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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

会社更生法 第111条(更生計画認可前の剰余金等の管財人への交付)

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  1. 裁判所は、更生計画認可の決定の前において、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、管財人の申立てにより、当該各号に定める金額を管財人に交付する旨の決定をすることができる。
  2. 一前条の規定により被申立担保権者に配当(弁済金の交付を含む。)をすべきこととなる可能性のある金額(次項において「配当等見込額」という。)を第百八条第一項の規定により納付される金銭に相当する金額から控除しても、剰余がある場合当該剰余金額
  3. 二すべての被申立担保権者が第百八条第一項の規定により納付される金銭に相当する金額の全部又は一部を管財人に交付することに同意している場合当該同意のある金額
  4. 2.前項第一号に規定する配当等見込額は、次に掲げる金額の合計額とする。
  5. 一各被申立担保権者が届け出た更生債権等(確定したものを除く。)についての届出額のうち、次のイ及びロのいずれにも該当するもの
  6. 一当該届出の内容によれば各被申立担保権者の有する担保権の被担保債権(利息又は不履行による損害賠償若しくは違約金に係る被担保債権にあっては、更生手続開始後二年を経過する時までに生ずるものに限る。次号イにおいて同じ。)となるもの
  7. 二イの担保権によって担保された範囲のもの
  8. 二各被申立担保権者が届け出た更生債権等であって確定したものについての確定額のうち、次のイ及びロのいずれにも該当するもの
  9. 一確定した更生債権等の内容によれば各被申立担保権者の有する担保権の被担保債権となるもの
  10. 二イの担保権によって担保された範囲のもの
  11. 三第百五条第四項の規定により予納された額
  12. 3.裁判所は、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間が経過し、かつ、第百八条第一項各号に掲げる場合のいずれかに該当するに至った後でなければ、第一項の決定をすることができない。
  13. 4.第一項の申立てについての裁判に対しては、管財人及び被申立担保権者は、即時抗告をすることができる。
  14. 5.第一項の申立て又は前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を管財人及び被申立担保権者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
  15. 6.裁判所は、第一項の決定が確定したときは、次条第二項の規定による金銭の納付がされた場合を除き、当該決定において定める金額に相当する金銭を管財人(第七十二条第四項前段の規定により更生会社の機関がその権限を回復した場合は、更生会社)に交付しなければならない。

この条文の基本情報

更生計画認可前の剰余金等の管財人への交付とは何ですか?

定義更生計画認可前の剰余金等の管財人への交付とは、会社更生法第111条に定められた規定で、「裁判所は、更生計画認可の決定の前において、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、管財人の申立てにより、当該各号に定める金額を管財人に交付する旨の決定を…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社更生法第111条(更生計画認可前の剰余金等の管財人への交付)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
  2. 会社更生法第111条の条文原文は「裁判所は、更生計画認可の決定の前において、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、管財人の申立てにより、当該各号に定める金額を管財人に交付する旨の決定を…」で始まります。
  3. 会社更生法第111条は第一款に置かれています。
  4. 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
  5. 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社更生法第111条の前の条は会社更生法第110条です。
  7. 会社更生法第111条の次の条は会社更生法第112条です。
  8. 会社更生法第111条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第111条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154
  • 本サイト収録会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第111条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/111

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社更生法111条は、担保権消滅請求で納付された金銭のうち、被申立担保権者への配当見込額を超える剰余を、更生計画認可前でも管財人に交付できると定める。

Q · 更生会社の担保資産は、更生計画が決まる前でも会社の運転資金に回されてしまうの?

配当見込額を引いた剰余があれば、認可前でも回されます

会社更生法111条により、担保権消滅請求で裁判所に納付された金銭から、被申立担保権者への配当等見込額を差し引いてなお剰余があれば、更生計画の認可前でも、裁判所は管財人の申立てによりその剰余金を管財人へ交付できます。被申立担保権者全員が同意すれば納付額の全部又は一部も交付されます。ただし債権届出期間の経過(138条)と納付要件(108条)を満たすまで決定は出せず、交付決定には送達から1週間以内の即時抗告で争えます。

解説

取引先が会社更生を申し立てた。あなたの銀行はその会社の工場に抵当権を設定している。普通なら「担保があるから最後は競売で回収できる」と構える。だがこの条文は、その安心の前提を崩しにくる。更生会社は担保権消滅請求(会社更生法104条)で、担保物の価額相当の金銭を裁判所に納付すれば、あなたの抵当権を消せる。そして111条は、更生計画が認可される前であっても、納付された金額からあなたへの配当見込額を差し引いてなお剰余があれば、裁判所がその剰余を管財人に交付できると定める。つまり、あなたが配当を受け取る前に、担保物の余剰価値は更生会社の運転資金として流れ出していく。さらに被申立担保権者全員が同意すれば、納付額の全部でも管財人に渡せる。あなたが本当に握っておくべきは、この交付決定に対して即時抗告ができるという一点と、その窓が開いている時間の短さだ。

