会社更生法 第144条(更生債権者表及び更生担保権者表の作成等)
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- 裁判所書記官は、届出があった更生債権等について、更生債権者表及び更生担保権者表を作成しなければならない。
- 2.前項の更生債権者表には、各更生債権について、第百三十八条第一項第一号から第三号までに掲げる事項その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
- 3.第一項の更生担保権者表には、各更生担保権について、第百三十八条第二項第一号から第三号までに掲げる事項その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
- 4.更生債権者表又は更生担保権者表の記載に誤りがあるときは、裁判所書記官は、申立てにより又は職権で、いつでもその記載を更正する処分をすることができる。
この条文の基本情報
更生債権者表及び更生担保権者表の作成等とは何ですか?
定義更生債権者表及び更生担保権者表の作成等とは、会社更生法第144条に定められた規定で、「裁判所書記官は、届出があった更生債権等について、更生債権者表及び更生担保権者表を作成しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第144条(更生債権者表及び更生担保権者表の作成等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第144条の条文原文は「裁判所書記官は、届出があった更生債権等について、更生債権者表及び更生担保権者表を作成しなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第144条は第一款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第144条の前の条は会社更生法第143条です。
- 会社更生法第144条の次の条は会社更生法第145条です。
- 会社更生法第144条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第144条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第144条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/144
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法144条は、裁判所書記官が届出のあった更生債権・更生担保権について更生債権者表・更生担保権者表を作成すると定める。記載に誤りがあれば書記官がいつでも更正できる。
Q · 取引先が会社更生になったら、私の売掛金は自動で債権者表に載りますか?
載りません。期間内の届出が前提で、書記官が表に記載します
会社更生法144条により、更生債権者表・更生担保権者表を作成するのは裁判所書記官です。ただし表に載るには、まず期間内に債権届出(138条)をする必要があります。届け出た債権を書記官が表へ記載し、調査・確定を経ると、その記載は確定判決と同一の効力を持ちます。金額や順位に誤りがあれば、144条4項により書記官が申立て又は職権でいつでも更正できます。届出を怠れば表に載らず、原則として手続外で失権します。
解説
取引先の会社が倒産し、会社更生手続が始まった。あなたは数百万円の売掛金を抱えている。その回収の運命を、たった二冊の帳簿が握っている。更生債権者表と更生担保権者表だ。会社更生法144条は、裁判所書記官がこの表を作ると定める。届け出られた債権を一つ一つ記載し、誰がいくらを、どの順位で、どんな担保付きで持っているかを公式に固定する台帳である。ここに正しく載らなければ、あなたの債権は手続の中で存在しないも同然になる。さらに重いのは、記載が確定すると確定判決と同一の効力を持つという点だ。一度確定すれば、後から「本当はもっと多かった」と通常の裁判で蒸し返すことは原則できない。第4項は、記載に誤りがあれば書記官がいつでも更正できると定める。これがあなたの最後の安全弁だ。多くの債権者は、この更正を申し立てられることを知らないまま、桁を間違えた一行を放置する。
法的な位置づけ
会社更生法144条は、裁判所書記官が更生債権者表および更生担保権者表を作成する義務と、その記載の更正手続を定める規定である。各表には届け出られた更生債権・更生担保権の額、原因、議決権額、担保の内容等が記載され、調査・確定を経た記載は権利を公的に確定する台帳として機能する。第4項は記載の誤記・誤算の更正を認める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届出後、更生債権者表で自分の行を一字ずつ照合 債権届出を済ませたら、裁判所で作成・縦覧される更生債権者表(担保があれば更生担保権者表)で、自分の債権の金額・原因・順位・担保の有無を一字ずつ照合する。桁違いや計算ミスを見逃さない
- 2.明白な誤記・誤算は144条4項の更正を申し立てる 桁違いや計算ミスなど明白な誤りがあれば、裁判所書記官に144条4項の更正処分を申し立てる。更正は確定後でも申立て可能で特定の期限はないが、早く動くほど安全
- 3.評価額そのものの争いは調査期間内の異議・査定で 「評価額が低すぎる」という実体的な争いは更正では直せない。調査期間内に異議を述べ、その後の査定の申立てで自債権の存在と額を立証する。期限を逃すと記載が確定する
- 4.届出漏れに気付いたら追完の可否を直ちに確認 自分の届出漏れに気付いたら、追完が認められるかを直ちに管財人と裁判所に確認する。放置すれば表に載らず原則として手続外で失権する
よくある質問 AI による整理
Q1更生債権者表とは何ですか?
