会社更生法 第151条(更生債権等査定決定)
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- 異議等のある更生債権等(更生債権等であって、その調査において、その内容(一般の優先権がある債権又は約定劣後更生債権であるかどうかの別を含む。)について管財人が認めず、若しくは第百四十九条第三項前段の規定による異議を述べ、又は届出をした更生債権者等若しくは株主が異議を述べたものをいう。)を有する更生債権者等は、異議者等(当該管財人並びに当該異議を述べた更生債権者等及び株主をいう。)の全員を相手方として、裁判所に、その内容(一般の優先権がある債権又は約定劣後更生債権であるかどうかの別を含む。)についての査定の申立て(以下この款において「更生債権等査定申立て」という。)をすることができる。ただし、第百五十六条第一項並びに第百五十八条第一項及び第二項の場合は、この限りでない。
- 2.更生債権等査定申立ては、前項本文に規定する異議等のある更生債権等に係る調査期間の末日又は第百四十九条第四項の通知があった日から一月の不変期間内にしなければならない。
- 3.更生債権等査定申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、決定で、第一項本文に規定する異議等のある更生債権等の存否及び内容(一般の優先権がある債権又は約定劣後更生債権であるかどうかの別を含む。)を査定する裁判(以下この款において「更生債権等査定決定」という。)をしなければならない。
- 4.裁判所は、更生債権等査定決定をする場合には、第一項本文に規定する異議者等を審尋しなければならない。
- 5.更生債権等査定申立てについての決定があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
- 6.第一項本文に規定する異議等のある更生債権等(第百五十八条第一項に規定するものを除く。)につき、第二項(第百五十六条第二項において準用する場合を含む。)の期間内に更生債権等査定申立て又は第百五十六条第一項の規定による受継の申立てがないときは、当該異議等のある更生債権等についての届出は、なかったものとみなす。
この条文の基本情報
更生債権等査定決定とは何ですか?
定義更生債権等査定決定とは、会社更生法第151条に定められた規定で、「異議等のある更生債権等(更生債権等であって、その調査において、その内容(一般の優先権がある債権又は約定劣後更生債権であるかどうかの別を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第151条(更生債権等査定決定)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第151条の条文原文は「異議等のある更生債権等(更生債権等であって、その調査において、その内容(一般の優先権がある債権又は約定劣後更生債権であるかどうかの別を含む。」で始まります。
- 会社更生法第151条は第二款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第151条の前の条は会社更生法第150条です。
- 会社更生法第151条の次の条は会社更生法第152条です。
- 会社更生法第151条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第151条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第151条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/151
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法151条は、争われた更生債権を持つ債権者が、異議者等の全員を相手方として1月の不変期間内に査定申立てをできると定める。期間を過ぎると債権の届出はなかったものとみなされる。
Q · 更生手続で届け出た債権を「認めない」と言われたら、もう取り戻せない?
いいえ。1月以内に査定申立てをすれば内容を争えます
会社更生法151条により、管財人や他の債権者が届け出た債権を争った場合でも、調査期間の末日又は149条4項の通知から1月以内に、異議者等の全員を相手方として裁判所に更生債権等査定申立てをすれば、債権の存否と内容を争えます。これは判決ではなく決定で出る簡易な手続です。1月は不変期間で延長できず、徒過すると6項により債権の届出はなかったものとみなされます。決定に不服なら152条の異議の訴えに進めます。
解説
あなたが長年取引してきた会社が会社更生手続に入った。あなたは未回収の売掛金を更生債権として届け出た。ところがある日、管財人から「あなたの債権は認めない」という認否の結果が届く。ここで多くの人が固まる。だが本当の危機はその先にある。会社更生法151条は、内容を争われた更生債権、すなわち「異議等のある更生債権等」を持つ債権者に、裁判所への「査定申立て」という反撃手段を与えている。問題は期限だ。調査期間の末日、または149条4項の通知があった日から1月。これは「不変期間」であり、裁判所でも延ばせない。そしてこの1月を逃すと、6項により、あなたの債権の届出は「なかったものとみなす」。拒否されるのではない。最初から存在しなかった扱いになる。あなたの売掛金は、手続の中で静かに消える。
法的な位置づけ
会社更生法151条は更生債権等査定申立てを定める規定である。調査において管財人が認めず、又は更生債権者等・株主が異議を述べた「異議等のある更生債権等」について、当該債権者が異議者等の全員を相手方として、その存否及び内容の査定を裁判所に求める簡易な争訟手続を規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.認否書・通知の日付を確認し起算日を特定 管財人の認否書、または149条4項の通知を受け取ったら、まず日付を確認し「1月後」の期限をカレンダーに記入する。1月は不変期間で延長できないため、起算日の特定を最優先する
- 2.不認部分を特定し立証資料を収集 認否のうち認められなかった部分を金額・項目ごとに特定し、契約書・請求書・納品記録・取引履歴など債権の存在と金額を裏付ける資料を集める
- 3.異議者等の全員を特定 相手方となる異議者等(管財人と、異議を述べた更生債権者等・株主の全員)を漏れなく特定する。一人でも漏らすと申立ては不適法として却下される
- 4.1月の不変期間内に査定申立てを提出 期限内に裁判所へ更生債権等査定申立書を提出する。異議者等の全員を相手方とし、争う債権の存否・内容(優先権・約定劣後の別を含む)を明記する
- 5.査定決定に不服なら152条の異議の訴えへ 裁判所の査定決定の送達を受けたら内容を確認し、不服があれば送達日から所定期間内に152条の更生債権等査定異議の訴えを提起して通常訴訟に移行する
よくある質問 AI による整理
Q1更生債権等査定申立てとは何ですか?
