国会法 第102条の19
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第百二条の十五及び第百二条の十七の規定により、特定秘密又は重要経済安保情報が各議院の情報監視審査会に提出されたときは、その特定秘密又は重要経済安保情報は、その情報監視審査会の委員及び各議院の議決により定める者並びにその事務を行う職員に限り、かつ、その調査又は審査に必要な範囲で、利用し、又は知ることができるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第102条の19は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第102条の19の条文原文は「第百二条の十五及び第百二条の十七の規定により、特定秘密又は重要経済安保情報が各議院の情報監視審査会に提出されたときは、その特定秘密又は重要経済安保情報は、その情…」で始まります。
- 国会法第102条の19は第十一章の四に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第102条の19の前の条は国会法第102条の18です。
- 国会法第102条の19の次の条は国会法第102条の20です。
- 国会法第102条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第102条の19 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第102条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/102_19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法102条の19は、情報監視審査会に提出された特定秘密等を利用・知得できる者を、委員、議院が議決で定める者、事務職員に限り、調査審査に必要な範囲に制限する。
Q · 国会議員なら、審査会に提出された国の秘密を誰でも見られるの?
いいえ。見られるのは審査会の委員など本条が定める者だけです
国会法102条の19により、情報監視審査会に提出された特定秘密や重要経済安保情報を利用し、又は知ることができるのは、①審査会の委員、②各議院の議決により定める者、③その事務を行う職員の三種類に限られます。さらに、その利用は審査会の調査又は審査に必要な範囲に限定されます。委員でない一般の議員や議員秘書、所属政党は、この範囲に含まれません。
解説
国会議員なら誰でも国家の秘密を見られる、と思われがちだ。実際はそうではない。特定秘密や重要経済安保情報(経済安全保障上、漏れると国の安全に支障が出るおそれのある政府保有情報)は、国会全体に開示されるわけではない。衆参両院それぞれに置かれた情報監視審査会(政府の秘密指定が適切かを国会側から監視する、非公開の常設機関)に提出されたときに限り、その中身に触れられる人が本条で絞り込まれる。触れられるのは三種類だけである。審査会の委員、各議院が議決で個別に定めた者、そして事務を担う職員。しかも「調査又は審査に必要な範囲」という目的の枠がかかる。つまり、同じ議員でも審査会の委員でなければ見られない。委員であっても、審査と関係のない目的に使えば本条の枠を外れる。ニュースで「審査会が政府に改善を勧告」と報じられても中身がほとんど公表されない理由は、この閉じた構造にある。秘密を国会に見せることと、国会の外に漏らさないこと。その両方を一つの条文が担っている。
法的な位置づけ
国会法第102条の19は、同法第102条の15及び第102条の17の規定により各議院の情報監視審査会に提出された特定秘密又は重要経済安保情報について、利用し又は知ることができる者を審査会の委員、議院の議決により定める者及び事務職員に限定し、その利用を調査又は審査に必要な範囲に制限する規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1情報監視審査会とは何ですか?
衆参両院にそれぞれ置かれた常設機関で、政府による特定秘密等の指定や運用が適切かを国会側から監視・審査します。会議は原則非公開です。
Q2特定秘密とは何ですか?
特定秘密保護法に基づき、防衛・外交・特定有害活動の防止・テロリズムの防止に関する情報のうち、特に秘匿が必要として行政機関の長が指定した情報です。
Q3重要経済安保情報とは何ですか?
重要経済安保情報保護活用法に基づき、経済安全保障上、漏えいすると国の安全に支障を与えるおそれがあるとして指定される政府保有情報です。
Q4情報監視審査会の委員は何人ですか?
衆議院・参議院ともに各8人で構成されます。委員は各会派の所属議員数の比率に応じて割り当てられ、議院で選任されます。
Q5国会議員は特定秘密を見られますか?
一般の議員は見られません。国会法102条の19により、審査会に提出された秘密に触れられるのは委員、議院が議決で定める者、事務職員に限られます。
Q6情報監視審査会の会議は公開されますか?
原則として非公開です。秘密の中身を扱うため傍聴は認められず、外部に公表されるのは年次報告書など限られた情報にとどまります。
Q7議員秘書は審査会の資料を見られますか?
原則として見られません。担当議員が委員であっても、秘書が議院の議決で定める者に含まれない限り、本条の閲覧範囲の外にいます。
Q8情報監視審査会の年次報告書はどこで見られますか?
各議院の公式ウェブサイトで公表されています。ただし秘密の中身は伏せられ、審査の経過や政府への意見・勧告の有無が中心です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審査会の委員って、見た秘密を自分の党に報告していいんですか?
