国会法 第102条の17
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- 情報監視審査会は、第百四条の二(第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)の規定による審査の求め又は要請を受けた場合は、各議院の議決により定めるところにより、これについて審査するものとする。
- 2.各議院の情報監視審査会から審査のため、行政機関の長に対し、必要な特定秘密又は重要経済安保情報の提出を求めたときは、その求めに応じなければならない。
- 3.前項の場合における特定秘密保護法及び重要経済安保情報保護活用法の規定の適用については、特定秘密保護法第十条第一項第一号イ中「各議院又は各議院の委員会若しくは参議院の調査会」とあるのは「各議院の情報監視審査会」と、「第百四条第一項(同法第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)又は議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律(昭和二十二年法律第二百二十五号)第一条」とあるのは「第百二条の十七第二項」と、「審査又は調査であって、国会法第五十二条第二項(同法第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)又は第六十二条の規定により公開しないこととされたもの」とあるのは「審査(公開しないで行われるものに限る。)」と、特定秘密保護法第二十三条第二項中「、第十条」とあるのは「、第十条(国会法第百二条の十七第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」と、重要経済安保情報保護活用法第九条第一項第一号イ中「各議院又は各議院の委員会若しくは参議院の調査会」とあるのは「各議院の情報監視審査会」と、「第百四条第一項(同法第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)又は議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律(昭和二十二年法律第二百二十五号)第一条」とあるのは「第百二条の十七第二項」と、「審査又は調査であって、国会法第五十二条第二項(同法第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。)又は第六十二条の規定により公開しないこととされたもの」とあるのは「審査(公開しないで行われるものに限る。)」と、重要経済安保情報保護活用法第二十三条第二項中「、第九条」とあるのは「、第九条(国会法第百二条の十七第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とする。
- 4.第百二条の十五第三項から第五項までの規定は、行政機関の長が第二項の求めに応じない場合について準用する。
- 5.情報監視審査会は、第一項の審査の結果に基づき必要があると認めるときは、行政機関の長に対し、当該審査の求め又は要請をした議院又は委員会若しくは参議院の調査会の求めに応じて報告又は記録の提出をすべき旨の勧告をすることができる。この場合において、当該勧告は、その提出を求める報告又は記録の範囲を限定して行うことができる。
- 6.第百二条の十五第三項から第五項までの規定は、行政機関の長が前項の勧告に従わない場合について準用する。この場合において、同条第三項及び第四項中「その特定秘密又は重要経済安保情報の提出」とあり、並びに同条第五項中「先に求められた特定秘密又は重要経済安保情報の提出」とあるのは、「その勧告に係る報告又は記録の提出」と読み替えるものとする。
- 7.情報監視審査会は、第一項の審査の結果を、当該審査の求め又は要請をした議院又は委員会若しくは参議院の調査会に対して通知するものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第102条の17は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第102条の17の条文原文は「情報監視審査会は、第百四条の二(第五十四条の四第一項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 国会法第102条の17は第十一章の四に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第102条の17の前の条は国会法第102条の16です。
- 国会法第102条の17の次の条は国会法第102条の18です。
- 国会法第102条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第102条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第102条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/102_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法102条の17は、情報監視審査会が特定秘密等の提出拒否を非公開で審査し、提出勧告できると定める。拒否の継続には理由の疎明と内閣声明が必要。
