会社更生法 第160条(更生債権等の確定に関する訴訟の結果の記載)
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裁判所書記官は、管財人、更生債権者等又は株主の申立てにより、更生債権等の確定に関する訴訟の結果(更生債権等査定申立てについての決定に対する更生債権等査定異議の訴えが、第百五十二条第一項に規定する期間内に提起されなかったとき、取り下げられたとき、又は却下されたときは、当該決定の内容)を更生債権者表又は更生担保権者表に記載しなければならない。
この条文の基本情報
更生債権等の確定に関する訴訟の結果の記載とは何ですか?
定義更生債権等の確定に関する訴訟の結果の記載とは、会社更生法第160条に定められた規定で、「裁判所書記官は、管財人、更生債権者等又は株主の申立てにより、更生債権等の確定に関する訴訟の結果(更生債権等査定申立てについての決定に対する更生債権等査定異議の訴…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第160条(更生債権等の確定に関する訴訟の結果の記載)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第160条の条文原文は「裁判所書記官は、管財人、更生債権者等又は株主の申立てにより、更生債権等の確定に関する訴訟の結果(更生債権等査定申立てについての決定に対する更生債権等査定異議の訴…」で始まります。
- 会社更生法第160条は第二款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第160条の前の条は会社更生法第159条です。
- 会社更生法第160条の次の条は会社更生法第161条です。
- 会社更生法第160条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第160条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第160条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/160
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法160条は、更生債権の確定訴訟の結果を、裁判所書記官が申立てにより更生債権者表に記載すると定める。記載されて初めて手続全体に効力が及ぶ。
Q · 債権確定訴訟で勝ったら、自動的に債権者表へ正しい金額が載るんですか?
いいえ、申立てがなければ記載されません
会社更生法160条により、更生債権等の確定訴訟の結果は、裁判所書記官が更生債権者表または更生担保権者表に記載します。ただし記載は申立て主義で、管財人・更生債権者等・株主の誰かが申し立てて初めて動きます。勝訴判決が確定しても放置すれば古い査定額のまま残ります。記載されて初めて確定判決と同一の効力が手続全体に及び、更生計画上の弁済額の基礎になります。
解説
取引先の大企業が会社更生を申し立て、あなたの会社の5000万円の売掛金が「更生債権」として宙に浮いた。管財人がその一部を争い、簡易な査定手続で3000万円に減らされた。あなたは納得せず査定異議の訴えを起こし、二年がかりで全額を勝ち取る。だが判決が確定しただけでは、まだ終わっていない。会社更生法160条は、その訴訟の結果を裁判所書記官が更生債権者表または更生担保権者表に「記載」して初めて、手続全体に効力が及ぶと定める。しかもこの記載は書記官が勝手にやってくれるものではなく、管財人・更生債権者等・株主の誰かが申し立てて初めて動く、申立て主義だ。記載された債権額は確定判決と同一の効力を持ち、更生計画でいくら弁済されるかの基礎になる。逆に言えば、勝訴判決を握っていても、表への記載という最後の一手を踏まなければ、あなたの5000万円は手続の上ではまだ確定していない。
法的な位置づけ
会社更生法160条は、更生債権等の確定に関する訴訟の結果を更生債権者表または更生担保権者表に記載すべきことを定める規定である。記載は裁判所書記官が管財人・更生債権者等・株主の申立てに基づき行い、これにより訴訟の結果が確定判決と同一の効力をもって更生手続全体に及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.更生債権を期限内に届け出る 取引先が会社更生を申し立てたら、裁判所が定める債権届出期間を確認し、債権の発生原因・額・担保の有無を明記して期間内に届け出る。届出を怠ると手続から排除されるおそれがある
- 2.査定で減額されたら1ヶ月以内に査定異議の訴えを起こす 管財人の認否・査定で減額されたら、査定決定の送達を受けた日から1ヶ月の不変期間内(会社更生法152条1項)に査定異議の訴えを提起するか判断する。この期間は交渉中等の理由でも一切伸びない
- 3.訴訟で確定したら160条の記載を申し立てる 査定異議訴訟が確定したら、判決正本(または却下・取下げの記録)を添えて、裁判所書記官に160条の記載を申し立てる。申立て主義のため、申し立てなければ表は更新されない
- 4.更生債権者表への記載と効力を確認する 更生債権者表または更生担保権者表に訴訟結果が正しい額で記載され、確定判決と同一の効力が生じたことを確認する。更生計画の弁済原資の配分から漏れていないか必ずチェックする
よくある質問 AI による整理
Q1更生債権者表とは何ですか?
