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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑法 第116条(失火)

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  1. 失火により、第百八条に規定する物又は他人の所有に係る第百九条に規定する物を焼損した者は、五十万円以下の罰金に処する。
  2. 2.失火により、第百九条に規定する物であって自己の所有に係るもの又は第百十条に規定する物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。

この条文の基本情報

失火とは何ですか?

定義失火とは、刑法第116条に定められた規定で、「失火により、第百八条に規定する物又は他人の所有に係る第百九条に規定する物を焼損した者は、五十万円以下の罰金に処する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑法第116条(失火)は、日本の刑法に含まれる条文です。
  2. 刑法第116条の条文原文は「失火により、第百八条に規定する物又は他人の所有に係る第百九条に規定する物を焼損した者は、五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 刑法第116条は第九章に置かれています。
  4. 刑法の公布日は明治40年4月24日です。
  5. 刑法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑法第116条の前の条は刑法第115条です。
  7. 刑法第116条の次の条は刑法第117条です。
  8. 刑法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑法(明治四十年法律第四十五号)第116条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045
  • 本サイト収録刑法(明治四十年法律第四十五号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/140AC0000000045/116
裁判例 10件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑法116条は失火罪を定め、過失で他人の建物等を焼損した者を五十万円以下の罰金に処する。放火罪と異なる過失犯で、自己所有物でも公共の危険が生じれば処罰される。

Q · 火事を出して隣の家を全焼させたら、いくら払うことになるの?

刑事は五十万円以下の罰金、民事は重過失がなければ賠償義務なし

刑法116条の失火罪は、過失で他人の建物等を焼損した場合に五十万円以下の罰金を科します。放火罪(108条以下)と違い過失犯のため罰金刑にとどまります。一方、民事の損害賠償は「失火ノ責任ニ関スル法律」により、重過失がなければ発生しません。寝たばこや天ぷら油の放置など重過失と認定されれば民法709条で全額賠償ですが、単純な不注意なら隣家が全焼しても賠償義務を負いません。なお業務上失火や重過失失火は117条の2で拘禁刑もありえます。

解説

寝たばこ、消し忘れたコンロ、ストーブのそばの洗濯物。あなたの不注意で火が出て、隣の家まで燃え移った。さて、あなたはいくら払うことになるか。刑事は刑法116条で五十万円以下の罰金。だが本当の驚きは民事にある。失火ノ責任ニ関スル法律により、あなたに重過失がなければ、隣家の全焼分を賠償する義務はない。普通の不注意では、数千万円の損害が出ても法的責任を免れる。これは日本の火災賠償ルールの根幹で、木造家屋が密集していた時代に類焼の連鎖から失火者を守るために作られた。ただし放火(故意)なら108条以下で最大死刑、業務上または重過失なら117条の2でぐっと重くなる。あなたが立っている場所が「単純な失火」か「重過失」か、その一線が人生を分ける。

法的な位置づけ

刑法116条の失火罪は、過失によって火を失し、他人所有の現住建造物等もしくは非現住建造物等を焼損する行為、または自己所有の非現住建造物等もしくは建造物以外の物を焼損して公共の危険を生じさせる行為を処罰する規定である。故意の放火罪に対する過失犯の特則として位置づけられ、法定刑は五十万円以下の罰金に限定される。

よくある質問 AI による整理

Q1失火罪とは何ですか?

過失(不注意)で火を出し、建物等を焼損する犯罪です。刑法116条が根拠で、法定刑は五十万円以下の罰金。故意の放火罪と異なり過失犯であるため、刑は罰金のみに抑えられています。

Q2失火罪と放火罪の違いは何ですか?

放火罪(108条以下)は故意犯で死刑もありえる重罪、失火罪(116条)は過失犯で罰金のみです。火を出す意思があったかどうかが両者を分ける決定的な境界線になります。

Q3失火罪の時効は何年ですか?

刑法116条は罰金のみの罪のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。なお民事の損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為時から20年です。

Q4重過失失火罪とは何ですか?

わずかな注意で結果を予見・回避できたのに著しく不注意だった失火を指します。刑法117条の2で、通常の失火罪より重く三年以下の拘禁刑または百五十万円以下の罰金が科されます。

Q5失火責任法とは何ですか?

