戸籍法 第138条
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市町村長が、第四十四条第一項又は第二項(これらの規定を第百十七条において準用する場合を含む。)の規定によつて、期間を定めて届出又は申請の催告をした場合に、正当な理由がなくてその期間内に届出又は申請をしない者は、十万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第138条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第138条の条文原文は「市町村長が、第四十四条第一項又は第二項(これらの規定を第百十七条において準用する場合を含む。」で始まります。
- 戸籍法第138条は第九章 罰則に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第138条の前の条は戸籍法第137条です。
- 戸籍法第138条の次の条は戸籍法第139条です。
- 戸籍法第138条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第138条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第138条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/138
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法138条は、市町村長の催告を受けても正当な理由なく期間内に届出・申請をしない者に、10万円以下の過料を科す。過料は前科のつかない秩序罰である。
Q · 市役所から戸籍の届出の催告書が届いたのに放置したら、どうなるの?
正当な理由なく放置すると10万円以下の過料。前科はつかない
戸籍法138条により、市町村長から期間を定めて届出・申請の催告を受けたのに、正当な理由なくその期間内に届け出ない者は10万円以下の過料に処されます。過料は簡易裁判所が決める秩序罰で、前科にはなりません。ただし、法定期間を過ぎたこと自体への過料(上限5万円)より重く、放置を続ければ市町村長が法務局長の許可を得て職権で戸籍に記載することもあります(同法44条3項)。
解説
戸籍の届出には、二段階の過料が用意されている。第一段階は、出生届14日、死亡届7日といった法定期間をうっかり過ぎたときの過料だ。役所の窓口で「遅れましたね」と言われ、簡易裁判所へ通知が回る。第二段階が本条である。市町村長から「○日までに届け出てください」という催告(役所からの正式な督促)が届き、それでも正当な理由なく放置した場合、上限は10万円に上がる。多くの人は「過料は罰金と同じ」と思い込んで身構えるか、「どうせ請求されない」と高をくくる。どちらも外れている。過料は刑罰ではないので前科はつかない。しかし催告を無視すると「うっかり」では済まず、「分かっていて従わなかった人」として扱われる。さらに放置すれば、市町村長が法務局長の許可を得て職権で戸籍に記載することもある(44条3項)。届けなかった結果、戸籍の中身は自分の知らないところで確定していく。催告書が届いた時点が、自分で内容を整えて出せる最後のチャンスである。
法的な位置づけ
戸籍法138条は、市町村長による届出・申請の催告(同法44条1項・2項、117条による準用を含む)に対し、正当な理由なく定められた期間内に応じない者に10万円以下の過料を科す規定である。法定の届出期間を徒過したこと自体に対する過料とは別に、催告への不応を要件とする秩序罰であり、刑事罰ではない。
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍法の過料はいくらですか?
法定期間内に届け出なかった場合は5万円以下、市町村長の催告を受けても期間内に届け出なかった場合は10万円以下です(戸籍法138条)。
Q2出生届が遅れたら過料はいくら?
出生届は出生日から14日以内が原則です。遅れた場合は5万円以下の過料の対象となり、催告後も放置すれば上限は10万円に上がります。
Q3死亡届の期限を過ぎたらどうなる?
死亡を知った日から7日以内が期限です。過ぎても届出は受理されますが過料の対象になり得ます。催告後も放置すると戸籍法138条の対象です。
Q4戸籍の催告書が届いたら何をすべき?
期限内に届書を提出するのが最優先です。遅れた事情があれば診断書などの資料を添え、受け取った週のうちに戸籍係へ連絡しておくと安全です。
Q5戸籍法の過料を払わないとどうなる?
簡易裁判所の過料決定は検察官の命令で執行され、支払わなければ財産への強制執行の対象になり得ます。無視しても支払義務は消えません。
Q6戸籍の過料の通知はどこから来る?
市町村長が届出懈怠を管轄の簡易裁判所へ通知し、簡易裁判所から過料の決定が届きます。市役所自体が過料を科すわけではありません。
Q7相手が離婚届を出さないときどうする?