更生手続で届け出られた更生債権の内容・額を記載した公的な一覧表です。記載が確定すると確定判決と同一の効力を持ち、更生計画の弁済の基礎となります。
Q2会社更生法160条の記載は誰が申し立てますか?
管財人・更生債権者等・株主のいずれかが裁判所書記官に申し立てます。申立て主義のため、誰も動かなければ訴訟結果は表に反映されません。
Q3更生債権者表の記載にはどんな効力がありますか?
記載された債権額は確定判決と同一の効力を持ち、更生計画でいくら弁済されるかの基礎になります。手続終結後は強制執行の債務名義になりうる場合もあります。
Q4査定異議の訴えの期限は何日ですか?
査定決定の送達を受けた日から1ヶ月の不変期間内に提起する必要があります(会社更生法152条1項)。1日でも過ぎると査定決定が確定します。
Q5取引先が会社更生したら売掛金はどうなりますか?
売掛金は更生債権として届け出ます。管財人の認否・査定を経て確定し、更生計画に従って一部弁済されます。減額されたら査定異議の訴えで争えます。
Q6更生債権の確定はいつ行われますか?
届出・調査・認否を経て、争いがなければ査定で、争いがあれば査定異議の訴えの結果を160条で表に記載して確定します。
Q7会社更生と民事再生で債権確定の手続は違いますか?
基本構造は似ており、民事再生にも訴訟結果を再生債権者表に記載する対応規定があります。ただし管財人の関与や担保権の扱いなど細部が異なります。
Q8更生計画認可後でも債権者表に記載できますか?
条文上、記載自体に期限はありませんが、計画の認可・弁済が進む前に記載しないと弁済原資の配分から漏れるリスクがあります。早期の記載申立てが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1査定で減額されたとき、訴訟費用までかけて争う価値ってあるんですか?
査定異議の訴え(152条)を起こすかは、減額幅と更生計画の弁済率次第である。弁済率30% の計画なら、5000万円が3000万円に減らされると最終回収は1500万円が900万円に下がり、差は600万円。これと訴訟費用・期間を天秤にかける。実務のポイント:この1ヶ月の期間(152条1項)は不変期間で伸びない。管財人は争いの長期化を嫌うため、提訴の構えを見せた段階で認否を見直し、和解的に額を戻すこともある
Q2勝訴判決を取ったのに、債権者表が古い金額のままなんですが、放置していいんですか?
放置は危険である。160条の記載は管財人・更生債権者等・株主の申立てで動く申立て主義で、自動では反映されない。記載されて初めて確定判決と同一の効力が手続全体に及び、更生計画上の弁済額の基礎になる。実務のポイント:記載前に計画が認可・遂行されると、弁済対象から漏れる実害が出かねない。勝訴した瞬間に判決正本を持って書記官への記載申立てを急ぐ。代理人弁護士がこの段取りまで握っているか、依頼時に確認すると回収結果に差が出る
間違えやすい点 AI による整理
- 「判決が確定すれば、自動的に債権者表に正しい額が反映される」と思われているが、160条は申立て主義。管財人・更生債権者等・株主の誰かが書記官に申し立てなければ、勝訴判決の結果は記載されない。動かなければ古い査定額のまま残る
- 査定異議の訴えの「1ヶ月」期限の深刻さを知らない人が多い。152条1項の1ヶ月は不変期間で、交渉中だった、届出が遅れた、といった理由では一切伸びない。1日でも過ぎれば査定決定がそのまま確定し、訴訟結果の記載どころか争う土俵自体を失う
- あなたから見れば「自分の債権を確定させる」手続だが、管財人から見れば「更生計画の弁済原資の総額を確定させる」手続。この視点の落差が落とし穴になる。あなたが動かず未確定のまま計画が進めば、あなたの取り分は弁済原資の配分から漏れかねない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 機能 | 160条:訴訟結果を更生債権者表に記載する | 152条:査定に不服の者が査定異議の訴えを起こす 159条:表の記載に確定判決と同一の効力を与える |
| 主体 | 裁判所書記官(管財人・更生債権者等・株主の申立てによる) | 査定に不服のある更生債権者等・管財人 (効力の規定であり行為主体なし) |
| タイミング | 訴訟の確定・却下・取下げ・期間徒過の後 | 査定決定の送達から1ヶ月の不変期間内 記載が完了した時点 |
