国会法 第105条
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各議院又は各議院の委員会は、審査又は調査のため必要があるときは、会計検査院に対し、特定の事項について会計検査を行い、その結果を報告するよう求めることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第105条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第105条の条文原文は「各議院又は各議院の委員会は、審査又は調査のため必要があるときは、会計検査院に対し、特定の事項について会計検査を行い、その結果を報告するよう求めることができる。」で始まります。
- 国会法第105条は第十二章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第105条の前の条は国会法第104条の3です。
- 国会法第105条の次の条は国会法第106条です。
- 国会法第105条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第105条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第105条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/105
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法105条は、各議院や委員会が審査・調査に必要なとき、会計検査院に特定事項の検査と結果報告を求められると定める。検査院への命令ではなく要請である。
Q · 国会は会計検査院に「この税金の使い道を調べろ」と言えるの?
言える。ただし命令ではなく要請で、応じる法的義務はない
国会法105条により、衆議院・参議院の本会議または各委員会は、審査や調査に必要なとき、会計検査院に特定の事項の会計検査と結果報告を求めることができます。ただし、受ける側の会計検査院法30条の3は、検査院が検査し報告「できる」と定めるにとどまります。憲法90条に基づく検査院の独立性を守るための設計で、実務上は要請の多くが受け入れられ、報告書が国会に提出されています。
解説
税金の無駄遣いを国会が追及する場面では、議員が答弁席の大臣を問い詰める姿がよく報じられる。ただ、大臣はたいてい「精査中」と答えて終わる。そこで切り札になるのが国会法105条である。衆議院・参議院の本会議、またはその委員会は、審査や調査に必要なときに会計検査院へ「この事項を検査して、結果を報告せよ」と求めることができる。会計検査院は内閣から独立した会計監査の専門機関で、帳簿や証拠書類を現場で調べる権限を持っている。ここで見落とされやすい点が一つある。求めを受けた検査院が「検査し報告できる」とされているだけで(会計検査院法30条の3)、命令ではなく要請だという点だ。それでも実務では、要請はほぼ受け入れられ、詳しい報告書が公表されてきた。つまり、議員の質問では引き出せない数字が、この一本の経路を通ると公文書として表に出てくる。あなたが知りたい税金の行き先は、この経路に乗せられるかどうかで、闇に残るか白日の下に出るかが分かれる。
法的な位置づけ
国会法105条は、会計検査要請の制度を定める規定である。各議院または各議院の委員会は、審査または調査のため必要がある場合、会計検査院に対し、特定の事項について会計検査を行い、その結果を報告するよう求めることができる。要請を受けた会計検査院は、会計検査院法30条の3に基づき、検査を実施して結果を報告することができる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.問題の事業を具体的に特定する 報道や行政事業レビュー、予算書などの公開資料から、事業名・所管省庁・年度・金額・疑わしい支出の具体例を整理する。「無駄遣いだと思う」という感想だけでは要請の議題になりにくい
- 2.所管委員会の議員事務所に陳情する 決算委員会や関係委員会に所属する議員の事務所へ、国会法105条に基づく検査要請の議決を求める陳情を書面で出す。紹介議員を通じた請願(憲法16条・請願法)も並行して検討する
- 3.委員会での議決状況を確認する 衆議院・参議院のウェブサイトで委員会の会議録や議決事項を確認し、検査要請が議決されたかを追う。会期末が近い場合は、閉会中審査の議決があるかも確認する(国会法47条・68条)
- 4.会計検査院の検査と報告を待つ 要請を受けた会計検査院は、会計検査院法30条の3に基づき検査を実施するかを判断し、実施する場合は帳簿や証拠書類を調べて結果をまとめる。報告期限は法定されていない
- 5.公表された報告書を読み、次の行動につなげる 会計検査院のウェブサイトで要請事項に関する報告書を確認し、指摘内容や所管省庁の改善措置を把握する。必要に応じ、議員に追加質疑や再要請を働きかける
よくある質問 AI による整理
Q1会計検査院への検査要請とは?
