国会法 第102条の7
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- 憲法審査会は、憲法改正原案及び日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案を提出することができる。この場合における憲法改正原案の提出については、第六十八条の三の規定を準用する。
- 2.前項の憲法改正原案及び日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案については、憲法審査会の会長をもつて提出者とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第102条の7は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第102条の7の条文原文は「憲法審査会は、憲法改正原案及び日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案を提出することができる。」で始まります。
- 国会法第102条の7は第十一章の二に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第102条の7の前の条は国会法第102条の6です。
- 国会法第102条の7の次の条は国会法第102条の8です。
- 国会法第102条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第102条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第102条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/102_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法102条の7は、憲法審査会が憲法改正原案と国民投票関連の法律案を提出できると定める。原案は関連する事項ごとに区分して提出し、提出者は会長となる。
Q · 憲法審査会は、憲法改正の案を自分で国会に出せるの?
出せる。会長名義で、テーマごとに区分して提出する
国会法102条の7により、各議院の憲法審査会は憲法改正原案と、改正の発議や国民投票の手続に関する法律案を提出できます。提出者は審査会の会長です。原案には68条の3が準用されるため、内容において関連する事項ごとに区分して提出しなければなりません。議員が個別に出す場合の賛成者要件(衆議院100人以上・参議院50人以上)はかかりませんが、発議の成立には各議院の総議員の3分の2以上の賛成が別途必要です(憲法96条)。
解説
国会の中で憲法改正案を「文章の形」にして本会議へ出せる委員会は一つしかない。各議院に置かれた憲法審査会である。本条1項は、審査会が憲法改正原案(改正案のたたき台)と、改正の発議や国民投票の手続を定める法律案を提出できると定める。注目すべきは後半の一文だ。原案の提出には68条の3が準用される。改正案は「内容において関連する事項ごと」に区分しなければならない。つまり、性格の違う複数の改正テーマを一本にまとめ、国民に一括で賛否を迫る「抱き合わせ」は、法律の段階で封じられている。2項は、提出者を審査会の会長とする。一人ひとりの議員が出す場合は、衆議院100人以上・参議院50人以上の賛成者が必要になる(68条の2)。審査会が出す場合はこの賛成者要件がかからず、審査会内部の議決で出すかどうかが決まる。改憲論議のニュースで「審査会で原案がまとまるか」が焦点になるのは、ここが本会議への正式な入口だからである。なお、ここで出るのはあくまで原案であり、国会の発議が成立するには各議院で総議員の3分の2以上の賛成が別に要る(憲法96条)。
法的な位置づけ
国会法第102条の7は、衆議院・参議院に置かれる憲法審査会に対し、憲法改正原案ならびに日本国憲法の改正の発議または国民投票に関する法律案の提出権を付与する規定である。原案の提出には内容において関連する事項ごとの区分発議(同法68条の3)が準用され、提出者は審査会の会長とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1憲法改正原案とは何ですか?
国会が憲法改正を発議する前段階の、改正条文のたたき台です。各議院で審査・可決され、両院で総議員の3分の2以上の賛成を得ると国会の発議となります。
Q2憲法改正案は誰が国会に提出できる?
国会法上のルートは2つです。憲法審査会が会長名義で出す方法(102条の7)と、衆議院100人以上・参議院50人以上の賛成を得て議員が出す方法(68条の2)があります。
Q3憲法審査会の会長はどうやって決まる?
各議院の憲法審査会規程により、審査会の委員の互選で選ばれます。本条により、審査会が原案や法律案を提出するときは会長が提出者となります。
Q4憲法改正の発議には何人の賛成が必要?
各議院の総議員の3分の2以上の賛成が必要です(憲法96条)。審査会が原案を提出しても、この本会議での賛成がなければ発議は成立しません。
Q5国民投票法の改正案はどこが提出する?
憲法審査会は、国民投票に関する法律案を会長名義で提出できます(本条1項)。通常の議員立法や内閣提出のルートとは別に設けられた提出経路です。
Q6憲法改正の発議から国民投票まではいつまで?
国民投票は、国会の発議日から起算して60日以後180日以内に、国会の議決した期日に行われます(国民投票法2条)。原案提出の段階ではまだ期日は決まりません。
Q7憲法審査会が開かれないと改憲は進まない?
審査会提出ルートは止まります。議員が賛成者要件を満たして原案を出すルートもありますが、提出された原案は審査会で審査されるため、開催状況が実質的な進み具合を左右します。
Q8憲法改正原案は衆議院と参議院どちらから出す?
どちらの議院でも提出できます。両院それぞれに憲法審査会が置かれ、先に可決した議院から他方の議院へ送られて審議されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1憲法審査会って、普通の委員会と何が違うんですか?