| 効果 | 訴訟結果が手続全体に効力を及ぼす起点 | 簡易な査定を正式裁判で是正する道 記載額が更生計画の弁済の基礎・債務名義になりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公司法の重整手続で重整債権を申報・審査し確定させる。確定債権を一覧化して計画弁済の基礎とする構造は日本と類似するが、独立の倒産法典ではなく会社法内に置かれる点が異なる
韓国は統合倒産法(통합도산법)の回生手続で債権を確定し、争いがあれば調査確定裁判・異議の訴えで処理する。訴訟結果を債権者表に反映する建付けは日本と並行的
ドイツは倒産債権を Tabelle(債権表)に登録し、争いある債権は確定訴訟で決し、その結果を表に反映する。表への記載が確定判決同様の効力を持つ点(§ 178 II, § 183)は日本159・160条と機能的に対応
米国 Chapter 11では債権者が proof of claim を提出し、異議がなければ allowed claim として扱われ、争いは裁判所が裁定する。書記官による表記載という形式ではなく、裁判所の allowance を通じて計画弁済の基礎が定まる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先のゼネコンが会社更生を申し立てた。あなたの会社の5000万円の工事代金債権は届け出たが、管財人が「一部は未完成部分だ」と争い、査定で3000万円に減らされた。残り2000万円を取り戻すには、どう動けばいいのか。答えは152条の査定異議の訴え、しかも期限は1ヶ月しかない
- 査定異議の訴えで全面勝訴し、判決が確定した。だが債権者表を見ると、まだ減額されたままの記載が残っている。160条の記載申立てをしない限り、その勝訴は手続上反映されない
- あなたが管財人だとする。更生計画案の弁済原資を確定させたいのに、ある大口債権の査定異議訴訟がまだ係属中。あと2週間で計画提出期限。結果が出れば160条で記載できるが、間に合わなければ未確定債権として処理せざるを得ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が会社更生を申し立てたら、まず債権届出の期限を確認し期限内に届け出る2. 管財人の認否・査定で減額されたら、査定決定の送達から1ヶ月以内(152条1項の不変期間)に査定異議の訴えを提起するか判断する3. 訴訟で確定したら、判決正本を添えて160条の記載を裁判所書記官に申し立てる4. 更生債権者表に正しい額が記載され、確定判決と同一の効力が生じたことを必ず確認する
訴えられた側:1. 否認・減額の根拠(未履行部分、相殺、消滅時効など)を査定段階で書面化しておく2. 査定異議の訴えが提起されたら、更生計画のスケジュールと訴訟の見通しを照らし、和解か判決かを選ぶ3. 訴訟結果が確定したら、弁済原資の総額を固めるため速やかに160条の記載を手配する4. 係属中の確定訴訟がある債権は、更生計画案で未確定債権として弁済を留保する処理を検討する
時効(請求できる期限):本条自体に記載の期限はないが、前提となる査定異議の訴えは、決定の送達を受けた日から1ヶ月の不変期間内に提起しなければならない(会社更生法152条1項)。この期間を過ぎると査定決定が確定し、訴訟結果の記載を争う土俵を失う
学説
通説:160条の記載は申立て主義であり、更生債権等の確定に関する訴訟の結果は管財人・更生債権者等・株主の申立てに基づき書記官が記載して初めて手続全体に効力を及ぼす。記載された債権は確定判決と同一の効力を持ち、更生計画の弁済原資の確定および手続終結後の権利行使の基礎となると解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)会社更生法全部改正 旧会社更生法(昭和27年)を全部改正した現行法の制定に伴い、更生債権等の確定を簡易な査定手続+査定異議の訴えで処理する体系へ再構成され、その訴訟結果を債権者表に記載する現行160条が整備された。その後の改正の有無・回数は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年)を全部改正した現行法(平成14年法律第154号)の制定に伴い、更生債権等の確定を簡易な査定手続+査定異議の訴えで処理する体系へ再構成され、その訴訟結果を債権者表に記載する現行160条が整備された。以後の改正の有無・回数は人的検証を要する。
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