会社更生法 第238条(更生手続廃止の公告等)
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- 裁判所は、前二条の規定による更生手続廃止の決定をしたときは、直ちに、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。
- 2.前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
- 3.第二百二条第三項の規定は、前項の即時抗告並びにこれについての決定に対する第十三条において準用する民事訴訟法第三百三十六条の規定による抗告及び同法第三百三十七条の規定による抗告の許可の申立てについて準用する。
- 4.前二条の規定による更生手続廃止の決定を取り消す決定が確定したときは、更生手続廃止の決定をした裁判所は、直ちに、その旨を公告しなければならない。
- 5.第一項の決定は、確定しなければその効力を生じない。
- 6.第二百三十五条の規定は、前二条の規定による更生手続廃止の決定が確定した場合について準用する。
この条文の基本情報
更生手続廃止の公告等とは何ですか?
定義更生手続廃止の公告等とは、会社更生法第238条に定められた規定で、「裁判所は、前二条の規定による更生手続廃止の決定をしたときは、直ちに、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第238条(更生手続廃止の公告等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第238条の条文原文は「裁判所は、前二条の規定による更生手続廃止の決定をしたときは、直ちに、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第238条は第二款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第238条の前の条は会社更生法第237条です。
- 会社更生法第238条の次の条は会社更生法第239条です。
- 会社更生法第238条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第238条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第238条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/238
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法238条は、裁判所の更生手続廃止の決定を直ちに公告し、即時抗告で争えると定める。廃止決定は確定するまで効力を生じない。
Q · 裁判所が会社更生の「廃止」を決めたら、もう債権の回収は諦めるしかないの?
いいえ。廃止決定は確定まで効力がなく、即時抗告で争えます
会社更生法238条により、更生手続廃止の決定は確定しなければ効力を生じません(5項)。決定が公告された後(1項)も、利害関係人は即時抗告で争うことができます(2項)。つまり裁判所が廃止を決めても、それは即座に確定するわけではなく、異議を差し込む窓がまだ開いています。ただし即時抗告の期間は極めて短いため、公告を見落とすと覆す権利そのものが消えます。廃止が確定すれば多くは破産手続へ移行し(6項、235条準用)、債権の順位も組み替わります。
解説
取引先の大企業が会社更生に入り、あなたは売掛金の回収を更生計画だけに賭けて待っていた。ある日、裁判所が「更生手続廃止」を決めた。多くの債権者はここで「再建は失敗だ、もう回収は無理だ」と肩を落とす。だがこの条文を読んだあなたは違う。会社更生法238条5項は、廃止の決定は確定しなければ効力を生じないと定め、しかも2項はその決定に即時抗告ができると明記する。つまり裁判所が廃止を決めても、それは即座に確定するわけではない。利害関係人が異議を差し込む窓がまだ開いている。そして廃止が確定すれば、多くの場合は破産手続へ移行し、あなたの債権の順位も枠組みごと組み替わる。回収の運命が、この宙づりの期間に一手を打つか打たないかで分かれる。
法的な位置づけ
会社更生法238条は更生手続廃止の公告と不服申立てを定める手続規定である。裁判所が更生手続廃止の決定をしたときは直ちにその主文及び理由の要旨を公告しなければならず(1項)、当該決定には即時抗告をすることができる(2項)。廃止決定は確定しなければ効力を生じず(5項)、確定した場合には破産手続への移行に関する規定が準用される(6項)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.廃止決定の公告と理由の要旨をまず入手 更生手続廃止の公告を見たら、官報・裁判所掲示から決定の主文と理由の要旨(238条1項)を入手し、廃止事由(236条・237条)の認定に事実誤認や見込み判断の誤りがないかを確認する
- 2.即時抗告の期限を逆算して判断 争う価値があるかを倒産・事業再生に強い弁護士と検討し、極めて短い即時抗告期間(原則1週間)内に申立てができるよう逆算する。238条5項により確定まで手続は生きていることを前提に動く
- 3.並行して破産移行への備えを進める 廃止確定後は235条準用により破産手続へ移行するため、自分の債権の種類・順位(財団債権/優先的破産債権/一般破産債権)を整理し、債権届出の準備を前倒しで進める
- 4.宙づり期間に再建スキームの交渉余地を探る 廃止が確定して破産へ自動的に流れ込む前の宙づり期間に、スポンサーによる事業譲渡や別の再建スキームを関係者に持ちかける交渉余地が残っていないか確認する
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法の廃止とは?
