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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

国会法 第83条の4

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  1. 憲法改正原案について、甲議院の送付案を乙議院が否決したときは、その議案を甲議院に返付する。
  2. 2.憲法改正原案について、甲議院は、乙議院の回付案に同意しなかつた場合において両院協議会を求めないときは、その議案を乙議院に返付する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国会法第83条の4は、日本の国会法に含まれる条文です。
  2. 国会法第83条の4の条文原文は「憲法改正原案について、甲議院の送付案を乙議院が否決したときは、その議案を甲議院に返付する。」で始まります。
  3. 国会法第83条の4は第十章に置かれています。
  4. 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
  5. 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国会法第83条の4の前の条は国会法第83条の3です。
  7. 国会法第83条の4の次の条は国会法第83条の5です。
  8. 国会法第83条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第83条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079
  • 本サイト収録国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第83条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/83_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国会法83条の4は、憲法改正原案を後議院が否決すると先議院に返付し、回付案に先議院が同意せず両院協議会も求めないと後議院に返付すると定める。衆院の再可決はない。

Q · 衆議院が憲法改正原案を可決すれば、参議院が否決しても発議できるの?

できない。一院が否決すれば原案は返付され止まる

国会法83条の4第1項により、甲議院(先に可決した院)の送付案を乙議院(後から審議する院)が否決すると、議案は甲議院に返付され手続は終わります。法律案のように衆議院が出席議員の三分の二で再可決する道(憲法59条2項)はありません。憲法96条1項が各議院の総議員の三分の二以上の賛成を求め、両院を対等に扱っているためです。乙議院が修正して回付し、甲議院が同意せず両院協議会も求めない場合も、議案は乙議院に返付されます(同条2項)。

解説

憲法改正には衆議院の優越が一切ない。国会法83条の4が淡々と書いているのは、その帰結である。法律案なら、参議院が否決しても衆議院が出席議員の三分の二で再可決すれば成立する(憲法59条2項)。ところが憲法改正原案(国会が国民に示す改正案のたたき台)では、甲議院(先に可決した院)から送られた案を乙議院(後から審議する院)が否決すると、議案は甲議院に「返付」される。返付とは、議案を送り返して手続を閉じる処理である。再可決の道はない。第2項も同じ構造で、乙議院が修正して送り返した案(回付案)に甲議院が同意せず、両院協議会(両院の代表による調整の場)も求めなければ、議案は乙議院に返されて止まる。つまり、どちらか一方の院が三分の二の壁で踏みとどまれば、改憲の発議は始まらない。ニュースで「衆院で改憲勢力が三分の二」と聞いても、それだけでは国民投票に進めない理由がここにある。

法的な位置づけ

国会法第83条の4は、憲法改正原案の返付について定める規定である。後議院が先議院の送付案を否決した場合には先議院へ、先議院が後議院の回付案に同意せず両院協議会も求めない場合には後議院へ、それぞれ議案を返付する。憲法96条1項に基づく両院対等の発議手続の一部を構成する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.衆参両院の総議員数と賛成会派の議席を確認する 衆議院・参議院の公式サイトで会派別所属議員数を確認し、各院の総議員の三分の二(定数ベースで目安を出す)に賛成会派が届いているかを数える。一方の院だけで足りていても発議には進まない
  2. 2.先に審議する院での可決状況を追う 憲法審査会の審議日程と本会議の議決結果を確認する。先議院で可決されたら、送付案が後議院でどう扱われるかが次の焦点になる
  3. 3.後に審議する院での否決・修正論議の有無を確認する 後議院で否決されれば本条1項により先議院へ返付され手続は終わる。修正論議があれば、回付後に先議院が同意しない場合の返付(本条2項)や両院協議会の可能性を見込む
  4. 4.会期末と閉会中審査の手続を確認する 会期末までに議決に至らない場合、閉会中審査の手続をとったかどうかで扱いが変わる。手続がなければ会期不継続の原則(国会法68条)により廃案となりうる

よくある質問 AI による整理

Q1憲法改正原案とは何ですか?

