要点会社更生法 156 条は、更生手続開始時に訴訟が係属していた異議ある更生債権について、債権者が異議者等の全員を相手方として訴訟手続の受継を申し立て、債権の内容を確定させると定める。
Q · 売掛金の裁判の途中で取引先が会社更生に入ったら、その裁判はどうなるの?
新たな査定ではなく、止まった訴訟を受継する必要がある
会社更生法 156 条により、更生手続開始時にすでに訴訟が係属していた異議ある更生債権については、債権者は新たに査定(151 条)を申し立てるのではなく、中断したその訴訟を「受継」しなければなりません。しかも相手方は会社だけでなく、異議を述べた者全員です。受継には 151 条 2 項を準用する不変期間があり、これを徒過すると債権は確定されないまま手続から脱落します。係属訴訟があるか、誰が異議者か、いつまでに受継するかの三点を真っ先に確認する必要があります。
取引先の会社に売掛金を踏み倒され、すでに支払いを求める訴訟を起こしていた。その最中に、相手の会社が会社更生手続に入った。ここで多くの債権者が踏み抜く落とし穴がある。更生手続が始まると、あなたの債権は「届出」と「調査」にかけられ、管財人や他の債権者から異議が出ることがある。異議が出た普通の債権なら、査定の申立て(151条)で確定を求めればよい。だが、すでに訴訟を係属させていたあなたの場合はルートが違う。新たに査定を申し立てるのではなく、止まっていたその訴訟を「受継」しなければならない。しかも相手方は会社だけでなく、異議を述べた者全員。この分岐を選び間違えるか、期間を逃すと、勝てたはずの債権が確定されないまま手続から脱落する。156条は、係属中の訴訟を持つ債権者だけが強制的に通される専用の分岐路である。
会社更生法 156 条は訴訟の受継を定める手続規定であり、更生手続開始当時に訴訟が係属していた異議ある更生債権等について、債権者が査定の申立て(151 条)ではなく、異議者等の全員を相手方とする訴訟手続の受継によって債権の内容を確定させる旨を規定する。集団的な倒産処理に既存の係属訴訟を取り込む接続装置として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
中断した訴訟を当事者が引き継いで再開させる手続です。会社更生では、開始時に係属していた更生債権の訴訟を、債権者が異議者全員を相手方として受継し確定を求めます。
ゼロとは限りません。届出と受継さえ済ませれば更生計画に従って一定割合の弁済を受ける列に並べます。諦めて訴訟を放置するほど回収機会を失います。
更生手続開始決定により、更生債権に関する訴訟手続はその時点で中断します。放置しても進まず、再開には債権者からの受継の申立てが必要です。
151 条 2 項を準用する不変期間内です。調査期間の末日等を起点とし、伸長されません。徒過すると債権の確定機会を失います(最新の期間規定をご確認ください)。
係属訴訟がない異議債権は査定(151 条)、開始時に訴訟が係属していた債権は受継(156 条)です。係属していたのに査定を申し立てると手続違いで弾かれます。
更生債権の調査で異議を述べた者全員です。管財人のこともあれば他の大口債権者のこともあり、会社一社だけを相手にすると申立てが不適法となり得ます。
期間内に届け出ないと原則として失権し、更生計画による弁済を受けられなくなります。受継の前提として、まず期間内の届出が不可欠です。
及びません。更生手続の効力は会社本体に限られ、保証人個人へは通常訴訟で別途請求できます。会社の受継と保証人追及の二本立てが可能です。
止まります。更生手続開始決定により、更生債権に関する訴訟手続は中断します。そのまま放置しても何も進みません。再び動かすには、あなたの側から受継の申立て(156条)が必要です。業界裏話ヒント:中断に気付かず期日に出頭しようとする人がいますが、まず確認すべきは「自分の債権が届出・調査でどう扱われ、誰が異議を述べたか」です。異議がなければ債権は確定し、受継は不要。異議が出て初めて受継が問題になる。この順番を取り違えると無駄足を踏む
あなた(債権者側)から申し立てるのが原則です。156条1項は「更生債権者等が…確定を求めようとするとき」に受継の申立てをしなければならないと定めており、管財人が代わりに動く義務はありません。業界裏話ヒント:受継には準用される不変期間(151条2項)があり、これを徒過すると債権は確定されないまま手続から事実上脱落します。実務家は更生開始の通知を見た瞬間に「係属訴訟の有無」と「調査期間の末日」を真っ先にカレンダーへ入れる。この二点を押さえられるかどうかが、回収できるか丸ごとゼロかの分かれ目です(最新の期間規定をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される場面 | 156 条:開始当時に訴訟が係属していた異議ある更生債権等 | — |
| とるべき手続 | 中断した係属訴訟の受継の申立て | — |
| 相手方 | 異議者等の全員 | — |
| 誤ると起こること | 係属訴訟があるのに査定すると手続違いで弾かれる | — |
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