会社更生手続で届け出られた更生債権を、裁判所書記官が公式に記載する台帳です(会社更生法144条)。誰がいくらを、どの順位で持つかを固定し、調査・確定後は確定判決と同一の効力を持ちます。
Q2更生債権者表と更生担保権者表の違いは?
更生債権者表は担保のない一般の更生債権を記載し、更生担保権者表は担保付きの更生担保権を記載します。担保の有無で配当順位や扱いが変わるため、144条は二つの表を別々に作成すると定めます。
Q3更生債権者表の記載はいつ確定しますか?
債権届出後、調査期間に管財人や他の債権者の認否・異議を経て確定します。異議がなければ記載は確定し、確定判決と同一の効力を持ちます。異議があれば査定手続へ進みます。
Q4更生債権者表に確定判決と同じ効力があるのは本当ですか?
本当です。確定した記載は確定判決と同一の効力を生じ、後から別の通常訴訟で蒸し返すことは原則できません。争うべき舞台は手続内の異議・査定であり、厳格な期限があります。
Q5更生債権の届出期間はいつまでですか?
裁判所が定める届出期間内です(138条)。通知や官報公告で告知され、期間は短いことが多く、見落とすと表に載らず原則失権します。取引先の経営不安を感じたら自分で公告を確認するのが安全です。
Q6更生担保権はどのように扱われますか?
担保付きの債権は更生担保権として更生担保権者表に記載され、一般の更生債権より有利な順位で扱われます。ただし担保目的物の評価額の範囲に限られ、超過分は更生債権として扱われます。
Q7会社更生と民事再生で債権者表は違いますか?
仕組みは類似します。会社更生は更生債権者表(144条)、民事再生は再生債権者表、破産は破産債権者表を作成します。いずれも届出・記載・確定の流れと確定判決同一効という構造を共有します。
Q8更生債権者表の記載に異議があるときはどうすればいいですか?
金額そのものを争う実体的な異議は、調査期間内に述べ、その後査定の申立てによります。単なる桁違いなどの誤記・誤算は、144条4項の更正処分を書記官に申し立てます。両者は手続が別物です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が会社更生になったら、何もしなくても自動的に債権が表に載りますか?
載りません。まず期間内に債権届出(会社更生法138条)をする必要があり、届け出た債権を書記官が更生債権者表に記載します(144条)。届出をしなければ表に載らず、原則として手続外で失権します。実務のポイント:届出期間は思いのほか短く、通知や公告を見落とすと終わる。取引先の経営不安を感じた段階で、官報と裁判所の公告を自分でチェックする習慣が、回収できるかどうかの分かれ目になる
Q2表に載った金額が一桁少なかった、もう取り返せませんか?
明白な誤記・誤算であれば、144条4項の更正処分でいつでも直せます。書記官に更正を申し立ててください。ただし『評価が低すぎる』という実体的な争いは更正ではなく、調査手続での異議・査定によるため期限があります。実務のポイント:『誤記の更正』と『実体的な額の争い』は手続が全く別物。期限のない更正だと勘違いして、期限のある後者を放置すると失権する。早い段階で『これはどちらの問題か』を専門家に切り分けてもらうのが安全
間違えやすい点 AI による整理
- 届出さえ済ませれば安心だと思われているが、届出はゴールではなくスタートにすぎない。その先に、書記官が表へ正しく記載し、調査を経て確定するまでの一本の流れがある。そして確定した記載は確定判決と同一の効力を持ち、後から覆すのは極めて難しい。届出という第一歩を知っていても、その重みの全体像を知らない人が多い
- 「表の記載が間違っていたら、後で裁判で争えばいい」と考える人がいるが、その問いの立て方そのものが誤っている。記載が確定すれば確定判決と同一の効力が生じ、別の訴訟で蒸し返すことはできない。争うべき舞台は別訴ではなく、手続内の調査・異議・査定であり、しかも厳格な期限がついている
- 更生債権者表は事務的な書類で、書記官が機械的に作る形式上のものだと思われがちだが、実際には誰がいくら回収できるかを公式に確定する権利の台帳である。記載の一行が、あなたの数百万円の運命を決める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 144条:書記官が更生債権者表・更生担保権者表を作成し、誤記を更正 | 138条:更生債権者・担保権者による債権の届出 145条:表に記載された更生債権等の調査 |
| 手続の段階 | 届出後の台帳化(記載)と更正 | 手続のスタート(届出) 記載内容の認否・異議(調査) |
