会社更生法 第192条(関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等)
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- 裁判所が議決権行使の方法として第百八十九条第二項第二号に掲げる方法を定めた場合においては、議決権者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額又は数に応じて、議決権を行使することができる。
- 一第百五十条第一項の規定によりその額が確定した議決権を有する届出をした更生債権者等確定した額
- 二届出をした更生債権者等(前号に掲げるものを除く。)裁判所が定める額。ただし、裁判所が議決権を行使させない旨を定めたときは、議決権を行使することができない。
- 三株主株主名簿に記載され、若しくは記録され、又は第百六十五条第三項の許可において定める数
- 2.裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、いつでも前項第二号の規定による決定を変更することができる。
この条文の基本情報
関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等とは何ですか?
定義関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等とは、会社更生法第192条に定められた規定で、「裁判所が議決権行使の方法として第百八十九条第二項第二号に掲げる方法を定めた場合においては、議決権者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額又は数に応じ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第192条(関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第192条の条文原文は「裁判所が議決権行使の方法として第百八十九条第二項第二号に掲げる方法を定めた場合においては、議決権者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額又は数に応じ…」で始まります。
- 会社更生法第192条は第三節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第192条の前の条は会社更生法第191条です。
- 会社更生法第192条の次の条は会社更生法第193条です。
- 会社更生法第192条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第192条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第192条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/192
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法192条は、書面投票で更生計画を決議する際の議決権の額を定める。確定債権は確定額、係争債権は裁判所が定める額となり、裁判所は議決権を行使させないこともできる。
Q · 取引先が会社更生に入って書面投票になったら、私の売掛金は何票分の重みを持つの?
確定債権は確定額、係争債権は裁判所が定める額です
会社更生法192条により、書面投票(189条2項2号)で更生計画を決議する場合、確定した更生債権等は確定額に応じて議決権を行使できます(同条1項1号)。確定していない係争中の債権は「裁判所が定める額」となり、裁判所が議決権を行使させないと定めれば一票も投じられません(同項2号)。株主は株主名簿の記載等によります(同項3号)。さらに2項により、裁判所は利害関係人の申立てまたは職権で、いつでもこの額を変更できます。
解説
取引先が会社更生手続に入った。あなたはその会社に売掛金を抱える債権者だ。これから更生計画案、つまりあなたが最終的に何割回収できるかを決める投票が行われる。関係人集会を開かず書面投票になった場合、あなたが何票分の重みを持つかを決めるのがこの条文である。確定した債権なら確定額そのまま。だがあなたの債権がまだ争われている段階なら、議決権の額は「裁判所が定める額」となり、場合によっては裁判所が議決権を行使させないと決めることもできる。つまり係争中の債権者は、自分の運命を左右する計画の決議で、一票の重みを裁判所の裁量に握られている。しかも2項により、裁判所はこの額をいつでも、職権ででも変更できる。黙って通知を待つ債権者と、自ら議決権の額を申し立てる債権者では、計画決議での発言力がまるで違う。
法的な位置づけ
会社更生法192条は、裁判所が議決権行使の方法として書面投票(189条2項2号)を定めた場合における議決権の額を区分ごとに規律する規定である。確定した更生債権等は確定額、未確定の係争債権は裁判所が定める額、株主は株主名簿の記載または許可された数に応じて議決権を行使する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分の債権が確定債権か係争債権かを確認 更生手続開始の通知を受けたら、まず自分の届出債権が裁判所・管財人によって確定済みか、まだ争われている係争中かを確認する。確定済みなら議決権は確定額で自動的に確保される(150条1項、192条1項1号)
- 2.係争債権なら議決権の額の決定を求め疎明資料を準備 債権が未確定の場合、裁判所に議決権の額の決定を求め、債権の存在と額を裏付ける契約書・請求書・納品記録などを疎明する。議決権を行使させない決定(192条1項2号ただし書)を避けるため、争点を具体的に反論する
- 3.不利な額やゼロなら2項の変更申立てを行う 一度ゼロや低額と決められても、192条2項により裁判所は利害関係人の申立てまたは職権でいつでも変更できる。債権調査の進展や疎明資料が整った節目で変更を申し立てる
- 4.書面投票の期限を管理し期間内に行使 書面投票には裁判所が定める行使期間がある(189条2項2号)。この期間を過ぎると議決権があっても行使できない。期限を最優先で管理し、計画案への賛否を期間内に書面で提出する
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法とは何ですか?