Q · 政府が「特定秘密なので出せない」と答えたら、国会はもう何もできないの?
終わらない。審査会が非公開で審査し提出を勧告できる
国会法102条の17により、委員会等が資料提出を拒まれた場合、各議院の情報監視審査会が審査の求め又は要請を受けて審査します。審査会が特定秘密や重要経済安保情報の提出を求めれば、行政機関の長は原則として応じなければなりません(2項)。審査は非公開に限られ、結果に基づき範囲を限定した提出勧告ができます(5項)。行政側が拒否を続けるには理由の疎明が必要で、最終的に提出を止められるのは内閣声明だけです(4項・6項で102条の15を準用)。
解説
政府が「特定秘密につき提出できない」と答えても、国会の手続はそこで終わらない。委員会などが資料提出を断られたとき、各議院に置かれた情報監視審査会に審査を求めることができる(104条の2)。審査会は非公開の場で、行政機関の長に特定秘密や重要経済安保情報(経済安全保障の観点から、漏れると国の安全に支障が出るとして政府が指定した情報)を出すよう求められる。行政側は原則としてこの求めに応じなければならない。審査の結果、提出すべきだと判断すれば、範囲を絞ったうえで、もとの委員会に出すよう勧告できる。行政側が勧告に従わない場合は、従わない理由を説明(疎明)しなければならない。最終的に提出を止められるのは、内閣として出す声明だけだ。秘密を守る最後の盾は各省の判断ではなく、内閣全体が政治責任を負う決定なのである。
法的な位置づけ
国会法第102条の17は、情報監視審査会による審査手続を定める規定である。審査会は第104条の2に基づく審査の求め又は要請を受けて審査を行い、行政機関の長に特定秘密又は重要経済安保情報の提出を求めることができ、行政機関の長はこれに応じる義務を負う。審査は非公開に限られ、審査結果に基づき範囲を限定した提出勧告を行うことができる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.拒否の答弁と理由を記録で確定させる 委員会等が国会法104条に基づき報告・記録の提出を求め、行政機関が特定秘密又は重要経済安保情報を理由に拒んだ事実と、その理由を会議録で確定させる
- 2.情報監視審査会に審査を求める・要請する 国会法104条の2に基づき、議院の議決又は委員会の議決により、情報監視審査会に対して提出拒否についての審査を求め又は要請する
- 3.審査会が非公開で審査し提出を求める 審査会は各議院の議決で定める手続により非公開で審査し、必要な特定秘密又は重要経済安保情報の提出を行政機関の長に求める。行政機関の長は原則としてこれに応じなければならない(2項)
- 4.範囲を限定した提出勧告を行う 審査結果に基づき必要があると認めるときは、もとの議院・委員会等の求めに応じて報告又は記録を提出すべき旨を勧告する。対象範囲を絞ることで部分提出による決着を図れる(5項)
- 5.拒否時は疎明と内閣声明の有無を確認する 行政機関の長が求め又は勧告に応じない場合、理由の疎明を求め、受け入れられなければ内閣声明を要求する。期限内に声明がなければ提出義務が確定する(4項・6項で102条の15第3項〜第5項を準用)
よくある質問 AI による整理
Q1情報監視審査会とは何ですか?
衆議院・参議院それぞれに置かれた機関で、特定秘密や重要経済安保情報の運用を監視し、提出拒否の当否を非公開で審査します。
Q2国会法102条の17は何を定めていますか?
委員会等が秘密を理由に資料提出を拒まれたとき、情報監視審査会がその拒否を審査し、行政機関に提出を求め、勧告する手続を定めています。
Q3特定秘密は国会に提出されることがありますか?
あります。審査会が提出を求めれば行政機関の長は原則として応じる義務があり、非公開の審査の場で特定秘密が提供されます。
Q4内閣声明とは何ですか?
提出が国の安全に著しい支障を及ぼすとして、内閣が提出を拒む旨を表明するものです。声明が出なければ提出義務が確定します。
Q5情報監視審査会の審査は公開されますか?
公開されません。本条3項の読替えにより、特定秘密等の提供は非公開で行われる審査に限られます。審査結果は求めた委員会等に通知されます。
Q6審査会の勧告に法的拘束力はありますか?
勧告自体は命令ではありませんが、従わない場合は理由の疎明が必要で、最終的に内閣声明を出さなければ提出を拒み続けることはできません。
Q7重要経済安保情報も審査の対象ですか?
対象です。重要経済安保情報保護活用法の制定に伴う改正で、特定秘密に加えて重要経済安保情報も本条の審査・提出要求の対象になりました。
Q8審査会の委員が秘密を漏らすと処罰されますか?
処罰の対象になりえます。本条3項の読替えにより特定秘密保護法23条2項等が適用され、拘禁刑が科される可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審査会の委員って、何人いてどんな人がなるんですか?
審査会は衆議院・参議院のそれぞれに置かれ、委員は各8名、会派の所属議員数に応じて選ばれる(国会法102条の14)。実務のポイント:審査会の議論は非公開だが、毎年の年次報告書は公表されている。そこには政府への意見や運用改善の指摘が具体的に載っており、報道より詳しい一次情報であることが多い
Q2審査会が「出せ」と勧告しても、政府が無視したら終わりですか?
