会社更生法 第167条(更生計画において定める事項)
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- 更生計画においては、次に掲げる事項に関する条項を定めなければならない。
- 一全部又は一部の更生債権者等又は株主の権利の変更
- 二更生会社の取締役、会計参与、監査役、執行役、会計監査人及び清算人
- 三共益債権の弁済
- 四債務の弁済資金の調達方法
- 五更生計画において予想された額を超える収益金の使途
- 六次のイ及びロに掲げる金銭の額又は見込額及びこれらの使途
- 一第五十一条第一項本文に規定する手続又は処分における配当等に充てるべき金銭の額又は見込額
- 二第百八条第一項の規定により裁判所に納付された金銭の額(第百十二条第二項の場合にあっては、同項の規定により裁判所に納付された金銭の額及び第百十一条第一項の決定において定める金額の合計額)
- 七知れている開始後債権があるときは、その内容
- 2.第七十二条第四項前段に定めるもののほか、更生計画においては、第四十五条第一項各号に掲げる行為、定款の変更、事業譲渡等(会社法第四百六十八条第一項に規定する事業譲渡等をいう。第百七十四条第六号及び第二百十三条の二において同じ。)、株式会社の設立その他更生のために必要な事項に関する条項を定めることができる。
この条文の基本情報
更生計画において定める事項とは何ですか?
定義更生計画において定める事項とは、会社更生法第167条に定められた規定で、「更生計画においては、次に掲げる事項に関する条項を定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第167条(更生計画において定める事項)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第167条の条文原文は「更生計画においては、次に掲げる事項に関する条項を定めなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第167条は第一節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第167条の前の条は会社更生法第166条です。
- 会社更生法第167条の次の条は会社更生法第168条です。
- 会社更生法第167条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第167条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第167条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/167
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法167条は、更生計画に必ず定める条項(権利変更、役員、共益債権の弁済、資金調達方法、収益金の使途)を列挙する規定であり、認可されれば反対する債権者や株主も拘束される。
Q · 取引先が会社更生に入ったら、私の売掛金はどうなるの?
更生計画の権利変更条項で弁済率と時期が決まります
取引先が会社更生手続に入ると、開始前の売掛金は更生債権として、更生計画の権利変更条項(167条1項1号)で弁済率と弁済期が決まります。弁済率が一桁 % になることも珍しくありません。一方、手続開始後の継続取引は共益債権として随時全額弁済されます(同項3号)。担保を取っていても更生担保権として計画に取り込まれ、株主は100% 減資で補償なく消えることもあります。
解説
あなたが取引先に3,000万円の売掛金を抱えている。ある朝、その会社が会社更生手続に入ったと知らされる。さて、あなたのお金はどうなるのか。答えはすべて、この167条が定める「更生計画」の中で決まる。更生計画とは、潰れかけた株式会社をどう立て直し、誰にいくら払うかを書いた一枚の設計図だ。本条は、その設計図に必ず書き込まねばならない項目(債権者や株主の権利をどう削るか、新しい取締役は誰か、共益債権の弁済、再建資金の調達方法、収益金の使途)を列挙する。怖いのはここからだ。会社更生では、この計画が裁判所に認可されると、あなたが反対していても権利が強制的に変更される。民事再生と違い、担保を取っていた銀行も計画に取り込まれ、株主は100% 減資で何の補償もなく消し飛ぶことがある。設計図のどの欄に自分の取り分が書かれるかを読めない債権者から順に、気づいたときには9割カットされている。
法的な位置づけ
会社更生法167条は、更生計画の必要的記載事項を定める規定である。更生計画には、更生債権者等・株主の権利の変更、更生会社の役員、共益債権の弁済、債務弁済の資金調達方法、予想を超える収益金の使途等を必ず定めなければならず、これを欠く計画案は不適法となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届いた通知で自分の債権の種類を確認 更生手続開始の通知を受けたら、自分の債権が「更生債権」「更生担保権」「共益債権」のどれに当たるかを確認する。手続開始後の取引なら共益債権として随時全額弁済される
- 2.債権届出期間内に債権を届け出る 裁判所が定める債権届出期間内に、債権の内容と額を届け出る。届出を怠ると更生計画から漏れ、弁済を受けられなくなる
- 3.更生計画案で自分の弁済率・弁済期を読む 計画案が届いたら、167条1項1号の権利変更条項を確認し、自分の組の弁済率(何 %)と弁済期(何年分割か)を読み解く
- 4.関係人集会で議決権を行使する 関係人集会で賛否を表明する。可決には組ごとの法定多数の同意が必要。反対多数でも認可されれば拘束される点に注意し、起案中の管財人への意見提出は決議前が勝負どころ
よくある質問 AI による整理
Q1更生計画とは何ですか?