再建の見込みがない等の事由で、裁判所が更生計画の遂行前に更生手続を打ち切る決定です。会社更生法236条・237条が廃止事由を定め、238条がその公告と不服申立てを規律します。
Q2更生手続が廃止されると破産になるの?
多くの場合そうなります。廃止が確定すると、238条6項が準用する235条により破産手続へ移行する処理が進みます。会社が消滅するのではなく、清算型の手続に枠組みが変わります。
Q3更生手続廃止の決定はいつ効力が生じる?
確定したときです。会社更生法238条5項は廃止決定が確定しなければ効力を生じないと定めるため、決定が出ても確定前は更生手続がなお存続します。
Q4更生手続廃止に対して即時抗告できるのは誰?
廃止決定によって不利益を受ける利害関係人です。債権者・株主・更生会社など、決定に法律上の利害を持つ者が238条2項により即時抗告を申し立てられます。
Q5会社更生が廃止されたら株主の株はどうなる?
廃止後に破産手続へ移行すると、株主への残余財産分配は債権者弁済の後順位のため、ほぼ価値ゼロになることが多いです。上場株でも同様です。
Q6更生手続廃止の公告はどこで見られる?
官報および裁判所の掲示で確認できます。238条1項により決定の主文と理由の要旨が公告され、これが即時抗告期間の起算点を画します。
Q7会社更生と民事再生では廃止の扱いが違う?
枠組みは似ますが根拠法が異なります。会社更生は会社更生法238条、民事再生は民事再生法の廃止規定によります。いずれも廃止確定後は破産移行が想定されます。
Q8更生手続が廃止された後に債権を回収するには?
廃止確定後の破産手続で債権届出を行うのが基本です。自分の債権の種類と順位を整理し、財団債権・優先的破産債権・一般破産債権のどれに当たるかを早期に確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判所が更生手続の廃止を決めたら、もう会社は終わりですか?
終わりとは限りません。会社更生法238条5項により廃止決定は確定するまで効力を生じず、確定前は2項の即時抗告で争えます。ただし廃止が確定すれば、多くは破産手続へ移行します(235条準用)。実務のポイント:実務では、廃止決定が出た宙づりの期間に、スポンサーを見つけて事業譲渡や別の再建スキームへ切り替える交渉がまとまることがある。諦めて動かない債権者と、この隙間で動く債権者とで回収率が大きく変わる
Q2即時抗告ってどのくらいの期間でやらなきゃいけないんですか?
