戸籍法 第44条
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- 市町村長は、届出を怠つた者があることを知つたときは、相当の期間を定めて、届出義務者に対し、その期間内に届出をすべき旨を催告しなければならない。
- 2.届出義務者が前項の期間内に届出をしなかつたときは、市町村長は、更に相当の期間を定めて、催告をすることができる。
- 3.前二項の催告をすることができないとき、又は催告をしても届出がないときは、市町村長は、管轄法務局長等の許可を得て、戸籍の記載をすることができる。
- 4.第二十四条第四項の規定は、裁判所その他の官庁、検察官又は吏員がその職務上届出を怠つた者があることを知つた場合にこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第44条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第44条の条文原文は「市町村長は、届出を怠つた者があることを知つたときは、相当の期間を定めて、届出義務者に対し、その期間内に届出をすべき旨を催告しなければならない。」で始まります。
- 戸籍法第44条は第一節 通則に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第44条の前の条は戸籍法第43条です。
- 戸籍法第44条の次の条は戸籍法第45条です。
- 戸籍法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第44条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法44条は、届出を怠った者に市町村長が期間を定めて催告し、それでも届出がなければ管轄法務局長等の許可を得て職権で戸籍に記載できると定める。
Q · 戸籍の届出を出し忘れていたら、役所から何が届いてどうなるの?
催告状が届き、無視すると過料の上限が上がり職権記載される
戸籍法44条により、出生・死亡・裁判離婚などの届出を怠ると、市町村長から相当の期間を定めた催告状が届きます。期間内に届け出れば、制裁は届出期間懈怠の過料(137条、5万円以下)の問題にとどまりますが、催告期間も過ぎると上限10万円の過料(138条)の対象になります。さらに催告しても届出がないときは、市町村長が管轄法務局長等の許可を得て職権で戸籍に記載します。
解説
届出の期限を過ぎても、役所はすぐには罰を下さない。まず「催告状」が届く。戸籍法44条は、市町村長が届出の怠り(出生・死亡・裁判離婚など、届け出る義務がある届出を出していない状態)を知ったとき、「相当の期間」を定めて届出を促すよう義務付けている。ここで知っておきたいのは、この催告状が境目になるという点だ。期限を過ぎただけなら過料(刑罰ではなく、行政上の金銭的な制裁)は5万円以下(137条)。しかし催告状に書かれた期間も無視すると、上限は10万円に上がる(138条)。さらに催告しても届出がないとき、市町村長は管轄法務局長等の許可を得て、あなた抜きで戸籍を書き換えられる(3項)。つまり届出は「出すか出さないか」ではなく「自分で出すか、役所に書かれるか」の二択になる。そして4項により、裁判所・検察官・公務員が職務の中であなたの届出の怠りに気付けば、本籍地の市町村長へ通知が行く仕組みもある。放置しても、どこかで必ず見つかる。
法的な位置づけ
戸籍法44条は、届出義務のある届出が怠られた場合における市町村長の催告義務と職権記載権限を定める規定である。市町村長は懈怠を知ったとき相当の期間を定めて届出義務者に催告しなければならず、期間経過後は再催告ができる。催告不能または催告後も届出がない場合、管轄法務局長等の許可を得て戸籍に記載できる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.催告状の期限と届出の種類を確認する 封筒を開けたら、催告の対象となっている届出の種類(出生・死亡・裁判離婚など)と、催告状に定められた期限をその日のうちに確認し、手帳に書き込む。この期限を過ぎると過料の上限が10万円に上がる
- 2.自分が届出義務者かを確かめる 死亡届なら同居の親族・その他の同居者・家主等の順位(87条)、裁判離婚なら訴えの提起者と相手方(77条・63条)など、届出義務者・届出人の範囲を確認する。義務者でないと考えるなら窓口に事情を伝える
- 3.届書と添付書類をそろえる 届出の種類に応じて届書と添付書類を準備する。出生届なら出生証明書、死亡届なら死亡診断書または死体検案書、裁判離婚なら判決書謄本と確定証明書が必要になる
- 4.遅延理由書を添えて期限内に届け出る 入院、海外在住、死亡の事実を知らなかったなど遅れた事情を具体的に書いた書面を添えて、催告期間内に届け出る。過料の判断では「正当な理由」の有無が問われるため、理由を記録に残すことが重要
- 5.簡易裁判所からの過料通知に対応する 後日、簡易裁判所から過料に関する通知が届いたら、定められた期限内に意見を述べ、遅延に正当な理由があったことを主張する。決定された過料は期限内に納付する
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍の届出の催告とは何ですか?
出生・死亡など届出義務のある届出が出されていないとき、市町村長が期間を定めて届出を促す通知です。戸籍法44条1項が根拠です。
Q2死亡届7日過ぎたらどうなる?
受理はされますが、届出期間懈怠として5万円以下の過料(137条)の対象になりえます。市町村長の催告期間まで過ぎると上限10万円になります。
Q3出生届14日過ぎたら受理されない?
期間経過後でも出生届は受理されます。ただし期間懈怠の過料の対象になりうるため、遅れた理由を書いた書面を添えて早めに届け出るのが得策です。
Q4戸籍の届出遅れの過料はいくら?
届出期間を過ぎただけなら5万円以下(137条)、市町村長の催告期間も過ぎると10万円以下(138条)です。金額は簡易裁判所が決めます。
Q5職権記載とは何ですか?
届出がないまま催告しても応じない場合などに、市町村長が管轄法務局長等の許可を得て、届出によらずに戸籍へ記載することです(44条3項)。
Q6催告状は何回届く?
