国会法 第117条
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議長は、議場を整理し難いときは、休憩を宣告し、又は散会することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第117条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第117条の条文原文は「議長は、議場を整理し難いときは、休憩を宣告し、又は散会することができる。」で始まります。
- 国会法第117条は第十四章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第117条の前の条は国会法第116条です。
- 国会法第117条の次の条は国会法第118条です。
- 国会法第117条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第117条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第117条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/117
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法117条は、議場を整理し難いとき、議長が休憩を宣告し又は散会できると定める。休憩は同日中の再開が可能で、散会はその日の会議を終わらせる。
Q · 国会の本会議が大荒れになったら、議長は何ができるの?
議長は休憩か散会を宣告して議事を止められる
国会法117条により、議長は議場を整理し難いとき、休憩を宣告するか散会することができます。休憩は一時中断で同じ日のうちに再開でき、散会はその日の会議を終わらせます。個々の議員への制止や退去(116条)で収まらない場合に使う、議場全体を対象とする措置です。会期最終日に散会となれば、閉会中審査の議決がない法案は会期不継続の原則(68条)により原則として次の国会に引き継がれません。
解説
国会の本会議は、議員がいくら騒いでも議事が進んでいく場所だと思われがちだ。実際には、議長に議場全体を止める権限が与えられている。国会法117条は、議員の怒号や議長席への詰め寄りなどで普通に議事を進められない状態(条文の言葉では「議場を整理し難いとき」)になったとき、議長が休憩を宣告するか、散会できると定めている。休憩は一時中断であり、同じ日のうちに再開できる。散会はその日の会議を終わらせる。個々の議員に対する警戒・制止・発言禁止・退場(116条)で収まらないときに使う、議場全体の最後のスイッチといえる。見落とされやすいのは、散会の効果が会期の残り日数に左右される点だ。会期最終日に散会となれば、議決に至らなかった法案は原則として次の国会に引き継がれない(68条)。ニュースでは騒動の一場面にしか見えない議長の一言が、法案が成立するか消えるかを分けることがある。
法的な位置づけ
国会法第117条は、議院の本会議において議場を整理し難い状態が生じたときに、議長が休憩の宣告又は散会を行う権限を定める規定である。休憩は会議の一時中断であり同日中の再開が予定され、散会はその日の会議を終了させる。議長の秩序保持権(同法19条)を具体化し、個々の議員に対する措置(同法116条)を補う議場全体の措置として位置付けられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.議長が宣告した言葉を聞き分ける 会期末の本会議中継で、議長が「休憩」と「散会」のどちらを宣告したかを確認する。休憩なら同日中に再開して採決される可能性が残り、散会ならその日の議事は終わる
- 2.会期の残り日数と延長の有無を確認する 当日が会期最終日か、会期延長の議決(国会法12条)が済んでいるかを確認する。最終日の散会なら、閉会中審査の議決がない法案は68条により後会に継続しない
- 3.閉会中審査の対象かを確認する 気になる法案が閉会中審査の議決の対象になっているかを確認する。対象であれば、散会で会期が終わっても次の国会に引き継がれる
- 4.会議録で経過を検証する 後日、国会会議録検索システムで当日の経過を確認する。休憩・散会の時刻や「議場騒然」の記録が、議長の判断と議員の責任を検証する一次資料になる
よくある質問 AI による整理
Q1国会の散会とは何ですか?
その日の本会議を終わらせることです。議場を整理し難いときは、国会法117条により議長の判断で散会でき、残った案件は次回以降の議事日程に回ります。
Q2国会の休憩と散会の違いは?
休憩は会議の一時中断で、同じ日のうちに再開して採決まで進める可能性が残ります。散会はその日の会議が終わり、同日中の採決はなくなります。
Q3議長は議員を議場から退場させられますか?
できます。国会法116条により、議長は秩序を乱した議員を警戒・制止し、発言を禁止し、議場の外に退去させることができます。117条はその先の議場全体の措置です。
Q4会期末に散会すると法案はどうなる?
会期最終日に散会すると、議決に至らなかった法案は、閉会中審査の議決がなければ会期不継続の原則(国会法68条)により原則として廃案になります。
Q5国会の傍聴席で野次を飛ばすと違法?
傍聴人が騒いだ場合は国会法118条の対象で、議長は退場を命じ、必要に応じて警察官庁に引き渡すことができます。117条は議場全体を止める規定です。
Q6国会で暴れた議員はどんな処分を受ける?
議院の懲罰手続(国会法121条以下)の対象になり得ます。懲罰動議は事犯のあった日から三日以内に提出する必要があります。休憩や散会とは別の手続です。
Q7国会の議長は誰が決めますか?
各議院が自ら選びます(憲法58条1項)。議長は議場の秩序を保持し議事を整理する権限を持ち(国会法19条)、117条の休憩・散会もその権限の一部です。
Q8委員会が荒れたときも議長が止めるの?
いいえ。委員会の秩序保持と議事整理は委員長の権限です(国会法48条)。117条は本会議の議長の権限であり、委員会の混乱には直接は適用されません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1議長がいきなり散会しちゃったら、その日の採決ってどうなるの?
