会社更生法 第19条(解散後の株式会社による更生手続開始の申立て)
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清算中、特別清算中又は破産手続開始後の株式会社がその更生手続開始の申立てをするには、会社法第三百九条第二項に定める決議によらなければならない。
この条文の基本情報
解散後の株式会社による更生手続開始の申立てとは何ですか?
定義解散後の株式会社による更生手続開始の申立てとは、会社更生法第19条に定められた規定で、「清算中、特別清算中又は破産手続開始後の株式会社がその更生手続開始の申立てをするには、会社法第三百九条第二項に定める決議によらなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第19条(解散後の株式会社による更生手続開始の申立て)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第19条の条文原文は「清算中、特別清算中又は破産手続開始後の株式会社がその更生手続開始の申立てをするには、会社法第三百九条第二項に定める決議によらなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第19条は第一節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第19条の前の条は会社更生法第18条です。
- 会社更生法第19条の次の条は会社更生法第20条です。
- 会社更生法第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第19条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法19条は、清算中・特別清算中・破産手続開始後の株式会社が更生手続開始を申し立てるには、会社法309条2項の特別決議が必要と定める。取締役会決議だけでは申立てできない。
Q · 破産手続に入った会社でも、株主総会で「やっぱり再建する」と決め直せるの?
できます。ただし株主総会の特別決議が必要です。
会社更生法19条により、清算中・特別清算中・破産手続開始後の株式会社でも、会社法309条2項の特別決議(出席株主の議決権の3分の2以上の賛成)を経れば更生手続開始を申し立てられます。取締役会の決定だけでは足りません。清算や破産は会社を畳む方向に確定させた状態であり、それを再建へ反転させる決定は株主の運命を根本から覆すため、重い決議要件が課されています。3分の1超の株式を握る株主は事実上の拒否権を持ちます。
解説
取引先が破産手続に入った、あるいは清算が始まったと聞けば、多くの人は「もう終わった会社だ」と判断して帳簿から消す。だが会社更生法はそこに一本の生還ルートを残している。清算中、特別清算中、または破産手続開始後の株式会社であっても、更生手続の開始を申し立てて事業を立て直す道があるのだ。ただし条件が一つ。会社法309条2項が定める特別決議(株主総会で、議決権の過半数を持つ株主が出席し、そのうち3分の2以上が賛成すること)を経なければ申立てはできない。なぜ取締役会の決定では足りないのか。清算や破産は会社を「畳む」方向へ舵を切った状態であり、それを「再建する」方向へ反転させるのは、株主の運命を根本から覆す決定だからだ。つまり、消えかけた会社を蘇らせる鍵は、経営陣ではなく株主の3分の2が握っている。
法的な位置づけ
会社更生法19条は、清算中・特別清算中・破産手続開始後の株式会社が更生手続開始を申し立てる際の決議要件を定める規定である。当該申立てには取締役会決議では足りず、会社法309条2項の特別決議を経ることを要する。畳む方向に進んだ会社を再建へ反転させる根本的決定を株主の多数意思に委ねる建付けとなっている。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.会社の現状を確認する 会社が「清算中・特別清算中・破産手続開始後」のいずれに該当するか確認する。本条の特別決議要件は、この状態にある株式会社の更生申立てにのみ及ぶ
- 2.再建の目処とスポンサーを確保する 更生で守れる事業価値が残っているか、資金の出し手(スポンサー)がいるかを見極め、再建計画の骨子を準備する。スポンサーの目処が立って初めて株主の賛成が現実味を帯びる
- 3.株主構成を精査する 株主名簿で議決権比率を確認し、特別決議に必要な3分の2の賛成が現実的に集まるか頭数を読む。3分の1超を握る株主の意向を事前に把握する
- 4.株主総会を招集し特別決議を取得する 株主総会を招集し、会社法309条2項の特別決議(出席株主の議決権の3分の2以上の賛成)で更生手続開始の申立てを承認する。取締役会決議だけでは申立てはできない
- 5.更生手続開始の申立てを行う 特別決議の議事録を添えて、裁判所に更生手続開始の申立書を提出する。申立て時に要件充足を証明できる書面を整える
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法とは何ですか?
