法令により拘禁された者を奪取した者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法99条は、法令により拘禁された者を奪取した者を三月以上五年以下の拘禁刑に処する。拘禁された人の有罪・無実は問わず、適法な拘禁であれば本罪が成立する。
Q · 冤罪だと信じて、拘置所から友人を連れ出したら罪になりますか?
なります。適法な拘禁なら無実でも奪取罪が成立します。
刑法99条の被拘禁者奪取罪は、法令により拘禁された者を奪取した者を三月以上五年以下の拘禁刑に処します。決め手は拘禁された人が有罪か無実かではなく、勾留状などに基づく適法な拘禁か否かです。後に無罪が確定しても、力ずくや欺罔で看守の支配から連れ出せば本罪が成立し、未遂も処罰されます(102条)。正しい対処は実力行使ではなく、当番弁護士・準抗告・勾留理由開示といった手続です。
友人が逮捕された、家族が勾留された。その人が無実だと信じれば信じるほど、「助け出したい」という衝動は強くなる。だが、留置場や護送車から力ずくで連れ出した瞬間、あなた自身が三月以上五年以下の拘禁刑を負う側に回る。それが刑法99条、被拘禁者奪取罪だ。ここで決定的なのは、拘禁された人が有罪か無罪かを、この条文は一切問わないという点。問われるのは「適法に(法令により)拘禁されているか」だけ。裁判所が出した勾留状に基づく拘禁なら、後でその人が無罪になっても、力ずくで連れ出す行為は犯罪になる。さらに暴力を使わなくても、嘘で外へ連れ出せば奪取に当たり、途中で取り押さえられた未遂すら処罰される(102条)。正義感が最も燃え上がる瞬間に、あなたの足元には見えない線が引かれている。
刑法99条の被拘禁者奪取罪は、法令により拘禁された者を奪取する行為を処罰する規定である。保護法益は国家の拘禁作用であり、拘禁の当否ではなく適法性のみが問われる。奪取とは被拘禁者を看守者の実力支配から離脱させ、自己又は第三者の実力的支配内に移すことを指し、暴行・脅迫に限らず欺罔による場合も含む。
法令により適法に拘禁された者を、看守の実力支配から離脱させ自己の支配下に移す犯罪です。刑法99条が根拠で、法定刑は三月以上五年以下の拘禁刑です。
三月以上五年以下の拘禁刑です。執行猶予が付く可能性はありますが、暴行や犯人蔵匿などが重なると量刑は重くなります。
なりえます。入管法上の収容も『法令による拘禁』に含まれるため、人道的動機でも実力で施設外へ連れ出せば本罪の射程に入ります。
処罰されます。刑法102条が逃走の罪の未遂を処罰対象としており、連れ出そうとして途中で取り押さえられただけでも立件されえます。
奪取罪に加えて犯人蔵匿罪(刑法103条)が成立しうるため、罪が重なります。救出のつもりでも責任が二重三重になります。
公訴時効は5年です(刑事訴訟法250条2項、長期10年未満の罪)。起算点は奪取行為が終了した時点です(最新の改正状況をご確認ください)。
拘禁自体が法令の根拠を欠く違法なものであれば、本罪は成立しない余地があります。ただし適法性は手続を基準に判断され、当事者の主観的な不当感では覆りません。
逃走罪(97条)は被拘禁者本人が拘禁を脱する罪、奪取罪(99条)は第三者が被拘禁者を奪い取る罪です。主体と法定刑が異なります。
なります。適法に逮捕・勾留されている以上、その人が後に無罪になっても、力ずくで連れ出せば被拘禁者奪取罪(刑法99条)、逃がすだけなら逃走援助罪(100条)が成立します。無実かどうかは罪の成否を左右しません。業界裏話ヒント:弁護士は『救出』ではなく『準抗告と勾留理由開示で外から崩す』方向に必ず誘導します。実力行使は本人を助けるどころか、あなたまで前科者にして弁護の足を引っ張るからです
該当します。奪取は暴行・脅迫に限られず、欺く、看守の隙に乗じるなどの方法も含み、被拘禁者を自分の支配下に移せば成立します。さらに未遂も処罰されます(刑法102条)。業界裏話ヒント:『暴力を使わなかったから軽い』という思い込みは危険で、手段の穏やかさより『国家の拘禁を破ったか』が問われます。連れ出そうとして途中で止められただけでも立件されうる点は、ほとんど報じられません
境目は『自分の支配下に移したか』です。被拘禁者を自分の実力支配内に取り込めば奪取罪(99条、三月以上五年以下)、ただ逃げるのを手助けして自由にしただけなら逃走援助罪(100条)になります。業界裏話ヒント:同じ『助ける』行為でも、連れ去って匿うと奪取に犯人蔵匿(103条)が重なり、器具を渡して逃がすだけなら逃走援助と、罪名と量刑が枝分かれします。検察はどちらで構成するかで立証の重さを調整してきます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為主体 | 第三者が奪取(99条) | — |
| 行為態様 | 被拘禁者を自己又は第三者の実力支配内に移す | — |
| 法定刑 | 三月以上五年以下の拘禁刑 | — |
| 未遂処罰 | あり(102条) | — |
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