会社更生法 第74条(当事者適格等)
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- 更生会社の財産関係の訴えについては、管財人を原告又は被告とする。
- 2.前項の規定は、第七十二条第四項前段の規定により更生会社の機関がその権限を回復している期間中に新たに提起された更生会社の財産関係の訴えについては、適用しない。
- 3.第五十二条第一項、第二項及び第六項の規定は、第七十二条第四項前段の規定による更生計画の定め又は裁判所の決定が取り消された場合における前項の訴えについて準用する。
この条文の基本情報
当事者適格等とは何ですか?
定義当事者適格等とは、会社更生法第74条に定められた規定で、「更生会社の財産関係の訴えについては、管財人を原告又は被告とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第74条(当事者適格等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第74条の条文原文は「更生会社の財産関係の訴えについては、管財人を原告又は被告とする。」で始まります。
- 会社更生法第74条は第二款に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第74条の前の条は会社更生法第73条です。
- 会社更生法第74条の次の条は会社更生法第75条です。
- 会社更生法第74条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第74条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第74条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/74
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法74条は、更生会社の財産関係の訴えについて管財人を原告または被告と定める。財産の管理処分権が管財人に専属するため、訴訟当事者の地位も会社から管財人へ移る。
Q · 会社更生中の取引先を訴えるとき、相手は会社それとも管財人?
財産関係の訴えでは会社ではなく管財人が当事者になります
会社更生法74条1項により、更生会社の財産関係の訴えでは管財人が原告または被告となります。開始決定により財産の管理処分権が管財人に専属する(72条)ことの手続上の帰結です。会社本体を被告にした訴状は当事者適格を欠いて却下されるおそれがあります。例外として、裁判所が会社機関に経営権を戻した期間(72条4項前段)に新たに提起された訴えは会社自身が当事者となり(2項)、その経営権回復が取り消されると訴訟は中断し52条準用で受継します(3項)。
解説
取引先の会社から売掛金が回収できない。訴えようと弁護士に相談したら、相手が会社更生手続の開始決定を受けていた。ここで知らないと致命傷になるのが、訴える相手が入れ替わるという事実だ。会社更生が始まると、会社財産を管理し処分する権利は管財人に専属する(72条)。だから財産に関する訴えでは、管財人が原告にも被告にもなる。会社そのものを被告にした訴状は、当事者適格を欠いて却下されるリスクを負う。ただし例外がある。裁判所が会社の機関に経営権を戻すと決めた期間(72条4項前段)に新しく起こす訴えは、この限りではなく、会社自身が当事者になる。さらにその経営権回復が後で取り消されると、その訴訟は中断し、52条の準用で受継の手続を踏むことになる。誰を相手取るかという入口を最初に間違えると、印紙代も時間も丸ごと無駄になる。
法的な位置づけ
会社更生法74条は、更生会社の財産関係の訴えにおける当事者適格を定める規定であり、開始決定後は管財人が原告または被告となる原則を置く。管財人への財産管理処分権の専属(72条)に対応する訴訟上の帰結であり、会社機関が経営権を回復している期間に提起された新訴については例外として会社自身が当事者となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.訴える前に開始決定と管財人を確認 相手会社の商業登記事項証明書または官報で、会社更生手続開始決定の有無と管財人の氏名を確認する。決定が出ていれば被告は会社ではなく管財人になる
- 2.訴状の当事者欄を管財人名義に設定 財産関係の訴えでは、訴状の被告(または原告)欄を「更生会社○○管財人△△」とする。会社本体を被告にすると当事者適格を欠き却下されるリスクがあるため、入口で宛名を正す
- 3.係属中の訴訟は受継を申し立て 開始決定前から係属している訴訟は中断する(52条)。放置すると期日が空転するため、管財人の動きを待たず自分から受継を申し立てて手続を再開させる
- 4.金銭債権は届出、財産の訴えは管財人へ切り分け 単なる貸金・売掛は更生債権として届出期間内に届け出る。取戻し・否認・損害賠償など財産関係の訴えは管財人を相手取る。届出で済む話か訴えるべき話かを最初に切り分ける
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法74条とは何ですか?
更生会社の財産関係の訴えで管財人を原告または被告とすることを定める規定です。財産の管理処分権が管財人に専属する(72条)ことに対応します。
Q2会社更生中の会社を訴える相手は誰ですか?