裁判離婚なら判決確定から10日を過ぎれば相手方も届出できます。自分で届け出られない類型では、市役所に事情を伝え催告を促す方法があります。
Q8外国人も日本で出生届を出す義務がある?
あります。日本国内で生じた出生・死亡の届出義務は国籍を問わず課されます。催告を無視すれば、外国籍の方でも過料の対象になり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1催告書が来ちゃったんですが、これって前科になりますか?
なりません。本条の過料は刑罰ではなく秩序罰なので、前科にも犯罪歴にもなりません。実際に科すかどうかと金額は、市町村長からの通知を受けた簡易裁判所が決めます。実務のポイント:実務では、催告を受けてすぐ届け出た人と最後まで放置した人とで、過料の扱いに差が出やすいとされる。上限の10万円まで科される例は多くない。とはいえ、額を決めるのは「事情を説明したかどうか」なので、届書と一緒に遅れた理由を一枚書いて出しておくと効く
Q2正当な理由って、具体的に何なら認められるんですか?
条文に一覧はなく、個別に判断されます。入院や災害で物理的に動けなかった、海外にいて届出先に連絡できなかった、といった事情が典型です。「忙しかった」「知らなかった」は通りにくいと考えてください。実務のポイント:理由を後から口頭で言っても証拠が残らない。診断書、罹災証明書、出入国記録など客観的な資料を届書と同時に出しておくと、簡易裁判所へ回る書類に事情が載りやすい
Q3届出を遅れて一回過料を払ったら、催告の分でもう一回払うんですか?
期間を過ぎたこと自体の過料と、催告に応じなかったことを理由とする本条の過料は、構成要件が別の規定です。二重に科されうるかは、実務上、解釈と運用が分かれています。実務のポイント:現場で問題になるのはほとんど「催告を受けてもなお放置した」ケースである。催告書を受け取った時点で届け出れば、二段目のリスクは実質的に消える。受け取ってからの数日が一番安く済むタイミングだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料=罰金だから前科がつく」と怯える人は多いが、過料は行政上の秩序罰(手続ルールを守らせるための金銭制裁)であり、刑事罰ではない。前科にはならず、刑事手続も始まらない。ただし、だから無視してよいわけではない。簡易裁判所の決定として支払義務が確定する
- 期間を過ぎた過料は知っていても、催告を無視するとさらに上の段階があることはあまり知られていない。期間経過による過料は上限5万円、催告無視は上限10万円である(最新の改正状況をご確認ください)。一度遅れた人が「もう遅れたんだから同じだ」と開き直ることこそが、二段目を引き起こす
- 「子どもの名前が決まらないから出生届を出せない」という悩みは、問いの立て方そのものが間違っている。名前の欄を未定のまま出生届を出し、あとで追完届(後から不足部分を補う届出)で名前を補えばよい。名前が決まらないことは、期間を延ばす正当な理由にはなりにくい
- 届出をしなければ、戸籍は元のまま動かないと思いがちだ。しかし法律の側から見ると、催告に応じないことは、戸籍の内容を自分で決める機会を手放すことを意味する。市町村長は職権で記載できる(44条3項、24条2項)。自分が書いた届書ではなく、役所が把握した事実に基づいて戸籍が作られる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる行為 | 戸籍法138条:市町村長の催告を受けても、期間内に届出・申請をしない | 戸籍法137条:法定の届出期間内に届出・申請をしない 戸籍法44条:届出懈怠を知った市町村長による催告・職権記載 |
| 法的効果 | 10万円以下の過料(秩序罰) | 5万円以下の過料(秩序罰) 制裁ではなく手続(催告、最終的には法務局長の許可を得た職権記載) |
| 前提条件 | 44条1項・2項(117条準用を含む)の催告があること+正当な理由がないこと | 法定期間の経過+正当な理由がないこと 届出義務者が期間内に届け出ていないことを市町村長が知ったこと |
| 本人がとれる対応 | 催告期限内に届け出る、正当な理由を資料で示す | 気づいた時点ですぐ届け出て、遅延理由を書面で添える 催告に応じて自分で届書を作り、職権記載になる前に内容を確定させる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も、法定期間内に申請しない場合の罰鍰と、催告後もなお申請しない場合の加重罰鍰という二段階構造をとり、日本の137条・138条と構造が近い