経営が悪化した株式会社を、清算せず再建するための倒産手続を定める法律です。管財人が選任され、更生計画に基づいて債権者・株主の権利を調整しながら事業の維持・再生を図ります。
Q2更生計画案の決議要件はどう決まりますか?
債権の種類ごとに組分けされた議決権者の多数決で可決されます。各議決権者の票の重みは議決権の額に応じ、書面投票の場合はその額を会社更生法192条が定めます。
Q3書面投票と関係人集会の違いは何ですか?
関係人集会は債権者らが集まって議決する方式、書面投票は集会を開かず書面で議決する方式です。裁判所が189条2項2号で書面投票を定めると、議決権の額は192条によります。
Q4係争中の債権でも更生計画の投票はできますか?
議決権の額は裁判所が定めます(192条1項2号)。額が認められれば投票できますが、裁判所が議決権を行使させないと定めれば一票も投じられません。
Q5株主は更生計画の決議で投票できますか?
株主の議決権は株主名簿の記載等によります(192条1項3号)。ただし債務超過の更生では株主の議決権が認められないことが多く、名簿に名があっても投票できない場合があります。
Q6「議決権を行使させない」決定とは何ですか?
係争中の債権について、裁判所が議決権を一切付与しないと定めることです(192条1項2号ただし書)。この場合、債権が存在しても更生計画の決議には参加できません。
Q7更生債権の確定はいつまでに済ませるべきですか?
計画案の決議より前に確定させておくと、議決権が確定額で自動的に確保され、裁判所の裁量が入りません。確定が遅れると肝心の決議で発言力を失うおそれがあります。
Q8会社更生と民事再生で議決権の扱いは違いますか?
どちらも再建型ですが、会社更生は担保権者・株主も手続に取り込み管財人主導で進む点が異なります。議決権の額の定め方も各法に固有の規定があり、適用条文が違います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1更生計画の投票って、債権額が多い人ほど発言力が大きいんですか?
基本的にそうです。議決権の額は原則として債権額に応じます(189条、本条1項1号)。確定した更生債権なら確定額がそのまま議決権の額になります。ただし係争中の債権は裁判所が額を定め、ゼロにすることもできます(同項2号)。実務のポイント:実務では、計画決議の前に自分の債権をいかに早く確定させるかが勝負。確定が遅れると、肝心の決議で発言力を失う。管財人との債権調査のやり取りを軽く見ないこと
Q2裁判所が一度決めた議決権の額は、もう変わらないんですか?
変わります。本条2項により、裁判所は利害関係人の申立てまたは職権で、いつでも係争債権の議決権の額の決定を変更できます。だから一度ゼロや低額にされても、状況が変われば再申立てで覆せる余地があります。実務のポイント:債権の確定が進んだ、疎明資料が整った、といった節目で変更の申立てを出すと通りやすい。決まったことと諦める債権者と、節目ごとに申立てを重ねる債権者では、最終的な発言力が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「債権者なら当然、再建計画の決議で一票を持てる」と思われがちだが、本条1項2号により、確定していない係争債権は裁判所が額を定め、議決権を行使させないと決めることすらできる。債権があることと、決議で口を出せることは別の話だ
- 「議決権の額は債権額で決まるのだから自分にはどうにもできない」という諦めは、本条の半分しか見ていない。確定債権は確かに確定額で機械的に決まるが、係争債権は裁判所の裁量領域であり、疎明資料を出して額を取りに行く債権者と、待つだけの債権者では結果が変わる。問題は『決められない』ではなく『動いていない』ことにある
- 「裁判所が一度決めた議決権の額は確定で、もう動かせない」と思い込みがちだが、2項は利害関係人の申立てまたは職権で、いつでも変更できると定める。一度ゼロや低額にされても終わりではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 議決権の額の決まり方 | 192条1項:書面投票時の議決権の額を区分(確定債権/係争債権/株主)で定める | 150条:届出更生債権等の議決権の額そのものを確定する手続 189条:議決権行使の方法(集会・書面投票等)を定める根拠 |
| 裁判所の裁量の有無 | 係争債権は裁判所が額を定め、行使させないこともできる(裁量大) | 確定手続により額が機械的に確定(裁量小) 行使方法の選択について裁判所が決定 |