経営が窮境に陥った株式会社の事業を維持しながら再建するための倒産手続を定めた法律です。清算や破産が会社を畳む手続なのに対し、更生は会社を立て直すことを目的とします。
Q2更生手続開始の申立てができるのは誰ですか?
原則として窮境にある株式会社自身のほか、一定の債権者や株主も申し立てられます。ただし会社自身が清算中や破産手続開始後に申し立てる場合は、株主総会の特別決議が必要です。
Q3清算中の会社でも会社更生はできますか?
できます。会社更生法19条は、清算中・特別清算中・破産手続開始後の株式会社でも、特別決議を経れば更生手続開始を申し立てられると定めています。
Q4会社更生と民事再生の違いは何ですか?
会社更生は株式会社専用で、原則として更生管財人が再建を主導します。民事再生は法人の種類を問わず、経営陣が残ったまま(DIP型)再建を進めるのが原則です。
Q5特別決議の定足数はどれくらいですか?
会社法309条2項により、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要です。定款でより厳格にすることもできます。
Q6更生手続開始の申立てに必要な書類は何ですか?
申立書のほか、財産目録、債権者一覧、再建の見込みを示す資料などが必要です。会社自身が申し立てる場合は特別決議を証する株主総会議事録も求められます。
Q7債権者にとって破産と会社更生はどちらが有利ですか?
一概には言えませんが、事業価値が残る会社では更生のほうが清算配当より回収額が高くなる可能性があります。相手の株主構成や再建計画を見極めて判断します。
Q8更生手続開始の申立てはいつまでにすべきですか?
本条自体に期限はありませんが、清算や破産が進むほど資産が切り売りされ再建価値が減ります。特別決議は申立て前に成立している必要があり、早期の準備が重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1破産した会社を、株主総会で「やっぱり再建する」って決め直せるんですか?
できます。会社更生法19条は、破産手続開始後の株式会社でも、株主総会の特別決議(会社法309条2項)を経れば更生手続開始を申し立てられると定めています。破産と更生は一方通行ではありません。実務のポイント:この転換が現実に動くのは、たいていスポンサーが背後にいるケースです。誰がカネを出して再建を支えるかが決まって初めて、株主は3分の2の賛成に傾く。決議の成否は、実は資金の出し手が見つかるかどうかで先に決まっている
Q2なぜ普通決議じゃダメで、わざわざ3分の2の特別決議が要るんですか?
清算や破産は会社を「畳む」方向に確定させた状態であり、それを「再建する」へ反転させるのは株主の利害を根本から覆す重大決定だからです。だから会社法309条2項の特別決議(出席株主の議決権の3分の2以上の賛成)という重いハードルが課されています。実務のポイント:この3分の2要件は、裏返せば3分の1超の株式を握る株主に事実上の拒否権を与えるということ。再建をめぐる攻防では、誰が3分の1ラインを超えて押さえているかが交渉力の分水嶺になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「破産手続が始まったら、もう更生も再建もできない」と思い込んでいる人が多い。実際は逆で、破産手続開始後の株式会社でも、特別決議さえ取れば更生手続開始を申し立てられる。破産と更生は一方通行ではなく、条件付きで行き来できる関係にある
- 更生申立てに株主総会決議が要ることは知っていても、それが「普通決議」では足りず「特別決議」(3分の2)である重みを軽く見ている人がいる。この一段高いハードルは、3分の1超の株式を押さえた株主が再建の方向性に事実上の拒否権を持ちうることを意味する
- 経営者から見れば「会社を救うための申立て」でも、反対する株主から見れば「自分の出資が再建のために塩漬けにされる決定」だ。この立場の落差を読み違えると、株主総会で思わぬ反対に遭い、申立てそのものが頓挫する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 19条:清算・破産後の更生申立ての決議要件 | 17条:更生手続開始の一般的な申立要件・原因 1条:事業の維持更生という法目的 |
| 必要な決議 | 会社法309条2項の特別決議(3分の2以上) | 特段の特別決議要件は規定されない(通常時) —(解釈指針の規定) |