財産関係の訴えでは管財人が当事者です。会社本体を被告にすると当事者適格を欠き却下されるおそれがあるため、訴状の当事者欄を管財人名義にします。
Q3会社更生 開始決定はどこで確認できますか?
相手会社の商業登記または官報で会社更生手続開始決定の有無と管財人の氏名を確認できます。訴える前に必ず調べるのが安全です。
Q4係属中の訴訟は会社更生開始でどうなりますか?
開始決定の瞬間に訴訟手続は中断します(52条)。管財人が受け継ぐか、相手方から受継を申し立てるまで手続は止まったままです。
Q5会社更生中の会社に売掛金がある場合どうすべきですか?
単なる金銭債権は更生債権として届出をします。届出期間を徒過すると失権するため、訴訟より先に届出の要否と期限を確認してください。
Q6経営権が会社に戻された期間の訴えは誰が当事者ですか?
72条4項前段により会社機関が経営権を回復している期間に新たに提起された訴えは、例外として会社自身が当事者になります(74条2項)。
Q7会社更生と破産で訴訟当事者は違いますか?
いずれも管理を担う者が当事者です。破産では破産管財人(破産法80条)、会社更生では更生管財人(74条)が財産関係の訴えの当事者になります。
Q8管財人を相手取った判決の効力は会社に及びますか?
及びます。管財人は法定訴訟担当として訴訟を追行するため、判決の効力は更生会社にも及びます(民訴115条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社更生中の会社を、うっかり会社名のまま訴えてしまいました。どうなりますか?
財産に関する訴えで会社本体を被告にすると、当事者適格を欠き却下されるおそれがあります(74条1項)。ただし開始決定の前か後かが分水嶺です。決定前から係属していた訴訟は中断し管財人が受け継ぐ(52条)ので、宛名の問題は受継で吸収されることが多い。実務のポイント:怖いのは決定後に新規提起する場面。ここで会社名のまま出すと適格の壁に当たるので、最初から管財人名義で起こすのが安全。逆に決定前の係属案件なら、慌てて取り下げず受継で繋ぐ方が得策です
Q2管財人が被告でも勝つ意味あるんですか?相手は倒産しているのに。
意味はあります。財産関係の訴え、たとえば自分の所有物の取戻しや、相手の偏頗弁済を覆す否認権がらみ、損害賠償などは更生債権とは別枠で扱われ、勝訴の効果が違います(74条1項)。実務のポイント:単なる貸金や売掛なら、訴訟より更生債権の届出が本筋で、訴える実益が薄いこともある。届出で済む話か、訴えるべき財産の話かを最初に切り分けるのがプロの仕事。ここを混同すると、勝てない訴訟に印紙代を払い続けることになる
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば、その会社はまだ同じ社名で営業を続けている。だが訴訟法から見れば、その会社の財産をめぐる当事者の地位は管財人に移っている。この看板と中身の落差を見落とした側が、訴える相手を間違えて却下を食らう
- 会社更生に入った相手は訴えても無駄だ、と諦める人がいるが、問題設定がずれている。論点は『訴えられるか』ではなく『誰を相手にどう訴えるか』だ。管財人を相手取れば財産関係の訴えは普通に進む。深刻なのは、無駄だと思い込んで動かない間に、更生債権の届出期間まで取りこぼすことの方だ
- 管財人が被告になる訴えは、結局すべて更生債権として扱われ満額は返らないだけだと思われがちだが、財産関係の訴えには取戻しや否認、損害賠償のように更生債権とは別枠で争うものが含まれる。届出で済む話か、訴えるべき話かの切り分けこそが先に立ちはだかる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 74条:財産関係の訴えで管財人を当事者とする(訴訟当事者適格) | 72条:事業経営・財産管理処分権の管財人への専属(実体的根拠) 52条:開始決定による訴訟手続の中断と受継 |
| 効果が及ぶ場面 | 開始決定後に新規提起する財産関係の訴え | 開始決定後の会社財産の管理・処分全般 開始決定時に既に係属している訴訟 |
| 例外・連動 | 72条4項前段の経営権回復期間は会社が当事者(2項) | 経営権を会社機関に戻す決定で一時的に会社へ復帰 経営権回復の取消し時は74条3項が52条を準用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は会社更生に相当する制度を公司法の重整章に置き、重整人が公司の業務経営および財産管理処分権を接管する。訴訟追行も重整人が担う点で日本の管財人と機能的に対応する
