国会法 第94条
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両院協議会において、成案を得なかつたときは、各議院の協議委員議長は、各々その旨を議院に報告しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第94条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第94条の条文原文は「両院協議会において、成案を得なかつたときは、各議院の協議委員議長は、各々その旨を議院に報告しなければならない。」で始まります。
- 国会法第94条は第十章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第94条の前の条は国会法第93条です。
- 国会法第94条の次の条は国会法第95条です。
- 国会法第94条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第94条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第94条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/94
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法94条は、両院協議会で成案を得られなかったとき、各議院の協議委員議長がその旨を自院に報告する義務を定める。予算・条約・総理指名では不調後に衆議院の議決が国会の議決となる。
Q · 両院協議会がまとまらなかったら、誰が何をするの?
各院の協議委員議長が、自院に不調を報告する
国会法94条により、両院協議会で成案が得られなかったときは、衆議院・参議院それぞれの協議委員議長が、自分の院の本会議にその旨を報告しなければなりません。この報告の後の扱いは案件で異なります。予算・条約・総理大臣の指名は、憲法60条・61条・67条により衆議院の議決が国会の議決になります。法律案は、衆議院が出席議員の3分の2以上で再可決しない限り成立しません(憲法59条2項)。
解説
「両院協議会、成案を得ず」。ねじれ国会の時期には、このテロップが流れるたびに予算や総理大臣が決まっていった。両院協議会は、衆議院と参議院の議決が食い違ったときに開かれる調整の場である。各院から10人ずつ選ばれた協議委員が集まり、出席した協議委員の3分の2以上が賛成しなければ妥協案(成案)は生まれない(国会法92条)。本条は、話がまとまらなかったとき、双方の協議委員議長がそれぞれ自分の院へ「不調」を報告する義務を定めている。地味な事務規定に見えるが、効果は大きい。予算・条約・総理大臣の指名では、協議会で意見が一致しなかったことをもって、憲法60条・61条・67条により衆議院の議決が国会の議決になる。一方、法律案は自動的には決まらない。衆議院が出席議員の3分の2以上で再可決しない限り成立しない。案件の種類によって「決裂」の意味が正反対になる。この仕組みが分かっていれば、国会中継の結末を報道より先に読める。
法的な位置づけ
国会法94条は、両院協議会が成案を得られなかった場合の報告義務を定める規定である。衆議院・参議院の各協議委員議長は、それぞれ所属する議院に協議不調の旨を報告しなければならない。この報告は協議手続の終了を公式に示し、予算・条約・内閣総理大臣の指名における衆議院の優越(憲法60条・61条・67条)が働く前提となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.案件の種類を確認する 両院協議会が開かれた案件が、予算・条約・内閣総理大臣の指名なのか、法律案なのかを確認する。不調になった後の結論は、この区別でほぼ決まる
- 2.協議委員の構成と成案の見込みを確認する 各院10人ずつの協議委員のうち、出席委員の3分の2以上が賛成しなければ成案は成立しない(国会法92条)。各院の議決に賛成した側から委員が選ばれる通例を踏まえ、成案が出る可能性を見積もる
- 3.協議委員議長の不調報告を確認する 成案が得られなかった場合、各院の協議委員議長が本会議でその旨を報告する(国会法94条)。報告日時と内容を本会議の会議録で確認する
- 4.報告後の帰結を見極める 予算・条約・総理指名なら、衆議院の議決が国会の議決になる(憲法60条・61条・67条)。法律案なら、衆議院の3分の2再可決が可能な議席数と、会期末までの日数を確認する(憲法59条2項、国会法68条)
よくある質問 AI による整理
Q1両院協議会とは何ですか?
衆議院と参議院の議決が異なったときに、両院の意見を調整するための機関です。各院から選ばれた10人ずつの協議委員で構成されます(国会法89条)。
Q2両院協議会の「成案」とは?
両院協議会でまとまった妥協案のことです。出席した協議委員の3分の2以上の賛成で成立し(国会法92条)、その後に両院で改めて審議されます(国会法93条)。
Q3両院協議会 不調 とはどういう意味?
協議会で成案がまとまらず、調整が失敗に終わった状態を指します。国会法94条により、各院の協議委員議長が自院の本会議にその旨を報告します。
Q4両院協議会は必ず開かれる?
予算・条約・総理指名で両院の議決が異なれば、開くことが必須です。法律案は任意で、衆議院が求めた場合などに開かれます(憲法59条3項、国会法84条)。
Q5衆議院の優越 何がある?
予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名、法律案の再可決、予算の先議権、内閣不信任決議などがあります。協議会の不調が関係するのは前の三つと法律案です。
Q6両院協議会 協議委員議長 誰がなる?
各院の協議委員の中から互選で選ばれます。両院の協議委員議長が交替で両院協議会の議長を務め、不調のときは本条によりそれぞれ自院に報告します。
Q7ねじれ国会 法案 どうなる?
参議院で否決された法律案は、衆議院が出席議員の3分の2以上で再可決すれば成立します。3分の2に届かなければ、協議会で成案を得るか、廃案になるかのどちらかです。
Q8両院協議会 傍聴 できる?
できません。国会法97条により傍聴は認められていません。経過を外から確認できるのは、協議委員議長の本会議での報告と、その会議録です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1両院協議会がまとまらなかったら、そのあとどうなるんですか?
