会社更生法 第94条(保全処分に係る手続の続行と担保の取扱い)
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- 第三十九条の二第一項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分が命じられた場合において、更生手続開始の決定があったときは、管財人は、当該保全処分に係る手続を続行することができる。
- 2.管財人が更生手続開始の決定後一月以内に前項の規定により同項の保全処分に係る手続を続行しないときは、当該保全処分は、その効力を失う。
- 3.管財人は、第一項の規定により同項の保全処分に係る手続を続行しようとする場合において、第三十九条の二第二項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)に規定する担保の全部又は一部が更生会社財産に属する財産でないときは、その担保の全部又は一部を更生会社財産に属する財産による担保に変換しなければならない。
- 4.民事保全法(平成元年法律第九十一号)第十八条並びに第二章第四節(第三十七条第五項から第七項までを除く。)及び第五節の規定は、第一項の規定により管財人が続行する手続に係る保全処分について準用する。
この条文の基本情報
保全処分に係る手続の続行と担保の取扱いとは何ですか?
定義保全処分に係る手続の続行と担保の取扱いとは、会社更生法第94条に定められた規定で、「第三十九条の二第一項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第94条(保全処分に係る手続の続行と担保の取扱い)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第94条の条文原文は「第三十九条の二第一項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 会社更生法第94条は第四節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第94条の前の条は会社更生法第93条の3です。
- 会社更生法第94条の次の条は会社更生法第95条です。
- 会社更生法第94条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第94条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第94条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/94
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法94条は、開始決定前の役員財産の保全処分を管財人が続行できると定める。開始決定から1か月以内に続行しなければ自動的に失効する。
Q · 更生手続が始まったら、役員の財産の凍結はそのまま続くの?
原則続行できるが、1か月以内に動かなければ失効する
会社更生法94条により、更生手続開始前に役員財産へ命じられた保全処分(39条の2)は、開始決定後に管財人が続行できます。ただし開始決定から1か月以内に続行手続をとらなければ、保全処分は自動的に効力を失います(2項)。さらに続行する場合、会社財産でない担保が積まれているときは、管財人が更生会社財産による担保へ差し替える義務を負います(3項)。凍結の継続は自動ではなく、管財人の能動的な一手にかかっています。
解説
あなたが債権者なら、会社を傾けた役員の個人財産を、更生手続が始まる前の段階で裁判所が凍結できることを知っておくべきだ(39条の2)。退職金も自宅も預金も、責任追及の原資として動かせなくなる。だがその凍結は、更生手続が正式に開始した瞬間に宙に浮く。94条が定めるのは、その後始末である。管財人は凍結手続を引き継げる。ただし開始決定から1か月以内に動かなければ、凍結は自動で効力を失う(2項)。さらに、保全のために積まれた担保が会社財産でなければ、管財人は会社財産による担保に差し替えなければならない(3項)。役員の財産を縛り続けられるかどうかは、管財人が最初の1か月で動くかどうかにかかっている。この1か月の空白を、攻める側も守る側も見ている。
法的な位置づけ
会社更生法94条は保全処分の続行を定める規定であり、更生手続開始前に役員等の責任財産へ命じられた保全処分について、開始決定後に管財人がその手続を続行できること、続行は開始決定から1か月以内に限られること、担保を更生会社財産に変換すべきことを規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.更生手続開始の決定日を正確に押さえる 94条2項の1か月は開始決定日から起算する。申立日や公告日ではない。裁判所記録・官報・債権者集会の通知で決定日を確定する
- 2.役員財産への保全処分(39条の2)の有無を確認 開始前に役員の自宅・預金・退職金等へ保全処分が命じられているか、根拠条文と担保額を裁判所記録で確認する
- 3.債権者は管財人へ続行を書面で申し入れる 保全処分が出ているなら、管財人に対し保全処分の続行を書面で申し入れ、1か月の失効リスクを明示する。回収原資の散逸を防ぐ
- 4.役員側は期限経過の注視と異議の検討 役員側は開始決定から1か月の経過を注視する。続行された場合は94条4項が準用する保全異議・保全取消しで争う余地を検討し、担保差し替えの適否も材料にする
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法94条とは何ですか?
更生手続開始前に役員財産へ命じられた保全処分を、開始決定後に管財人が続行できると定める規定です。1か月の期限と担保差し替え義務が要点です。
Q2保全処分の続行とは何ですか?
開始決定でいったん宙に浮いた役員財産の保全処分を、管財人が引き継いで維持する手続です。続行して初めて凍結が継続します(94条1項)。
Q3役員財産の保全処分はいつ失効しますか?
更生手続開始の決定から1か月以内に管財人が続行手続をとらなければ、保全処分は自動的に効力を失います(94条2項)。
Q4管財人は保全処分を引き継げますか?
引き継げます。39条の2による保全処分を、更生手続開始後に管財人が続行できます。ただし続行は能動的に行う必要があります。
Q5担保の差し替えとは何ですか?
保全のために積まれた担保が会社財産でない場合、管財人が更生会社財産による担保へ変換する義務です(94条3項)。怠ると続行の適法性が揺らぎます。
Q61か月の起算点はいつですか?
更生手続開始の決定があった日です。申立日や公告日ではありません。この日から1か月で続行しなければ保全処分は失効します。
Q7保全処分の続行に異議は出せますか?
出せます。94条4項が民事保全法の保全異議・保全取消しの規定を準用するため、続行された保全処分に対して争う余地があります。
Q8民事再生でも同じ仕組みですか?
ほぼ同様の役員財産の保全と続行の仕組みがあり、破産でも破産法177条等が対応します。倒産手続が変わっても役員財産の攻防は形を変えて再現されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が更生手続に入ったら、役員の責任ってもう追及できなくなるんですか?
