国会法 第55条の2
クイックジャンプ
- 議長は、議事の順序その他必要と認める事項につき、議院運営委員長及び議院運営委員会が選任する議事協議員と協議することができる。この場合において、その意見が一致しないときは、議長は、これを裁定することができる。
- 2.議長は、議事協議会の主宰を議院運営委員長に委任することができる。
- 3.議長は、会期中であると閉会中であるとを問わず、何時でも議事協議会を開くことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第55条の2は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第55条の2の条文原文は「議長は、議事の順序その他必要と認める事項につき、議院運営委員長及び議院運営委員会が選任する議事協議員と協議することができる。」で始まります。
- 国会法第55条の2は第六章 会議に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第55条の2の前の条は国会法第55条です。
- 国会法第55条の2の次の条は国会法第56条です。
- 国会法第55条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第55条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第55条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/55_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法55条の2は、議長が議事の順序などを議院運営委員長・議事協議員と協議できると定める。意見が一致しなければ議長が最終的に裁定する。
Q · 国会で法案を審議する順番って、結局だれが決めているの?
議長が議運と協議し、割れたら議長が裁定する
国会法55条の2により、議長は議事の順序などについて、議院運営委員長と議院運営委員会が選んだ議事協議員と協議できます。意見が一致しないときは議長が裁定します。議事日程そのものは議長が定めます(国会法55条)。実務では議運の理事会や各党の国会対策委員会での非公式な調整が先行することが多く、会期不継続の原則(同法68条)と組み合わさって、法案の成否を左右します。
解説
国会中継に映るのは本会議場の採決だが、その日に何をどの順番で議題にするかは、もっと狭い部屋で先に決まっている。国会法55条の2によれば、議長は「議事の順序その他必要と認める事項」について、議院運営委員長と、議院運営委員会が選んだ議事協議員に協議を持ちかけることができる。意見がまとまらなければ、議長が裁定(最終的に決める権限)を下せる。協議会の進行役は議運委員長に任せてよく、会期中か閉会中かを問わず、いつでも開ける。法案の審議の順番や本会議の日程は、与野党の協議と議長の裁定で動いている。支持していた法案が「審議未了で廃案」になったとき、原因は本会議の票数ではなく、議題に載る順番をめぐる攻防にあることが少なくない。ただし実務では、議院運営委員会の理事会や各党の国会対策委員会での非公式な協議が実際の調整の場になることが多い。議事協議会の使われ方は院や時期によって異なる点に注意が要る。
法的な位置づけ
国会法55条の2は議事協議会を定める規定であり、各議院の議長が、議事の順序その他必要と認める事項について、議院運営委員長および議院運営委員会が選任する議事協議員と協議できる旨を規定する。意見が一致しないときは議長が裁定でき、主宰の委任と会期中・閉会中を問わない開催も認められる。
よくある質問 AI による整理
Q1議事協議会とは何ですか?
国会法55条の2に基づき、議長が議院運営委員長や議事協議員と議事の順序などを話し合う場です。意見が割れたときは議長が裁定します。
Q2議事協議員は誰が選ぶのですか?
議院運営委員会が選任します(国会法55条の2第1項)。議長が個人的に指名するのではなく、議運を通じて各会派の意見が反映される仕組みです。
Q3議長の裁定とはどういう意味ですか?
協議で意見が一致しないとき、議長が最終的に結論を決める権限です。協議は合意を保証するものではなく、最後の判断は議長に残されています。
Q4国会の議事日程は誰が決めますか?
議事日程は議長が定め、あらかじめ議院に報告します(国会法55条)。その前段階として、本条の議事協議会で議事の順序などを協議できます。
Q5法案が審議未了で廃案になるのはなぜ?
会期中に議決されなかった案件は原則として後会に継続しないためです(国会法68条)。議事に載る順番が遅れると、時間切れで廃案になります。
Q6閉会中でも議事協議会は開けますか?
