会社更生法 第219条(組織変更に関する特例)
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第百七十九条の規定により更生計画において更生会社が組織変更をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百七十五条及び第七百七十九条の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
組織変更に関する特例とは何ですか?
定義組織変更に関する特例とは、会社更生法第219条に定められた規定で、「第百七十九条の規定により更生計画において更生会社が組織変更をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百七十五条及び第七百七十九条の規定は、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第219条(組織変更に関する特例)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第219条の条文原文は「第百七十九条の規定により更生計画において更生会社が組織変更をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百七十五条及び第七百七十九条の規定は、適用しない。」で始まります。
- 会社更生法第219条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第219条の前の条は会社更生法第218条です。
- 会社更生法第219条の次の条は会社更生法第220条です。
- 会社更生法第219条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第219条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第219条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/219
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法219条は、更生計画で組織変更を定めた場合に会社法740条・775条・779条の債権者異議手続等を適用しないと定める。保護は更生計画の議決と認可に統合される。
Q · 倒産した取引先が更生手続の中で会社の形を変えるとき、債権者として異議を出せますか?
個別の異議手続はなく、発言権は更生計画の議決に移ります
出せません。会社更生法219条により、更生計画で組織変更をする場合、会社法740条・775条・779条の債権者異議手続等は適用除外されます。平時なら保障される「異議を述べる権利」は消えたように見えますが、正確には保護の舞台が移っただけです。裁判所が監督する更生計画と、関係人集会での議決権行使。そこにあなたの発言権が集約されています。存在しない異議手続を探さず、債権届出と議決権行使の期限を最優先で確認することが回収の鍵になります。
解説
取引先が経営破綻し、会社更生手続に入った。再建計画の中に「株式会社から合同会社へ組織変更する」という一項がある。あなたはその会社に売掛金を持つ債権者だ。平時なら、会社が組織変更をするとき、債権者には異議を述べる手続が法律で保障されている。会社法779条がそれだ。ところが会社更生法219条は、更生計画で組織変更をする場合、その異議手続も、社債権者保護の特則(会社法740条)も、組織変更計画の備置き閲覧(同775条)も、まとめて適用しないと定める。あなたの「異議を言う権利」は消えたように見える。だが正確には、保護の舞台が移されただけだ。裁判所が監督する更生計画と、関係人集会での議決権。そこにあなたの発言権が集約されている。この移動を知らない債権者は、存在しない異議手続を探して時間を浪費し、本当のてこを使い損なう。
法的な位置づけ
会社更生法219条は、更生計画に基づく組織変更について会社法上の債権者保護手続の適用を除外する特則である。更生会社が更生計画で組織変更を定めた場合、社債権者の異議(会社法740条)、組織変更計画の備置き・閲覧(同775条)、債権者の異議手続(同779条)は適用されず、債権者保護は更生計画の議決と認可の枠組みに統合される。
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法219条とは何ですか?
更生計画で更生会社が組織変更をする場合に、会社法740条・775条・779条の債権者異議手続等を適用しないと定める特則です。保護は更生計画の議決と認可に統合されます。
Q2更生計画の組織変更で会社法779条の異議手続は使えますか?
使えません。会社更生法219条により会社法779条は適用除外されます。債権者は個別の異議ではなく、関係人集会での議決権行使を通じて意見を反映させることになります。
Q3会社更生と民事再生で組織変更の扱いは違いますか?
会社更生は更生計画に組織変更を組み込め、本条で会社法の異議手続が除外されます。民事再生は別の枠組みで、組織変更の取り扱いも条文構造が異なるため個別確認が必要です。
Q4更生計画における組織変更の認可要件は?
会社更生法179条に基づき更生計画で組織変更を定め、関係人集会の議決と裁判所の認可を経る必要があります。会社法の個別異議手続は省かれますが、計画認可の基準は満たす必要があります。
Q5社債権者は更生手続中の組織変更で異議を出せますか?
社債権者保護の特則である会社法740条も本条で適用除外されます。社債権者の保護は更生計画の枠内に組み込まれ、券面だけでは保護内容を把握できません。
Q6会社更生法179条と219条の関係は?
179条が更生計画で組織変更を定める根拠条文であり、その定めがある場合に219条が会社法の債権者異議手続等の適用除外を作動させる関係です。179条が前提、219条が効果です。
Q7更生手続中に株式会社から合同会社へ変更できますか?
できます。更生計画に組織変更条項を盛り込めば可能で、会社法の通常の異議手続を踏まずに進められます。変更後の会社形態が債権回収に与える影響は事前に精査すべきです。
Q8組織変更の登記は更生手続だとどうなりますか?
会社法の通常手続を経ていないため、更生計画の認可決定など倒産手続特有の添付書類を踏まえて登記します。通常の組織変更とは添付資料が異なる点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が更生手続中に会社の形を変えました。私は債権者として異議を出せますか?
出せません。平時の組織変更なら会社法779条で債権者の異議手続が保障されますが、更生計画による組織変更には本条(会社更生法219条)でこれが適用除外されます。あなたの発言権は更生計画の議決に移っています。実務のポイント:異議書を作って提出しても受理されず、その間に関係人集会の議決権行使期限が過ぎることが多い。通知が来たら異議ではなく議決権行使書と債権届出を最優先で確認するのが鉄則
Q2なぜ更生手続だと普通の債権者保護手続が省かれるんですか?不利じゃないですか?