終わりではない。6項で102条の15第3項から第5項が準用され、行政機関の長は従わない理由を疎明しなければならない。審査会が納得しなければ内閣声明を求めることができ、声明が出なければ提出義務が生じる。実務のポイント:内閣声明は政治責任が重く、出せば国会で厳しく追及される。そのため行政側は、声明に至る前に範囲を絞った部分提出に応じやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「特定秘密は国会にも絶対に出ない」と思われがちだが、本条2項は、審査会の求めに応じる義務を行政機関の長に課している。断るには理由の疎明が必要で、最後まで拒むには内閣声明という重い手続を経なければならない
- 「審査会が秘密を見たら国民にも公開されるのか」という問いは、そもそも前提がずれている。本条の審査は非公開が前提だ(3項)。審査の出口は国民への公開ではなく、もとの委員会への提出勧告(5項)と結果の通知(7項)である。この制度が確保する透明性は「誰が中身を確認したか」であって、「全員が見られる」ことではない
- 審査会の委員が秘密を漏らせば問題になることは想像がつく。だが、その責任がどれほど重いかは知られていない。3項の読替えで特定秘密の保護に関する法律23条2項が適用され、5年以下の拘禁刑(情状により罰金を併科)の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。国会議員の免責特権(憲法51条)は議院内の演説・討論・表決を守るものだ。院外への漏えいまで当然に免責されるわけではないと一般に解されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 審査・提出要求の契機 | 102条の17:104条の2による審査の求め又は要請を受けた審査 | 102条の15:審査会自身の調査に伴う提出要求 104条:各議院・委員会・参議院の調査会による報告・記録の提出要求 |
| 提出拒否への対応 | 102条の15第3項〜第5項を準用:疎明→内閣声明要求→声明なければ提出義務 | 理由の疎明→内閣声明要求→一定期間内に声明なければ提出義務 秘密を理由に拒否された場合、104条の2で審査会の審査へ回す |
| 審査の出口 | 範囲を限定した提出勧告(5項)と、求め又は要請をした機関への結果通知(7項) | 審査会自身による運用状況の監視・調査 委員会等での審査・調査に資料を利用 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では立法院の文件調閱権と国家機密保護法の提供規定が併存するが、日本の情報監視審査会のような常設の秘密審査機関と内閣声明の仕組みはない
韓国も軍事・外交等の国家機密を理由とする提出拒否に主務長官の疎明と国務総理の声明を求める構造で、日本の内閣声明方式と類似する
ドイツは連邦議会の議会監督委員会(PKGr)が情報機関を常時監督し、政府の情報提供拒否には理由提示を求める
フランスは両院合同の議会情報委員会(DPR)が情報機関の活動を監督するが、作戦情報等の提供には制限がある
米国は上下両院の情報特別委員会に大統領府が報告義務を負い、上院決議400号は秘密情報の開示手続を定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 国会中継で野党議員が防衛関連の資料を求め、大臣が「特定秘密のため提出は差し控える」と答弁した。話はここで終わるのか? 終わらない。委員会は情報監視審査会に審査を要請できる。資料は非公開で審査会に渡り、提出すべきと判断されれば範囲を絞った勧告が出る
- あなたが省庁で特定秘密を管理する担当者だとする。審査会から提出を求められた時点で、拒否は「例外」になる。断るには理由の疎明を文書で用意しなければならない。それでも審査会が納得しなければ、判断は内閣声明という官邸レベルの政治決断にまで上がる。現場の「出したくない」は、首相官邸の責任に変わる
- 審査会が内閣声明を求めた。期限内に声明が出なければ、提出義務が確定する。官邸に残された時間は数日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:情報を求める側の動き方:1. 委員会の側なら、拒否の答弁と理由を会議録で確定させる2. 委員会の議決で104条の2の審査を要請し、情報監視審査会に付す3. 審査では求める範囲を絞り込み、5項の勧告を引き出す4. 勧告に従わない場合は、疎明の内容と内閣声明の有無を記録に残す。市民や記者の場合は、審査会の年次報告書や公表された会議録を追い、手続がどの段階で止まったかを明らかにする
訴えられた側:提出を求められた行政側の動き方:1. 拒否は例外であり、疎明の義務が伴うことを前提に動く2. 非公開審査(3項)の枠内で提出しても特定秘密の保護は続くことを、省内に説明する3. どうしても出せない場合は理由の疎明を文書で準備し、最終的に内閣声明という政治判断が必要になる案件として早めに官邸へ上げる4. 勧告は範囲を限定できるので、部分的な提出で決着する道を探る
時効(請求できる期限):私人の請求権を定めた条文ではないため、消滅時効の問題は生じない。ただし4項・6項で102条の15第3項から第5項が準用されるため、内閣声明を求められてから一定期間(10日)内に声明が出なければ、提出義務が確定する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は、憲法62条の国政調査権と秘密保全の調整を、非公開審査・提出義務・内閣声明という三段構えで制度化したものと理解される。拒否の最終判断を内閣声明に置く構造は、議院証言法5条の内閣声明と同じ発想に立つ
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)新設 特定秘密の保護に関する法律の施行に合わせ、国会法等の一部を改正する法律により、情報監視審査会の制度とともに新設された。特定秘密の提出拒否を審査する仕組みが置かれた
- 令和6年(2024年)改正、令和7年(2025年)施行 重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律の制定に伴い改正された。審査対象に重要経済安保情報が加わり、同法の規定についての読替えが追加された
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:特定秘密の保護に関する法律の施行に合わせた国会法等の一部を改正する法律により、情報監視審査会の制度とともに新設された
- 2.令和6年(2024年) 改正:重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律の制定に伴い、審査対象に重要経済安保情報を加え、同法の規定についての読替えを追加した
- 国会法 第102条の13情報監視審査会の設置と所掌
- 国会法 第102条の15提出拒否時の疎明・内閣声明手続を準用
- 国会法 第104条委員会等の報告・記録提出要求の原則
- 国会法 第104条の2審査会への審査の求め・要請の発動規定
- 国会法 第52条委員会の非公開(秘密会)制度
- 特定秘密の保護に関する法律 第10条国会への特定秘密提供の要件、本条で読替え
- 特定秘密の保護に関する法律 第23条提供を受けた者による漏えいの処罰
- 重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律 第9条国会への重要経済安保情報提供の要件
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