条文上は最初の催告(義務)と再度の催告(任意)の二段階です。それでも届出がなければ職権記載の手続に進みます。
Q7届出が遅れた理由は考慮される?
137条・138条はいずれも「正当な理由がなくて」期間内に届け出ない場合が対象です。入院や海外在住などの事情は書面で示しておくと判断材料になります。
Q8届出の怠りは役所にどうやって知られる?
市町村長自身が把握するほか、裁判所・検察官・公務員が職務上知ったときは本籍地の市町村長へ通知する仕組みがあります(44条4項・24条4項準用)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1出生届を一か月遅れて出したら、罰金取られるんですか?
罰金ではなく過料(137条、5万円以下)の対象になりうるが、刑罰ではないので前科にはならない。窓口で受理された後、市町村長から簡易裁判所へ通知が行き、裁判所が過料を科すかどうかと金額を決める。実務のポイント:実際には数千円程度で済む例が多いと言われるが、遅れた理由を書いた書面を届出時に出しておくかどうかで、裁判所に届く情報が変わる。黙って出すより、事情を一枚添える方がいい
Q2催告状を無視し続けたら、最終的にどうなるんですか?
二度目の催告の後も届出がなければ、市町村長は管轄法務局長等の許可を得て職権で戸籍に記載できる(44条3項)。加えて、催告期間を過ぎたことで138条の過料(10万円以下)の対象になる。実務のポイント:職権記載は、届出人が提出する届書と違い、あなた側の事情や記載したい細部を反映させる余地がない。最終的に書かれる内容は同じでも、自分で届け出ておけば記録の主導権は手元に残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出が遅れたら前科がつく」と怯える人がいるが、137条・138条の制裁は過料であって刑罰ではない。前科にはならない。遅れを隠すより、事情を添えて出す方がはるかに損が小さい
- 催告状の意味を軽く見ている人が多い。「期限切れはもう済んだこと」ではない。催告を受けた後にさらに放置すると、過料の上限が5万円から10万円へ倍になる(138条)。一通目の催告状こそ、最も安く済む最後のタイミングである
- 「婚姻届を出さなかったら催告が来るのか」という質問自体が前提を誤っている。婚姻届は、出して初めて効力が生じる届出(民法739条)で、出す義務はない。催告の対象は出生・死亡・裁判離婚のように、すでに起きた事実を報告する届出だけである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 戸籍法44条:届出の懈怠(届出がされていない状態) | 戸籍法24条:戸籍の記載の誤り・遺漏(既にある記載の問題) 戸籍法137条・138条:懈怠に対する過料の制裁 |
| 市町村長の最初の動き | 相当の期間を定めて届出義務者に催告(義務) | 届出人又は届出事件の本人に誤り等を通知 (制裁規定のため市町村長の手続は定めない。過料は裁判所が科す) |
| 最終手段 | 管轄法務局長等の許可を得て職権で戸籍に記載 | 管轄法務局長等の許可を得て職権で戸籍を訂正 137条:5万円以下/138条(催告期間懈怠):10万円以下の過料 |
| 他機関からの通知 | 4項で24条4項を準用し、裁判所・検察官・公務員が職務上知った懈怠を通知 | 4項:裁判所・検察官・公務員が職務上知った記載の誤りを本籍地の市町村長に通知 — |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも戸政事務所が期間内に申請されていない登記事件を把握したときは書面で催告し、なお申請がなければ逕行登記する。日本と同じく催告を経て職権登記に至る段階的設計
韓国も市・邑・面の長が期間を定めて申告を催告し、応じない場合に監督法院の許可を得て職権記載する構造で、日本法と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所から見慣れない封筒が届き、「死亡届の催告」と書いてある。三か月前に亡くなった叔父と同居していたのはあなただけだった。封筒に書かれた期限まで、あと10日しかない
- 離婚判決が確定したのに、訴えを起こした元夫が10日を過ぎても離婚届を出さない。戸籍上、あなたはまだ妻のままである。どうすればいいのか? 実は相手方であるあなた自身も届け出られる(77条・63条2項)。元夫の催告を待つ必要はない
- 海外赴任中に子どもが生まれ、出生届を出し忘れた。帰国後、パスポート申請の窓口で気付く。国外出生の届出期間は3か月、それを過ぎると簡易裁判所から過料の通知が来ることもある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手が届出を怠っているせいで戸籍が実態と食い違っている(裁判離婚後も婚姻中のまま等)場合、まず自分が届出人になれるかを確認する(77条・63条2項など) 2. なれるなら、判決書謄本と確定証明書を持って自分で届け出る3. 届出人になれない場合は、本籍地の市町村の戸籍窓口に事情を伝え、本条による催告と職権記載を促す4. 相続手続などが止まっているなら、窓口で経過を記録してもらい、手続先への説明に使う
訴えられた側:1. 催告状の期限を最優先で確認し、その期間内に届け出る。138条の10万円以下の過料を避ける最後の防衛線である2. 遅れた理由(入院、海外在住、事実を知らなかった等)を具体的に書いた申述書を添える3. 後日、簡易裁判所から過料の通知が来たら、期限内に意見を出し、「正当な理由」を主張する4. 届出人が自分でないと考えるなら、87条などの届出義務者の順位を確認し、窓口で説明する
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。基本となる届出期間は、出生14日(49条、国外出生は3か月)、死亡7日(86条、死亡を知った日から、国外は3か月)、裁判離婚・認知の裁判確定は10日(77条・63条)。催告状に定められた期間を過ぎると138条の過料の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定により、届出懈怠に対する市町村長の催告と、許可を得た職権記載の仕組みが定められた
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