会社更生法 第235条(不認可の決定が確定した場合の更生債権者表等の記載の効力)
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- 更生計画不認可の決定が確定したときは、確定した更生債権等については、更生債権者表又は更生担保権者表の記載は、更生会社であった株式会社に対し、確定判決と同一の効力を有する。この場合においては、更生債権者等は、確定した更生債権等について、当該株式会社に対し、更生債権者表又は更生担保権者表の記載により強制執行をすることができる。
- 2.前項の規定は、同項に規定する株式会社が第百四十七条第二項、第百四十八条第四項又は第百四十九条第三項後段の規定による異議を述べた場合には、適用しない。
この条文の基本情報
不認可の決定が確定した場合の更生債権者表等の記載の効力とは何ですか?
定義不認可の決定が確定した場合の更生債権者表等の記載の効力とは、会社更生法第235条に定められた規定で、「更生計画不認可の決定が確定したときは、確定した更生債権等については、更生債権者表又は更生担保権者表の記載は、更生会社であった株式会社に対し、確定判決と同一の効力…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第235条(不認可の決定が確定した場合の更生債権者表等の記載の効力)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第235条の条文原文は「更生計画不認可の決定が確定したときは、確定した更生債権等については、更生債権者表又は更生担保権者表の記載は、更生会社であった株式会社に対し、確定判決と同一の効力…」で始まります。
- 会社更生法第235条は第一款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第235条の前の条は会社更生法第234条です。
- 会社更生法第235条の次の条は会社更生法第236条です。
- 会社更生法第235条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第235条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第235条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/235
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法235条は、更生計画不認可の確定後、確定した更生債権等について債権者表の記載が確定判決と同一の効力を持つと定める。ただし会社が異議を述べた債権には及ばない。
Q · 更生計画が不認可になったら、確定させた債権はもう回収できないの?
原則そのまま強制執行できる。会社が異議を述べた債権だけは除く
会社更生法235条1項により、更生計画不認可の確定後、確定した更生債権等については更生債権者表(または更生担保権者表)の記載が確定判決と同一の効力を持ち、その記載を執行名義として直接強制執行ができます。改めて訴訟を起こす必要はありません。ただし2項により、会社が147条2項・148条4項・149条3項後段に基づく異議を述べていた債権には、この執行力は及ばず、給付訴訟で勝訴判決を得る必要があります。
解説
取引先の大企業が会社更生を申し立て、あなたは売掛金の債権を届け出た。調査を経て債権が確定し、更生債権者表に記載される。ところがその後、更生計画案が裁判所に認可されず、不認可の決定が確定してしまう。多くの債権者はここで天を仰ぐ。「手続が崩壊した、確定したはずの債権ももう紙くずだ、また一から訴訟か」。それは誤解だ。会社更生法235条は、不認可確定後、更生債権者表(または更生担保権者表)の記載が、その会社に対して確定判決と同一の効力を持つと定める。つまりあなたは、新たに訴訟を起こすことなく、その記載だけを執行名義にして強制執行へ進める。ただし落とし穴がある。手続中に会社側があなたの債権へ異議を述べていた場合(147条2項・148条4項・149条3項後段)、この効力は生じない。会社が争った債権は、結局あなたが訴訟で決着をつけるしかない。
法的な位置づけ
会社更生法235条は、更生計画不認可の決定確定後における更生債権者表等の効力を定める規定である。確定した更生債権等については、更生債権者表または更生担保権者表の記載が、更生会社であった株式会社に対し確定判決と同一の効力を有し、その記載により強制執行をなしうる旨を規律する。ただし会社が調査手続において異議を述べた債権には適用されない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.期間内に更生債権を届け出る 取引先が会社更生に入ったら、裁判所が定める届出期間内に必ず債権を届け出る。届け出ない債権は失権し、235条の執行力の前提となる確定が得られない
- 2.会社の認否書で自社債権への異議を確認 会社の認否書と更生債権者表を取り寄せ、自社債権に147条2項・148条4項・149条3項後段に基づく異議が付いていないかを確認する。異議の有無が次の一手をまるごと変える
- 3.異議があれば手続中に決着をつける 会社が異議を述べていた場合、不認可を待たず、調査期間中に査定申立てまたは確定訴訟で債権額を確定させる。ここで得た判決・査定決定が不認可後も執行の足場になる
- 4.不認可確定後、債権者表を執行名義に強制執行 不認可が確定したら、異議のない確定債権について、更生債権者表の記載を執行名義として会社財産へ強制執行を申し立てる。残余財産は先に動いた債権者から押さえられるため早期に行動する
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法235条とは何ですか?