潰れかけた株式会社をどう立て直し、誰にいくら払うかを定める設計図です。会社更生法167条が、その計画に必ず書くべき項目を列挙しています。
Q2更生計画に必ず書く事項は何ですか?
更生債権者等・株主の権利変更、役員、共益債権の弁済、債務弁済の資金調達方法、超過収益金の使途などです。これを欠くと計画案は不適法になります(167条1項)。
Q3更生債権の届出はいつまでですか?
裁判所が定める債権届出期間内です。期間内に届け出ないと更生計画から漏れ、弁済を受けられなくなる恐れがあります。
Q4共益債権と更生債権の違いは何ですか?
共益債権は手続開始後に生じる債権で随時全額弁済されます。更生債権は開始前の債権で、更生計画により大幅にカットされるのが通常です。
Q5更生計画はいつ効力が生じますか?
原則として裁判所の認可決定が確定したときに、権利変更などの効力が生じます。最新の手続運用をご確認ください。
Q6関係人集会の議決権はどう行使しますか?
更生債権者等・株主は組ごとに議決権を持ち、賛否を表明します。可決には組ごとの法定多数の同意が必要で、反対多数でも認可されれば拘束されます。
Q7更生計画案は誰が作りますか?
原則として管財人が起案します。届出をした更生債権者等も一定の場合に計画案を提出できます。
Q8100% 減資とは何ですか?
発行済株式の全部を無償で消却し、株主の持分をゼロにすることです。債務超過の会社更生では、補償なく行われることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社更生に入った取引先への売掛金、結局いくら戻ってくるんですか?
それは更生計画の権利変更条項で決まり、開始前の売掛金は更生債権として大幅カット(弁済率が一桁 % のことも珍しくない)になりがちです。一方、手続開始後の継続取引は共益債権として随時全額弁済されます(本条1項3号)。実務のポイント:開始前と開始後で扱いが天と地ほど違うため、取引を続けるなら「いつの取引か」を一日単位で意識する。開始後分を別管理にしておくと、共益債権として満額回収できる
Q2民事再生と会社更生って、何がそんなに違うんですか?
会社更生は担保権者も計画に取り込んで変更でき、原則として経営陣を退かせ管財人が再建し、株主の権利も計画で消せます。民事再生は担保権が別除権として手続外に残り、経営陣が残る DIP 型が基本です(本条167条と民事再生法154条が対応規定)。実務のポイント:銀行など担保を持つ大口債権者にとっては、会社更生に入られると別除権で個別回収する道が閉ざされる。だから大口債権者が手続選択の段階で会社更生か民事再生かを巡って激しく綱引きする
Q3株主だけど、計画で株が消されるのは納得いきません。文句は言えますか?
原則として困難です。更生計画では株主の権利変更も必要的記載事項であり(本条1項1号)、会社が債務超過の状態にあれば、株主は関係人集会で議決権すら持たず、補償なしの全部消却もあり得ます。実務のポイント:株主に発言力が残るのは会社が債務超過でない場合に限られる。逆に言えば、更生に至るほど傷んだ会社の株主は、ほぼ何も主張できない。投資先が更生手続開始を申し立てた段階で、株式の価値はほぼゼロと割り切るのが現実的
間違えやすい点 AI による整理
- 更生計画で債権がカットされることは知っていても、会社更生では担保権者すら計画に取り込まれる点を知らない人が多い。民事再生なら担保権は別除権として手続の外で行使できるが、会社更生では担保権も更生担保権として計画の中で変更される。担保さえ取っていれば安心、という常識が、会社更生では通用しない
- 「会社が更生したら借金はチャラになるのか」という問いそのものがずれている。更生計画は債務を消すのではなく、いくらを、いつまでに、どの順位で払うかを組み替える設計図だ。問うべきは「チャラになるか」ではなく「自分の債権は何順位で、何 % が、何年で戻るか」である
- 株主からすれば「自分は会社のオーナーだから最後は守られる」と思いがちだが、法律から見れば株主は最劣後。会社が債務超過なら、株主は関係人集会の議決権すら失い、全部消却で何の補償もなく株式を失う。オーナーという立場が、倒産局面では最も無力な立場へ反転する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担保権の扱い | 会社更生法167条:担保権も更生担保権として計画に取り込み変更 | 民事再生法154条:担保権は別除権として手続外で行使可 |
| 経営陣 | 原則として旧経営陣は退き、管財人が再建 | 経営陣が残る DIP 型が基本 |
| 株主の権利 | 計画で権利変更でき、債務超過なら100% 減資も可 | 株主の権利変更は原則として対象外 |