逆です。むしろ管財人が会社に代わって役員の損害賠償責任を本格的に追及します。更生前に裁判所が役員財産を凍結していれば(39条の2)、管財人は94条でそれを引き継げます。実務のポイント:役員責任の査定は通常訴訟より速い決定手続で進み、保全がかかっていれば回収可能性が跳ね上がる。だから債権者は「会社が更生したから終わり」ではなく、役員財産に保全が及んでいるかを真っ先に確認する
Q2凍結された役員の財産って、更生手続の間ずっと押さえられたままですか?
自動ではありません。会社更生法94条2項により、管財人が開始決定から1か月以内に続行手続をとらなければ、保全処分は失効します。続行されて初めて凍結が維持されます。実務のポイント:この1か月は実務で見落とされやすい盲点。多忙な管財人が更生計画業務に追われ続行を失念すると、役員財産は静かに解放される。役員側の弁護士は、あえて催促せず期限の経過を待つ戦術をとることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判所が役員の財産を凍結したのだから、更生手続が終わるまで安泰だ」と債権者は思いがちだが、94条2項はそうではない。手続開始の決定で凍結はいったん宙に浮き、管財人が1か月以内に続行手続をとらなければ自動で失効する。凍結の継続は自動ではなく、管財人の能動的な一手にかかっている
- 保全処分が続行できることは知っていても、その「担保の差し替え」(3項)の重さを見落としている人が多い。申立人が積んだ担保が会社財産でなければ、管財人は会社財産による担保へ変換する義務を負う。これを怠れば、続行した保全処分そのものの適法性が後の異議手続で崩れうる
- 「役員の責任追及は更生手続の本筋ではない」という問いの立て方そのものが誤っている。役員から取り戻せる損害賠償は、債権者への配当原資そのものだ。94条が守っているのは、その原資を逃さないための入口の時間である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 94条:開始決定後の保全処分の続行・失効・担保変換 | 39条の2:役員財産への保全処分の発令根拠 72条:管財人の財産管理処分権(続行権限の前提) |
| 適用の局面 | 更生手続開始の決定後 | 更生手続開始の決定前(保全段階) 開始決定後の手続全般 |
| 時間的制約 | 開始決定から1か月以内に続行しないと失効 | 本案(役員責任査定)に向けた保全 管財人就任中は継続 |
| 担保の扱い | 会社財産でない担保は更生会社財産へ変換(3項) | 保全発令時に担保を立てる — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も重整手続において裁判所が財産の保全処分を命じうるが、開始後の続行に1か月の自動失効を明定する日本型の仕組みとは構造が異なる
韓国の회생절차でも役員責任財産への보전처분が用意されるが、管財人による続行の期限設計は日本と細部で異なる
ドイツは開始前の保全措置(Sicherungsmaßnahmen)を裁判所が柔軟に命じうるが、開始後の自動失効期限という明文の装置は持たない
米国は automatic stay により申立てと同時に包括的な凍結が生じる点で、個別の保全処分を続行・変換する日本型とアプローチが対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が会社更生を申し立て、あなたの会社は数億円の売掛金を回収できそうにない。だが裁判所は、放漫経営をした役員の自宅と預金を既に仮差押えしている。勝負は更生手続開始後の1か月。この間に管財人が手続を続行しなければ、役員の財産は自由に戻り、回収原資が消える。債権者委員会にいるなら、管財人に続行を促す動きが要るかもしれない
- もしあなたが更生会社の元取締役で、ある朝、自宅と退職金が裁判所命令で凍結されていたら? 開始決定から1か月、管財人が動かなければ94条2項であなたの財産は解放される。沈黙して期限の経過を待つのも、一つの戦略になる
- 管財人に就任した。前任者の段階で役員財産が凍結されている。続行するかどうか、期限は1か月。判断を先送りした瞬間、凍結は溶ける。
- 保全処分のために積まれた担保が、申立債権者個人の供託金だった。あなたが管財人なら、これを会社財産による担保に差し替えなければ続行できない(3項)。差し替えを怠れば、続行した手続の適法性が後の異議で揺らぐ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先の更生手続開始の決定日を正確に押さえる。94条2項の1か月はこの日から起算2. 役員に対する保全処分(39条の2)が既に出ているか、裁判所記録・債権者集会で確認3. 出ているなら、管財人に書面で保全処分の続行を申し入れ、1か月の失効リスクを明示4. 役員責任の査定申立て(会社更生法100条前後、現行効力を要確認)につなげ、回収原資を確保する流れを作る
訴えられた側:1. 自分の財産に出ている保全処分が39条の2に基づくものか、根拠条文と担保額を確認2. 開始決定日から1か月のカウントダウンを把握し、管財人が続行手続をとるか注視3. 続行された場合、民事保全法の保全異議・保全取消し(94条4項で準用)で争う余地を検討4. 担保の差し替え(3項)が適正にされているかも、続行の適法性を争う材料になる
時効(請求できる期限):更生手続開始の決定があった日から1か月。管財人がこの期間内に保全処分に係る手続を続行しなければ、当該保全処分は自動的に効力を失う(会社更生法94条2項)。起算点は開始決定日であり、申立日や公告日ではない点に注意
学説
通説:94条2項の1か月は除斥期間的に作用し、管財人の不続行により保全処分は当然に失効すると解される。続行は管財人の能動的行為を要し、担保変換義務(3項)は会社財産を保全コストの引当てに取り込む趣旨と理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号)。旧法下の役員財産保全の枠組みを整理し、保全処分(39条の2)と開始決定後の続行・失効・担保変換(94条)の規律を明確化した。
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