更生計画不認可の確定後、確定した更生債権等について債権者表の記載が確定判決と同一の効力を持ち、そのまま強制執行できると定める規定です。会社が異議を述べた債権は除かれます。
Q2更生債権者表に執行力があるのはなぜですか?
調査手続を経て債権が確定しているため、改めて訴訟で確定させる必要がないからです。235条1項が債権者表の記載に確定判決と同一の効力を与え、執行名義として機能させます。
Q3更生計画不認可とはどういう状態ですか?
裁判所が更生計画案を認可しない決定をし、それが確定した状態です。再建手続は終了しますが、手続中に確定した債権の効果まで消えるわけではありません。
Q4更生債権者表で強制執行する方法は?
不認可確定後、異議のない確定債権について、更生債権者表(または更生担保権者表)の記載を執行名義として、会社の財産に対し差押え等の強制執行を申し立てます。
Q5会社更生と民事再生で債権者表の効力は違いますか?
いずれも債権者表の記載に確定判決と同一の効力を認める並行規定があり、考え方は共通です。会社更生は235条、民事再生は180条、破産は破産法221条が規律します。
Q6更生債権者表の確定判決同一効力の時効は何年ですか?
確定判決と同一の効力を持つため、執行については確定判決による債権と同じく、消滅時効は確定の時から10年(民法169条)と扱われます。
Q7更生債権の届出をしないとどうなりますか?
原則として失権し、債権者表に記載されないため235条の執行力も得られません。手続終了後の回収の足場を失うため、期間内の届出が不可欠です。
Q8更生担保権者表と更生債権者表の違いは何ですか?
担保権付きの更生担保権を記載するのが更生担保権者表、無担保の更生債権を記載するのが更生債権者表です。235条はいずれの記載にも確定判決同一の効力を認めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1更生計画が不認可になったら、届け出た債権はどうなるんですか?
確定していれば無価値にはなりません。会社更生法235条1項により、更生債権者表の記載がその会社に対し確定判決と同一の効力を持ち、その記載のまま強制執行ができます。新たに訴訟を起こす必要はありません。実務のポイント:多くの債権者は手続終了と聞いて諦めますが、確定債権を持つ者は執行名義を握っているのと同じです。早く動いた債権者から残余財産を押さえます。
Q2会社が私の債権に異議を述べていたら、それでも強制執行できますか?
できません。235条2項により、会社が147条2項・148条4項・149条3項後段に基づく異議を述べた債権には、債権者表の執行力が及びません。その場合は改めて給付訴訟で勝訴判決を得る必要があります。実務のポイント:会社が異議を述べたかは認否書で分かります。異議があるなら不認可を待たず、手続中に査定申立てや確定訴訟で決着をつけておくのが定石です。
Q3破産に切り替わった場合も、この債権者表はそのまま使えますか?
会社更生が頓挫して破産手続へ移行する場合は、別途破産法の規律が働きます。破産法221条も破産債権者表に確定判決と同一の効力を認めており、倒産制度全体で確定債権の執行力は保たれる設計です。実務のポイント:更生から破産への移行時、更生手続での確定の効果がどう引き継がれるかは事案で扱いが分かれます。移行が見えた時点で倒産専門の弁護士に確認するのが安全です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「更生計画が不認可になったら、確定した債権も全部リセットされる」と思い込んでいる債権者は多い。実際は逆で、確定した債権は更生債権者表の記載が確定判決と同一の効力を持ち、そのまま執行名義になる。リセットされるのは手続であって、確定の効果ではない。
- 「強制執行するには、まず勝訴判決をもらわなければならない」という前提でいると、あなたは存在しない訴訟を準備し始める。問われるべきはそこではない。会社が手続中にあなたの債権へ異議を述べたか否か、それだけが訴訟の要否を決める。問いの立て方そのものがずれている。
- 会社が異議を述べたら効力が生じないことは知っていても、その異議が「どの段階の、どの条文に基づく異議か」まで詰めていないことが多い。235条が外すのは147条2項・148条4項・149条3項後段という特定の異議に限られる。会社の発言が本当にこれらに当たるのかを見落とすと、執行できたはずの債権を訴訟に回してしまう。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される倒産手続 | 会社更生法235条:会社更生手続(更生計画不認可確定後) | 破産法221条:破産手続 民事再生法180条:民事再生手続 |
| 効力の内容 | 更生債権者表・更生担保権者表の記載が確定判決と同一の効力 | 破産債権者表の記載が確定判決と同一の効力 再生債権者表の記載が確定判決と同一の効力 |
| 効力が及ばない場合 | 会社が147条2項・148条4項・149条3項後段の異議を述べた債権 | 破産者が異議を述べた債権等 再生債務者等が異議を述べた債権等 |