国会の各議院や委員会が、国会法105条に基づき、会計検査院に特定の事項の会計検査と結果報告を求める制度です。政府答弁ではなく独立機関の検査結果を引き出せます。
Q2検査要請の報告書はどこで見られる?
要請に基づく検査結果は国会に報告され、会計検査院のウェブサイトでも公表されています。事業名や年度で探すと、該当する報告書にたどり着きやすくなります。
Q3検査要請の報告はいつまでに出る?
国会法105条にも会計検査院法にも、報告期限の定めはありません。検査の範囲や対象機関の数によって、報告までにかかる期間は変わります。
Q4会計検査院は内閣の機関ですか?
違います。会計検査院法1条は、会計検査院が内閣に対し独立の地位を有すると定めています。憲法90条に根拠を持つ独立の会計監査機関です。
Q5国会が閉会したら検査要請はどうなる?
会期中に議決されなかった案件は後の会期に継続しません(国会法68条)。委員会が閉会中も活動するには、閉会中審査の議決が必要です(国会法47条)。
Q6参議院の調査会も検査要請できる?
会計検査院法30条の3は、国会法54条の4第1項で準用される場合を含むと定めており、参議院の調査会からの要請も想定されています。
Q7検査で不当と指摘されたら補助金は返還?
不当と指摘されると、所管省庁が補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律18条に基づき返還を命じることがあります。早めに返還リスクの試算が必要です。
Q8国会法105条はいつできた?
1947年の国会法制定時ではなく、平成9年(1997年)の国会法改正で、会計検査院法30条の3とともに検査要請制度として設けられました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会計検査院って、国会に言われたら絶対に調べなきゃいけないんですか?
法律上は義務ではない。国会法105条は国会が「求めることができる」と定め、受ける側の会計検査院法30条の3は検査院が検査し報告「できる」と書いている。憲法90条にもとづく検査院の独立性を守る仕組みである。実務のポイント:実務では要請はほぼ受け入れられているが、検査の範囲や切り口をどう決めるかは検査院の専門判断に委ねられる。要請の文言をどこまで具体的に書くかで、報告書の切れ味が変わる
Q2一般人が会計検査院に「ここを調べて」と頼むことはできますか?
本条の要請ができるのは各議院と委員会だけで、個人には要請権がない。ただ、会計検査院は国民からの情報提供を受け付けており、議員を通じて委員会での検査要請議決を働きかける道もある(憲法16条の請願権)。実務のポイント:検査院への情報提供は、事業名・年度・金額・疑わしい支出の具体例まで書くと検査計画に反映されやすい。「無駄遣いだと思う」という感想だけでは動きにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「国会が命じれば会計検査院は必ず検査する」と思われがちだが、会計検査院法30条の3は検査院が要請に応じて検査し報告「できる」と定めるにとどまる。憲法90条が保障する検査院の独立性を守るための設計で、国会の下請け機関ではない
- 会計検査院の検査対象は国の省庁だけだと思っていないだろうか。実は国から補助金や助成金を受けた自治体・法人・団体にも及ぶ(会計検査院法23条)。要請の対象になる「特定の事項」も、補助金の流れに沿って民間の現場まで届く
- 議員の質問と検査要請は、同じ追及の強弱の違いにすぎないと見られやすい。しかし質問への答弁は政府の説明にすぎないのに対し、検査院の報告は独立機関が証拠書類で確かめた結果である。政治的な言い逃れが通用するかどうか、その点で両者は別物だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 求める相手 | 国会法105条:会計検査院 | 国会法104条:内閣・官公署その他 |
| 求める内容 | 特定事項の会計検査の実施と結果の報告 | 審査・調査に必要な報告または記録の提出 |
| 相手の応答義務 | 要請にとどまる(会計検査院法30条の3は「できる」規定) | 原則として応じなければならない(内閣の声明による例外あり) |
