会社更生法 第236条(更生が困難な場合の更生手続廃止)
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、職権で、更生手続廃止の決定をしなければならない。
- 一決議に付するに足りる更生計画案の作成の見込みがないことが明らかになったとき。
- 二裁判所の定めた期間若しくはその伸長した期間内に更生計画案の提出がないとき、又はその期間内に提出されたすべての更生計画案が決議に付するに足りないものであるとき。
- 三更生計画案が否決されたとき、又は第百九十八条第一項本文の規定により関係人集会の続行期日が定められた場合において、同条第二項及び第三項の規定に適合する期間内に更生計画案が可決されないとき。
この条文の基本情報
更生が困難な場合の更生手続廃止とは何ですか?
定義更生が困難な場合の更生手続廃止とは、会社更生法第236条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、職権で、更生手続廃止の決定をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第236条(更生が困難な場合の更生手続廃止)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第236条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、職権で、更生手続廃止の決定をしなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第236条は第二款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第236条の前の条は会社更生法第235条です。
- 会社更生法第236条の次の条は会社更生法第237条です。
- 会社更生法第236条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第236条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第236条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/236
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法236条は、更生計画の認可前に、計画案の作成見込みがない、期限内に提出がない、否決されたいずれかの場合、裁判所が職権で更生手続を廃止しなければならないと定める。
Q · 取引先が会社更生中だけど、債権者の投票にたどり着く前に手続が打ち切られることってあるの?
あります。認可前でも三つの事由があれば職権で廃止されます
会社更生法236条により、(1)決議に付するに足りる更生計画案の作成見込みがない、(2)裁判所の定めた期間内に計画案の提出がない・提出案が決議に値しない、(3)計画案が否決された、のいずれかに該当すれば、裁判所は職権で更生手続廃止の決定をしなければなりません。「しなければならない」ため裁量はありません。認可前の廃止は多くの場合そのまま破産手続へ移行し、更生債権は破産債権へと性質が変わります。
解説
取引先の大口顧客が会社更生を申し立てた。あなたは数千万円の売掛金を抱え、更生計画で何割か戻ると期待しながら、管財人からの連絡を待っている。だが会社更生は、必ず計画にたどり着くわけではない。会社更生法236条は、(1)決議にかけられる更生計画案ができる見込みがないと明らかになったとき、(2)裁判所の定めた期限(伸長した期限を含む)内に計画案が出ない、または出された案がどれも決議に値しないとき、(3)計画案が否決されたとき、裁判所が職権で(自分の判断で)更生手続を打ち切らなければならないと定める。「しなければならない」だから裁量はない。そして認可前の廃止は、多くの場合そのまま破産手続へ移行する。あなたの債権は、再建で何割か戻る更生債権から、清算で配当を待つ破産債権へと一夜で性質が変わる。この条文を知る債権者は、計画案の提出期限と決議期日を、自分の資金繰りカレンダーに書き込んでいる。
法的な位置づけ
会社更生法236条は、更生計画の認可前における更生手続廃止の要件を定める規定である。決議に付するに足りる計画案の作成見込みがない、所定の期間内に計画案の提出がない、提出案が決議に値しない、計画案が否決されたという事由のいずれかに該当する場合、裁判所は職権で更生手続を打ち切らなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.更生計画案の提出期限と決議期日を確認する 取引先が会社更生中なら、裁判所が定めた更生計画案の提出期限と関係人集会の決議期日を、事件記録または管財人への照会で確認し、自社の資金繰りカレンダーに記入する。236条2号・3号の廃止はこの期限と直結する
- 2.廃止の兆候を早期に察知する スポンサー撤退、計画案の提出遅延、否決ムードといった廃止の兆候を監視する。1号(作成見込みなし)・2号(提出なし)の兆候が出た段階で、他の債権者と連携して期間伸長や代替スポンサーの提示を裁判所・管財人へ働きかける
- 3.破産移行に備えて債権の地位を整理する 廃止が避けられない場合に備え、更生債権が破産債権へ移行した際の自社の地位(担保権・相殺権・取戻権など)を整理し直す。届出内容に漏れがないか再点検し、破産手続での権利行使方法を準備する
- 4.廃止決定後は即時抗告の可否を即判断する 廃止決定が出たら公告日を起算点として即時抗告の可否を検討する(会社更生法237条、現行効力を要確認)。抗告は廃止要件の判断に誤りがある場合に限られるため、要件該当性を争点に短期間で弁護士と判断する
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生の廃止とは何ですか?