| 事後変更の可否 | 2項:利害関係人の申立て又は職権でいつでも変更可 | 確定後は確定額として扱われる 方法の定めとして手続段階で決定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の会社更生に相当する公司重整でも、重整債権者・株主が関係人会議で組分け多数決により議決する。表決権の重みが債権額に応じる点は日本と共通する。
韓国は会社更生と個人・法人破産を統合した統合倒産法を採用。回生計画案の議決権も債権額に応じ、係争債権の扱いに裁判所が関与する点で類似する。
ドイツの倒産計画(Insolvenzplan)では、議決権はグループ(Gruppen)ごとに行使され、争いある債権の議決権は裁判所が定める。日本の係争債権の裁量処理と発想が近い。
米国 Chapter 11では、計画はクラスごとの多数決(金額の2/3と頭数の過半)で受諾される。争いある請求権は estimation により議決権額が暫定的に定められ、日本192条1項2号と機能的に対応する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 主要取引先が会社更生を申し立てた。あなたの売掛金は相手方が一部を争っており「係争中」。書面投票の期限まであと二週間。今、議決権の額の申立てをしなければ、再建計画の決議であなたの票がゼロのまま固まりかねない
- あなたの債権は全額確定済み。だから議決権は確定額そのまま、ここで裁判所の裁量は入らない。早く確定させておくことが、そのまま投票力になる
- もしあなたが更生会社の株主だったら? 議決権は株主名簿の記載で決まるが、債務超過の更生では株主の議決権が認められないことも多い。名簿に名前があることと、計画に一票を投じられることは別物だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知を受けたら直ちに自分の債権が確定債権か係争債権かを確認。確定済みなら議決権は確定額(150条1項、本条1項1号)で自動的に確保される2. 係争中なら、裁判所に議決権の額の決定を求め、債権の存在と額を裏付ける資料(契約書、請求書、納品記録)を疎明する3. 不利な額やゼロと決められても、本条2項により変更を申し立てられる。債権調査の進展に合わせて再申立て4. 書面投票の期限を最優先で管理。期限を逃すと議決権があっても行使できない
訴えられた側:1. 更生管財人やほかの債権者の立場で、過大な議決権が認められそうな係争債権があれば、裁判所にその額の縮減や不行使を求める意見・申立てを出す2. 当該債権の争点(額の過大計上、相殺の抗弁、否認対象性)を具体的に主張する3. 一度の決定で終わりにせず、本条2項の職権変更を促す資料を継続提出4. 決議の可決要件を見据え、どの債権にどれだけ議決権が付くかを票読みする
時効(請求できる期限):議決権は、裁判所が定める書面投票の期間内に行使しなければならない(189条2項2号、本条)。この期間を過ぎると議決権があっても行使できない。なお議決権の額の決定の変更(本条2項)は手続中いつでも申立て可能で、特定の時効はない
学説
通説:192条1項2号の係争債権の議決権の額の決定は、債権の存否・額に争いがある段階で再建手続の迅速性を確保しつつ、暫定的に議決への参加範囲を画する裁量的処分と理解される。2項により事後変更が予定されている点が、確定債権の機械的処理(1号)との本質的差異とされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)会社更生法全部改正 昭和27年(1952年)旧会社更生法を全部改正し、現行会社更生法(平成14年法律第154号、2003年施行)として整備。関係人集会を開催しない書面投票方式と、その際の議決権の額・数の定め方を本条として体系化した。それ以降の本条自体の個別改正の有無は要検証
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:昭和27年(1952年)旧会社更生法を全部改正し、現行会社更生法(平成14年法律第154号、2003年施行)として整備。関係人集会を開催しない書面投票方式と、その際の議決権の額・数の定め方を本条として体系化した。
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