韓国も、申告の最高(催告)に応じない者への過怠料を、期間内の未申告より重く設定している
ドイツは身分登録の届出懈怠を秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料(Bußgeld)の対象とし、刑罰と区別する点で日本と共通する
米国は州ごとに出生・死亡の登録義務と罰則を定め、主な届出義務者は医療機関や葬儀業者で、家族個人の届出義務は日本より限定的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離婚訴訟で勝訴判決が確定した。ところが訴えを起こした元配偶者が離婚届を出さず、戸籍上はまだ夫婦のまま。こういうとき、どうなるのか? 判決確定から10日を過ぎれば、訴えられた側のあなたも届出ができる(77条、63条2項準用)。相手が催告を無視して過料を科されても、あなたの戸籍が勝手に片付くわけではない
- 一人暮らしの入居者がアパートで亡くなった。親族とは連絡がつかない。家主であるあなたも、死亡届の届出義務者に含まれる(87条)。「自分は他人だから関係ない」と思っていたら、市役所から催告書が届いた
- 海外赴任中に子どもが生まれ、日本への出生届を後回しにしていた。帰国してから市役所に行くと、催告の対象になっていたことが分かった。国外出生の場合、届出期間は3か月あり、国籍留保の届出も同時に必要になる(戸籍法104条、国籍法12条)。期間を過ぎると、日本国籍そのものを失っている可能性がある
- 催告書に書かれた期限まで、あと5日。入院中で動けない。これは「正当な理由」に当たりうる。すぐ診断書を用意し、使者(代わりに書類を持っていく人)による提出か郵送を手配する。黙って期限を過ぎるのが最悪の選択だ
- あなたは日本で子どもを産んだ外国籍の親である。「日本人じゃないから戸籍は関係ない」と思っていた。しかし日本国内で起きた出生の届出義務は、国籍に関係なく課される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手(元配偶者など)が届出をしないせいで自分の戸籍が動かない場合、まず自分が届出人になれるかを確認する。裁判離婚は判決確定から10日を過ぎれば相手方も届出可能2. 判決書の謄本と確定証明書を裁判所で取得する3. 自分で届け出られない類型なら、市役所に届出懈怠の事実を伝え、44条の催告を促す4. 再婚、相続、ローン審査など戸籍が必要な予定があれば、期日から逆算して動く
訴えられた側:1. 催告書の期限を確認し、期限内に届書を提出するのを最優先にする。書類が不完全でも、まず窓口に相談する2. 入院、災害、海外渡航など正当な理由があれば、診断書や渡航記録を添えて事情を書面で説明する3. 後日、簡易裁判所から過料の決定が届いたら内容を確認する。事情を聴かずに出された決定には、告知から1週間以内に異議を申し立てられる(非訟事件手続法122条、最新の改正状況をご確認ください) 4. 前科にはならないので、慌てて不利な説明をしない
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。実質的な期限は、催告書に書かれた届出期限である。その前提となる法定期間は、出生届が出生日から14日(国外出生は3か月)、死亡届が死亡を知った日から7日、裁判離婚の届出が判決確定から10日で、いずれも初日を算入する(43条)。過料決定に対する不服申立ては、告知から1週間以内(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:戸籍法上の過料は、届出義務の履行を確保するための行政上の秩序罰であり、刑罰ではない。そのため刑法総則の適用はなく、故意・過失の厳格な認定よりも正当な理由の有無が中心的な判断要素となる
- 戸籍法 第44条市町村長の催告義務と職権記載
- 戸籍法 第117条44条催告規定の準用元(現行効力を要確認)
- 戸籍法 第43条届出期間の起算(初日算入)
- 戸籍法 第49条出生届の14日の期間
- 戸籍法 第87条死亡届の届出義務者の範囲
- 非訟事件手続法 第120条過料についての裁判の手続(現行効力を要確認)
- 国籍法 第12条国外出生子の国籍留保と届出期間
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