が何かの違反をやらかした。あなたは「自分も共犯で同罪だ」と青ざめるかもしれない。だが刑法64条は、いちばん軽い罪のところにだけ、はっきりと例外の線を引いている。「拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない」。拘留とは1日以上30日未満の身柄拘束、科料とは1,000円以上1万円未満の財産刑、いずれも刑罰の最下段だ。この最下段の罪については、実際に手を下した正犯は罰せられても、そそのかした人(教唆者、61条)や手伝った人(従犯、62条)は、わざわざ別の法律で「罰する」と書いてない限り、お咎めなしになる。法は、軽すぎる罪にまで共犯処罰の網を広げない。あなたが知っておくべきは、この例外が効くかどうかは「その罪の法定刑に拘留・科料以外の刑が含まれているか」一点で決まるという事実だ。
刑法 64 条は共犯処罰の例外を定める総則規定であり、拘留又は科料のみを法定刑とする罪について、教唆者(61 条)及び従犯(62 条)を特別の規定がない限り処罰しない旨を規定する。最下段の軽微な罪に対する刑罰の謙抑を担保し、共犯処罰の拡張に上限を画する機能を持つ。
拘留又は科料のみに処すべき罪について、教唆者と従犯を特別の規定がなければ罰しないと定める共犯処罰の例外規定です。実行犯(正犯)は対象外で、通常どおり処罰されます。
拘留は 1 日以上 30 日未満の身柄拘束(刑法 16 条)、科料は 1,000 円以上 1 万円未満の財産刑(刑法 17 条)です。いずれも刑罰の最下段に位置します。
罰せられます。軽犯罪法 3 条が『教唆者・幇助者は正犯に準ずる』という特別の規定を置いているため、刑法 64 条の原則は覆り、共犯も処罰対象になります。
現在は使えません。侮辱罪はかつて拘留・科料のみでしたが、2022 年改正で拘禁刑・罰金が加わったため、64 条の対象外となり教唆・幇助も処罰されえます(最新の改正状況をご確認ください)。
適用されません。64 条は法定刑が『拘留又は科料のみ』の罪に限られます。罰金や拘禁刑が選択刑に含まれていれば、その時点で本条の対象から外れます。
助かりません。本条が処罰を免じるのは教唆者と従犯だけです。実際に拘留・科料の罪を犯した正犯は、64 条とは無関係にそのまま処罰されます。
1 年と極めて短いです(刑事訴訟法 250 条 2 項)。起算点は原則として犯罪行為が終わった時です。軽微犯罪は時効到来が早い点に注意が必要です。
教唆(61 条)は犯意のない人にそそのかして犯罪を決意させること、刑は正犯と同じです。従犯=幇助(62 条)はすでに犯意のある正犯を手助けすることで、刑は必要的に減軽されます(63 条)。
条文の原則だけ見ればそう読めますが、危険な早合点です。64条が不処罰とするのは『拘留又は科料のみ』の罪で、かつ特別の規定がない場合に限られます。軽犯罪法は3条で教唆者・幇助者を正犯に準じて処罰すると定めているので、日常的な軽微違反の多くは結局処罰されます。業界裏話ヒント:実務家はこの種の事件でまず適用法令の共犯規定を確認します。『刑法64条で逃げられる』と素人判断する前に、その特別法に処罰規定が置かれていないかを必ず潰す。ここを読み違えると、不処罰どころか正犯と同じ刑になる
教唆(刑法61条)は、犯意のない人にそそのかして犯罪を決意させること、刑は正犯と同じです。従犯すなわち幇助(刑法62条)は、すでに犯意のある正犯を手助けすること、刑は正犯より減軽されます(63条)。64条はこの両方を、最下段の罪についてまとめて処罰圏の外に置きます。業界裏話ヒント:教唆か幇助かは『犯意を生み出したか、後押ししたか』の一線で分かれ、量刑が大きく変わる。同じ『関わった』でも、最初に言い出したのか途中で手を貸したのか、その供述の組み立て方が刑を左右する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 関与の態様 | 刑法 64 条:拘留・科料のみの罪の教唆者・従犯 | — |
| 原則の刑 | 特別の規定がなければ不処罰 | — |
| 対象となる罪 | 法定刑が拘留又は科料のみの罪に限定 | — |
| 例外を覆す要素 | 軽犯罪法 3 条等の特別の規定があれば処罰復活 | — |
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