失火による民事賠償を「重過失がある場合」に限定する明治期の特別法です。木造家屋密集時代の類焼連鎖から失火者を守るために作られ、単純過失なら隣家を全焼させても賠償義務が生じません。

Q6業務上失火罪はどんな場合に成立しますか?

飲食店の厨房、ホテル、工場など、職務上火気を扱う立場の人が失火した場合に成立します。刑法117条の2で加重され、拘禁刑もありえます。同じ火災でも立場が結果を大きく変えます。

Q7アパートで火事を出したら大家に賠償しますか?

自分が借りている部屋の損害は賃貸借契約の原状回復義務として扱われ、失火責任法の保護が及びません。重過失でなくても大家への賠償義務を負う点が、隣室被害との大きな違いです。

Q8失火で人が死亡したらどうなりますか?

失火罪に加えて過失致死罪(刑法210条)が成立しうるほか、重過失があれば重過失致死罪(211条)となり、より重く処罰されます。火災の結果に応じて適用される罪名が変わります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの天ぷら火災で隣まで燃えたんですが、隣の家の修理費は全額払うんですか?

刑事は刑法116条で五十万円以下の罰金ですが、民事の賠償は失火ノ責任ニ関スル法律により、あなたに重過失がなければ発生しません。天ぷら油を火にかけたまま長時間離れた等は重過失と認定されやすく、その場合は民法709条で全額賠償です。実務のポイント:重過失か単純過失かの線引きは判例の蓄積で決まり、火元から離れた時間、その場の危険認識、消火設備の有無で判断が割れる。火災直後の実況見分での自分の説明が、この一線を左右する。

Q2失火罪は罰金だけなら前科にならないんですか?

なります。罰金刑も刑罰であり、前科として記録に残ります(刑法116条は五十万円以下の罰金)。ただし拘禁刑と違い身柄拘束はなく、略式手続で終わることも多い。実務のポイント:問題は業務上失火または重過失失火(刑法117条の2)に格上げされた場合で、こちらは三年以下の拘禁刑または百五十万円以下の罰金。飲食店の厨房やホテルの管理者は「業務上」と評価されやすく、同じ火災でも前科の重みが段違いになる。

Q3自分の持ち家を燃やしただけなら罪にならないですよね?

状況次第です。自己所有の非現住建造物(刑法109条2項の客体)を失火で焼いても、公共の危険が生じれば刑法116条2項で処罰されます。延焼の危険が現実化した時点で、自分の物かどうかは関係なくなる。実務のポイント:「自分の物だから自由」という発想は放火・失火の世界では通用しない。保護法益が個人財産ではなく公共の安全だからで、空き家や物置を燃やして近隣に危険を及ぼせば、所有者本人でも刑事責任を負う。

間違えやすい点 AI による整理

  • 隣の家を全焼させたら一生かけて弁償だと思い込んでいるが、実は失火ノ責任ニ関スル法律により、重過失がなければ賠償義務そのものが発生しない。普通の不注意なら、刑事の罰金は払っても民事の損害賠償は負わない
  • 失火罪は罰金だけだから軽いと見られがちだが、業務上失火または重過失失火(刑法117条の2)に該当すると拘禁刑が加わり、前科の重みが全く別物になる。同じ火災でも、立場が「業務上」と評価された瞬間に景色が変わる
  • 「自分の物を燃やしただけなら罪にならない」と考えている人がいるが、その問いの立て方が誤っている。自己所有の物(109条2項の客体)でも、公共の危険が生じれば116条2項で処罰される。保護されているのは個人の財産ではなく社会全体の安全だからだ
比較の観点この条文ほかの条文
主観(故意・過失)過失(不注意)による失火故意による放火
業務上の注意義務違反または重大な過失による失火
法定刑五十万円以下の罰金死刑・無期または5年以上の拘禁刑(現住建造物等)
三年以下の拘禁刑または百五十万円以下の罰金
典型例寝たばこ、コンロの消し忘れ、ストーブそばの洗濯物恨みや保険金目的で意図的に火をつける
飲食店厨房の油火災、施設管理者の重大な火気管理ミス
民事賠償失火責任法により重過失がなければ賠償義務なし故意のため民法709条で全額賠償
重過失があるため民法709条で全額賠償