| 得られる情報の性質 | 独立機関が証拠書類を調べた検査結果 | 政府側が作成・保有する報告や記録 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾の審計部は監察院に属し、審計長が決算審核報告を立法院に提出する。日本のように議院が個別事項の検査を要請する専用規定は、本条ほど明確ではない
韓国の国会は監査院に特定事項の監査を求めることができ、監査院は原則として期限内に結果を報告する。日本の「要請」に比べ、応答の拘束が強い設計とされる
ドイツ連邦会計検査院は、検査の経験に基づき連邦議会等に助言できる。司法官に準じた独立性を持つ点は日本と共通する
フランスでは両院の財務委員会が会計院に調査を求めることができ、会計院は議会の統制活動を補佐する役割を憲法上も担う
米国の GAO は議会に属する機関で、議会や委員会の要請に基づく調査・評価が業務の中心となっている。内閣から独立した日本の会計検査院とは位置づけが異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元で巨額の補助金を受けた施設が、開業二年で閉鎖された。ニュースでは「検証が必要」と言うばかりで、誰も中身を調べない。議員に陳情するとき、「委員会で会計検査院への検査要請を議決してほしい」と具体的に頼めば、話は一段進む
- 補助金を受けている NPO の経理担当として働いている。ある日、所管省庁から「会計検査院の実地検査が入る」と連絡が来た。国会の要請に基づく検査なら、報告書は国会に提出され公表される。領収書の不備一枚が、全国に知られる指摘事項になりうる
- 国の大型イベントの経費が、当初の見込みから何倍にも膨らんだと報じられたら、誰がその内訳を確かめるのか? 政府の自己申告ではなく、独立機関の検査結果を国会に出させる経路が本条である
- 会期末まであと一週間。委員会で検査要請を議決しないまま閉会すれば、継続審査の手当てがない限り話は振り出しに戻る。動くなら今週中だ
取るべき行動
被害を受けた側:納税者として税金の使途に疑問があるなら、1. 報道や公開資料から問題の事業名・所管省庁・金額を特定する2. 決算委員会や関係委員会に所属する議員の事務所へ、本条による検査要請を求める陳情を書面で出す3. 憲法16条と請願法に基づき、紹介議員を通じた請願も検討する4. 並行して会計検査院の情報提供窓口に具体的な事実を伝える。検査院が自らの判断で検査対象に取り上げる可能性がある
訴えられた側:補助金を受ける自治体・団体・事業者として検査を受ける側なら、1. 会計検査院法26条に基づく書類提出や質問には誠実に応じ、記録を日頃から整えておく2. 指摘の見込みがある点は事実関係を整理し、検査院との質疑の段階で根拠資料を示して説明する3. 不当と認定されると、所管省庁から補助金の返還を命じられることがある(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律18条)。早めに専門家と返還リスクを試算する
時効(請求できる期限):本条自体に期限はない。ただし国会は会期ごとに活動し、会期中に議決されなかった案件は後の会期に継続しない(国会法68条)。委員会が閉会中に活動するには閉会中審査の議決が必要である(国会法47条)。検査報告の提出時期も法律上は定められていない
学説
一般的理解:国会法105条の要請は会計検査院を法的に拘束しないと解される。会計検査院法30条の3が「できる」規定とされているのは、憲法90条および会計検査院法1条が定める検査院の独立性との調和を図るためである
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:国会法等の改正により、各議院・委員会が会計検査院に特定事項の検査と報告を求める制度を創設。受け手側として会計検査院法30条の3が同時に整備された
- 国会法 第104条内閣・官公署への報告記録提出要求
- 国会法 第47条委員会の閉会中審査の要件
- 国会法 第68条会期不継続の原則
- 会計検査院法 第30条の3要請に応じた検査と報告の根拠
- 会計検査院法 第23条補助金受給者等への検査範囲の拡張
- 会計検査院法 第1条内閣からの独立性の明文規定
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