法的な位置づけ

会社更生法111条は剰余金の交付を定める規定である。担保権消滅請求に基づき裁判所へ納付された金銭から、被申立担保権者への配当等見込額を控除してなお剰余がある場合、又は被申立担保権者全員の同意がある場合に、更生計画認可前でも管財人の申立てにより当該金額を管財人へ交付する決定をなしうる手続を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.担保物の価額評価を真っ先に検証 担保権消滅請求を受けたら、105条以下の価額決定手続で担保物の評価が適正かを最優先で確認する。低評価は剰余を膨らませ会社へ流れるため、評価書と算定根拠を取り寄せる
  2. 2.対抗評価・独自鑑定を準備 105条の価額決定請求に備え、不動産鑑定士等による独自鑑定を手配する。配当等見込額(111条2項)が過少に算定されていないか、届出額・確定額・予納額の積み上げを検証する
  3. 3.交付申立て・決定を監視 管財人の剰余金交付申立てが出たら、決定書の送達に備える。138条の届出期間経過と108条の納付要件が満たされているか(111条3項)も併せて確認する
  4. 4.送達から1週間以内に即時抗告 交付決定の裁判書が送達されたら、価額評価の瑕疵を理由に送達から1週間以内に即時抗告を申し立てる(111条4項、民訴332条)。この不変期間を過ぎると剰余は確定し会社へ流れる

よくある質問 AI による整理

Q1会社更生法111条とは何ですか?

担保権消滅請求で裁判所に納付された金銭のうち、被申立担保権者への配当見込額を超える剰余を、更生計画の認可前でも管財人へ交付できると定める規定です。

Q2担保権消滅請求とは何ですか?

会社更生法104条の制度で、更生会社の財産の価額相当額を裁判所に納付することで、その財産に設定された担保権を消滅させられる仕組みです。

Q3剰余金交付の即時抗告はいつまでですか?

交付決定の裁判書が送達された日から1週間です(会社更生法111条4項・5項、民事訴訟法332条)。不変期間のため延長されません。

Q4被申立担保権者とは誰ですか?

担保権消滅請求の対象となった担保権を持つ債権者です。剰余金交付の申立てや決定に対して即時抗告ができる当事者です。

Q5配当等見込額はどう計算しますか?

会社更生法111条2項により、被申立担保権者が届け出た更生債権等の額や確定額、予納額などを合計して算定します。過少だと即時抗告で覆る余地があります。

Q6会社更生で担保権はどうなりますか?

担保権消滅請求で消滅させられる場合があり、納付金から配当を受けます。剰余は111条で認可前でも会社の運転資金へ交付されます。

Q7更生計画の認可前に会社は資金を得られますか?

得られます。111条は認可を待たず、担保物の剰余価値を管財人へ交付して運転資金に充てる早期資金確保の仕組みです。

Q8会社更生法108条の納付とは何ですか?

担保権消滅請求に伴い、更生会社が担保物の価額相当の金銭を裁判所に納付する手続です。この納付額が剰余金交付の原資となります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1担保を取っているのに、計画も決まる前に余った価値を会社に渡されるんですか?

渡されます。111条1項1号は、あなたへの配当見込額を差し引いてなお剰余があれば、認可前でも裁判所が管財人に交付できると定めます。取り分は配当見込額として守られますが、それを超える余剰は会社の運転資金へ流れる。実務のポイント:守られるのは適正に計算された見込額だけ。担保物の評価が低く出れば剰余が膨らみ、本来取れた分まで流出する。争点は交付の可否ではなく価額評価の妥当性だ

Q2この決定に納得できないとき、後から文句は言えますか?

言えますが期限が極端に短い。111条4項は管財人と被申立担保権者に即時抗告を認めますが、決定書の送達から1週間(民訴332条)を過ぎると確定します。111条5項で裁判書は必ず送達されるので、受け取った日が起算点。実務のポイント:送達を受けてから鑑定人を探すのでは間に合わない。担保権消滅請求が出た段階で対抗評価の準備を始め、交付決定が来たら即抗告できる体制を作っておく。動き出しの早さが結果を分ける