できません。本条は知ることができる者を委員、議院が議決で定めた者、事務職員に限定しており、所属政党は含まれません。目的も「調査又は審査に必要な範囲」に限られます。実務のポイント:審査会が中身の伏せられた報告書しか出せないのはこの構造のためです。党内で議論を進めたい議員は、秘密の中身ではなく、審査会が勧告を出したかどうかや運用上の問題点を手がかりにするしかありません
Q2審査会のスタッフが秘密を漏らしたら、罰せられるんですか?
特定秘密については、特定秘密保護法23条が漏えいを処罰しています。提供を受けた業務で知った者が漏らした場合も対象で、法定刑は5年以下の拘禁刑です(最新の改正状況をご確認ください)。重要経済安保情報についても同法に罰則があります。実務のポイント:国会職員は政府の適性評価の枠外にいるため、誰を読める側に入れるかは議院自身が議決で管理します。本条の「議決により定める者」は、国会が自分で鍵の本数を管理する仕組みなのです
間違えやすい点 AI による整理
- 「国会議員は国政調査権があるから、どんな秘密でも見られる」と思われているが、国政調査権(憲法62条)があっても特定秘密が議員全員に開示されるわけではない。提出先は情報監視審査会などに限られ、知ることができるのは本条が定める者だけである。一般の議員はこの通路の外にいる
- 問題は議員が秘密を見られるかどうかだけではない。見た後に漏らしたらどうなるかである。特定秘密保護法は、提供された特定秘密をその目的の業務で知った者が漏らした場合も処罰対象にしている(同法23条2項)。議員の院内発言は憲法51条で免責されるが、院外での漏えいにまでその保護が及ぶかは実務上、解釈が分かれている。触れる側の責任も重いということだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 国会法102条の19:提出された秘密を利用・知得できる者と範囲 | 国会法102条の13:情報監視審査会の設置と所掌 国会法102条の15:審査会への特定秘密等の提出根拠 |
| 条文の役割 | 提出後の出口管理(誰が、どの目的で触れられるか) | 監視機関そのものの組織法的な根拠 秘密が審査会に届くまでの入口の手続 |
| 一般議員との関係 | 委員でない議員は閲覧範囲の外 | 委員の選任を通じて間接的に関与 提出要求の主体は審査会であり個々の議員ではない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では立法院による機密文書の調閲が認められる一方、閲覧者と取扱い手続を限定して漏えいを防ぐ構造をとる。日本のような常設の秘密監視専門機関は置かれていない
韓国国会の情報委員会は会議を非公開とし、委員等に秘密漏えい禁止義務を課す。情報機関の監督に特化した委員会である点で日本の審査会と近い
ドイツ連邦議会の議会統制委員会は情報機関を監督し、審議は秘密とされ委員に守秘義務が課される。日本の制度設計で参照された比較対象の一つ
米国では上下両院の情報特別委員会が情報活動の報告を受け、秘密情報へのアクセスは委員と認可スタッフに限定される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 情報監視審査会の年次報告書が公表された。だが「政府に説明を求めた」とは書いてあるのに、どの秘密についての話かは一切書かれていない。なぜ国会の報告書なのに伏せ字だらけなのか? 答えは本条の「必要な範囲」と、審査会が非公開で運営されているという仕組みにある
- 議員の政策秘書として働くあなたは、担当議員が審査会の委員に選ばれた。だが審査会の資料を事務所に持ち帰って読み込むことはできない。議院の議決で定められた者に入っていない限り、秘書であっても読める側に入らない
学説
議論状況:審査会で特定秘密に触れた議員が院外で漏えいした場合、憲法51条の免責特権が及ぶかについては、院内の発言・表決に限られるとする見方と、職務との関連で広く捉える見方があり、解釈が分かれている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:特定秘密保護法の施行に合わせた国会法改正で、各議院に情報監視審査会を設置。提出された特定秘密を知り得る者と範囲を限定する規定として新設
- 2.令和6年(2024年) 改正:重要経済安保情報保護活用法の制定に伴い、審査会に提出される対象に重要経済安保情報を追加(施行時期は要確認)
- 国会法 第102条の13情報監視審査会の設置と所掌
- 国会法 第102条の15審査会への特定秘密等の提出根拠
- 国会法 第102条の17審査会への特定秘密等の提出根拠
- 特定秘密の保護に関する法律 第10条国会への特定秘密提供の要件
- 特定秘密の保護に関する法律 第23条提供を受けた特定秘密の漏えい処罰
- 重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律 第10条国会への重要経済安保情報の提供(現行効力を要確認)
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