受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

国会法 第116条

クイックジャンプ

会議中議員がこの法律又は議事規則に違いその他議場の秩序をみだし又は議院の品位を傷けるときは、議長は、これを警戒し、又は制止し、又は発言を取り消させる。命に従わないときは、議長は、当日の会議を終るまで、又は議事が翌日に継続した場合はその議事を終るまで、発言を禁止し、又は議場の外に退去させることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国会法第116条は、日本の国会法に含まれる条文です。
  2. 国会法第116条の条文原文は「会議中議員がこの法律又は議事規則に違いその他議場の秩序をみだし又は議院の品位を傷けるときは、議長は、これを警戒し、又は制止し、又は発言を取り消させる。」で始まります。
  3. 国会法第116条は第十四章に置かれています。
  4. 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
  5. 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国会法第116条の前の条は国会法第115条です。
  7. 国会法第116条の次の条は国会法第117条です。
  8. 国会法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第116条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079
  • 本サイト収録国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/116

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国会法116条は、議場の秩序を乱す議員に対し議長が警戒・制止・発言取消しを命じ、従わなければ当日の会議終了まで発言禁止や退去を命じられると定める。

Q · 国会で議長に退場させられた議員は、処分を受けたことになるの?

当日限りの秩序維持措置で、懲罰とは別物です

国会法116条の退去命令は、議長がその場の秩序を回復するための一時的な措置で、効力は当日の会議終了まで(議事が翌日に継続する場合はその議事終了まで)に限られます。戒告・陳謝・登院停止・除名といった懲罰は、国会法121条・122条に基づき懲罰委員会の審査と本会議の議決を経て科される別の手続です。除名には出席議員の3分の2以上の賛成が必要です(憲法58条2項)。

解説

国会中継で議長が「静粛に願います」と繰り返す場面は、ただの司会進行に見える。だがあれは、国会法116条に基づく権限行使の第一段階である。本条の権限は二段構えになっている。第一段は「警戒(注意)」「制止(やめさせる)」「発言の取消し」で、議員が国会法や議事規則に違反したり、議場の秩序を乱したり、議院の品位を傷つけたりしたとき、議長が一人の判断で使える。第二段は、その命令に従わなかった場合に限って使える「発言禁止」と「議場外への退去」である。ここで押さえておきたいのは、第二段の効力が「当日の会議が終わるまで」、議事が翌日に続く場合でも「その議事が終わるまで」に限られることだ。議長が一人でできるのはここまでである。それ以上の制裁、つまり登院停止や除名にするには、懲罰委員会の審査と本会議の議決(国会法121条、122条)が必要で、除名には出席議員の3分の2以上の賛成(憲法58条2項)がいる。議長のその場の措置と、院全体の懲罰は別物である。この区別を知っていれば、「退場させられた議員はもう終わりだ」という報道の空気に流されずに済む。

法的な位置づけ

国会法116条は、議院の会議における議長の秩序保持権を定める規定である。議員の法令・議事規則違反、議場秩序の紊乱、議院の品位毀損に対し、議長は警戒・制止・発言取消しを命じることができ、命令に従わない場合は当日の会議終了まで発言禁止または議場外退去を命じることができる。院の議決による懲罰(同法122条)とは区別される即時的措置である。

よくある質問 AI による整理

Q1国会法116条とは何ですか?

会議中に議員が規則違反や議場の秩序を乱す行為をしたとき、議長が警戒・制止・発言取消し、さらに発言禁止や退去を命じられると定める条文です。

Q2国会の議長は議員を退場させることができる?

できます。警戒や制止の命令に従わない場合に限り、議長は当日の会議終了まで議場外への退去を命じられます(国会法116条後段)。

Q3国会 退場 いつまで有効?

当日の会議が終わるまでです。議事が翌日に継続した場合は、その議事が終わるまで効力が続きます。翌日以降の出席禁止は懲罰の議決が必要です。

Q4国会の野次は違法?

刑罰の対象ではありませんが、議場の秩序を乱す不規則発言は国会法116条の対象になりえ、議長は警戒・制止できます。悪質なら懲罰の対象にもなりえます。

Q5発言の取消しとは何ですか?

議長の命令により、不適切な発言を正式な会議録に掲載しない扱いにすることです。生中継で流れた音声は消えませんが、公式記録には残りません。

Q6議員の懲罰の種類は?

戒告、陳謝、一定期間の登院停止、除名の4種類です(国会法122条)。懲罰委員会の審査と本会議の議決が必要で、除名は出席議員の3分の2以上の賛成を要します。

Q7委員会で議員が騒いだ場合も同じルール?

委員会では委員長が秩序保持の権限を持ちます(国会法48条)。本会議の議長の権限を定める116条と同じ発想の規定が委員会にも置かれています。

Q8議長の退去命令を裁判で争える?

国会内部の措置は議院の自律権に属するとされ、裁判所で争うことは事実上困難と考えられています。不服は議院運営委員会など院内で扱うのが通例です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1退場させられた議員って、次の日の本会議にも出られないんですか?

出られます。国会法116条の退去は、当日の会議が終わるまで、または翌日に続いた議事が終わるまでに限られます。翌日以降の出席を止めるには、122条の懲罰として登院停止の議決が必要です。実務のポイント:見るべきなのは退場の映像ではなく、その後3日以内に懲罰動議が出されたかどうかです。出なければ、与野党の間で事実上「手打ち」が済んでいる合図と読める

Q2取り消された発言って、本当に記録から消えちゃうんですか?

