戸籍法 第135条
クイックジャンプ
偽りその他不正の手段により、第十条第一項若しくは第十条の二第一項から第五項までの規定による戸籍謄本等の交付、第十二条の二の規定による除籍謄本等の交付若しくは第百二十条第一項の規定による戸籍証明書若しくは除籍証明書の交付を受けた者、第百二十条の三第二項の規定による戸籍電子証明書提供用識別符号若しくは除籍電子証明書提供用識別符号の発行を受けた者又は同条第三項の規定による戸籍電子証明書若しくは除籍電子証明書の提供を受けた者は、三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第135条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第135条の条文原文は「偽りその他不正の手段により、第十条第一項若しくは第十条の二第一項から第五項までの規定による戸籍謄本等の交付、第十二条の二の規定による除籍謄本等の交付若しくは第百…」で始まります。
- 戸籍法第135条は第九章 罰則に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第135条の前の条は戸籍法第134条です。
- 戸籍法第135条の次の条は戸籍法第136条です。
- 戸籍法第135条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第135条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第135条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/135
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法135条は、偽りその他不正の手段で他人の戸籍謄本等や戸籍電子証明書を取得した者を三十万円以下の罰金に処する規定。取得後に使ったかどうかは問わない。
Q · 嘘の理由で他人の戸籍謄本を取ったら、何か罪になるの?
罰金30万円以下。使わなくても交付時点で成立
戸籍法135条により、偽りその他不正の手段で戸籍謄本等や戸籍証明書の交付を受けた者、戸籍電子証明書の提供等を受けた者は、三十万円以下の罰金に処されます。罪は交付を受けた時点で成立し、取得後に使ったかどうかは関係ありません。罰金でも有罪判決として前科になります。委任状を偽造していれば、有印私文書偽造・同行使(刑法159条、161条)が重なりえます。
解説
罰金の上限は三十万円である。数字だけ見れば軽く感じる。だが本条が罰しているのは金額の大小ではない。嘘をついて他人の戸籍を手に入れた、その一点である。戸籍には出生、婚姻、離婚、養子縁組、認知、本籍が並んでいる。一枚あれば、その人の家族の歴史がほぼ丸見えになる。だから戸籍法は交付できる相手を絞っている。本人、配偶者、直系の親族(第10条)。正当な理由を示した第三者と、弁護士など八つの士業(第10条の2)。そのうえで窓口では本人確認(第10条の3)をする。本条は、この関門を偽りで突破した者を罰する。偽造した委任状、でっち上げた利用目的、他人の身分証、士業の職務上請求書(士業が仕事のために使う専用の請求用紙)の悪用がこれに当たる。2024年に始まった広域交付(本籍地以外の役所で戸籍証明書を取れる制度)や戸籍電子証明書の不正取得も対象である。知っておくべき点は二つある。罰金でも有罪判決であり前科になること。使った書類によっては、有印私文書偽造などもっと重い罪が重なりうること。
法的な位置づけ
戸籍法第135条は、戸籍謄本等の不正取得を処罰する罰則規定である。偽りその他不正の手段により、同法第10条・第10条の2に基づく戸籍謄本等、第12条の2に基づく除籍謄本等、第120条に基づく戸籍証明書等の交付、または第120条の3に基づく電子証明書関連の発行・提供を受けた者を、三十万円以下の罰金に処する。
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍の不正取得とは?
嘘の利用目的、偽造委任状、他人の身分証、職務上請求書の悪用など、偽りその他不正の手段で戸籍謄本等の交付を受けることです。戸籍法135条が処罰します。
Q2戸籍 不正取得 罰則はどのくらい?
戸籍法135条により三十万円以下の罰金です。偽造書類を使った場合は有印私文書偽造・同行使など、より重い罪が重なりえます。
Q3戸籍の不正取得は前科になる?
なります。罰金は刑罰であり、略式手続で終わっても有罪が確定すれば前科として記録されます。士業なら懲戒処分の対象にもなります。
Q4本人通知制度とは?どこで登録できる?
