会社更生法 第43条(更生手続開始の公告等)
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- 裁判所は、更生手続開始の決定をしたときは、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。ただし、第五号に規定する社債管理者等がないときは、同号に掲げる事項については、公告することを要しない。
- 一更生手続開始の決定の主文
- 二管財人の氏名又は名称
- 三前条第一項の規定により定めた期間
- 四財産所持者等(更生会社の財産の所持者及び更生会社に対して債務を負担する者をいう。)は、更生会社にその財産を交付し、又は弁済をしてはならない旨
- 五更生会社が発行した社債について社債管理者等(社債管理者、社債管理補助者(当該社債についての更生債権者等の議決権を行使することができる権限を有するものに限る。)又は担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)第二条第一項に規定する信託契約の受託会社をいう。)がある場合における当該社債についての更生債権者等の議決権は、第百九十条第一項各号のいずれかに該当する場合(同条第三項の場合を除く。)でなければ行使することができない旨
- 2.前条第二項の決定があったときは、裁判所は、前項各号に掲げる事項のほか、第五項本文において準用する次項第一号及び次条第三項本文の規定による知れている更生債権者等に対する通知をせず、かつ、届出をした更生債権者等を関係人集会(更生計画案の決議をするためのものを除く。)の期日に呼び出さない旨をも公告しなければならない。
- 3.次に掲げる者には、前二項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。
- 一管財人、更生会社及び知れている更生債権者等
- 二知れている株主
- 三第一項第四号に規定する財産所持者等であって知れているもの
- 四保全管理命令、監督命令又は第三十九条の規定による調査命令があった場合における保全管理人、監督委員又は調査委員
- 4.前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合には、それぞれ当該各号に定める者に対しては、同項の規定による通知をすることを要しない。
- 一更生会社がその財産をもって約定劣後更生債権(更生債権者と更生会社との間において、更生手続開始前に、当該会社について破産手続が開始されたとすれば当該破産手続におけるその配当の順位が破産法第九十九条第一項に規定する劣後的破産債権に後れる旨の合意がされた債権をいう。以下同じ。)に優先する債権に係る債務を完済することができない状態にあることが明らかである場合約定劣後更生債権を有する者であって知れているもの
- 二更生会社がその財産をもって債務を完済することができない状態にあることが明らかである場合知れている株主
- 5.第一項第二号、第三項第一号から第三号まで及び前項の規定は第一項第二号に掲げる事項に変更を生じた場合について、第一項第三号、第三項第一号及び第二号並びに前項の規定は第一項第三号に掲げる事項に変更を生じた場合(更生債権等の届出をすべき期間に変更を生じた場合に限る。)について準用する。ただし、前条第二項の決定があったときは、知れている更生債権者等に対しては、当該通知をすることを要しない。
この条文の基本情報
更生手続開始の公告等とは何ですか?
定義更生手続開始の公告等とは、会社更生法第43条に定められた規定で、「裁判所は、更生手続開始の決定をしたときは、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。ただし、第五号に規定する社債管理者等がないときは、同号に掲げる事項につ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第43条(更生手続開始の公告等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第43条の条文原文は「裁判所は、更生手続開始の決定をしたときは、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。ただし、第五号に規定する社債管理者等がないときは、同号に掲げる事項につ…」で始まります。
- 会社更生法第43条は第一節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第43条の前の条は会社更生法第42条です。
- 会社更生法第43条の次の条は会社更生法第44条です。
- 会社更生法第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法43条は、裁判所が更生手続開始を決定したとき、開始決定の主文・管財人の氏名・債権届出期間・財産所持者等の弁済禁止などを直ちに公告すべきことを定める規定である。
Q · 取引先が会社更生手続に入ったら、まず何を見ればいいの?
