要点会社更生法 192 条は、書面投票で更生計画を決議する際の議決権の額を定める。確定債権は確定額、係争債権は裁判所が定める額となり、裁判所は議決権を行使させないこともできる。
Q · 取引先が会社更生に入って書面投票になったら、私の売掛金は何票分の重みを持つの?
確定債権は確定額、係争債権は裁判所が定める額です
会社更生法 192 条により、書面投票(189 条 2 項 2 号)で更生計画を決議する場合、確定した更生債権等は確定額に応じて議決権を行使できます(同条 1 項 1 号)。確定していない係争中の債権は「裁判所が定める額」となり、裁判所が議決権を行使させないと定めれば一票も投じられません(同項 2 号)。株主は株主名簿の記載等によります(同項 3 号)。さらに 2 項により、裁判所は利害関係人の申立てまたは職権で、いつでもこの額を変更できます。
取引先が会社更生手続に入った。あなたはその会社に売掛金を抱える債権者だ。これから更生計画案、つまりあなたが最終的に何割回収できるかを決める投票が行われる。関係人集会を開かず書面投票になった場合、あなたが何票分の重みを持つかを決めるのがこの条文である。確定した債権なら確定額そのまま。だがあなたの債権がまだ争われている段階なら、議決権の額は「裁判所が定める額」となり、場合によっては裁判所が議決権を行使させないと決めることもできる。つまり係争中の債権者は、自分の運命を左右する計画の決議で、一票の重みを裁判所の裁量に握られている。しかも2項により、裁判所はこの額をいつでも、職権ででも変更できる。黙って通知を待つ債権者と、自ら議決権の額を申し立てる債権者では、計画決議での発言力がまるで違う。
会社更生法 192 条は、裁判所が議決権行使の方法として書面投票(189 条 2 項 2 号)を定めた場合における議決権の額を区分ごとに規律する規定である。確定した更生債権等は確定額、未確定の係争債権は裁判所が定める額、株主は株主名簿の記載または許可された数に応じて議決権を行使する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
経営が悪化した株式会社を、清算せず再建するための倒産手続を定める法律です。管財人が選任され、更生計画に基づいて債権者・株主の権利を調整しながら事業の維持・再生を図ります。
債権の種類ごとに組分けされた議決権者の多数決で可決されます。各議決権者の票の重みは議決権の額に応じ、書面投票の場合はその額を会社更生法 192 条が定めます。
関係人集会は債権者らが集まって議決する方式、書面投票は集会を開かず書面で議決する方式です。裁判所が 189 条 2 項 2 号で書面投票を定めると、議決権の額は 192 条によります。
議決権の額は裁判所が定めます(192 条 1 項 2 号)。額が認められれば投票できますが、裁判所が議決権を行使させないと定めれば一票も投じられません。
株主の議決権は株主名簿の記載等によります(192 条 1 項 3 号)。ただし債務超過の更生では株主の議決権が認められないことが多く、名簿に名があっても投票できない場合があります。
係争中の債権について、裁判所が議決権を一切付与しないと定めることです(192 条 1 項 2 号ただし書)。この場合、債権が存在しても更生計画の決議には参加できません。
計画案の決議より前に確定させておくと、議決権が確定額で自動的に確保され、裁判所の裁量が入りません。確定が遅れると肝心の決議で発言力を失うおそれがあります。
どちらも再建型ですが、会社更生は担保権者・株主も手続に取り込み管財人主導で進む点が異なります。議決権の額の定め方も各法に固有の規定があり、適用条文が違います。
基本的にそうです。議決権の額は原則として債権額に応じます(189条、本条1項1号)。確定した更生債権なら確定額がそのまま議決権の額になります。ただし係争中の債権は裁判所が額を定め、ゼロにすることもできます(同項2号)。業界裏話ヒント:実務では、計画決議の前に自分の債権をいかに早く確定させるかが勝負。確定が遅れると、肝心の決議で発言力を失う。管財人との債権調査のやり取りを軽く見ないこと
変わります。本条2項により、裁判所は利害関係人の申立てまたは職権で、いつでも係争債権の議決権の額の決定を変更できます。だから一度ゼロや低額にされても、状況が変われば再申立てで覆せる余地があります。業界裏話ヒント:債権の確定が進んだ、疎明資料が整った、といった節目で変更の申立てを出すと通りやすい。決まったことと諦める債権者と、節目ごとに申立てを重ねる債権者では、最終的な発言力が変わる
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|---|---|---|
| 議決権の額の決まり方 | 192 条 1 項:書面投票時の議決権の額を区分(確定債権/係争債権/株主)で定める | — |
| 裁判所の裁量の有無 | 係争債権は裁判所が額を定め、行使させないこともできる(裁量大) | — |
| 事後変更の可否 | 2 項:利害関係人の申立て又は職権でいつでも変更可 | — |
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