保護をなくしたのではなく、裁判所が監督する更生計画の中に統合したと理解するのが正確です。更生計画は会社更生法179条の枠組みの下で関係人集会の議決と裁判所の認可を経るため、個別の異議手続を二重に行う必要がないからです。実務のポイント:実務では、裁判所の監督下にある更生計画の方が、個別の異議手続より情報開示が手厚い面もある。「権利が消えた」と早合点せず、計画案のどこに自分の利害が反映されるかを読み解く方が回収に直結する
間違えやすい点 AI による整理
- 「組織変更には債権者の異議手続があるから安心」と思っているかもしれないが、更生手続中の組織変更には、その手続がそもそも存在しない。会社法779条も740条も775条も、本条でまとめて適用除外される
- 異議手続がないことは知っていても、その代わりに更生計画への関与(関係人集会での議決権行使)が唯一の発言機会になることに気付いていない人が多い。気付くのが遅れれば、議決権行使の提出期限を逃し、何も主張できないまま計画が固まる
- 債権者から見れば「保護が奪われた」だが、立法者から見れば「重複する手続を排除して再建を早めた」。この温度差を理解しないまま的外れな異議書を作り続けると、本当に動かすべき議決の場を見落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 更生計画による組織変更(会社更生法219条) | 平時の組織変更における債権者異議(会社法779条) 平時の組織変更における社債権者の異議(会社法740条) |
| 債権者の異議手続 | 適用除外(個別の異議は不可) | 各別の催告・公告のうえ異議申述が可能 社債権者集会の決議による異議手続が可能 |
| 保護の代替手段 | 関係人集会の議決権行使+裁判所による更生計画の認可 | 弁済・担保提供・信託(異議を述べた債権者へ) 弁済・担保提供等(社債権者集会を通じて) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁判所監督下の重整計画で権利変更を集団的に処理する。個別の組織変更異議手続を計画に統合する発想は日本と類似する
韓国は統合倒産法(DRBA)の回生計画で組織再編を扱う。会社法上の個別手続より計画手続を優先する構造が共通する
ドイツの Insolvenzplan も、会社法上の組織再編手続を倒産手続の計画に取り込み、個別の保護手続を簡素化する
米国 Chapter 11の再建計画は会社の組織再編を計画内で広く実現でき、本制度の系譜上の母法にあたる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が会社更生を申し立て、更生計画案に「合同会社への組織変更」が含まれていた。あなたは債権者として異議を出そうとするが、その手続は存在しない。では、あなたの発言権はどこにある? 関係人集会の議決日まであと10日、議決権行使書の提出期限が迫っている
- あなたが更生管財人として再建スキームを設計する側なら、組織変更に伴う会社法の債権者異議手続を踏まずに済むことが、手続全体のスピードを大きく左右する。この特例があるからこそ、再建計画に組織変更を組み込める
- 社債を持っていた。発行会社が更生手続に入り組織変更した。社債権者の異議手続を期待しても、会社法740条はここでは働かない
- あなたの会社が、更生手続中の取引先の債権者だとする。本来なら受けられる組織変更の異議の機会(会社法779条)は、この特例で外れる。情報は更生計画を通じてしか来ない、つまり待ちの姿勢では一票も投じられない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 更生手続開始の通知を受け取ったら、異議書の準備に走らず、まず期限内に債権を裁判所へ届け出る(債権届出) 2. 更生計画案に組織変更条項が含まれていないか精査し、変更後の会社形態が自分の回収にどう影響するかを評価3. 関係人集会での議決権行使が実質的に唯一の発言機会、行使書の提出期限を死守4. 計画内容に不服があれば、可決前の意見聴取の場で主張する。可決後は原則覆せない
訴えられた側:1. 組織変更を更生計画に組み込む場合、会社法の債権者異議手続を踏む必要がないこと(本条)を前提にスケジュールを設計2. ただし会社更生法179条の要件と、更生計画の認可基準は満たす必要がある3. 債権者保護を一方的に省いたと見られないよう、計画の中で組織変更の必要性と債権者への影響を丁寧に説明4. 認可後の登記では、会社法の通常手続を経ていない点を踏まえた添付書類を準備
時効(請求できる期限):組織変更の異議手続自体が存在しないため、会社法上の異議期間という概念は適用されない。実質的な期限は、更生計画案に対する議決権行使書の提出期限、および関係人集会の期日であり、いずれも裁判所が個別に定める。開始通知を受け取ったら、まず期日と提出期限を確認すること
学説
通説:本条が会社法の個別の債権者異議手続を排除するのは、保護を奪う趣旨ではなく、集団的・公的な手続である更生計画(関係人集会の議決と裁判所の認可)に保護を統合し、抜け駆け的な個別要求による再建計画の前提崩壊を防ぐためと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号)。旧会社更生法(昭和27年)を全面的に改め、組織変更等を更生計画に組み込む際の会社法手続の適用関係を整理した。
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