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担保を取っているから更生手続でも自分の取り分は守られる」と考える債権者は多い。だが111条の剰余交付は、配当見込額の計算が前提。担保物の評価が低く見積もられれば、本来の取り分が剰余として会社へ流れる。守られているのは『正しく計算された見込額』であって、あなたが期待する額そのものではない
  • 担保権消滅請求の存在は知っていても、その剰余が『計画認可を待たずに』会社へ渡る深刻さを見落としている人が多い。認可前に資金が流出すれば、後で評価が誤りと分かっても、すでに運転資金として費消され回収不能になりうる。タイミングの早さこそが本当のリスクだ
  • 「同意すべきか拒否すべきか」の二択で悩む被申立担保権者がいるが、問いの立て方が誤っている。全員同意なら納付額の全部が管財人へ、同意がなくても剰余があれば交付される。本当に問うべきは『配当見込額の計算は適正か、即時抗告で争える瑕疵はあるか』だ
比較の観点この条文ほかの条文
規律内容剰余金を管財人へ交付する決定(111条)担保物の価額相当額を裁判所へ納付(108条)
交付決定後の納付と精算処理(112条)
タイミング更生計画認可前担保権消滅請求の後
交付決定の確定後
申立人・主体管財人の申立て更生会社(納付義務者)
裁判所による交付処理
不服申立て即時抗告(送達から1週間)価額決定への不服(105条以下)
—

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法 第296条以下(公司重整)

台湾は会社更生に相当する公司重整制度を持つが、担保権消滅請求+認可前の剰余交付に直接対応する規定は明確でなく、重整債権の扱いの中で処理される

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률

韓国は統合倒産法(DRBA)の回生手続で担保権者の扱いを規律し、日本法と類似の構造を持つ

ドイツ
Insolvenzordnung (InsO) § 170 f.

ドイツ倒産法は担保物の換価後、費用控除後の剰余を財団に組み入れる構造を持つ

アメリカ
11 U.S.C. § 363・§ 506(Chapter 11)

米国 Chapter 11では担保物の売却(§363)と担保債権の評価(§506)で剰余が破産財団へ帰属。旧会社更生法(1952)は Chapter X を範とした

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたの銀行が融資の担保に取っていた更生会社の本社ビル。担保権消滅請求で価額が確定し、裁判所に金銭が納付された。配当見込額を引いてもなお剰余がある、という管財人の交付申立てが出た。その剰余が会社の運転資金に回る前に、あなたは価額評価が適正だったか、即時抗告で争うかを今すぐ判断しなければならない
  • もしあなたが更生会社の管財人で、計画認可まで半年待てば資金が尽きる状況だとしたら? 108条で担保物の価額を納付させ、剰余があれば111条で認可を待たず運転資金を引き出せる。ただし138条の債権届出期間が経過し、108条の納付要件を満たすまで、裁判所は決定を出せない(111条3項)
  • 管財人交付の決定書が送達された。不服なら即時抗告は送達から1週間(民訴332条)。あと数日。価額評価への異議をこのタイミングで出さなければ、剰余は確定して会社へ流れる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 担保権消滅請求を受けたら、まず106条以下の価額決定手続で担保物の評価が適正か検証。低評価は剰余を膨らませ会社に流れる。2. 105条の価額決定請求で対抗評価・独自鑑定を準備。3. 剰余交付の申立て・決定が出たら、決定書送達から1週間以内に即時抗告(111条4項、民訴332条)。4. 全員同意を求められても、配当条件の上積みと引き換えでなければ安易に応じない

訴えられた側:1. 申立て前に138条の債権届出期間経過と108条の納付要件充足を確認、満たさなければ裁判所は決定できない(111条3項)。2. 配当等見込額を2項に従い精密に算定、過少だと即時抗告で覆される。3. 早期資金が必要なら被申立担保権者全員の同意を取り付け、納付額全部の交付を狙う(1項2号)。4. 決定確定後、112条2項の納付がなければ裁判所から金銭の交付を受ける(111条6項)

時効(請求できる期限):即時抗告は決定書の送達を受けた日から1週間の不変期間(会社更生法111条4項、民事訴訟法332条)。また裁判所は、138条1項の債権届出期間が経過し、かつ108条1項各号のいずれかに該当した後でなければ第1項の決定をすることができない(111条3項)

改正沿革 AI による整理

  • 平成14年(2002年)全部改正 現行会社更生法(法律第154号、2003年施行)の制定により新設。旧法(昭和27年)には担保権消滅請求制度自体が存在せず、更生計画認可前に担保物の剰余価値を管財人へ交付し早期に資金を確保する仕組みは、本全部改正で初めて導入された

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 新設:会社更生法の全部改正(法律第154号、2003年施行)により新設。旧法(昭和27年)には担保権消滅請求制度自体が存在せず、更生計画認可前に担保物の剰余価値を管財人へ交付し早期に資金を確保する仕組みは、本全部改正で初めて導入された

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会社更生法の全文を見る所属する編章節を開く:第一款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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