他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の拘禁刑に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
要点刑法260条は、他人の建造物・艦船を損壊した者を5年以下の拘禁刑に処すると定める。器物損壊罪と異なり非親告罪で、被害者が示談しても検察官は起訴できる。
Q · 相手の家のドアを壊して弁償すれば、それで終わりですよね?
建造物損壊なら非親告罪、示談しても起訴され得ます
刑法260条の建造物損壊罪は、他人の建造物または艦船を損壊した者を5年以下の拘禁刑に処します。器物損壊罪(261条)が親告罪であるのに対し、本罪は非親告罪です。そのため被害者と示談が成立し、告訴を取り下げてもらっても、検察官は独自の判断で起訴できます。玄関ドアやシャッターは「建造物の一部」とされやすく、軽い気持ちで壊すと罪名が跳ね上がる点に注意が必要です。
近所トラブルの末、相手の家の門扉を蹴り破った。あるいは抗議のつもりでビルの外壁にスプレーで落書きした。あなたは「物を壊しただけ、せいぜい器物損壊だろう」と高をくくっているかもしれない。だがそれが「建造物」と認定された瞬間、話は別物になる。器物損壊罪(刑法261条)は3年以下、しかも被害者の告訴がなければ起訴できない親告罪。ところが建造物損壊罪(260条)は5年以下と重く、さらに非親告罪。つまり被害者と示談がまとまり、相手が「もういい」と言っても、検察官は独自に起訴できる。加えて壊した拍子に人を死傷させれば後段の加重結果犯が発動し、傷害の罪と比べて重い刑で処断される。門扉やドアが「建造物の一部」か「独立した器物」か、その線引き一つで、あなたが背負う罪名と未来が分かれる。
刑法260条が定める建造物損壊罪は、他人の建造物または艦船を損壊する行為を処罰する犯罪である。法定刑は5年以下の拘禁刑で、器物損壊罪より重く、かつ非親告罪とされる。損壊により人を死傷させた場合は致死傷の加重結果犯として、傷害の罪と比較して重い刑により処断される。
他人の建造物または艦船を損壊する犯罪で、刑法260条が定めます。法定刑は5年以下の拘禁刑。器物損壊罪より重く、被害者の告訴がなくても起訴できる非親告罪である点が特徴です。
対象が建造物・艦船なら260条(5年以下・非親告罪)、それ以外の物なら261条(3年以下・親告罪)。ドアや塀が建造物の一部かどうかで罪名と刑、起訴の可否が変わります。
非親告罪です。器物損壊罪と違い、被害者の告訴は起訴の要件ではありません。示談が成立し被害者が許しても、検察官は独自の判断で起訴できます。
なる可能性が高いです。毀損しなければ取り外せないほど建物に固定されたドアは、判例上「建造物の一部」とされやすく、器物損壊ではなく建造物損壊と評価されます。
塀が土地に固定された建造物の一部と評価されれば建造物損壊罪、独立した工作物にとどまれば器物損壊罪です。構造や固定の程度で罪名が分かれます。
公訴時効は5年です。法定刑が長期5年の拘禁刑にあたるため、刑事訴訟法250条により5年とされ、起算点は犯罪行為が終わった時です。
逮捕後は最大23日(逮捕72時間+勾留10日+延長10日)身柄拘束され、その間に検察官が起訴・不起訴を決めます。早期に弁護人を依頼することが重要です。
非親告罪のため示談だけで当然に不起訴とはなりませんが、示談成立や被害弁償は起訴猶予や量刑を左右する重要な情状です。起訴前の示談交渉が結末を分けます。
それが建造物損壊だと終わりません。器物損壊(刑法261条)は親告罪なので告訴を取り下げてもらえば起訴されませんが、建造物損壊(260条)は非親告罪。被害者が許しても、検察官は独自に起訴できます。業界裏話ヒント:玄関ドアやシャッターは「建造物の一部」とされやすく、ここが分かれ目。弁護人が捜査段階で「毀損せず取り外せる独立した器物だ」と構成できれば親告罪に落ち、告訴取下げで不起訴を狙える。罪名が固まる前に動けるかどうかが勝負
なりえます。判例上の「損壊」は物理的破壊だけでなく、建物の美観や効用を損なう行為も含むため、消去に多大な手間や費用がかかる落書きは建造物損壊にあたると判断された例があります。業界裏話ヒント:同じ落書きでも、簡単に消せる軽微なものは軽犯罪法(はり札・らくがき)で処理され、効用を著しく損なうものは刑法260条に跳ね上がる。境界線は「原状回復の容易さ」。捜査段階でこの程度問題を主張できるかで、罪名そのものが変わる
本当です。260条後段は、建造物を損壊して人を死傷させた場合、傷害の罪(刑法204条)または傷害致死罪(205条)と比較して重い刑で処断すると定めます。財産犯のつもりでも人身犯なみの量刑圏に入ります。業界裏話ヒント:ここで決定的なのは「損壊行為と死傷の因果関係・予見可能性」。壊した結果として通常生じうる死傷といえるかが争点で、これを否定できれば建造物損壊単独の5年以下にとどまる。加重結果犯は因果関係の立証次第で結論が大きく振れる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象物 | 他人の建造物・艦船 | — |
| 法定刑 | 5年以下の拘禁刑 | — |
| 親告罪か | 非親告罪(告訴不要) | — |
| 致死傷の加重 | あり(傷害の罪と比較して重い刑) | — |
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