更生手続で管財人や他の債権者に内容を争われた債権について、裁判所に存否・内容の査定を求める簡易な争訟手続です。会社更生法151条が根拠で、決定の形で判断されます。
Q2査定申立ての期限はいつまでですか?
異議等のある更生債権等に係る調査期間の末日、または149条4項の通知があった日から1月以内です。これは不変期間で、裁判所でも延長できません。
Q3不変期間とは何ですか?
法律で定められ、裁判所の裁量でも伸長・短縮できない期間です。査定申立ての1月はこれに当たり、1日でも過ぎると申立て自体ができなくなります。
Q4異議者等とは誰を指しますか?
債権を認めなかった管財人と、異議を述べた更生債権者等・株主を指します。査定申立てはこの異議者等の全員を相手方にする必要があり、一人でも漏らすと却下されます。
Q5査定申立てをしないとどうなりますか?
151条6項により、期間内に査定申立ても156条の受継申立てもないと、その債権の届出はなかったものとみなされます。拒否ではなく最初から無かった扱いになります。
Q6取引先が会社更生したら売掛金はどうなりますか?
売掛金は更生債権として届け出ることになります。管財人が金額を争えば、1月以内に査定申立てをしないと、争われた部分が手続から脱落して回収できなくなります。
Q7会社更生と民事再生で債権の査定は違いますか?
基本構造は同じです。民事再生法105条、破産法125条にもほぼ同形の査定申立てがあり、いずれも短い不変期間内に動く必要があります。
Q8査定決定に不服な場合はどうすればいいですか?
152条の更生債権等査定異議の訴えを提起して通常訴訟に移行できます。査定は第一段階で、ここで負けても訴えで争う道が残されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1更生手続で債権を届け出たのに『認めない』と言われました。もう泣き寝入りですか?
いいえ。会社更生法151条が査定申立てという反撃手段を用意しています。管財人や他の債権者があなたの債権を争った場合、調査期間の末日または149条4項の通知から1月以内に、異議者等の全員を相手取って裁判所に申立てができます。実務のポイント:この1月は「不変期間」で、裁判所でも延長できません。弁護士に相談する前に、まず通知書の日付を確認して起算日を特定すること。相談が遅れて期間を1日でも過ぎたら、6項で債権が「最初から無かった」ことにされます
Q2査定の裁判って、普通の裁判と何が違うんですか?
更生債権等査定決定は「判決」ではなく「決定」で出されます(151条3項)。通常の民事訴訟より手続が簡易で、裁判所が異議者等を審尋して判断します(同4項)。その分、早く、費用も抑えられます。実務のポイント:決定に不服があれば、さらに更生債権等査定異議の訴え(152条)で通常訴訟に持ち込めます。つまり査定はあくまで第一段階。ここで負けても終わりではないが、査定申立て自体の1月を逃すと、その入口にすら立てません
Q3支払督促や判決をすでに取っている債権なら、査定申立ては要らないと聞きました。本当ですか?