| 主体 | 裁判所書記官 | 債権者本人 管財人・他の債権者 |
| 効果 | 記載の固定、誤記はいつでも更正可(4項) | 届出なければ表に載らず原則失権 調査を経て確定すれば確定判決同一効(150条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公司法も重整手続で重整債權の申報・審査を定め、債権を一覧化して確定する点で構造が類似する
韓国は会社更生と民事再生・破産を一本化した統合倒産法を持ち、회생채권자표の作成・確定が日本の更生債権者表に対応する
ドイツは倒産手続を統一したInsOで Insolvenztabelle(倒産債権表)を作成し、確定した記載に既判力類似の効力を与える点が共通する
米国は債権者が proof of claim を提出し、異議がなければ allowed claim として確定する。現行会社更生法の制度的源流の一つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 下請けとして長年取引してきた製造業者が会社更生を申し立てた。あなたの売掛金は800万円。届出後に届いた更生債権者表を見ると「80万円」と記載されている。桁が一つ落ちている。気付かず放置すれば、この数字が確定判決と同じ重みであなたの取り分の天井になる
- もし、あなたが持っている社債の発行会社が会社更生に入ったら、その社債はどうなる? 自動では救われない。期間内に届け出て、更生債権者表に記載され、確定して初めて手続の中の一票になる。届出を忘れた瞬間、その社債は紙くずに近づく
- あなたは更生会社の管財人側。届け出られた債権の束に、明らかに水増しされた一件が紛れている。調査期間はあと数日。ここで異議を述べなければ、その過大な債権が表に記載され確定し、本来他の債権者に回るはずの配当を食い荒らす
取るべき行動
被害を受けた側:1. 届出後、裁判所で作成・縦覧される更生債権者表(担保があれば更生担保権者表)で、自分の債権の金額・原因・順位・担保の有無を一字ずつ照合する2. 桁違いや計算ミスなど明白な誤りがあれば、書記官に本条4項の更正処分を申し立てる、これは確定後でも申立て可能3. ただし「評価額そのものが低すぎる」という実体的な争いは更正ではなく、調査期間内の異議・査定の申立てによる、期限を逃すと記載が確定する4. 自分の届出漏れに気付いたら、追完の可否を直ちに管財人と裁判所に確認する
訴えられた側:1. あなたが管財人側なら、表の記載が届出と一致しているか、過大・架空の債権が紛れていないかを精査し、調査期間に認否する2. 他の債権者の届出に疑義があれば調査期間内に異議を述べる、異議があればその債権は確定せず査定手続へ進む3. あなたが異議を受けた債権者なら、査定の申立て等で自債権の存在と額を立証する、放置すれば失権する4. 単なる書記官の誤記は4項の更正で処理し、実体的な争いと切り分ける
時効(請求できる期限):本条4項の更正処分はいつでも(確定後も)申立て又は職権で可能で、特定の期限はない。ただしこれは記載の誤記・誤算の訂正に限られる。債権の存否・額そのものを争うには、調査期間内の異議、その後の査定申立てという厳格な期限があり、これを徒過すると記載が確定し確定判決と同一の効力が生じる(現行の各期間は最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:更生債権者表・更生担保権者表の記載は、調査において異議がなければ確定し、確定判決と同一の効力を生じる(150条参照)。144条4項の更正処分は、この確定とは別に、誤記・誤算という形式的な誤りを是正する救済手段と理解されており、債権の存否・額そのものを争う実体的手続(異議・査定)とは区別される。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全部改正 昭和27年(1952年)の旧会社更生法を全面的に作り直した現行法において、債権届出後の更生債権者表・更生担保権者表の作成と更正に関する規律として整備された条文。旧法からの条文番号の移動・再編を含むため、改正回数の正確な特定には人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:昭和27年(1952年)の旧会社更生法を全部改正した現行法(平成14年法律第154号)において、債権届出後の更生債権者表・更生担保権者表の作成と更正に関する規律として整備された。旧法からの条文番号の移動・再編を含む。
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