| 事業譲渡等 | 2項で会社法468条の事業譲渡等を計画条項化できる | 再生計画の枠組みで対応 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公司重整も重整計畫に記載事項を要求するが、対象は公開発行株式会社が中心で、要件・手続が日本より限定的
韓国は会社整理・和議等を統合した統一倒産法で会生計画を規律。担保権者を計画に取り込む点で日本の会社更生に近い
ドイツは Insolvenzplan として清算・再建を一本化した倒産法で、計画による集団的権利変更を認める
米国 Chapter 11のプランは記載事項を法定し、クラスごとの投票と裁判所の confirmation を要する。日本の会社更生の母法的位置にある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先に3,000万円の売掛金。その会社が更生手続開始の通知を送ってきた。数か月後に届く更生計画案に「更生債権は90% を切り捨て、残り10% を10年分割弁済」と書かれていたら、あなたの3,000万円は実質300万円になる。計画案のどの条項を読めば自分の取り分が分かるか、それを知らない債権者から順に泣きを見る
- 創業以来持ち続けてきた未上場株。会社が更生に入り、更生計画に「発行済株式の全部を無償で消却する」と書かれる。あなたの株は紙くずになり、しかも株主総会の議決すら経ず、裁判所の認可だけでそれが実現する。会社更生では株主は最後尾、再建の原資として真っ先に切られる立場だ
- もし、関係人集会で更生計画案の決議が三日後に迫っていたら? あなたが更生債権者なら、議決権の行使ひとつで計画の成否が動く。可決には組ごとの法定多数の同意が要る。賛成か、反対か、棄権にどんな意味があるのか、それを集会当日に初めて考えるのでは遅い
- 再建を託された管財人として、更生計画案を起案する側に立ったとする。本条第1項の必要的記載事項を一つでも落とせば、計画案そのものが不適法として通らない。権利変更、役員、共益債権の弁済、資金調達、収益金の使途、書くべき欄は法律で決まっている。設計図に空欄があってはならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 届いた通知で自分の債権が「更生債権」「更生担保権」「共益債権」のどれに当たるか確認、共益債権なら随時全額弁済される2. 債権届出期間内に必ず債権を届け出る、怠ると計画から漏れて弁済を受けられない3. 更生計画案が届いたら、本条1項1号の権利変更条項で自分の組の弁済率と弁済期を読む4. 関係人集会の議決権行使で賛否を示す、反対多数でも認可されれば拘束される点に注意
訴えられた側:1. 更生計画案には本条1項の必要的記載事項(権利変更、役員、共益債権の弁済、資金調達方法、収益金の使途等)を漏れなく盛り込む、一つでも欠ければ不適法2. 権利変更は更生債権者等・株主の組ごとに公正・衡平かつ平等であること(168条)を担保する3. 事業譲渡や M&A を組み込むなら2項で会社法468条の事業譲渡等として条項化4. 裁判所の定める提出期限を厳守、遅れれば手続廃止のリスク
時効(請求できる期限):特定の消滅時効ではなく、手続上の期限が支配する。更生計画案は裁判所が定める提出期限内に提出(伸長は可能だが、遅滞は手続廃止のリスク)。債権者は債権届出期間内の届出が必須。認可決定の確定により権利変更の効力が生じる(最新の手続運用をご確認ください)
学説
通説:更生計画には167条1項各号の必要的記載事項を漏れなく盛り込む必要があり、一つでも欠けば計画案は不適法として認可されない。権利変更は168条の公正・衡平・平等原則と清算価値保障の枠内で行われる。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全部改正 旧会社更生法(昭和27年)を全面的に改め、現行会社更生法を制定。更生計画の必要的記載事項と任意的記載事項を本条に整理した
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備 2項の事業譲渡等の定義を、旧商法の規定から会社法第468条に基づくものへ改めた
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年)を全面的に改め、現行会社更生法を制定。更生計画の必要的記載事項と任意的記載事項を本条に整理した
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う整備により、2項の事業譲渡等の定義を旧商法の規定から会社法第468条に基づくものへ改めた
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