議長が本条に基づいて取消しを命じた発言は、正式な会議録に掲載されない扱いになるのが運用です。議長がその場で「速記録を調査の上措置する」と述べ、後で取消しを決めることもあります。実務のポイント:生中継で流れた音声までは消せません。一方で、後年の研究者や裁判所が立法の経緯を確かめるために読むのは正式な会議録です。何が公式に残るかを決めるという意味で、議長の取消しは記録を左右する権限です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「退場させられた議員は処分を受けた」と受け取られがちだが、116条の退去は懲罰ではない。議長がその場の秩序を回復するための一時的な措置であり、懲罰(戒告、陳謝、登院停止、除名)は国会法122条に基づいて院の議決で科される別の手続である
  • 議員には免責特権がある、という知識は正しい。ただ、その範囲を広く見すぎている人が多い。憲法51条が保障するのは「院外で責任を問われない」ことで、院内の規律からは免れない。議場での発言は名誉毀損で訴えられないが、議長には取り消させられうるし、院からは懲罰を受けうる
  • 「野次はなぜ取り締まられないのか」という問いの前提がずれている。不規則発言も本条の「議場の秩序をみだし」に当たりうるので、取り締まる根拠はある。実際に問われているのは、議長がどの段階で権限を使うかという裁量の運用である。多くの場合、議長は第一段階の警戒で済ませている
比較の観点この条文ほかの条文
誰が決めるか国会法116条:議長が単独で判断国会法122条:懲罰委員会の審査を経て本会議が議決
国会法48条:委員会では委員長が判断
措置の内容警戒・制止・発言取消し、不服従なら発言禁止・退去戒告・陳謝・登院停止・除名
委員会の秩序保持(委員長の権限)
効力の期間当日の会議終了まで(翌日継続時はその議事終了まで)登院停止は議決で定める期間、除名は議員資格を失う
当該委員会の会議の範囲
性質その場の秩序回復のための即時措置院による制裁(懲罰)
委員会運営のための即時措置

他国ではどう定めているか 3 か国

韓国
국회법 제145조

韓国も議長・委員長による警告・制止と、従わない場合の発言禁止・退場命令という二段構えの秩序保持権を定める

ドイツ
Geschäftsordnung des Deutschen Bundestages §§ 36-38

ドイツ連邦議会では議長が秩序喚起・発言剥奪を行い、重大な違反では議員を一定日数の会議から排除できる。日本の当日限りの退去より重い措置を議長が科せる点が異なる

アメリカ
Rules of the House of Representatives, Rule XVII

米国下院では議場の礼節を規則で定め、違反した発言は議長裁定で問題とされる。重い制裁は憲法に基づき院が議決する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 本会議の採決直前、野党議員が議長席に詰め寄り、議長が「席に戻りなさい」と三度命じた。それでも従わず、衛視(国会の内部警備を担う職員)に付き添われて退場。翌朝のワイドショーは「強制排除」と大きく報じたが、法的には当日限りの退去命令にすぎない
  • 与党議員が答弁中に相手の家族の私生活をあてこすり、議長が「後刻速記録を調査の上、適当な措置をとります」と引き取った。その後、発言は取り消された。生中継を見ていた視聴者の記憶には残っても、正式な会議録からは消える。何が公式な記録として残るのか、その線引きを決めるのは議長である
  • 傍聴席から見ている市民が、自分の選挙区の議員が退場させられる瞬間を目にしたら、地元の有権者として何を確かめるべきか? その日の残りの採決にその議員が参加できなかったのかどうか。それによって一票の重みが変わる
  • 退場を命じられた議員の側から見ると、事態は急を要する。議長への抗議を続ければ、それ自体が新たな懲罰事犯(懲罰の対象になる行為)として懲罰動議の材料になりうる。動議の提出期限は事犯から3日以内なので、その間の言動が問われることになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 議員として他の議員の暴言や侮辱を受けた場合は、その場で議長に措置を求め、議長が会議録を調査するよう促す2. 議長の措置で足りなければ、国会法121条に基づき、衆議院40人以上・参議院20人以上の賛成で懲罰動議を出す。事犯から3日以内という期限がある3. 有権者の立場なら、会議録と中継映像を照らし合わせ、取り消された部分を確かめた上で、地元事務所に説明を求める

訴えられた側:1. 議長の警戒や制止にはその場でいったん従い、第二段の発言禁止や退去への移行を防ぐ2. 措置に不服があれば、議場で抗議を続けるのではなく、会派の理事を通じて議院運営委員会で協議する3. 懲罰動議が出されたら、懲罰委員会での弁明の機会に備え、発言の文脈を示す会議録や映像を整理しておく4. 国会の議院内部の措置は議院自律権の範囲として、裁判で争うのは事実上困難と考えておく

時効(請求できる期限):発言禁止と退去の効力は、当日の会議が終わるまで(議事が翌日に続く場合はその議事が終わるまで)。懲罰動議は事犯があった日から3日以内に提出しなければならない(国会法121条3項、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:議長の秩序保持権は憲法58条の議院自律権に由来する。116条の措置は懲罰ではなく即時の秩序回復手段であり、効力が当日に限られる点で院の議決による懲罰と区別される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法の施行に合わせて国会法が制定され、議長の議場秩序保持権を定める本条が置かれた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

国会法の全文を見る所属する編章節を開く:第十四章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›