そのとおりです。執行力ある債務名義や終局判決のある更生債権等については、151条1項ただし書と158条により扱いが異なり、争う側(異議者等)が異議の訴え等を起こす立場になります。立証の負担が逆転するのです。実務のポイント:だからこそ、倒産しそうな相手には平時のうちに判決や執行認諾文言付きの公正証書を取っておくと、いざ更生手続になったとき圧倒的に有利。債務名義の有無が、攻める側か守る側かを決めます
間違えやすい点 AI による整理
- 債権を届け出たからもう安心、と思っている人が多い。確かに届出はした。だが届出は出発点にすぎない。たった一人の異議と、たった1月の不作為で、その債権は「なかったもの」として手続から脱落する。届け出たという事実は、あなたを守ってくれない
- 「どうやって自分の債権の正しさを証明するか」と考え始める人がいる。だが査定申立ての場面で最初に問われるのは、証明の中身ではない。「あなたは1月以内に、異議者等の全員を相手取って申立てをしたか」という手続要件だ。期間を過ぎ、相手を取りこぼした申立ては、中身を審理される前に却下される。問いの順番が逆なのだ
- 査定決定が出たら勝負は決まり、と思われがちだが違う。決定に不服があれば更生債権等査定異議の訴え(152条)で通常訴訟に移行できる。査定はトーナメントの一回戦であって、決勝ではない。ただし一回戦の受付(1月の申立て)を逃せば、決勝以前に失格となる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 151条:争われた債権の査定申立て(決定手続) | 149条:調査における異議(紛争の発生) 152条:査定決定への異議の訴え(通常訴訟) |
| 動く主体 | 債権を争われた更生債権者等 | 管財人・更生債権者等・株主(異議を述べる側) 査定決定に不服な当事者 |
| 期間制限 | 調査期間末日・149条4項通知から1月の不変期間 | 調査期間内 査定決定の送達から所定の不変期間 |
| 徒過の効果 | 6項:届出はなかったものとみなす | 異議がなければ債権が確定 査定決定が確定判決と同一の効力 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は会社更生にあたる「重整」を公司法(第282条以下)に置く。重整債権は申報を要し、争いある債権の確定手続が用意される点で日本と趣旨を共有するが、独立した倒産処理法ではなく会社法内の制度である。
韓国は会社更生・民事再生・破産を統合した統一倒産法を持ち、回生債権の調査確定裁判(조사확정재판)が日本の査定に対応する。短い不変期間内に動く構造は日本と類似する。
ドイツは統一倒産法(Insolvenzordnung)で、争いある債権(bestrittene Forderung)の確定訴訟を規律する。原則として確定を求める債権者が訴えを起こす構造で、立証負担の配分が日本の158条の例外と通じる。
アメリカは連邦倒産法でproof of claim提出後、利害関係人のobjectionにより裁判所が許否を判断する。Chapter 11(再建型)でも同様で、日本の旧会社更生法はこのChapter X由来の制度を母法とした。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 長年納品してきた取引先が会社更生を申請した。届け出た2,000万円の売掛金に対し、管財人の認否は「1,200万円のみ認める」。残り800万円を取り戻すには、調査期間の末日から1月以内に査定申立てを出すしかない。残り時間はあと18日。集める証拠と相手方の特定を、今夜から始めないと間に合わない
- もし更生手続であなたの債権が満額認められなかったら、どこで、いつまでに、誰を相手に争うのか即答できるだろうか。答えは裁判所、1月以内、異議者等の全員。この三つのうち一つでも外すと、申立ては不適法として中身を見られる前に却下される
- あなたが管財人の側だとする。過大に水増しされた疑いのある債権を認否で否認した。すると債権者が査定申立てをしてきた。今度はあなたが異議者等として裁判所に審尋され、否認の根拠を資料で示す立場に回る。攻守はこの一通の申立てで入れ替わる
- 他の更生債権者が、ライバル債権者の主張に異議を述べた。その一言で、争われた側は1月の時計を回され始める。本人は、まだそれに気付いていない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 管財人の認否書または149条4項の通知を受け取ったら、即座に日付を確認し「1月後」の期限をカレンダーに記入する(不変期間、延長不可)。2. 認否の不認部分を特定し、契約書・請求書・納品記録など立証資料を集める。3. 期限内に、管財人および異議を述べた更生債権者・株主の全員を相手方として、裁判所に更生債権等査定申立てを提出する。相手を一人でも漏らすと却下される。4. 査定決定に不服なら152条の異議の訴えへ進む
訴えられた側:1. あなたが管財人または異議を述べた更生債権者・株主なら、査定申立ての相手方(異議者等)として裁判所の審尋(151条4項)に備える。2. 否認・異議の根拠(金額の過大、債権の不存在、劣後性など)を資料で固める。3. 査定決定に不服なら、こちらも152条の異議の訴えで通常訴訟に持ち込める。4. なお相手の債権が執行力ある債務名義付きなら、158条により異議を主張する側が訴えを起こす立場になる点に注意
時効(請求できる期限):異議等のある更生債権等に係る調査期間の末日、または会社更生法149条4項の通知があった日から1月の「不変期間」内(同法151条2項)。不変期間のため裁判所でも延長できず、徒過すると6項により債権の届出はなかったものとみなされる。執行力ある債務名義・終局判決のある債権(158条1項)は例外(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:151条の更生債権等査定申立ては、集団的倒産手続における債権確定を迅速化する趣旨で設けられた決定手続であり、1月の不変期間と6項の届出擬制消滅は、争わない債権を早期に確定・脱落させる機能を担う。手続要件(期間遵守・異議者等全員の相手方化)を欠く申立ては、内容審理に入る前に却下される。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)会社更生法全部改正 旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全面改正し、現行会社更生法(法律第154号)を制定。争いのある債権の確定を従来の判決手続から「査定」という決定手続に切り替え、調査期間末日等から1月の不変期間と届出擬制消滅の効果を組み合わせて、債権確定の迅速化を図った。現行151条の査定の仕組みはこの全部改正で確立された
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全部改正し、現行会社更生法(法律第154号)を制定。争いのある債権の確定を判決手続から「査定」という決定手続に切り替え、調査期間末日等から1月の不変期間と届出擬制消滅の効果を組み合わせて債権確定を迅速化した。現行151条の査定の仕組みはこの全部改正で確立された。
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