案件によって変わる。予算・条約・総理指名は、憲法60条・61条・67条により衆議院の議決が国会の議決になる。法律案は、衆議院が出席議員の3分の2以上で再可決しなければ成立しない(憲法59条2項)。実務のポイント:法律案について協議会を求めるかどうかは衆議院の任意である(国会法84条)。3分の2を持つ与党は、協議会を経ずに直接再可決へ進むことがある
Q2両院協議会って、テレビで中継されないんですか?
両院協議会は傍聴が許されない(国会法97条)。外から確認しやすいのは、本条にもとづいて協議委員議長が本会議で行う報告である。実務のポイント:実質的な調整は、協議会の外で行われる与野党幹部の会談で進むことが多い。1994年の政治改革関連法案では、トップ会談での合意を経て成案が得られた。協議会の場そのものより、その前後の会談日程を追うほうが情報は早い
間違えやすい点 AI による整理
- 両院協議会が不調なら「国会は何も決められない」と思われがちだが、予算・条約・総理指名では逆である。不調によって衆議院の議決が国会の議決として確定する。不調は膠着ではなく、決着の合図になる
- 「なぜ協議会でもっと粘って妥協しないのか」という問いは、前提がずれている。成案には出席協議委員の3分の2以上の賛成が必要である(国会法92条)。実務上、各院の協議委員は自院の議決に賛成した側から選ばれるのが通例であり、10人対10人で向き合えば、どちらかが造反しない限り数の上で成案は成立しにくい。ねじれ下の協議会は、構造的に不調になりやすい
- 法律案の協議会について「不調の報告で全部終わり」と受け止めると、深刻さを見誤る。衆議院は協議会を求めずに3分の2で再可決する道も選べる(憲法59条2項、国会法84条)。協議会を開くかどうか自体が、与党の議席数を背景にした政治判断になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 国会法94条:協議会で成案が得られなかったとき | 国会法92条:成案を議決するとき 国会法93条:成案を得たとき |
| 主な内容 | 各院の協議委員議長が自院に不調を報告する | 出席協議委員の3分の2以上の多数で成案とする 成案を先に協議会を求めた議院が審議し、他の議院へ送付する |
| その後の流れ | 予算・条約・総理指名は衆議院の議決が確定。法律案は再可決か廃案へ | 成案が成立すれば国会法93条の審議手続へ進む 両院が成案を可決すれば国会の議決となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の立法院は一院制のため両院協議会は存在しない。会派間の黨團協商が、意見調整の手続として機能している
連邦議会と連邦参議院の対立は両院協調委員会(Vermittlungsausschuss)で調整される。協調が不調に終わった後の帰結は、同意法律か異議法律かで異なる
両院同数合同委員会(CMP)が合意できない場合、政府は国民議会に最終的な議決を求めることができる。下院の優越によって決着させる点で日本と発想が近い
両院協議会(Conference Committee)で一本化できなければ法案は成立しない。日本の予算のように一方の院の議決を優先させる仕組みはない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 参議院が予算案を否決したら、4月からの予算は止まってしまうのか? 止まらない。両院協議会が不調に終われば協議委員議長がその旨を報告し、衆議院の議決が国会の議決となる(憲法60条2項)。参議院が議決しないまま30日たった場合も、同じ結論になる
- あなたは議員秘書で、ある法案の担当になった。参議院で修正可決され、衆議院がその修正に同意しなかったため両院協議会が開かれた。成案が出なければ報告で協議は終わり、残る道は衆議院の3分の2による再可決か、廃案のどちらかしかない。会期末まであと5日。票読みは今夜中に終えておかなければならない
- 総理大臣の指名で、衆参が別々の名前を書いた夜のこと。協議会は短時間で不調に終わり、その報告を経て衆議院の指名が国会の議決になる
取るべき行動
被害を受けた側:(有権者・利害関係者として結果を追う場合)1. まず案件の種類を確認する。予算・条約・総理指名なのか、法律案なのか2. 前者なら、不調の後は衆議院の議決が国会の議決になる前提で備える(憲法60条・61条・67条) 3. 法律案なら、衆議院で3分の2の再可決ができる議席があるかと、会期末の日付を確認する4. 協議委員議長の報告は本会議で行われるため、本会議の会議録で経過を確認できる
訴えられた側:(議員・会派スタッフとして対応する場合)1. 協議委員が選ばれた段階で、成案が出る可能性を数で試算する(出席協議委員の3分の2、国会法92条) 2. 不調が見込まれる法律案は、再可決の票読みと会期延長(国会法12条)の検討を並行して進める3. 報告の後の本会議日程を、議院運営委員会と早めに詰めておく
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし、予算と条約は参議院が受け取ってから30日以内(憲法60条2項、61条)、総理指名は10日以内(同67条2項)に議決しないとき、衆議院の議決が国会の議決となる。法律案は、参議院が60日以内に議決しなければ否決したものとみなすことができる(同59条4項)。また、会期中に議決に至らなかった案件は、原則として後会に継続しない(国会法68条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法の制定(昭和22年法律第79号)に伴い、両院協議会で成案を得なかった場合の協議委員議長による報告義務として規定された
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