要点刑法 19 条は、犯罪に使われた物や犯罪で得た物などを没収できると定める。原則として犯人以外の者の物は没収できないが、犯罪後に事情を知って取得した第三者の物は例外的に没収される。
Q · 犯人じゃない自分の物が、他人の犯罪のせいで没収されることはあるの?
原則は犯人の物が対象だが、事情を知った第三者の物も没収されうる
刑法 19 条 2 項本文により、原則として犯人以外の者に属する物は没収できません。事件当時、何も知らずに貸していたなら守られます。ただし同項但書により、犯罪の後に事情を知って取得した第三者の物は、その人の所有物でも没収されます。さらに 19 条 1 項の没収は『することができる』の任意的没収で裁判所の裁量ですが、麻薬特例法・組織的犯罪処罰法・関税法などの特別法では裁量のない必要的没収が定められています。第三者が没収を争うには、判決確定前の手続参加が鉄則です。
知人に車を貸しただけのつもりだった。その車が特殊詐欺の現金回収に使われ、知人は逮捕される。自分は無関係だと思っているところに、刑法19条が牙をむく。本条は、犯罪に使われた物、犯罪で生じた物、犯罪の報酬や対価として得た物を没収できると定める。原則は2項、犯人以外の者に属する物は没収できない。だがその但書が落とし穴だ。犯罪の後に、事情を知ってその物を受け取った者からは、たとえあなたの財産でも没収できる。事件前に何も知らず貸していたなら守られるが、事件後に「これ使ったでしょ」と知りつつ返してもらった瞬間、その車は国に取り上げられうる。没収は懲役や罰金の陰に隠れた付加刑だが、対象は人ではなく物。あなたの車、現金、不動産が、他人の犯罪のとばっちりで消える経路が、この一条に書かれている。
刑法 19 条が定める没収とは、犯罪に関連する特定の物の所有権を剥奪して国庫に帰属させる付加刑である。犯罪を組成した物、犯罪の用に供し又は供しようとした物、犯罪によって生じ若しくは得た物又は報酬として得た物、及びその対価として得た物の四類型を対象とし、原則として犯人以外の者に属する物には及ばない。
没収とは、犯罪に関わる特定の物の所有権を剥奪して国庫に帰属させる付加刑です。刑法 19 条が四つの対象類型を定めています。
没収は物そのものを取り上げる処分、追徴は没収できない場合にその価額を金銭で納めさせる処分です。追徴は刑法 19 条の 2 が定めます。
原則は犯人以外の物は没収できませんが、犯罪後に事情を知って取得した第三者の物は例外的に没収されます(刑法 19 条 2 項但書)。
犯罪により得た物やその対価は刑法 19 条 1 項 3 号・4 号の対象です。物が現存しないときは追徴に切り替わります(19 条の 2)。
第三者の所有物なら、判決確定前に手続参加で争えます。確定後の救済は極めて限定的で、確定前に動くことが鉄則です。
犯罪を組成した物、犯罪の用に供した物、犯罪で生じ又は得た物、その報酬や対価として得た物の四類型が刑法 19 条 1 項の対象です。
没収は刑法 9 条が定める刑罰(付加刑)の一つで、主刑に付加して言い渡されます。刑の言渡しを受けたことは前科として扱われます。
第三者として争うなら判決確定前の手続参加が事実上の期限です。確定後は救済が極めて限定的になるため、早期の対応が重要です。
事件当時あなたが何も知らずに貸していたなら、19条2項本文により犯人以外の者の物として原則没収できません。危ないのは但書で、犯罪の後に『これ使ったから』と事情を知りつつ返してもらった場合は、あなたの物でも没収されうる。業界裏話ヒント:分かれ目は『情を知った時点』です。事件後に事情を聞かされたら、その物の返却を急いで受け取らないこと。知って受け取った記録が残ると、善意の主張が崩れる
あなたが事情を知らずに買ったなら19条2項で保護され、没収されないのが原則です。ただし相場から明らかに不自然に安い等、犯罪性に気づいていたと評価されると1項4号・2項但書で没収されうる。業界裏話ヒント:たとえ没収されても払った代金は国からは戻りません。出品者に返還請求するしかなく、相手が逃げれば回収不能。『安すぎる出品』を避けるのが、没収と代金喪失の両方を防ぐ唯一の盾です
刑法19条の没収は『することができる』の任意的没収で、裁判所の裁量です。必要性・相当性を争えば没収されないこともある。ただし麻薬特例法、組織的犯罪処罰法、関税法などの特別法では必要的没収が定められ、要件を満たせば裁判官に裁量はなく必ず没収されます。業界裏話ヒント:自分の事件にどの法律が適用されるかで、争い方が180度変わる。『一般刑法か特別法か』を最初に弁護人と確認するのが、没収対策の出発点です
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|---|---|---|
| 対象と効果 | 刑法 19 条(没収):犯罪関連の四類型の物そのものを国庫に帰属 | — |
| 発動の前提 | 対象物が現存し、犯罪との関連性があること | — |
| 性質 | 付加刑(刑法 9 条)、任意的没収が原則 | — |
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