拘留又は科料のみに当たる罪については、特別の規定がなければ、没収を科することができない。
要点刑法 20 条は、拘留または科料のみに当たる軽い罪では、特別の規定がない限り没収を科せないと定める。ただし犯罪を組成した物(19 条 1 項 1 号)は例外として没収できる。
Q · 軽い罪で科料になったら、持ち物は没収されてしまうの?
原則できないが、犯罪組成物だけは軽い罪でも没収される
刑法 20 条により、拘留または科料のみに当たる罪では、特別の規定がない限り没収を科せません。没収は刑法 9 条の付加刑で、本来は懲役や罰金に上乗せされますが、最も軽い罪では比例原則からこの上乗せが封じられます。ただし 19 条 1 項 1 号の犯罪組成物(偽造物や所持禁制品など)だけは例外で、どんなに軽い罪でも没収できます。略式命令に没収が付いていれば、14 日以内の正式裁判請求で争える余地があります。
軽犯罪法違反で派出所に呼ばれた、軽微なトラブルで科料の略式命令が届いた。こうした最も軽い罪に問われたとき、あなたが見落としがちな防御線がここにある。刑法 20 条は、拘留または科料のみに当たる罪については、特別の規定がない限り没収を科せないと定める。没収は刑法 9 条が定める付加刑、つまり主刑に上乗せして財産を確定的に国へ取り上げる刑罰だ。本来は懲役や罰金に付け加えられる。だが拘留(1 日以上 30 日未満の身柄拘束)や科料(1,000 円以上 1 万円未満)しか予定されないほど軽い罪では、原則この上乗せが封じられる。ただし例外が一つ。19 条 1 項 1 号に掲げる物、つまり犯罪行為そのものを組成した物(偽造文書、所持自体が禁じられた物など)は、どんなに軽い罪でも没収できる。あなたの持ち物が取り上げられるかは、それが単なる道具か、それとも犯罪を成り立たせる中核の物かで分かれる。
刑法 20 条は没収の制限を定める規定であり、拘留または科料のみに当たる罪については、特別の規定がない限り付加刑たる没収を科せない旨を規定する。例外として、刑法 19 条 1 項 1 号に掲げる犯罪組成物の没収はこの制限を受けない。刑罰の比例原則を財産刑の場面で具体化した規定である。
刑法 20 条が定めるルールで、拘留または科料のみに当たる軽い罪では、特別の規定がない限り没収を科せないという制限です。刑罰の比例原則を財産刑の場面で具体化したものです。
特別の規定がある場合と、19 条 1 項 1 号の犯罪組成物に当たる場合は、軽い罪でも没収できます。それ以外の私物は原則没収されません。
軽犯罪法は拘留・科料のみの典型なので、原則没収されません。ただし正当な理由のない刃物など犯罪を組成した物に当たれば、例外として没収されます。
犯罪行為そのものを成り立たせた物のことです。偽造文書や所持自体が禁じられた物が典型で、これらは罪が軽くても没収の対象になります。
拘留・科料のみの罪なのに組成物以外の没収が付いていれば、20 条違反として争える余地があります。受領から 14 日以内に正式裁判を請求します。
没収は物そのものを国へ移す処分、追徴は没収できない場合にその価額を金銭で取り立てる処分です。20 条の制限はまず没収の可否にかかります。
没収は所有権が確定的に国へ移る処分で、原則返還されません。だからこそ軽い罪では 20 条が原則禁止のブレーキをかけています。
20 条自体に時効はありませんが、略式命令の場合は受領から 14 日以内に正式裁判を請求しないと、没収を含めて確定します(刑訴法 465 条)。
似て非なるものです。科料は刑法 9 条が定める刑罰の一種で、有罪判決ですから前科がつき、20 条の没収制限もこの科料の罪にかかります。過料は行政上の秩序罰で前科はつかず、刑法は適用されません。業界裏話ヒント:略式命令で「科料」と書かれた瞬間、それは前科記録に残ります。「たった数千円」と軽く払う人が多いですが、争うなら 14 日以内の正式裁判請求が唯一の道。金額の小ささに惑わされない
必ずとは言えません。20 条で原則没収はできませんが、例外として 19 条 1 項 1 号の『犯罪を組成した物』、たとえば所持自体が禁じられた物や偽造物は、軽い罪でも没収されます。業界裏話ヒント:捜査段階の『押収』と刑罰としての『没収』は別物です。押収は一時的な証拠保全で、事件が終われば還付請求(刑訴法 222 条等)で取り戻せることが多い。『没収』と『押収』を混同して諦める人が損をする
一般刑法では原則ありません。没収は刑法 9 条で付加刑と位置づけられ、主刑(拘留・科料など)に上乗せする形でのみ科されます。だから主刑が軽すぎる拘留・科料のみの罪では、20 条が上乗せ自体を封じるわけです。業界裏話ヒント:特別法では被告人死亡時などに組成物等の没収だけを認める例もありますが、一般刑法の世界では『没収だけ単独』は基本ない。求刑に没収が単独で出てきたら、その根拠条文を必ず確認する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 刑法 20 条:没収の制限(軽罪での例外的禁止) | — |
| 適用される罪の重さ | 拘留・科料のみに当たる最も軽い罪が対象 | — |
| 例外・限界 | 19 条 1 項 1 号の犯罪組成物は制限の対象外 | — |
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