再建を目指す更生手続を打ち切る裁判所の決定です。会社更生法236条は認可前の廃止事由を定め、該当すれば裁判所が職権で手続を終わらせます。多くは破産へ移行します。
Q2会社更生と破産の違いは何ですか?
会社更生は事業を再建する手続、破産は会社を清算する手続です。更生計画の認可前に236条で廃止されると、再建型から清算型の破産手続へ移行することが多いです。
Q3会社更生はどんなときに廃止されますか?
236条は三つの事由を定めます。決議に付する計画案の作成見込みがない、期限内に提出がない・案が決議に値しない、計画案が否決された場合に裁判所が職権で廃止します。
Q4会社更生の廃止は誰が決めますか?
裁判所が職権で決定します。当事者の申立ては不要で、条文も「しなければならない」と定めるため、要件に該当すれば裁判所に裁量の余地はありません。
Q5更生計画案が否決されたらどうなりますか?
会社更生法236条3号により裁判所が職権で更生手続を廃止します。続行期日が定められても所定期間内に可決されなければ同じく廃止され、多くは破産へ向かいます。
Q6認可前廃止と認可後廃止の違いは何ですか?
認可前廃止は236条、認可後廃止は241条が定めます。残存する更生計画の効力や債権者への影響が異なるため、まずどちらの廃止かを確認することが重要です。
Q7会社更生の廃止決定に不服を言えますか?
利害関係人は廃止決定に対し即時抗告で不服を申し立てられます(会社更生法237条、現行効力を要確認)。抗告期間は短いため、決定の公告を起算点に早期の判断が必要です。
Q8会社更生が廃止されると従業員はどうなりますか?
破産へ移行すると未払賃金は労働債権として優先されますが、退職金や手当の扱いは変わります。雇用継続の可否は事業譲渡の有無などに左右されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社更生が廃止されたら、私の売掛金はどうなりますか?
認可前の廃止(236条)の場合、多くは破産手続へ移行し、あなたの更生債権は破産債権として清算配当を待つ立場に変わります。再建で何割か戻るという前提が崩れ、配当率は更生計画より低くなりがちです。実務のポイント:認可前廃止と認可後廃止(241条、現行効力を要確認)では債権者への影響が大きく違います。「廃止」の一語でも、更生計画の認可の前か後かで残る効力が変わる。まずどちらの廃止かを必ず確認すること
Q2裁判所が廃止を決めたら、もう何も言えないんですか?
いいえ、廃止の決定には利害関係人が即時抗告で不服を申し立てられます(会社更生法237条、現行効力を要確認)。ただし抗告期間は短く、起算点(決定の公告等)を逃すと確定します。実務のポイント:抗告が認められるのは廃止要件の判断に誤りがある場合に限られ、再建したい気持ちだけでは覆りません。実務では抗告より、廃止前の段階で計画案を整えるか期間伸長を取る方がはるかに現実的。決定が出てからでは遅い
Q3更生計画案の提出期限って延ばせるんですか?
延ばせます。236条2号自体が「その伸長した期間」に言及しており、裁判所は相当な理由があれば提出期間を伸長できます。スポンサー交渉が最終段階にあるなど、再建の見込みを具体的に示せれば認められやすい。実務のポイント:伸長申立てはタイミングが鍵。期限ギリギリで出すより、見込みが立たない兆候が出た早い段階で進捗と見通しを添えて申し立てる方が裁判所の心証は良い。期限切れ後に廃止決定が出てからでは手遅れ
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社更生は債権者が反対しなければ続く」と考え、決議さえ通れば安心だと思い込みがちだ。だが問いの立て方が違う。236条1号は、決議にかける計画案そのものができる見込みがないと分かった時点で、投票を待たずに裁判所が打ち切る。あなたが心配すべきは「否決されるか」ではなく「そもそも投票までたどり着けるか」だ
- 更生手続が廃止されると破産になる、これは多くの人が知っている。だがその深刻さを正しく見積もっていない。認可前の廃止は、あなたの更生債権を破産債権に格下げするだけでなく、それまで手続の中で制約されていた担保権者などの動きが解放され、配当の前提が崩れていく。「破産になるだけ」ではなく「回収の土台が組み替わる」
- 「裁判所が廃止を決めたら、もう何もできない」と思われているが、廃止の決定には利害関係人が即時抗告で不服を申し立てられる(会社更生法237条、現行効力を要確認)。ただし抗告期間は短く、起算点を逃すと確定する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 廃止の時点 | 236条:更生計画の認可前の廃止 | 241条:更生計画認可後の廃止(現行効力を要確認) 198条:関係人集会の続行期日(廃止の前段階) |