韓国は債務者回生法(統合倒産法)で会社更生と破産を一本化し、回生手続では管理人が債務者財産に関する訴訟の当事者となる。日本の74条とほぼ同趣旨
ドイツは倒産手続開始で管理処分権が倒産管財人に移転し、財産に関する訴訟は管財人が当事者となる。再建型(Insolvenzplan)でも同じ枠組みで処理する
米国では trustee が estate の代表として訴え・訴えられる能力を持ち、Chapter 11では多くの場合 debtor in possession がその権限を行使する。日本の会社更生はこの Chapter X / 11型を母法とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先に800万円の売掛金がある。回収のため訴訟を準備していたら、相手が会社更生手続開始決定を受けた。ここで会社本体を被告にして訴えると、当事者適格を欠くとして却下されかねない。被告は管財人だ。最初の宛名を間違えるだけで、半年が消える
- もし、あなたが会社更生開始前からその会社と訴訟をしていたら? 開始決定の瞬間、その手続は中断する(52条)。あなたが何もしなくても訴訟は止まり、管財人が受け継ぐか、あなたから受継を申し立てるまで動かない。放置すれば期日が空転するだけだ
- あなたが管財人に選任された初日、会社が抱える係属中の訴訟が机に積まれる。財産関係の訴えはすべてあなたが当事者だ。受継して進めるか、相手の出方を待つかを判断しなければ、訴訟は止まったままになる
- 経営権が会社の機関に戻されていた期間に提起された訴え。その後、更生計画の定めが取り消された。あなたの訴訟は中断し、受継を踏まないと前に進まない。猶予は長くない、管財人の選任を待って受継を急ぐ局面だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 訴える前に相手会社の商業登記と官報で会社更生開始決定の有無・管財人の氏名を確認する2. 開始決定後なら被告は会社ではなく管財人、訴状の当事者欄を管財人名義にする3. 既に係属中の訴訟があれば中断するので、受継を自分から申し立てて手続を再開させる4. 単なる金銭債権は更生債権として届出(別途期限あり)、財産の取戻しや否認がらみは財産関係の訴えとして管財人を相手取る、と切り分ける
訴えられた側:1. 管財人に選任されたら、係属中の財産関係訴訟をすべて棚卸しし、受継・応訴の方針を先に決める2. 経営権が会社機関に戻されている期間(72条4項前段)に提起された新訴は会社が当事者になる点を見落とさない3. その経営権回復が取り消されたら、当該訴訟は中断するので52条準用の中断・受継の手続を踏む4. 会社本体を被告にした財産関係の訴えには、当事者適格の欠缺を主張して却下を求める選択肢がある
時効(請求できる期限):当事者適格や訴訟受継そのものに固有の時効はない。ただし更生債権の届出には裁判所が定める届出期間があり、徒過すると債権が失権するリスクがある。訴訟の中断中は訴訟行為ができないため、受継の申立ては速やかに行うべきである(最新の手続日程は当該事件の裁判所の決定をご確認ください)
学説
通説:更生管財人は、更生会社の財産関係の訴えにつき法定訴訟担当として自己の名で訴訟追行権を有し、当事者適格を取得する。これは72条による財産管理処分権の専属に対応する手続上の帰結であり、判決効は更生会社にも及ぶ(民訴115条)。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)会社更生法全部改正 旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全部改正した現行会社更生法(平成14年法律第154号)で、管財人を当事者とする原則に加え、会社機関が経営権を回復する期間の例外(2項)と回復取消し時の中断・受継(3項)が整理された。施行後の個別改正の有無・回数は要人的検証
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:米国連邦倒産法の会社更生(Chapter X)を母法として旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を制定。管財人を財産関係の訴えの当事者とする原則が置かれた
- 2.平成14年(2002年) 改正:現行会社更生法(平成14年法律第154号)への全部改正で、管財人を当事者とする原則に加え、会社機関が経営権を回復する期間の例外(2項)と回復取消し時の中断・受継(3項、52条準用)が整理された。施行後の個別改正の有無は要人的検証
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