第三者や士業に自分の戸籍等が交付されたとき本人に知らせる制度です。多くの市区町村が導入しており、本籍地や住所地の役所で事前登録します。
Q5職務上請求書の不正使用とは?
弁護士や司法書士など士業が業務のために使う専用の請求用紙を、依頼と無関係な身元調査などに流用することです。取得者は本条の対象になります。
Q6会社が採用で内定者の戸籍を取るのは違法?
採用調査は第三者請求の正当な理由に当たりません。目的を偽って取得すれば本条の対象です。厚生労働省も本籍等の情報を採用時に集めないよう求めています。
Q7戸籍の不正取得 時効はいつまで?
刑事の公訴時効は交付を受けた時から3年です。民事の損害賠償は損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年です(民法724条)。
Q8住民票の不正取得も同じ罰則?
住民票の写しや戸籍の附票は住民基本台帳法の管轄で、同法が別に不正取得の処罰規定を置いています。戸籍法135条の対象ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1元夫が私の戸籍を勝手に取ってたっぽいんですけど、確かめる方法ってありますか?
本籍地の役所で交付記録を問い合わせ、個人情報の開示請求で請求書を求める方法があります。偽りの目的で取得していれば本条の罰金の対象です。実務のポイント:お子さんがあなたの戸籍に入っている場合、元夫は子の直系尊属として第10条に基づき正当に請求できてしまいます。その場合は本条違反になりません。まず違法かどうかの前提を確かめることが先です
Q2委任状って自分で書けば、誰の戸籍でも取れちゃうんじゃないの?
窓口では第10条の3に基づき、請求者の本人確認と代理権限を示す書面の提出を求めます。委任状を偽造して取得すれば、本条に加えて有印私文書偽造・同行使(刑法159条、161条)が重なりえます。実務のポイント:窓口がその場で筆跡鑑定までするわけではありません。ただ請求書と委任状は役所に保存されるので、後から筆跡鑑定や防犯カメラと照らし合わせられます。その場で通ったことは逃げ切った証拠になりません
Q3探偵に頼んだら戸籍も調べてくれるって言われたんだけど、頼んだら私もアウト?
探偵には戸籍を請求する権限がありません。裏で士業の職務上請求書を流用するか、偽りの目的で取得するしかなく、取得した者は本条の対象です。依頼者も、事情を知ったうえで頼めば教唆(刑法61条)を問われえます。実務のポイント:請求書に依頼者の名前が載らなくても安心できません。過去の摘発では探偵業者の依頼者リストが押収され、依頼した側まで捜査が広がりました
間違えやすい点 AI による整理
- 三十万円以下の罰金なら大したことはない、と受け止められやすい。だが罰金は刑罰であり、確定すれば前科として検察庁の記録に残る。偽造した委任状を使っていれば有印私文書偽造(刑法159条1項、3月以上5年以下の拘禁刑)が重なる。士業であれば懲戒処分を受け、資格を失うこともある。金額が軽く見えるのは、本条単体で見たときだけである
- 「自分の戸籍を勝手に取られたかどうかは、調べようがない」という前提がそもそも間違っている。多くの市区町村には事前登録型の本人通知制度があり、第三者や士業に交付したときに本人へ知らせる。個人情報の開示請求で交付の記録を求める方法もある(どこまで開示されるかは自治体の運用による)
- 取った側から見れば「紙を一枚もらっただけ」である。法律から見れば、他人の家族史を本人に無断で持ち出した行為である。本条は「交付を受けた」時点で成立する。「悪用していないからセーフ」という言い訳は、構成要件(犯罪が成立する条件)のどこにも入る余地がない
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も戸籍謄本の請求者を本人や利害関係人に限定しており、偽造書類を使った不正請求は主に刑法の文書偽造罪で処罰される
韓国は2008年に戸籍制度を廃止し、個人単位の家族関係登録簿に移行した。不正発給には同法の罰則が適用される
