外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。
要点刑法 81 条は、外国と通謀して日本へ武力を行使させた者を死刑に処すると定める外患誘致罪の規定で、日本で唯一、法定刑が死刑のみの罪である。
Q · 外国に機密を漏らしたら、外患誘致罪で死刑になるの?
なりません。日本で唯一、死刑のみが定められた罪です
刑法 81 条の外患誘致罪は、外国と通謀し、その外国に日本国へ武力を行使させた者を死刑に処すると定めます。法定刑は死刑のみで、日本の刑法体系で唯一、無期も有期も選択肢にない絶対的死刑罪です。ただし酌量減軽(66 条)が認められれば、無期または 10 年以上の拘禁刑に下がる余地もあります。スパイ行為や機密漏洩だけでは『武力を行使させた』要件を満たさず、本条には当たりません。
日本の刑法に数百ある罪の中で、罰として『死刑』だけが書かれ、無期も有期も選択肢に一切ない条文は、たった一つしか存在しない。それがこの 81 条、外患誘致罪だ。『外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する』。条文はこの一行だけ。殺人罪(199条)ですら最低刑は拘禁刑 5 年なのに、この罪は最初から頂点に振り切れている。なぜそこまで重いのか。守る対象が『国家の存立そのもの』だからだ。だが誤解してはいけない。『外国に情報を漏らした』『スパイ行為をした』だけではこの条文に当たらない。要件は、外国と通謀し、その外国に実際に日本へ武力を行使させたこと。単なる諜報や機密漏洩は、自衛隊法や特定秘密保護法という別の領域の話だ。あなたがニュースで『スパイ防止法が必要だ』という議論を聞くたび、その背景にあるのが、この 81 条が抱える射程の狭さである。そしてもう一つ、玄人だけが知る事実がある。死刑しか書かれていなくても、酌量減軽(66条)が認められれば無期や 10 年以上へ下がる余地はゼロではない。
刑法 81 条が定める外患誘致罪は、外国と通謀し、その外国に日本国へ向けた武力の行使をさせる行為を処罰する規定である。法定刑は死刑のみで、刑法典に存在する唯一の絶対的死刑罪にあたる。情報漏洩や諜報活動は構成要件に含まれず、外国の武力行使との通謀という極限的事態のみを対象とする。
外国と通謀し、その外国に日本国へ武力を行使させる行為を処罰する罪です。刑法 81 条が根拠で、法定刑は死刑のみ。保護法益は国家の存立そのものです。
81 条の外患誘致は外国に武力行使を呼び込む行為、82 条の外患援助は既に交戦中の敵国に軍事上の利益を与える行為です。82 条は死刑・無期・2 年以上の拘禁刑と幅があります。
死刑にあたる罪の公訴時効は 25 年です(刑訴法 250 条 2 項 1 号)。武力行使で人が死亡した場合は時効が廃止される可能性があります。
守る対象が国家の存立そのものだからです。外国の武力を呼び込む行為は内乱以上に国家を直接脅かすと評価され、選択肢を死刑一本に絞っています。
されます。刑法 88 条が外患予備・陰謀を処罰します。武力行使に至る前の段階でも、計画や準備があれば対象になります。
対象です。死刑が法定刑の事件は裁判員裁判となり、くじで選ばれた一般市民が審理に加わります。
既遂前であれば自首減軽(刑法 42 条)が効きます。武力が現実に行使される前に動くことが、この罪では決定的な意味を持ちます。
既遂(81 条本体)の適用例は知られていません。ただし予備・陰謀(88 条)や破壊活動防止法の規定は現役で、条文自体が安全保障立法の議論を動かしています。
なりません。81 条の要件は『外国と通謀し、その外国に実際に日本へ武力を行使させた』ことです。情報漏洩やスパイ行為だけでは要件を満たさず、自衛隊法や特定秘密保護法など別の罪の問題になります。業界裏話ヒント:まさにこの『射程の狭さ』こそが、日本にスパイ防止法を作るべきだという議論が何十年も繰り返される理由です。包括的な機密保護・スパイ処罰の法律がないため、外患罪は『武力を呼び込んだ』極限ケースしか捕まえられない。
原則はそうですが、抜け道があります。酌量すべき情状が認められれば、酌量減軽(刑法66条)により、死刑唯一の法定刑でも無期または 10 年以上の拘禁刑へ下げられます(68条1号)。業界裏話ヒント:法律家でも見落としがちですが、『法定刑が死刑のみ=死刑が確定』ではありません。心神耗弱(39条)や従犯(63条)などの法律上の減軽も重なれば、死刑からの離脱経路は複数ある。弁護の主戦場はこの減軽事由の立証になります。
既遂(81条本体)の適用例は知られていませんが、予備・陰謀(88条)や破壊活動防止法の教唆・煽動規定(破防法38条)は生きており、条文の存在自体が安全保障立法の議論を今も規定しています。業界裏話ヒント:削除されず残り続けるのは、包括的なスパイ防止法を持たない日本にとって、外患に対応する数少ない法的根拠だからです。『死んだ条文』に見えて、立法論の土台として今も機能している。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為類型 | 81 条:外国と通謀し日本へ武力を行使させる | — |
| 攻撃の方向 | 外部勢力を呼び込む | — |
| 法定刑 | 死刑のみ(絶対的死刑) | — |
| 減軽の余地 | 酌量減軽(66 条)で無期・10 年以上へ | — |
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