| 債権者の次の手 | 異議なき確定債権は債権者表を執行名義に強制執行可 | 異議なき確定債権は破産債権者表で強制執行可 異議なき確定債権は再生債権者表で強制執行可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は会社整理(重整)を会社法内に置く。重整債権の確定や重整債権表の効力の枠組みは日本の更生債権者表と機能的に対応するが、独立の倒産法典ではない点が異なる
韓国は2006年に回生・破産を統合法典化。回生債権者表の確定の効力に関する規律を持ち、日本の会社更生・民事再生に近い設計となっている
ドイツは Insolvenzordnung に倒産手続を一本化。確定した債権の Tabelle への記載は確定判決と同様の効力を持ち、手続終了後の執行名義となる点で本条と機能的に並行する
米国は Chapter 11で会社更生を規律。allowed claim や確認計画の効力により債権が確定するが、不認可後の債権者表執行力という形ではなく、計画確認や claim allowance を通じて処理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 納品済みの部品代金を抱えたまま取引先が会社更生に入った。あなたは債権を届け出て確定させた。半年後、更生計画が認可されず手続は終了する。だが更生債権者表の記載があるおかげで、あなたは確定判決を取り直すことなく、その会社の残った財産へ直接強制執行をかけられる立場にいる。訴訟費用も時間も丸ごと節約できる側だ。
- もし手続の途中で、会社側があなたの債権額に異議を述べていたとしたら? その瞬間、235条の保護は外れる。不認可が確定しても債権者表の記載に執行力は宿らず、あなたは改めて給付訴訟を起こして勝訴判決を得るしかない。会社が異議を述べたか否かが、あなたの次の一手をまるごと変える。
- 不認可確定の報せが届いた。会社にはまだ売れる資産が残っている。先に動いた債権者から押さえていく。債権者表という執行名義を握っているあなたは、もう一歩先にいる。
- あなたが更生会社だった株式会社の代表だとする。不認可が確定した翌日から、異議を述べなかった債権について、債権者が債権者表だけを手に差押えへ来る。猶予はほとんどない。どの債権に異議を述べておくべきだったか、確認する時間はもう過ぎている。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が会社更生に入ったら、期間内に必ず債権を届け出る。届け出ない債権は失権する。2. 会社の認否書と債権者表を取り寄せ、自社債権に異議が付いていないか確認する。3. 異議があれば不認可前に査定申立てや確定訴訟で決着をつける。4. 不認可が確定したら、異議のない確定債権は債権者表の記載を執行名義として、ただちに会社財産へ強制執行をかける。他の債権者より早く動くこと。
訴えられた側:1. あなたが更生会社側なら、争うべき債権には調査期間中に必ず認否書で異議を述べておく。異議を述べた債権には235条1項の執行力が及ばない。2. 異議の根拠条文(147条2項・148条4項・149条3項後段)を正確に踏むこと、形だけの異議では足りない。3. 不認可確定後は、異議のない確定債権について即時に差押えが来る前提で、資産と支払い原資を整理しておく。
時効(請求できる期限):本条自体に固有の時効はない。ただし更生債権者表の記載は確定判決と同一の効力を持つため、その執行については確定判決による債権と同じく、消滅時効は確定の時から10年(民法169条)と扱われる。会社の異議の有無を確認し対応できるのは手続の調査期間中に限られ、その機会を逃すと取り返しがつかない(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:235条1項の効力は、調査手続を経て確定した債権について簡易迅速な執行を可能にする趣旨であり、2項の適用除外は、会社が一度も争えなかった債権にまで執行力が及ぶことを防ぎ、裁判を受ける権利を保障する趣旨と解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)会社更生法全部改正 旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全面的に改める形で現行会社更生法(平成14年法律第154号)が成立し、本条の現行規律が置かれた。以降の本条への個別改正の有無は人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:米国連邦倒産法の会社更生(Chapter X)を範に、旧会社更生法(昭和27年法律第172号)が制定され、債権者表の効力に関する規律が置かれた
- 2.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法を全面的に改める形で現行会社更生法(平成14年法律第154号)が成立し、本条の現行規律が整備された。以降の本条への個別改正の有無は人的検証を要する
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