開けます。国会法55条の2第3項は、会期中か閉会中かを問わず、議長はいつでも議事協議会を開けると定めています。
Q7議事協議会は議長以外が仕切れますか?
議長は議事協議会の主宰を議院運営委員長に委任できます(同条2項)。委任しても、意見不一致時の裁定権は条文上議長にあります。
Q8参議院にも議事協議会はありますか?
国会法は衆議院・参議院の両院に適用されるため、本条は両院の議長に共通する規定です。ただし実際の運用は院や時期によって異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1議事協議会と議院運営委員会の理事会って、何が違うんですか?
議事協議会は国会法55条の2に根拠がある場で、議長が議運委員長や議事協議員と議事について協議する。理事会は議院運営委員会の中で理事が運営を話し合う場である。実務のポイント:実際の日程の駆け引きは理事会や各党の国対委員長会談で先に固まることが多い。報道では「国対」という言葉に注目すると流れが読める
Q2議長が裁定したら、野党は裁判で争えないの?
本条1項後段により、協議がまとまらなければ議長が裁定する。この裁定を裁判所で取り消させる道は、事実上ないと考えてよい。議事手続は議院の自律権(憲法58条2項)に属し、法律の制定手続の有効性について裁判所は審理すべきでないとされた(最大判昭和37.3.7)。実務のポイント:そのため野党の対抗手段は、議長不信任決議案の提出などの政治的な手段に限られる
間違えやすい点 AI による整理
- 議事日程は議長が一人で決めていると思われがちだが、本条は議長が議運委員長や議事協議員と協議する仕組みを用意している。ただし協議の結果に議長は縛られない。意見が割れたときに最後の一言を持つのは議長であり、協議は合意を保証する仕組みではない
- ニュースで「議運で与野党が対立」と聞くと、手続をめぐる小競り合いに見える。だが法の側から見ると、会期不継続の原則(国会法68条)と組み合わさって、法案が成立するかどうかを分ける時間配分の場である。視聴者にとっては小さな揉め事でも、当事者にとっては勝ち負けそのものになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 国会法55条の2:議長が議運委員長・議事協議員と議事の順序などを協議し、不一致なら裁定 | 国会法19条:議長の秩序保持・議事整理・事務監督・議院代表の一般権限 国会法55条:議長が議事日程を定め、議院に報告 |
| 関与する主体 | 議長、議院運営委員長、議院運営委員会が選任する議事協議員 | 議長(単独の権限として規定) 議長(日程を定め議院に報告) |
| 機能の位置づけ | 日程決定の前段階で各会派の意見を聞く協議の場 | 議長権限の根拠となる総則規定 本会議の議事日程を確定させる規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾立法院では党団協商が議事調整の中心となる。日本の議事協議会と違い、議長の裁定で決着させる構造は明文化されていない
韓国国会では議長が交渉団体の代表議員と協議して議事日程を作成する。協議を経る点は日本と共通している
ドイツ連邦議会では長老評議会(Ältestenrat)で会派間の合意によって議事日程を調整する。合意形成を重視する慣行が強い
米国下院では規則委員会が特別規則で審議の順序や条件を定め、多数党が議事運営を強く握る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会期末まであと3日。あなたが署名集めに関わった請願とつながる法案が、まだ本会議の議事日程に載っていない。順番は議長と議運の協議で決まる。間に合わなければ、会期不継続の原則(国会法68条)で廃案になる
- 地元議員の事務所でインターンを始めた初日に、先輩秘書から「今日の議事協議会、何時から?」と聞かれたら、どう答えればよいか? 本条3項により、議長は閉会中でもいつでも開ける。「閉会中だから無い」と決めつけて答えると、それだけで信用を失う
学説
通説:議事の順序や議事協議会の運用は、憲法58条2項の議院自律権に属する内部事項であり、議長の裁定の当否は原則として司法審査の対象外とされる。是正は議長不信任決議など政治的手段によることになる
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める