未成年者を略取し、又は誘拐した者は、三月以上七年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法 224 条は、未成年者を略取し又は誘拐した者を三月以上七年以下の拘禁刑に処すと定める。親であっても、別居中に相手が監護する子を実力で連れ去れば略取罪が成立しうる。
Q · 離婚や別居でもめているとき、自分の子どもを連れて行ったら誘拐罪になりますか?
親でも連れ去りの態様しだいで略取罪が成立しえます
刑法 224 条の未成年者略取誘拐罪は、親であっても成立しうる犯罪です。最高裁は、別居中に相手が現に監護している子を有形力で連れ去った親に略取罪の成立を認めました(最決平成 17.12.6)。保護されるのは「自分の子だから」という親の都合ではなく、子自身の自由ともう一方の親の監護権です。法定刑は三月以上七年以下の拘禁刑。ただし本罪は親告罪とされ、相手が告訴するかどうかで刑事手続が動くかが決まります。自力で奪い返すより、家庭裁判所の子の引渡し審判を先に動かすのが定石です。
離婚や別居の話し合いがこじれたとき、自分の子どもを自分の手元に置く、その行為が刑法上の犯罪になりうると知る人は少ない。224条が処罰するのは「未成年者を略取し、又は誘拐した者」。略取とは暴行や脅迫など実力で連れ去ること、誘拐とは欺罔や誘惑でその気にさせて連れ出すことを指す。ここで多くの人が見落とすのは、親であっても処罰されうるという点だ。最高裁は、別居中の親が相手の監護下にある子を有形力で連れ去った事案で、略取罪の成立を認めている(最決平成17.12.6)。あなたが「自分の子だから」と考えても、法律は被拐取者である子の自由と、もう一方の親の監護権を保護法益として見る。さらに本罪は告訴がなければ起訴できない親告罪とされるため、相手が告訴するかどうかで刑事手続が動くか否かが決まる。連れ去る側にとっても、連れ去られた側にとっても、最初の一手の意味がまるで違ってくる。
未成年者略取誘拐罪とは、刑法 224 条が定める犯罪であり、未成年者を略取し又は誘拐する行為を処罰する。略取とは暴行・脅迫等の実力により被拐取者を保護された生活環境から離脱させる行為、誘拐とは欺罔・誘惑により離脱させる行為を指す。保護法益は被拐取者である未成年者の自由および監護権者の監護権であり、親権者による連れ去りも態様によっては本罪に該当する。
刑法 224 条が定める犯罪で、未成年者を略取(実力で連れ去る)または誘拐(欺罔・誘惑で連れ出す)する行為を処罰します。法定刑は三月以上七年以下の拘禁刑です。
略取は暴行・脅迫など実力で連れ去ること、誘拐は嘘や誘惑でその気にさせて連れ出すことを指します。手段が異なるだけで、いずれも同じ刑法 224 条で処罰されます。
態様によっては刑法 224 条の未成年者略取罪に当たります。最高裁は、別居中に相手の監護下にある子を有形力で連れ去った親に略取罪の成立を認めています(最決平成 17.12.6)。
刑法 224 条は三月以上七年以下の拘禁刑と定めます。営利・国外移送など目的が加わると 225 条・226 条でより重く処罰されます。
公訴時効は 5 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項、長期 7 年の拘禁刑に当たるため)。親告罪とされる場合の告訴期間は犯人を知った日から原則 6 か月です(最新の改正状況をご確認ください)。
自力で奪い返さないことが鉄則です。それ自体が新たな略取罪になりえます。家庭裁判所へ子の監護者指定・引渡しの審判と審判前の保全処分を申し立てるのが最速の道です。
国境を越えて子が連れ去られた場合、ハーグ条約実施法による返還手続が問題になります。一度出国されると取り戻しに年単位の時間と費用がかかるため、出国前の対応が重要です。
なりえます。未成年者については、本人が承知していても監護権者の意思に反すれば略取誘拐が成立しうると解されています。問われるのは本人の同意ではなく監護権者の意思です。
状況によっては224条の略取誘拐罪に問える可能性があります。別居中に一方の親が現に監護している子を実力で連れ去る行為は、親であっても略取罪が成立しうる(最決平成17.12.6)。ただし刑事より家庭裁判所の子の引渡し審判の方が現実的な解決に近いことが多い。業界裏話ヒント:いきなり刑事告訴すると相手も態度を硬化させ、子が板挟みになる。多くの弁護士はまず家裁の保全処分で引渡しを押さえ、告訴は交渉カードとして温存する。動かす順番が勝敗を分ける
本当です。親権があっても、別居中に相手が現に監護している子を有形力で連れ去れば、224条の略取罪が成立しうると最高裁が判断しています(最決平成17.12.6)。親権は連れ去りを正当化する万能の盾ではありません。業界裏話ヒント:同居中の家から一方が子を連れて出る場合と、別居が固まった後に相手の監護下から奪う場合とで違法性の評価が大きく変わる。連れ去りのタイミングと態様が、起訴されるか否かの分水嶺になる
224条は告訴がなければ起訴できない親告罪とされます(刑法229条、最新の改正状況をご確認ください)。ただし放置が安全という意味ではありません。告訴期間は犯人を知った日から原則6か月(刑事訴訟法235条)で、その間に相手が告訴すれば刑事手続が動きます。業界裏話ヒント:親告罪である事実は連れ去った側を油断させる罠でもある。連れ去られた側は6か月の告訴期間を意識して準備を進め、その存在を相手に伝えるだけで家裁の交渉が一気に動くことがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 目的・構成要件 | 224 条:目的を問わず未成年者を略取・誘拐 | — |
| 客体 | 未成年者に限る | — |
| 法定刑 | 三月以上七年以下の拘禁刑 | — |
| 典型的な場面 | 離婚・別居をめぐる親による子の連れ去り | — |
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