国会が国民に改憲を提案(発議)する前段階の議案です。衆議院100人以上、参議院50人以上の賛成で提出され(国会法68条の2)、両院で可決されると発議となります。

Q2憲法改正原案 返付とは?

否決や不同意により、議案を相手方の院に送り返して手続を閉じる処理です。国会法83条の4が定め、返付された原案は発議に至りません。

Q3憲法改正 衆議院の優越 ある?

ありません。憲法96条1項は各議院の総議員の三分の二以上の賛成を求めており、法律案や予算のような衆議院の優越規定は適用されません。

Q4参議院で否決された憲法改正原案は再可決できる?

できません。参議院が否決すると原案は衆議院に返付され、そこで手続が終わります。再可決ができるのは法律案(憲法59条2項)の場合です。

Q5憲法改正の発議 いつ成立する?

国会で最後の可決があった時点で、国会が発議し国民に提案したものとみなされます(国会法68条の5)。その後60日以後180日以内に国民投票が行われます。

Q6憲法改正原案 修正されたらどうなる?

後議院が修正して回付すると、先議院が同意すれば成立、同意しなければ両院協議会を求めるか選びます。求めなければ後議院に返付されます(本条2項)。

Q7憲法改正 三分の二 出席議員 総議員 違い

改憲の発議は総議員の三分の二、法律案の衆院再可決は出席議員の三分の二が基準です。欠席が多いと、総議員基準では必要票数に届かないことがあります。

Q8憲法改正原案 会期末 廃案になる?

会期中に議決されない案件は、閉会中審査の手続をとらない限り原則として後会に継続しません(国会法68条)。否決による返付とは別の終わり方です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1衆議院で可決されたら、参議院がダメでも結局通るんじゃないの?

法律案ならそういう道があるが、憲法改正原案にはない。乙議院(後から審議する院)が否決すると、議案は甲議院に返付される(国会法83条の4第1項)。憲法96条1項が各議院の総議員の三分の二を要求しており、衆議院の優越規定が適用されないからだ。実務のポイント:永田町では改憲日程を読むとき、衆院の数字より参院の数字の方を重視する関係者が多い

Q2参議院が修正して戻してきたら、衆議院はどうするの?

衆議院が回付案に同意すればそこで国会の議決が整う。同意しない場合、両院協議会を求めるかどうかを選べる。求めなければ議案は参議院に返付され、手続はそこで止まる(本条2項)。実務のポイント:両院協議会で成案ができても、改めて各議院の総議員の三分の二が必要になるため、協議会は救済策というより時間を稼ぐ場になりやすい。この点は実例がなく、運用は未知数である(最新の状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「衆議院の優越」は国会のあらゆる議決に及ぶと思われがちだが、憲法が衆議院の優越を定めるのは法律案、予算、条約、内閣総理大臣の指名などに限られる。憲法改正の発議は各議院の総議員の三分の二以上(憲法96条1項)で、両院は完全に対等である。本条の「返付」は、その対等性を手続面で実装したものだ
  • 「否決」だけが原案を止める手段だと思っている人は多いが、本条第2項が示すように、修正して回付するという動きも実質的な拒否になりうる。相手方の院が同意せず両院協議会も求めなければ、原案は送り返されて止まる。賛否の票数だけでなく、修正という一手の重さまで見て初めて手続の全体が分かる
  • 「出席議員の三分の二」と「総議員の三分の二」の違いを意識している人は少ない。法律案の再可決は出席議員基準、憲法改正の発議は総議員基準である。欠席や棄権が多い採決では、出席議員基準なら届く票数でも、総議員基準では届かないことがある。この違いが、返付に至るかどうかの分かれ目になる
比較の観点この条文ほかの条文
可決要件国会法83条の4(憲法改正原案):各議院の総議員の三分の二以上(憲法96条1項)憲法59条(法律案):各議院の出席議員の過半数
国会法68条の5:最後の可決をもって発議とみなす
後議院が否決した場合先議院に返付され手続は終了、再可決の道なし衆議院が出席議員の三分の二で再可決すれば成立
最後の可決が存在しないため発議は成立しない
回付案に不同意の場合両院協議会を求めなければ後議院に返付両院協議会を経ずに衆議院の再可決も可能
回付案への同意が最後の可決となれば発議成立
衆議院の優越なし(両院完全対等)あり
なし

