第二百五十九条、第二百六十一条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
要点刑法264条は、器物損壊・私用文書等毀棄・信書隠匿を親告罪とし、被害者の告訴がなければ検察は起訴できないと定める。建造物等損壊は対象外で告訴は不要。
Q · 車を傷つけられたら、警察が勝手に犯人を罰してくれる?
いいえ。6か月以内のあなたの告訴が必要です
器物損壊(刑法261条)は刑法264条により親告罪とされ、あなたが「告訴」をして処罰意思を正式に示さなければ、検察官は公訴を提起できません。警察に出す被害届は捜査の端緒にすぎず、告訴とは重みが違います。さらに告訴には犯人を知った日から6か月の期限があり(刑訴235条)、一度取り下げると二度と告訴できません(刑訴237条2項)。なお建造物等損壊(260条)は親告罪ではなく、告訴がなくても起訴されます。
駐車場に戻ると、車のドアに長い引っかき傷。誰かが故意にやったのは明らかだ。警察に駆け込んでも「被害届は受理しますが、告訴がなければ検察は起訴できません」と言われて戸惑う。これが刑法264条の世界である。器物損壊(261条)、私用文書等の毀棄(259条)、信書隠匿(263条)、この三つは「親告罪」であり、あなたが正式に告訴をしない限り、検察官は公訴を提起できない。つまり加害者が誰か分かっていても、あなたが動かなければ刑事手続は止まったままになる。逆に言えば、あなたの一通の告訴が検察の起訴権限を起動させるスイッチなのだ。さらに重要なのは、そのスイッチに有効期限がある点である。犯人を知った日から原則6か月(刑事訴訟法235条)。この半年を逃せば、被害が事実でも刑事責任を問う道は閉じる。起訴のスイッチと、その消滅期限。両方があなたの手の中で同時に握られている。
刑法264条は毀棄及び隠匿の罪のうち、私用文書等毀棄(259条)、器物損壊等(261条)、信書隠匿(263条)を親告罪と定める規定であり、これらの罪については被害者その他の告訴権者による告訴を公訴提起の条件とする。建造物等損壊(260条)は対象に含まれず非親告罪である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
被害者など告訴権者の告訴がなければ検察官が公訴を提起できない犯罪です。刑法264条は器物損壊・私用文書等毀棄・信書隠匿をこれに含めています。
犯人を知った日から6か月以内です(刑事訴訟法235条1項)。この期間を過ぎると告訴の効力が認められず、公訴を提起できなくなります。
いいえ。建造物等損壊(刑法260条)は刑法264条の親告罪リストに入っておらず非親告罪です。告訴がなくても検察は起訴できます。
できません。告訴を取り消した者は再び告訴することができません(刑事訴訟法237条2項)。示談での取り下げは慎重に判断すべきです。
被害届は被害事実の申告で捜査の端緒にすぎません。告訴は犯人の処罰を求める意思表示で、親告罪では起訴の条件となります。
親告罪でも告訴前に逮捕・捜査が行われることはあります。ただし告訴がなければ最終的に公訴は提起できません(刑法264条)。
犯罪により害を被った被害者が告訴権者です(刑訴230条)。被害者が死亡した場合などは一定の親族も告訴できます。
親告罪では公訴提起前に告訴が取り消されれば起訴されず前科はつきません。示談と告訴取消をセットで進めるのが実務です。
被害届だけでは足りない。器物損壊(刑法261条)は親告罪なので、あなたが「告訴」をして処罰を求める意思を正式に示さない限り、検察は起訴できない(264条)。被害届は捜査の端緒にすぎず、告訴は処罰意思の正式な表明で、両者は重みが違う。業界裏話ヒント:警察は親告罪では告訴の受理に慎重で、まず示談を勧めて告訴をなかなか受け付けない運用も現場では珍しくない。処罰を望むなら「告訴状を提出したい」とはっきり伝え、受理を求めること。
順番が命取りになる。親告罪では告訴の取り消しは公訴提起前ならいつでもでき(刑訴237条1項)、一度取り消すと二度と告訴できない(同2項)。示談金を受け取る前に取り下げてしまえば、約束を反故にされても刑事カードは戻らない。業界裏話ヒント:実務では「示談金の入金を確認してから取り下げる」「取り下げ書は弁護士または第三者が金銭授受と同時に交付する」のが鉄則。加害者側の弁護士は先に取り下げ書を求めてくるが、応じる義務はない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 親告罪か否か | 264条:259・261・263条を親告罪とする | — |
| 告訴の要否 | 対象犯罪は告訴がなければ起訴不可 | — |
| 対象となる客体 | 文書(259)・器物(261)・信書(263) | — |
| 示談の刑事的効果 | 告訴取消で起訴を回避できる | — |
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