散会によってその日の会議は終わり、予定されていた案件は次回以降の議事日程に回る(国会法117条)。会期が残っていれば翌日以降に採決できるが、最終日であれば会期不継続の原則(68条)によって原則として廃案になる。実務のポイント:会期末の攻防では、散会させるかどうかよりも、会期延長の議決(12条)を先に取れるかどうかで勝負が決まる場面が多い。延長の議決が通った時点で、散会戦術はほとんど効かなくなる
Q2大混乱の中で無理やり可決された法律って、裁判で無効にできないの?
難しい。警察法改正無効事件(最大判昭和37.3.7)で最高裁は、両院の自主性を尊重し、裁判所は議事手続に関する事実を審理して法律の有効・無効を判断すべきではないとした。議場での秩序の扱いは、原則として議院の自律に任されている(憲法58条)。実務のポイント:裁判で争えない以上、評価の材料は会議録になる。会議録に「議場騒然、聴取不能」と残された箇所が、後の選挙や報道で検証される一次資料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「議場が荒れても、議長は混乱を押し切って採決するしかない」と思われがちだが、本条はむしろ止める権限を議長に与えている。混乱のまま採決を進めるか、休憩や散会で仕切り直すかは議長の判断に任されている。混乱があったからといって、採決が自動的に無効になる仕組みもない
- 「議長が散会したのは審議を逃げたのと同じだ」という批判は、問いの立て方がずれている。本条の要件は「議場を整理し難いとき」であり、散会は秩序を回復するための手段として作られている。ただ、会期末には散会が事実上法案の生死を決めるため、中立的なはずの権限が大きな政治的結果を生む。権限の性質と、その結果の重さは分けて考える必要がある
- テレビ画面では「また国会が揉めている」という一場面にしか見えない。法の側から見ると、休憩なら同じ日に再開でき、散会ならその日の議事日程は終わる。二つの言葉の違いを聞き分けられない人は、翌朝の「法案成立」や「廃案」の報道を、ただ結果として受け取るしかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 国会法117条:議場全体(議事そのもの) | 国会法116条:秩序を乱した議員個人 国会法118条:傍聴人 |
| 要件 | 議場を整理し難いとき | 議員が国会法・議事規則に違反し議場の秩序を乱したとき 傍聴人が議事の妨害や騒擾をしたとき |
| 措置の内容 | 休憩の宣告又は散会 | 警戒・制止、発言禁止、議場外への退去 退場、必要に応じて警察官庁への引渡し |
| 議事への影響 | 議事日程そのものが中断・終了する | 議事は継続し、当該議員だけが排除される 議事は継続し、傍聴人だけが排除される |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾立法院でも会議主席が議場秩序を維持し、休息を宣告して議事を中断する運用がある。議場の衝突が多い点で日本の会期末攻防と比較の価値がある
韓国国会法も、議場が騒然として秩序維持が困難なとき、議長・委員長が会議を中止し又は散会を宣告できる旨を定める。委員長にも同様の権限を明記する点が日本と異なる
ドイツ連邦議会では、議場に騒擾が生じたとき議長が会議を中断できる。日本と同じく議会規則による自律的な秩序維持の仕組みである
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会期最終日の夜、本会議に上程された法案をめぐって野党議員が議長席に詰め寄り、議場は怒号で何も聞こえない。議長が散会を宣告すれば、その日の採決は行われない。閉会中審査の議決がなければ、会期不継続の原則(国会法68条)によって法案は廃案になる。日付が変わるまで残り数時間しかない
- 国会見学で傍聴席にいたあなたが、思わず大声で野次を飛ばしたらどうなるのか。この場合に動くのは本条ではなく118条だ。議長はあなたを退場させることができ、必要があれば警察官庁に引き渡すこともできる。傍聴席全体が騒がしければ、傍聴人全員が退場させられることもある
- 議員秘書として、担当議員が議長席を囲む抗議に加わるのを見ていた。休憩が宣告されて騒ぎは収まった。それでも三日以内に懲罰動議が出されれば、責任追及は別の手続で進む
取るべき行動
被害を受けた側:傍聴人や見学者として議場の混乱に居合わせた場合:1. 議長と衛視の指示に従い、自分から声を上げて騒ぎに加わらない(傍聴人の退場や警察官庁への引渡しは118条) 2. 休憩であれば再開される可能性があるため、傍聴を続けられるかを衛視に確認する3. 有権者として問題にしたいときは、国会会議録検索システムで経過を確認したうえで、議員や議院に書面で意見を送る
訴えられた側:議員や秘書の立場で議場の混乱に関わった場合:1. 議長の警戒や制止(116条)に従わなければ、発言禁止や議場外への退去の対象になる2. 休憩や散会で場が収まっても、懲罰事犯の審査(121条以下)は別の手続として進む可能性がある3. 抗議の手段を、議院運営委員会での協議や議長不信任決議案の提出など、制度の中の手段に切り替えるほうが責任を問われる危険は小さい
時効(請求できる期限):本条そのものに時効や期限はない(一般消滅時効が問題になる条文でもない)。休憩・散会の効果は宣告と同時に生じる。会期末に散会となった場合、閉会中審査の議決がない案件は国会法68条により後会に継続しない。混乱に関わった議員への懲罰動議は、事犯があった日から三日以内に提出しなければならない(121条3項、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の休憩・散会の権限は、憲法58条の議院自律権に基づき議長に与えられた秩序保持権の一部であり、その行使の当否は原則として議院内部で判断され、司法審査の対象とならないと解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法の施行に合わせて国会法が制定され、議長による議場混乱時の休憩・散会の権限が定められた
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