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国憲法増修条文第12条

台湾の立法院は一院制のため院間の返付は生じない。立法委員の四分の一の提議、四分の三の出席、出席委員の四分の三の決議で修正案を提出し、公民投票にかける

韓国
대한민국헌법 제128조〜제130조

韓国の国会も一院制で、在籍議員の三分の二以上の賛成で議決し国民投票に付す。両院間の調整手続は存在しない

ドイツ
Grundgesetz Art. 79 Abs. 2

ドイツは連邦議会と連邦参議院の双方に三分の二を求める。一方が届かなければ改正は成立しない点で、日本の両院対等と構造が近い

アメリカ
U.S. Constitution Article V

米国も上下両院それぞれの三分の二で発議し、一方の院が否決すれば提案に至らない。その後の承認は州が担う

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 選挙特番で「改憲勢力、衆院で三分の二を確保」とテロップが流れた。家族が「じゃあ来年は国民投票だね」と言う。だが参議院で総議員の三分の二に届いていなければ、原案は否決されて衆議院に返付され、そこで終わる。参院選の議席配分の方が決定的な局面は多い
  • もし衆議院が可決した改正原案を、参議院が一字だけ修正して回付してきたら、どうなる? 衆議院がその修正をのまず、両院協議会も開かないと決めた瞬間、議案は参議院に返されて手続が止まる。一字の修正が政治的な拒否権として機能しうる
  • あなたが議員事務所でアルバイトをしていて、上司が「参院で否決されても衆院の三分の二で押し返せる」と口にした。それは法律案の話で、憲法改正原案には当てはまらない。メモを書く前に訂正しておく価値がある
  • 会期末まで残り数日。改正原案が乙議院で議決に至らないまま閉会すれば、閉会中審査の手続をとっていない限り、会期不継続の原則(国会法68条)で廃案になりうる。否決による返付と時間切れ、二つの終わり方がある

取るべき行動

被害を受けた側:改正原案の内容に懸念を持つ市民の立場なら、1. 衆参両院それぞれの総議員数と、改正に賛成する会派の議席を確認する2. 一方の院で否決されれば本条によって返付され、発議に至らないことを押さえる3. 先に審議した院の議事録と、後から審議する院の憲法審査会の審議日程を追い、修正論議の有無を確認する4. 意見を届けるなら、後から審議する院の地元選出議員に請願や意見書を送るのが効果的である

訴えられた側:改正原案を推進する側の立場なら、1. 一方の院を通過しただけでは足りず、もう一方の院でも総議員の三分の二が必要だと前提にする2. 後から審議する院での修正回付に備え、両院協議会を求める判断基準を事前に詰めておく3. 会期末が近い場合、閉会中審査の手続をとるかを早めに判断し、会期不継続による廃案(国会法68条)を避ける4. 内容ごとに区分して発議する原則(国会法68条の3)を踏まえ、一部の論点だけで否決されないよう論点を設計する

時効(請求できる期限):特定の時効はない(私人間の債権関係ではないため、民法の消滅時効も問題にならない)。実務上の時間軸は会期で、会期中に議決に至らない案件は原則として後会に継続しない(国会法68条)。発議後の国民投票は、発議の日から起算して60日以後180日以内に行われる(日本国憲法の改正手続に関する法律2条)

学説

通説:憲法96条1項は憲法改正の発議について両院に対等な権限を与えており、衆議院の優越を定める憲法59条等は適用されない。本条の返付規定はこの両院対等原則を国会法上の手続として具体化したものと理解される

改正沿革 AI による整理

  • 平成19年(2007年)公布、平成22年(2010年)施行 日本国憲法の改正手続に関する法律の制定に伴う国会法改正により、憲法改正原案の発議手続の一環として新設された。乙議院の否決時と、回付案への不同意時の返付処理を定めた

改正の年表

  1. 1.平成19年(2007年) 新設:日本国憲法の改正手続に関する法律の制定に伴う国会法改正により、憲法改正原案の発議手続の一環として新設。憲法改正原案に関する規定の施行は平成22年(2010年)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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