原則1週間と非常に短く(民事訴訟法332条)、しかも公告を要する決定では起算点が公告基準になる扱いがあるため、油断するとすぐ徒過します(会社更生法238条1項の公告)。実務のポイント:倒産手続の即時抗告期間は通常訴訟の感覚より短い。利害関係人なら、対象会社の更生事件の公告(官報・裁判所掲示)を継続的にウォッチするのが鉄則で、気付いてから動くのでは遅い
間違えやすい点 AI による整理
- 裁判所が廃止を決めたら即座に手続が終わると思われているが、5項により決定は確定するまで効力を生じない。確定前は更生手続はまだ生きており、保全も即時抗告も有効に機能する
- 即時抗告できることは知っていても、その期間が極めて短いことの深刻さを多くの人は理解していない。通知や公告を見逃した数日で、覆す権利そのものが消滅する。知識があっても期限管理を怠れば武器にならない
- 「廃止されたら会社は消える」と問いを立てがちだが、問いの立て方が誤っている。廃止の後に来るのは消滅ではなく破産手続への移行であり、あなたが本当に備えるべきは「次の破産手続で自分の債権順位がどうなるか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 238条:廃止決定の公告・即時抗告・確定要件(手続) | 236条:更生計画認可前の廃止事由 234条:成功裏の更生手続終結 |
| 場面 | 廃止が決まった「後」の告知と不服申立て | 廃止を「決める」前提となる事由 再建が成功して手続を「終える」場面 |
| 効力の発生 | 確定しなければ効力を生じない(5項) | 236条の事由に該当すれば廃止決定の対象 終結決定により更生手続が完結 |
| その後の帰結 | 確定後は破産手続へ移行(6項・235条準用) | 237条と並び廃止の入口 再建完了で会社は通常運営へ復帰 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公司法の公司重整章で再建型手続を規律する。重整程序の終止・終結に関する裁定と不服申立ての枠組みを置く点で日本の更生手続廃止と機能が近い
韓国は会社更生・和議・破産を統合した統合倒産法で回生手続の廃止を規律する。廃止後の破産移行を想定する点は日本と類似
ドイツは倒産法(InsO)に手続を一元化し、財団不足等による手続の中止(Einstellung)を定める。再建が頓挫した場合の清算的処理への移行構造が日本と対応する
米国 Chapter 11では再建見込みがない場合に裁判所が事件を Chapter 7(清算)へ転換(conversion)または却下(dismissal)できる。廃止=破産移行という日本の構造に最も近い対応規定
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が会社更生中で、あなたは更生計画の認可を待っていた。突然「更生手続廃止」の公告。再建が頓挫し回収見込みが急落する。即時抗告で争うか、破産移行を前提に債権届出の準備へ切り替えるか、数日で決断を迫られる
- もし、あなたが更生会社の従業員で給料の遅配が続いていたとしたら? 廃止決定は、あなたの未払賃金が更生手続の枠組みから破産手続の財団債権・優先的破産債権へと、保護の土俵ごと移ることを意味する
- 公告を見落とした。即時抗告期間が過ぎた。覆す札は、もう手元にない
- あなたが更生管財人で、遂行の見込みなしと判断して廃止に至った側だとする。決定が出ても5項により確定まで効力はない。確定までの間、財産の保全と破産移行への引き継ぎを同時に走らせなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 廃止決定の公告を見たら、まず決定理由の要旨(1項)を入手し、廃止事由(236条・237条)の認定に事実誤認や判断の誤りがないか確認2. 争う価値があれば、極めて短い即時抗告期間内に即時抗告を申立て、5項により確定までは手続が生きていることを前提に動く3. 並行して、廃止確定後の破産移行に備え、自分の債権の種類・順位を整理し届出準備を進める4. 倒産・事業再生に強い弁護士を早期に選ぶ
訴えられた側:1. 廃止決定が出ても5項により確定まで効力がないため、確定までの間も財産の保全義務を怠らない2. 即時抗告に備え、廃止事由(遂行の見込みなし等)の疎明資料を整える3. 確定後は235条準用の処理に進むため、破産手続への引き継ぎ(財産・帳簿・債権者リスト)を前倒しで準備4. 1項・4項の公告手続に漏れがないか確認、手続瑕疵は抗告審で覆される
時効(請求できる期限):即時抗告期間は原則として1週間(民事訴訟法332条)と短いが、公告を要する倒産手続の決定では起算点が公告の効力発生を基準とする扱いがあるため、正確な期限は決定通知および公告の記載で必ず確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。なお廃止決定自体は確定しなければ効力を生じない(5項)
学説
通説:238条5項により廃止決定は確定しなければ効力を生じず、確定前は更生手続がなお存続するため保全処分や即時抗告は有効に機能すると解されている。廃止確定後は235条準用により破産手続へ円滑に移行する処理がとられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)会社更生法全部改正 旧会社更生法(昭和27年)を全部改正した現行法(平成14年法律第154号、2003年4月施行)の制定により、更生手続廃止の公告・即時抗告・確定要件を定める現行238条として整備された
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年)を全部改正した現行法(平成14年法律第154号、2003年4月施行)の制定により、更生手続廃止の公告・即時抗告・確定要件を定める現行238条として整備された
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