国会法102条の6で各議院に置かれた特別な機関で、憲法と関連法制の調査に加え、本条により憲法改正原案と国民投票関連の法律案を提出できます。提出者は会長です(102条の7第2項)。実務のポイント:審査会の運営は与野党の合意を重視する慣行が強く、開催日程そのものが政治的な駆け引きの材料になります。開かれた回数を追うだけでも、改憲論議の温度が読み取れます
Q2一回の国民投票で、いくつも改正テーマをまとめて聞かれることはありますか?
同じ日に複数のテーマを問うことはありえますが、本条が準用する68条の3により、原案は内容において関連する事項ごとに区分されます。投票も原則としてテーマごとに賛否を示す形になります。実務のポイント:どこまでを「関連する事項」とみなすかの基準は条文上明確ではなく、切り分け方そのものが政治的な争点になりうるといわれます。区分の線引きは結果を左右しうる論点として注目しておく価値があります
間違えやすい点 AI による整理
- 「憲法改正案は内閣が国会に出すもの」と思われがちだが、本条が定めるルートはあくまで国会内部である。審査会が出すか、議員が賛成者要件を満たして出すか。内閣に原案の提出権があるかについては学説上争いがあり、実務上もこの論点は決着していない
- 審査会が原案を提出すれば改正が近いと受け取るのは早計である。提出は入口にすぎない。その後に各議院本会議での総議員3分の2以上の賛成(憲法96条)、国民投票での過半数の賛成という二段の関門が控えている。提出から実現までの距離は、多くの人が思うよりずっと遠い
- 視角を変えるべき点がある。有権者から見れば「改正に賛成か反対か」の一問に見えるが、法律から見れば、まず「どの論点をどう切り分けて問うか」が問題になる。68条の3の区分発議が準用されるため、自分が賛成したい部分と反対したい部分を別々に投票できる構造になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 提出の主体 | 国会法102条の7:憲法審査会(提出者は会長) | 国会法68条の2:個々の議員(発議者) 国会法50条の2:常任委員会等(提出者は委員長) |
| 提出できるもの | 憲法改正原案、憲法改正の発議・国民投票に関する法律案 | 憲法改正原案 所管事項に関する法律案 |
| 賛成者要件 | なし(審査会内部の議決で提出を決定) | 衆議院100人以上・参議院50人以上の賛成 なし(委員会の議決で提出を決定) |
| 区分発議の適用 | 68条の3を準用し、関連する事項ごとに区分 | 68条の3が直接適用され、関連する事項ごとに区分 適用なし(通常の法律案) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では立法委員の4分の1の提議、4分の3の出席、出席委員4分の3の決議で憲法修正案を提出し、公告半年後に公民複決に付す。専門の常設審査機関による提出ルートは憲法上定められていない
韓国では国会在籍議員の過半数または大統領が改正を提案できる。日本と異なり行政府の長にも明文で提案権がある
ドイツでは連邦議会と連邦参議院の各3分の2の賛成で基本法を改正し、国民投票は不要。改正案の提出は通常の法律案と同じ経路で行われる
米国では連邦議会両院の3分の2の賛成による発議と、4分の3の州による承認で修正が成立する。国民投票制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 「憲法審査会、今国会も実質審議なし」という見出しを見て、何も決まっていないなら関係ないと思ったことはないだろうか。審査会が原案を提出しない限り、改正案が本会議に出る主要ルートの一つは動かない。開催されないこと自体が、政治的には一つの選択である
- もし審査会が自衛隊の明記と緊急事態条項を一つの原案にまとめて出そうとしたら、どうなる? 本条が準用する68条の3により、内容的に関連しない事項は区分して発議しなければならない。投票用紙もテーマごとに分かれる
学説
内閣提出肯定説:内閣法5条の「議案」には憲法改正原案も含まれうるとし、内閣にも原案の提出権を認める見解。国会法は国会内部の提出手続を定めるにとどまり、内閣の提出を排除していないと解する
内閣提出否定説:憲法96条が改正の発議を国会の権限としている以上、原案の提出も国会内部(議員・憲法審査会)に限られるとする見解。国会法が議員発議と審査会提出のみを規定している点を根拠とする
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)公布、平成22年(2010年)施行 日本国憲法の改正手続に関する法律の制定に伴う国会法改正で第11章の2(憲法審査会)が新設された。原案の提出権に関する本条の規定は、同法の全面施行まで適用が凍結されていた
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:日本国憲法の改正手続に関する法律の制定に伴う国会法改正で、第11章の2(憲法審査会)とともに本条が新設された
- 2.平成22年(2010年) 改正:国民投票法の全面施行により、それまで凍結されていた憲法改正原案の審査・提出に関する規定が適用可能となった
- 国会法 第102条の6憲法審査会の設置と所掌
- 国会法 第68条の2議員発議の賛成者要件
- 国会法 第68条の3関連事項ごとの区分発議を準用
- 国会法 第50条の2委員長提出の委員会法律案と同型
- 国会法 第102条の8両院の合同審査会と勧告
- 日本国憲法の改正手続に関する法律 第2条発議後の国民投票期日の設定
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