第百七十四条第一号の規定により更生計画において更生会社が株式の併合をすることを定めた場合には、会社法第百八十二条の二及び第百八十二条の三の規定は、適用しない。
要点会社更生法 211 条の 2 は、更生計画で株式の併合を定めた場合、会社法 182 条の 2 の事前開示と 182 条の 3 の差止請求を適用しないと定める適用除外規定である。
Q · 会社更生に入った会社の株、株式併合をやめさせる差止めはできるの?
原則できません。会社法の差止規定が適用除外されます
会社更生法 211 条の 2 により、更生計画で株式の併合が定められた場合、会社法 182 条の 2 の事前開示と 182 条の 3 の差止請求は適用されません。平時なら株主は不当な株式併合をやめろと差し止められますが、更生手続ではこの盾が外れます。残された手段は、関係人集会での異議と、更生計画の認可決定に対する即時抗告だけです。
あなたが持っている株式の発行会社が経営破綻し、会社更生手続に入ったとする。届いた更生計画案には「株式を一万株につき一株に併合する」と書かれている。これはあなたの持ち株を実質ゼロにする百パーセント減資の一手だ。平時の会社法なら、株式併合の前に会社は手続内容を事前に書面で開示しなければならず(会社法百八十二条の二)、不当な併合なら株主は「やめろ」と差止請求できる(会社法百八十二条の三)。ところが会社更生法二百十一条の二は、この二つの株主保護を丸ごと外す。理由は、更生手続では裁判所の監督、関係人集会の決議、更生計画の認可という別の枠組みで手続の公正を担保する建前だからだ。だがその枠組みの中で、債務超過に陥った会社の既存株主はたいてい弁済順位の最後尾。あなたは知らないうちに、平時なら握れた二本の盾を取り上げられている。残された道は、更生計画への異議と認可決定への即時抗告だけだ。
会社更生法 211 条の 2 は、第 174 条第 1 号により更生計画で更生会社が株式の併合をすると定めた場合に、会社法 182 条の 2 の事前開示手続および 182 条の 3 の差止請求を適用除外する規定である。更生手続固有の枠組みによる手続保障に振り替えることで、迅速な再建を担保する。
更生計画で更生会社が株式の併合をすると定めた場合に、会社法 182 条の 2 の事前開示と 182 条の 3 の差止請求を適用しないとする適用除外規定です。
株式併合の差止めは封じられているため、関係人集会で議決権があれば異議を述べ、計画が認可されたら認可決定への即時抗告を期間内に行うのが基本です。
認可決定そのものへの差止めはできませんが、不服があれば即時抗告ができます。期間が短いので倒産法に強い弁護士への早期相談が分かれ目になります。
会社法 182 条の 3 が定める権利で、法令・定款違反の株式併合で株主が不利益を受けるおそれがあるとき、株主が会社に併合の差止めを求められる制度です。
更生計画による組織再編は関係人集会と更生計画の認可で進むため、平時のように株主総会決議で株式併合を決める手続は経ません。
上場廃止や取引停止になることが多く、流動性は大きく低下します。株式併合・100% 減資で価値が実質ゼロになる前提で考える必要があります。
債務超過でない場合など一定の要件で株主にも議決権が認められますが、債務超過の更生会社では株主の議決権が認められないこともあります。
認可決定の公告などを起算点とする短期間に限られます。差止めは適用除外で使えないため、この期間を逃すと争う道がほぼ閉じます(最新の改正状況をご確認ください)。
多くの場合、既存株式は株式併合や百パーセント減資で価値を失います。会社法なら株式併合をやめろと差止請求(百八十二条の三)できますが、更生計画に定められた併合には会社更生法二百十一条の二でその道が閉じています。残る手は関係人集会での異議と認可決定への即時抗告です。業界裏話ヒント:争点を「株式を残せるか」に置くと勝ち目はほぼない。倒産実務では、既存株主の戦いは弁済率やスポンサー選定の公正性へ論点を移したときだけ意味を持つ
更生手続では裁判所の監督、関係人集会の決議、更生計画の認可という別ルートで手続の公正が担保される建前だからです。会社法の個別株主による事前開示(百八十二条の二)や差止(百八十二条の三)をそのまま重ねると、再建のスピードを止めかねないので適用除外にしています。業界裏話ヒント:「別ルートで守られる」とはいえ、債務超過会社の既存株主は弁済順位が最後尾。制度上は守られていても経済的な取り分はほぼ残らないのが実態で、形式的保護と実質的取り分は別物だと割り切るのが実務の出発点になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 事前開示の要否 | 更生計画の株式併合:不要(211 条の 2 で会社法 182 条の 2 を適用除外) | — |
| 差止請求の可否 | 不可(会社法 182 条の 3 を適用除外) | — |
| 株主の対抗手段 | 関係人集会での異議・認可決定への即時抗告 | — |
| 趣旨 | 更生の迅速性を優先し平時の個別株主保護を外す | — |
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