公告で管財人と債権届出期間を確認し、期間内に債権を届け出ます
会社更生法43条により、裁判所は更生手続開始の決定をしたとき、直ちに開始決定の主文・管財人の氏名・債権届出期間・財産所持者等の弁済禁止などを公告しなければなりません。あなたが取引先に売掛金を持つ債権者なら、まず公告で管財人の氏名と債権届出期間を確認し、期間内に更生債権を届け出ます。一日でも過ぎれば原則失権します。逆にあなたが更生会社へ債務を負う立場なら、公告後は会社本体へ弁済してはならず、弁済先は管財人に一本化されます。
解説
取引先の大手メーカーが会社更生手続に入った、という一報が届く。あなたが納品代金の未回収を抱えているなら、ここから先の動き方を決めるのが会社更生法43条だ。裁判所は更生手続開始を決定した瞬間、開始決定の主文、管財人の氏名、債権届出の期間を直ちに公告する。この公告こそが、あなたへの正式な通知だ。「知らなかった」は通用しない。さらに見落とされがちなのが第1項第4号。更生会社に対して債務を負う者、つまりあなたが逆にその会社へ支払う立場なら、もう会社本体に弁済してはならない。旧経営陣の口座に振り込めば、その弁済は更生手続では無効と扱われ、管財人からもう一度払えと請求されかねない。払う側も、もらう側も、公告が出た瞬間にルールが切り替わる。
法的な位置づけ
会社更生法43条は更生手続開始の公告を定める規定であり、裁判所が更生手続開始の決定をしたとき、直ちに開始決定の主文、管財人の氏名又は名称、債権届出期間、財産所持者等の弁済禁止、社債についての議決権制限を公告すべき旨を規定する。公告は全利害関係人に対する正式な手続上の通知として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公告で管財人の氏名と債権届出期間を真っ先に確認 取引先の更生手続開始を知ったら、官報や裁判所の掲示で公告を探し、開始決定の主文・管財人の氏名又は名称・債権届出期間(43条1項1〜3号)を最優先で押さえる。届出期限の日付がすべての起点になる
- 2.債権の存在を裏づける証拠を整理 売掛金や貸付金について、契約書・請求書・納品書・入金記録を時系列で整理する。担保があれば更生担保権として別枠で届け出るため、担保設定契約や登記も併せて準備する
- 3.届出期間内に更生債権(または更生担保権)を届け出る 公告で定められた債権届出期間内に、裁判所へ更生債権の届出書を提出する。一日でも遅れると原則失権するため、期限の数日前を自分の締切として行動する。届出により議決権が生じ、更生計画に一票を投じる立場になる
- 4.債務者側なら弁済先を管財人に切り替える あなたが更生会社へ債務を負う立場なら、公告後は会社本体への弁済を直ちに停止し、管財人に正規の振込先と弁済方法を確認する。旧経営陣・旧担当者からの『別口座へ』という指示には応じない(43条1項4号で無効になりうる)
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生手続の公告はどこで確認できますか?
官報に掲載されます(会社更生法43条1項)。法律上はこの公告で全員に通知したことになります。知れている債権者には個別通知も送られますが、帳簿に載っていない債権者には届かないため、自分から確認する必要があります。
Q2債権届出期間を過ぎたらどうなりますか?
更生債権は原則失権し、更生計画から完全に除外されます。破産の配当と違い後から追完が認められるのは例外的な場合のみで、按分弁済すら受けられなくなります。公告の届出期間は全額が消える生命線です。
Q3更生会社にお金を払う立場のときはどうすればいい?
公告後は会社本体への弁済が禁止されます(43条1項4号)。旧経営陣の口座に振り込むと弁済は無効扱いとなり、管財人から再度請求される恐れがあります。弁済先は管財人に確認してください。
Q4管財人とはどんな役割ですか?
更生会社の事業の経営と財産の管理処分権を専属的に持つ者です。弁済も届出の受付窓口も管財人に一本化されます。公告には管財人の氏名又は名称が必ず記載されます(43条1項2号)。
Q5更生債権と更生担保権の違いは?
更生債権は無担保の一般債権、更生担保権は更生会社の財産に担保権を持つ債権です。担保があれば更生担保権として別枠で届け出るため優先度が変わります。届出区分を誤らないことが重要です。
Q6知れている更生債権者への個別通知とは?
公告に加え、会社の帳簿等で存在が判明している債権者には裁判所が個別に通知します(43条3項、44条)。ただし通知が来なくても届出は自己責任で、通知を待つだけでは失権の危険があります。
Q7会社更生と民事再生の違いは?
会社更生は株式会社専用で管財人が経営権を引き継ぐ強力な再建型手続、民事再生は経営陣が残ったまま進む柔軟な手続です。会社更生は担保権者も手続に取り込む点が大きく異なります。
Q8社債を持っている場合の議決権はどうなりますか?
社債管理者・社債管理補助者・受託会社がある場合、社債権者の議決権は190条の要件を満たさなければ行使できません(43条1項5号)。関係人集会前に社債管理者と主張をすり合わせる必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公告って官報のことですか?普通の人は見ないですよね
はい、会社更生手続の公告は官報に掲載されます(会社更生法43条1項)。確かに一般の人は日常的に官報を見ませんが、法律上はこの公告で全員に通知したことになります。実務のポイント:実務では、知れている更生債権者には別途個別通知(43条3項)も送られます。ただし会社の帳簿に載っていない債権者には通知が届かない。取引があるのに通知が来ないときこそ危険で、自分から裁判所に届出期間を確認しに行く債権者だけが取りこぼされない
Q2うちは少額の債権なんですが、それでも届け出る意味ありますか?