ドイツは身分登録簿の証明書交付を本人・親族・法的利益を疎明した者に限定しており、家族単位の戸籍という制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離婚した元夫が、あなたの再婚相手の名前をなぜか知っていたら? 役所で「相続手続に必要」と嘘の目的を書き、第三者として戸籍謄本を取った可能性がある。そうなら本条の罰金に加えて、プライバシー侵害を理由に民法709条で損害賠償を求める道もある。まず本籍地の役所に交付の記録を問い合わせることから始まる
- 結婚予定の相手の家族を調べたくなり、探偵に「戸籍も見られますか」と聞いた。見られると言われて依頼した。探偵には戸籍を請求する権限がない。裏で士業の職務上請求書が流用されていれば、取得した者は本条の対象になる。依頼したあなたも、教唆(そそのかし)や共犯として捜査を受けうる
- 兄の名前で委任状を勝手に書き、兄の戸籍を取った。本条の罰金に加えて、有印私文書偽造・同行使(刑法159条、161条)が重なりうる。
- 人事担当のあなた。内定通知まであと三日、上司から「念のため内定者の家族構成を戸籍で確認しておけ」と言われた。採用のための調査は、第三者が戸籍を請求できる「正当な理由」に当たらない。利用目的を偽って請求した時点で本条の対象になる。厚生労働省も、本籍や家族に関する情報は就職差別につながるとして、採用時に集めないよう求めている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 本籍地の市区町村に、第三者や士業への交付があったか問い合わせる。あわせて本人通知制度に登録する2. 個人情報の開示請求で、交付請求書と委任状の写しを求める3. 記録がそろったら警察に相談し、告発を検討する(告発は被害者以外もできる)4. 家族の情報を悪用されて損害が出ていれば、民法709条で損害賠償を請求する。住所を知られる危険があれば、DV等支援措置も申し出る
訴えられた側:1. 請求したときの経緯と利用目的を時系列で整理する。債権回収や相続など正当な理由(第10条の2第1項)を示す資料があれば保全する2. 取得した謄本をそれ以上使ったり他人に渡したりしない3. 早い段階で弁護士に相談する。罰金事件は略式手続(書面だけの簡易な裁判)で終わることが多いが、事実を争うなら略式に同意しない選択肢がある4. 士業であれば、所属する会の調査への対応も並行して準備する
時効(請求できる期限):公訴時効は交付を受けた時から3年(刑事訴訟法250条2項6号。罰金にあたる罪)。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)。本人通知制度や交付請求書の保存期間は自治体ごとに異なる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正、平成20年(2008年)施行 戸籍の公開原則を見直し、交付請求できる者の限定と本人確認を導入した改正にあわせて、不正取得への罰則が整備されたとされる。条番号と罰金額の変遷は要確認
- 令和元年(2019年)改正、令和6年(2024年)3月施行 広域交付(第120条)と戸籍電子証明書(第120条の3)の新設にあわせ、それらの不正取得・不正提供も処罰の対象に加えられたとされる。条文の文言は要確認
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 改正:平成19年法律第35号により戸籍の公開原則を見直し、交付請求できる者の限定と本人確認を導入。あわせて不正取得への罰則を整備(平成20年施行。当時の条番号は要確認)
- 2.令和元年(2019年) 改正:令和元年法律第17号により広域交付と戸籍電子証明書を新設(令和6年3月施行)。これらの不正取得・不正提供も処罰対象に加えられた
- 戸籍法 第10条本人等による戸籍謄本等の交付請求
- 戸籍法 第10条の2第三者・士業による交付請求の要件
- 戸籍法 第10条の3請求時の本人確認と代理権限の確認
- 戸籍法 第120条本籍地以外での戸籍証明書の広域交付
- 戸籍法 第120条の3戸籍電子証明書と提供用識別符号
- 刑法 第159条委任状偽造による私文書偽造罪の併存
- 住民基本台帳法 第46条住民票・附票の不正取得の処罰(現行効力を要確認)
- 民法 第709条不正取得によるプライバシー侵害の賠償
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める