会社更生法 第212条(資本金又は準備金の額の減少に関する特例)
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第百七十四条第三号の規定により更生計画において更生会社の資本金又は準備金の額の減少をすることを定めた場合には、会社法第四百四十九条及び第七百四十条の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
資本金又は準備金の額の減少に関する特例とは何ですか?
定義資本金又は準備金の額の減少に関する特例とは、会社更生法第212条に定められた規定で、「第百七十四条第三号の規定により更生計画において更生会社の資本金又は準備金の額の減少をすることを定めた場合には、会社法第四百四十九条及び第七百四十条の規定は、適用…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第212条(資本金又は準備金の額の減少に関する特例)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第212条の条文原文は「第百七十四条第三号の規定により更生計画において更生会社の資本金又は準備金の額の減少をすることを定めた場合には、会社法第四百四十九条及び第七百四十条の規定は、適用…」で始まります。
- 会社更生法第212条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第212条の前の条は会社更生法第211条の2です。
- 会社更生法第212条の次の条は会社更生法第213条です。
- 会社更生法第212条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第212条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第212条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/212
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法212条は、更生計画で減資を定めた場合に会社法449条・740条の債権者異議手続を適用しないと定める。個別の異議手続は更生計画の議決と認可に一本化される。
Q · 会社更生で減資されたら、債権者として異議は言えないんですか?
会社法449条の個別異議は使えず、更生計画の議決で意思を示します
会社更生法212条により、更生計画で資本金・準備金を減少する場合、会社法449条の債権者異議手続と740条の社債権者異議手続は適用されません。個別に異議を述べる窓口は閉じますが、保護がなくなるわけではなく、更生計画の議決(会社更生法196条)と裁判所の認可という、より強力な集団的手続に置き換わっています。債権者として力を発揮する場は、計画案の議決です。
解説
会社が更生手続に入ると、平時なら当然に踏むはずの手続が、いくつも静かに消える。212条が定めるのはその一つだ。通常、株式会社が資本金や準備金を減らすときは、会社法449条にしたがって債権者に公告し、異議を述べる期間を設け、異議を出した債権者には弁済や担保提供をしなければならない。社債権者には740条の特則も用意されている。ところが更生計画でこの減資を定めた場合、これらの債権者保護手続は一切適用されない。なぜか。更生計画そのものが、債権者の議決と裁判所の認可という、はるかに重い手続をすでに通っているからだ。あなたが更生会社の取引先や金融機関だったとして、ある日「資本金を全額減らす」と知っても、いつもの異議申立ては効かない。その代わり、あなたの声は更生計画の議決という別のルートに移し替えられている。保護が消えたのではない。入口が一本に集約されたのだ。それを知らずに異議申立てを探していると、何もできないまま計画が確定する。
法的な位置づけ
会社更生法212条は、更生計画に基づく更生会社の資本金又は準備金の額の減少について、会社法の債権者異議手続(449条)及び社債権者異議手続の特則(740条)の適用を除外する規定である。減資に伴う個別の債権者保護手続を排し、更生計画の議決と裁判所の認可という集団的・司法的手続に保護を集約する特例として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法212条とは何ですか?
更生計画で会社の資本金や準備金を減らす場合に、会社法449条・740条の債権者異議手続を適用しないと定める特例規定です。個別の異議は更生計画の議決に一本化されます。
Q2100%減資されると株主はどうなりますか?
既存株式の価値が消滅し、持分は実質的に紙くずになります。更生計画でよく行われ、スポンサーが新株を引き受けて経営権を取得する形が典型です。
Q3更生計画の議決にはどう参加しますか?
債権届出期間内に更生債権を届け出ると議決権が得られ、計画案に賛成・反対できます(会社更生法196条)。届出を怠ると議決にも弁済にも参加できません。
Q4会社更生と民事再生で減資の扱いは違いますか?
どちらも再建計画内で減資できますが、会社更生は管財人主導で既存株主を一掃しやすく、民事再生は原則として経営陣が残る点が異なります。
Q5更生債権の届出はいつまでにすればいいですか?
各事件で裁判所が定める債権届出期間内です。期限を過ぎると原則として議決権も弁済も受けられなくなるため、開始決定後すぐに確認が必要です。
Q6会社法449条の債権者異議手続とは何ですか?
減資の際に債権者へ公告・催告し、異議を述べた債権者に弁済や担保提供をする手続です。会社更生法212条はこの手続を適用除外します。
Q7更生計画案に反対するとどうなりますか?
組ごとの議決で法定多数の反対があれば計画案は可決されず、管財人は弁済条件を見直さざるを得ません。単独より同順位債権者と連携する方が効果的です。
Q8会社更生で社債権者の異議手続は使えますか?
使えません。会社法740条の社債権者集会による異議手続も212条で適用除外され、社債権者の意思も更生計画の議決に集約されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が会社更生になったら、減資に文句を言う方法は本当にないんですか?
会社法449条による個別の異議申立てはできません。ただしあなたの意思は更生計画案の議決に反映されます。届出をした更生債権者は議決権を持ち、計画案に賛成・反対できます(会社更生法196条)。実務のポイント:異議申立てがないからと油断して議決を欠席・棄権する債権者は多い。だが弁済率の低い計画案は、議決で否決に追い込めば管財人が条件を上積みせざるを得なくなる。倒産局面では沈黙が同意とみなされる
Q2減資されると、自分の債権額も一緒に減るんですか?