あります。金額の大小にかかわらず、届出をしなければ更生計画から除外され、按分弁済すら受けられません。少額でも届け出れば議決権が生じ、再建案に意見を言える立場になります(会社更生法43条1項3号の届出期間が起点)。実務のポイント:更生計画では債権額に応じて議決権が割り振られるので、小口債権者の声は通りにくい。だが小口でも同じ立場の取引先が結束すれば無視できない票になる。横の連絡を取り合うかどうかで、弁済率の交渉力が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「更生手続に入った会社には、もう何を言っても無駄」と思われがちだが逆だ。債権届出期間内に正しく届け出れば、あなたは更生計画の議決権者になり、再建案に一票を投じる立場になる。泣き寝入りではなく、会社の将来を決める側に回れる
- 債権を届け出ればいい、とは多くの人が知っている。だがその期限を過ぎた場合の深刻さを知らない。会社更生法では届出を怠ると更生債権が原則失権し、更生計画から完全に除外される。破産の配当とは違い、後から「やっぱり払って」が効かない。公告の届出期間は、見落とせば全額が消える生命線だ
- 「更生会社にお金を返せば、自分の債務は消えるはず」という問いの立て方が、そもそも間違っている。43条1項4号の公告後は、会社本体への弁済は更生手続上『なかったこと』にされうる。問うべきは『誰に払えば債務が確定的に消えるか』であり、答えは管財人だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 43条:更生手続開始の公告(主文・管財人・届出期間・弁済禁止) | 42条:公告すべき債権届出期間等を定める前条 44条:知れている更生債権者等への個別通知 |
| 通知の方法 | 官報による公告(全利害関係人への一般的通知) | 期間設定の決定(通知の内容を確定) 個別の書面通知(知れている債権者・株主等へ) |
| 債権者への効果 | 公告で届出期間が起算、見落とせば失権の危険 | 届出期間の長短が回収機会を左右 個別通知が来なくても届出は自己責任 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の会社重整も裁判所による重整裁定後の公告を要する。会社更生に相当する再建型手続だが、担保権者の取り込み方など制度設計に差がある
韓国の統合倒産法(DRBA)も会生手続開始決定後の公告・送達を定める。日本の会社更生に近い再建型手続で、公告事項の構造も類似する
ドイツは倒産手続開始決定の公告(Bekanntmachung)を InsO § 30が定める。再建(Sanierung)と清算を統合した単一手続である点が日本の会社更生・破産の分立と異なる
米国 Chapter 11は会社更生の母法的存在。手続開始の通知(notice)は Rule 2002が規律し、DIP(占有債務者)が原則経営を継続する点で管財人中心の日本法と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 下請けとして大手メーカーに部品を納め続けてきた。その会社が更生手続開始の公告。あなたの売掛金は更生債権に変わり、全額回収はまず望めない。それでも債権届出期間内に届け出れば、更生計画に従って按分弁済を受けられる。期限を一日過ぎれば原則失権、一円も戻らない。あと何日かは公告に書いてある、まずそこを見ろ
- あなたが更生会社にまだ代金を払っていない買主だとする。旧担当者から「別口座に振り込んで」と連絡が来ても、振り込むな。43条1項4号で、弁済先は管財人だけだ
- もし、あなたの会社が持つ社債の発行会社が更生手続に入ったら? 議決権は43条1項5号と190条で縛られ、社債管理者等を通さなければ行使できない。関係人集会の期日までに、社債管理者と主張をすり合わせないと、あなたの票は宙に浮く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公告で管財人の氏名と債権届出期間を確認、官報や裁判所の掲示で日付を押さえる2. 売掛金や貸付金の証拠(契約書、請求書、納品書、入金記録)を整理3. 届出期間内に裁判所へ更生債権の届出を提出、一日でも遅れると失権の危険4. 自分が『知れている更生債権者』として個別通知を受けていなくても、届出は自分の責任で行う5. 担保があれば更生担保権として別枠で届け出る、優先度が変わる
訴えられた側:1. あなたが更生会社へ債務を負う側なら、公告後は会社本体への弁済を直ちに停止2. 管財人に連絡し、正規の弁済方法と振込先を確認3. 旧経営陣や旧担当者からの『別口座へ』という指示には応じない、43条1項4号で無効になりうる4. 既に旧口座へ払ってしまった場合は、すぐ管財人へ事情を説明し、二重払いを避ける協議を5. 相殺できる反対債権があれば、相殺の可否を早期に確認
時効(請求できる期限):特定の出訴期限ではなく、公告で定められた『更生債権等の届出期間』が生命線(会社更生法42条、43条1項3号)。起算点は公告に明示された期間。これを過ぎると更生債権は原則失権する。やむを得ない事由による追完は例外的にしか認められない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:43条の公告・通知は、更生手続を全債権者の共同手続として構築するための手続保障であり、特定の債権者の抜け駆け弁済や更生会社からの財産流出を防ぎ、按分弁済の公平を担保する装置と理解される。公告は対世的効力を持つ一般的通知、個別通知(44条)はこれを補完するものと位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年) 会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号)により旧法を全面的に置き換え、現行43条として更生手続開始の公告事項と通知対象を整理。管財人中心の迅速な手続へ再編された
- 令和元年(2019年)改正、令和3年(2021年)施行 会社法改正で創設された社債管理補助者の制度に対応し、43条1項5号の社債管理者等の範囲に社債管理補助者を追加。社債権者の議決権行使の枠組みを更新した
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号)により旧法を全面的に置き換え、現行43条として更生手続開始の公告事項と通知対象を整理。管財人中心の迅速な手続へ再編された
- 2.令和元年(2019年)改正・令和3年(2021年)施行 改正:会社法改正で創設された社債管理補助者の制度に対応し、43条1項5号の社債管理者等の範囲に社債管理補助者を追加。社債権者の議決権行使の枠組みを更新した
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