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑法第173条第2項・第174条第3項

台湾も失火(過失放火)を放火罪より軽く処罰する構造をとる。ただし民事の失火責任を重過失に限定する日本の失火責任法のような特別法はなく、賠償ルールは異なる

韓国
대한민국 형법 제170조(실화)

韓国も失火を独立の犯罪とし、業務上失火・重過失失火(제171조)を加重する点で日本と類似する

ドイツ
StGB § 306d(Fahrlässige Brandstiftung)

ドイツは過失放火を独立の犯罪とし自由刑も予定する。日本のように罰金のみに限定せず、民事賠償も重過失に限定する特別法はない

アメリカ
Model Penal Code § 220.1(Arson and Reckless Burning)

米国は州ごとに規律が分かれ、故意放火と区別して reckless/negligent burning を軽い類型として扱う。民事賠償は通常の過失法理(negligence)による

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 賃貸マンションでストーブの上に干していた洗濯物に引火、自室と隣室を焼いた。あなたは刑法116条の失火罪に問われうるが、罰金は五十万円以下。だが大家への賠償は賃貸借契約上の原状回復義務として扱われ、失火責任法の保護が及ばず、重過失でなくても負うことになる
  • もし、寝たばこで火を出して隣家を全焼させたら、あなたは数千万円を弁償するのか? 答えは「重過失と認定されれば払う、単純過失なら払わない」。寝たばこは重過失とされやすい典型例で、ここが運命の分かれ目になる
  • 飲食店の厨房で油に引火、店舗が全焼。店長のあなたは「業務上失火」だ。刑法117条の2で拘禁刑もありうる。ただの失火罪では済まない。
  • 火災から数日、消防の実況見分と並行して保険会社の調査が始まる。あと一週間で出火原因の見立てが固まり、重過失か否かの方向性が決まる。今のうちに火元の状況を整理しておかないと、後で覆すのは難しい
  • 隣の家のボヤであなたの家の壁と窓が焼けた。加害者に賠償を求めたら「失火責任法があるから払わない」と言われた。本当にそうなのか、相手に重過失がなかったかを確認するのが、あなたの最初の一手になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず自分の火災保険の補償内容を確認、建物と家財の損害は自分の保険で回収するのが基本線2. 加害者に重過失があったかを早期に記録、寝たばこ、天ぷら油の放置、消火器不備などは重過失認定の材料3. 重過失が立証できれば失火ノ責任ニ関スル法律の例外として民法709条で賠償請求できる4. 重過失が立証できなければ加害者に賠償義務はないため、自分の保険と類焼損害補償特約で対応する

訴えられた側:1. 消防・警察の実況見分には誠実に対応しつつ、出火原因と火元の管理状況を正確に説明、ここで重過失と単純過失の線引きが始まる2. 自分の火災保険に類焼損害補償特約や失火見舞費用保険金が付いているか確認、被害者救済に使える3. 刑事は刑法116条なら罰金のみ、業務性や重過失があると117条の2で重くなるため、その評価を争う4. 罰金でも前科は残るので、略式手続を受けるか正式裁判で争うかを弁護人と検討する

時効(請求できる期限):刑事の公訴時効は、刑法116条が罰金のみの罪のため3年(刑事訴訟法250条2項)。民事の損害賠償請求権(重過失がある場合)は、損害および加害者を知った時から3年、不法行為時から20年(民法724条、724条の2)。火災発生時が起算点になることが多い(最新の改正状況をご確認ください)。

学説

通説:刑法は故意犯処罰を原則とし、過失犯は特別の規定がある場合にのみ罰する(38条1項)。失火罪はその例外であり、火の持つ公共危険性ゆえに過失処罰が認められる。法益は個人財産ではなく公共の安全であると解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成7年(1995年) 刑法現代語化に伴う改正。片仮名文語体から平仮名口語体へ全面改められ、「焼燬」が「焼損」に、罰金額の表記も現行の整数表記に整理された

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:刑法の現代語化に伴う改正。片仮名文語体から平仮名口語体へ全面改正され、『焼燬』が『焼損』に、罰金額の表記も整数表記へ整理された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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