| 適用場面 | 清算中・特別清算中・破産手続開始後の株式会社 | 窮境にある通常の株式会社からの申立て 本法全体の解釈・適用の指針 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公司重整は株式会社を主たる対象とし、会社自身による聲請は董事会の特別決議(董事3分の2以上の出席・出席董事過半数の同意)を要する点で日本と類似する
韓国は会社更生と民事再生を統合した回生手続を採用。DIP型を原則とし、経営陣が残る点で日本の更生(管財人型)と異なる
ドイツは単一の倒産手続の中でInsolvenzplan(再建計画)により再建を図り、自己管理(Eigenverwaltung)で経営陣が残る場合がある
米国Chapter11はDIP型再建の典型だが、日本の旧会社更生法はむしろ米国旧Chapter X(管財人型)を範として継受した経緯がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが債務超過に陥った会社の経営者で、いったん破産を申し立てたものの、スポンサーが現れて事業継続の目が出てきた。ここで更生手続へ切り替えたいなら、取締役会の決議だけでは一歩も動けない。株主総会を招集し、特別決議を取らなければ、その申立てはそもそも受理されない
- もし筆頭株主が再建に反対し、3分の2の賛成が集まらなかったら、どうなる? 会社はそのまま清算や破産の道を進む。再建可能な事業価値が残っていても、株主の頭数が足りなければ蘇生の扉は閉じる。時間も味方しない。破産手続が進むほど資産は切り売りされ、更生で守れるものが日に日に減っていく
- 取引先が特別清算に入った。あなたは大口債権者だ。だがその経営陣が更生への転換を模索し始めたと聞けば、清算による配当よりも高い回収が見込める可能性がある
取るべき行動
被害を受けた側:あなたが少数株主や債権者の立場で、経営陣の更生申立てに疑問があるなら:1. まず会社が「清算中・特別清算中・破産手続開始後」のどれに該当するか確認する。本条の特別決議要件はこの状態の会社にのみ及ぶ2. 株主なら、特別決議に3分の2の賛成が要る点を押さえ、自分の議決権比率で再建方針を左右できるか計算する3. 債権者なら、更生と清算のどちらが自分の回収額を高めるかを比較し、必要なら更生手続内で意見を述べる準備をする
訴えられた側:あなたが申立てを進める経営陣や清算人の立場なら:1. 取締役会の決定だけでは足りない。必ず株主総会を招集し会社法309条2項の特別決議を経る。これを欠いた申立ては不適法として却下されうる2. 招集前に株主構成を精査し、3分の2の賛成が現実的か事前に頭数を読む3. スポンサーがいるなら、その支援の前提条件と株主の同意取得スケジュールを同期させる4. 決議の議事録など、申立て時に要件充足を証明できる書面を整える
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし特別決議は申立ての「前」に成立していなければならず、後追いでは要件を満たさない。実務上は、破産や清算の手続が進行するほど事業価値が毀損し更生で守れる範囲が縮むため、時間的余裕は事実上限られる
学説
通説:清算や破産は会社を畳む方向に確定させた状態であり、それを再建へ反転させる決定は株主の利害を根本から左右するため、取締役会決議では足りず、会社法309条2項の特別決議を要すると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備 会社法の制定・施行(平成18年〔2006年〕施行)に伴い、特別決議の根拠を旧商法の規定から会社法309条2項へと参照差し替えた。決議要件の実質は維持しつつ、引用条文を新法に整合させる技術的改正
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:現行会社更生法(平成14年法律第154号)の全面改正により制定。清算中・特別清算中・破産手続開始後の株式会社の更生申立てに特別決議を要する旨を定める
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定・施行に伴う整備により、特別決議の根拠を旧商法の規定から会社法309条2項へ参照差し替え。決議要件の実質は維持
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