いいえ。減資(資本金・準備金の額の減少)は会社の計算上の数字を動かす手続で、本来は株主の持分価値に関わるものです。あなたの債権がいくら弁済されるかは、更生計画の弁済条項(会社更生法167条)で別に決まります。実務のポイント:多くの債権者が減資のニュースに過剰反応するが、本当に見るべきは「弁済率は何パーセント、何年分割か」の一点。減資の規模より弁済条項を読み込む方が、最終的な回収額に直結する
間違えやすい点 AI による整理
- 債権者は「減資には必ず異議が言える」と思い込んでいるが、更生手続ではその会社法449条の異議権がまるごと消える。いつもの感覚で異議申立てを探していると、行使すべき場所を見失う
- 「異議権がなくなる=保護がなくなる」と早合点しがちだが、実態は違う。個別の異議手続が、更生計画の議決と裁判所の認可という、より強力で集団的な保護に置き換わっている。この落差を理解せず議決を軽視すると、本来守れたはずの回収額を自分で取りこぼす
- 「減資されたら自分の債権も減る」と心配する人がいるが、問いの立て方そのものがずれている。減資は株主の持分価値に関わる計算上の手続であって、債権者の債権額を直接削るものではない。あなたの債権がいくら弁済されるかは、更生計画の弁済条項で別に決まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 債権者異議手続 | 適用除外:会社法449条・740条を適用しない(会社更生法212条) | 必要:公告・催告し、異議には弁済または担保提供(会社法449条) 再生計画手続に集約され個別異議はない(民事再生手続) |
| 減資の根拠 | 更生計画+会社更生法174条3号・212条 | 株主総会決議+会社法447条 再生計画の認可(民事再生手続) |
| 債権者の意思表示の場 | 更生計画案の議決(会社更生法196条) | 個別の異議申立て 再生計画案の議決 |
| 適用場面 | 会社更生手続中の減資 | 平時の株式会社の減資 民事再生手続中の減資 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も重整計畫で減資が可能。重整裁定により通常の減資手続を経ずに資本構成を再編できる点が日本と機能的に類似する
韓国も回生計画で減資を定められ、通常の債権者異議手続を経ずに資本構成を変更できる点が日本と類似する
ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)で資本措置(減資・増資)を直接定められ、会社法上の通常手続を代替する。日本212条と機能的に近い
米国 Chapter 11の再建計画は資本構成の変更を計画内で定め、既存株式の消却・希薄化を会社法手続なしに実現する。日本会社更生法はこの制度を母法とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし取引先が会社更生を申し立て、更生計画で資本金を全額減らすと知ったら、あなたは異議を言えるだろうか。答えは「言えない」。普段は使えるはずの会社法449条が、この場面では眠っている
- 更生会社の管財人として、減資を計画に盛り込む。債権者一人ひとりの個別異議を待つ必要はない。手続は更生計画の議決と認可に一本化される。
- あなたが更生会社の社債を持つ投資家だとして、740条の社債権者集会による異議手続を期待しても無駄だ。動かせるのは更生計画の議決まで。議決期日まであと数週間、計画案を読み込めるのはその時間しかない
- 長年応援してきた会社の株。会社更生のニュースを見て「異議を出せば株が守れるかも」と思っても、100%減資の前に449条の窓口はすでに閉じている。気付いたときには持分が消えている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 更生手続開始を知ったら、まず債権届出期間を確認し、期限内に債権を届け出る。届出を怠ると議決にも弁済にも参加できなくなる2. 会社法449条の個別異議は使えないと割り切り、力の発揮所を更生計画案の議決へ切り替える3. 計画案が届いたら弁済率・弁済期間・減資の内容を精査し、不利なら反対票を投じる4. 単独では票が弱いので、同種・同順位の債権者と連携し、議決での影響力を高める
訴えられた側:1. 更生計画に減資条項を入れる際は、174条3号の要件を満たすよう設計する。これで会社法449条・740条の個別手続を省ける2. ただし計画の議決と認可という重い手続は当然に必要であり、ここを軽視すると計画が認可されない3. スポンサー型再建なら100%減資と新株発行をセットで設計し、旧株主の整理を計画内で完結させる4. 債権者の納得を得るため弁済条項を丁寧に組み、議決での否決リスクを下げる
時効(請求できる期限):この条文自体に固有の時効はない。ただし更生債権者として行動するには、裁判所が定める債権届出期間と、更生計画案の議決期日という二つの期限が決定的である。いずれを徒過しても権利行使ができなくなる(各事件の裁判所決定で定まる期間を必ずご確認ください)
学説
通説:212条は会社法449条・740条の個別異議手続を排除するが、これは債権者保護の放棄ではなく、より重い更生計画の議決と裁判所の認可に保護を移し替えたものと理解されている。多数債権者からの個別異議に応じていては迅速な再建が損なわれ、かえって総債権者の回収が悪化するため、集団的・司法的手続への一元化が正当化される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:米国 Chapter X を母法とする旧会社更生法が制定され、更生計画における減資について会社法上の個別手続を排除する枠組みが導入された
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号)。手続の迅速化に伴い、更生計画での減資に会社法449条・740条を適用しない旨が現行212条に整理された
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