| 主な事由 | 計画案の作成見込みなし・期限内に提出なし・否決 | 認可された計画が遂行される見込みがないこと等 可決の見込みがある場合に期日を続行 |
| 債権への影響 | 更生債権が破産債権へ移行することが多い | 認可後のため計画の一部効力が残る局面がある 手続は継続、債権の性質は維持 |
| 裁判所の関与 | 職権・義務(しなければならない) | 職権による廃止決定 可決見込みを前提とした期日指定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は重整を会社法(公司法)内で規律し、関係人会議で重整計畫が可決されない場合の法院の処置を定める。日本のように倒産法を独立させていない点が異なる。
韓国は会生・破産を統合した単一法(債務者回生法)で規律し、回生計画認可前の廃止を286条が定める。日本の会社更生法に近い再建型構造を持つ。
ドイツは再建を独立の会社更生としてではなく Insolvenzplan(倒産計画)手続で扱い、計画の却下・不認可を規律する。手続が単一の倒産手続に統合されている点が異なる。
米国 Chapter 11では再建の見込みがない場合、裁判所が事件を清算(Chapter 7)へ転換(conversion)するか却下(dismissal)する。日本の会社更生は元来この米国型再建を範に導入された。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が会社更生中。裁判所の定めた計画案の提出期限まであと10日だが、管財人からの進捗連絡が途絶えた。期限内に提出がなければ236条2号で手続は廃止され、あなたの売掛金は破産配当待ちに変わる。届出内容の再点検を今夜から始める必要がある
- もし、あなたの勤め先が更生計画案を関係人集会で否決されたら、明日からどうなる? 236条3号で手続は職権廃止、多くは破産へ向かう。給与は労働債権として優先されるが、退職金や未消化の手当の扱いは一変する。雇用が続くかどうかの分岐点がここにある
- あなたは更生会社の経営陣として再建計画づくりの只中にいる。頼みのスポンサーが土壇場で撤退した。決議に付するに足りる計画案の見込みが立たないと裁判所が判断すれば、1号で手続は打ち切られる。スポンサー交渉の生死が、会社の生死に直結している
- 更生計画案が否決された。裁判所は職権で廃止を決定した。会社はその日から破産へ向かう
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が更生中なら、裁判所が定めた更生計画案の提出期限と決議期日を管財人または事件記録で確認し、自社のカレンダーに記入2. 廃止の兆候(スポンサー撤退、計画案の提出遅延、否決ムード)を察知したら、更生債権の届出内容を再確認し破産移行に備える3. 廃止決定が出たら公告日を起算点として即時抗告の可否を検討(会社更生法237条、現行効力を要確認) 4. 破産へ移行する場合、担保権・相殺権・取戻権など破産手続での自社の地位を整理し直す
訴えられた側:1. 計画案の提出見込みが危ういなら、提出期限の伸長を裁判所に申し立てる(236条2号は伸長した期間も考慮する) 2. スポンサー交渉・金融機関調整を急ぎ、決議に付するに足りる計画案の体裁を整える3. 否決リスクが高い場合、続行期日(198条)を活用して債権者の同意形成をやり直す余地を探る4. 廃止が不可避なら、破産移行を前提に従業員の労働債権の保全や、事業譲渡による事業継続の可能性を早期に検討
時効(請求できる期限):236条の廃止は裁判所の職権によるため、当事者側に申立期限はない。ただし廃止決定に対する即時抗告は、決定の公告等を起算点として短期間に限られる(会社更生法237条、抗告期間の起算点と日数は事案ごとに要確認)。計画案の提出期限・決議期日は裁判所が個別に定めるため、事件記録で確認すること
学説
通説:236条の認可前廃止は、再建の見込みがないのに手続を続けると財産が目減りし債権者の回収がかえって悪化するため、客観的な廃止要件により早期清算へ切り替える趣旨と解されている。認可前廃止は牽連破産として破産手続へ移行するのが通常である。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全部改正 旧会社更生法(昭和27年)を全部改正した現行会社更生法(平成14年法律第154号)により、更生計画認可前の更生手続廃止の要件が現行236条の形で整理された。それ以降の改正の有無・内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全部改正した現行会社更生法(平成14年法律第154号)により、更生計画認可前の更生手続廃止の要件が現行236条の形で整理された。以降の改正の有無・内容は人的検証が必要。
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