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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

会社更生法 第106条(財産の価額の決定)

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  1. 価額決定の請求があった場合には、更生裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、評価人を選任し、財産の評価を命じなければならない。
  2. 2.前項の場合には、更生裁判所は、評価人の評価に基づき、決定で、当該決定の時における財産の価額を定めなければならない。
  3. 3.被申立担保権者が数人ある場合には、前項の決定は、被申立担保権者の全員につき前条第一項の期間(同条第二項の規定により期間が伸長されたときは、その伸長された期間。第百八条第一項第一号において「請求期間」という。)が経過した後にしなければならない。この場合において、数個の価額決定の請求事件が同時に係属するときは、事件を併合して裁判しなければならない。
  4. 4.第二項の決定は、価額決定の請求をしなかった被申立担保権者に対しても、その効力を有する。
  5. 5.価額決定の請求についての決定に対しては、管財人及び被申立担保権者は、即時抗告をすることができる。
  6. 6.価額決定の請求についての決定又は前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を管財人及び被申立担保権者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。

この条文の基本情報

財産の価額の決定とは何ですか?

定義財産の価額の決定とは、会社更生法第106条に定められた規定で、「価額決定の請求があった場合には、更生裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、評価人を選任し、財産の評価を命じなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社更生法第106条(財産の価額の決定)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
  2. 会社更生法第106条の条文原文は「価額決定の請求があった場合には、更生裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、評価人を選任し、財産の評価を命じなければならない。」で始まります。
  3. 会社更生法第106条は第一款に置かれています。
  4. 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
  5. 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社更生法第106条の前の条は会社更生法第105条です。
  7. 会社更生法第106条の次の条は会社更生法第107条です。
  8. 会社更生法第106条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第106条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154
  • 本サイト収録会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第106条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/106

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社更生法106条は、更生裁判所が評価人の評価に基づき、決定の時における担保目的財産の価額を決定で定める手続を規定する。この価額が更生担保権の上限を画する。

Q · 担保を取っていれば、取引先が会社更生に入っても全額回収できますか?

いいえ。回収の上限は裁判所が定めた財産の評価額です。

会社更生法106条により、更生裁判所は評価人の評価に基づき、決定の時における担保目的財産の価額を決定で定めます。この価額が更生担保権の上限を画し、被担保債権がそれを超える部分は無担保の更生債権に転落します。さらにこの決定は、価額決定の請求をしなかった被申立担保権者にも効力を及ぼし(4項)、不服があれば管財人・被申立担保権者は即時抗告できます(5項)。担保を取った時点で回収が確定するわけではありません。

解説

取引先に融資し、その会社の工場や土地建物に抵当権を設定した。担保を押さえたのだから回収は安全だと信じていたはずだ。ところがその会社が会社更生手続に入った瞬間、あなたの担保はそのままの形では生き残らない。担保権は「更生担保権」という枠に組み替えられ、その金額の上限は、裁判所が選任した評価人の鑑定に基づいて決まる(106条2項)。しかも評価の基準は契約時でも融資時でもなく、「決定の時における財産の価額」だ。不動産価格が下がっていれば、あなたの担保価値もその分削られ、被担保債権の超過分は無担保の更生債権に転落する。さらに怖いのは、この評価決定が価額決定の請求をしなかった他の担保権者にも効力を及ぼす点(4項)。あなたが動かなくても、誰かの請求で始まった評価が、あなたの債権の運命まで一緒に決めてしまう。

法的な位置づけ

会社更生法106条は、更生手続における担保目的財産の価額決定手続を定める規定である。価額決定の請求があると、更生裁判所は評価人を選任して財産を評価させ、決定の時における財産の価額を定める。この価額は更生担保権の範囲を画し、請求をしなかった被申立担保権者に対しても効力を有する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.評価人の鑑定書を取り寄せて突き合わせる 価額決定の裁判書が送達されたら、評価人の鑑定書を即座に取り寄せ、採用された評価手法(収益還元法・取引事例比較法など)と基準時を確認し、自前の査定と一円単位で突き合わせる
  2. 2.対抗鑑定を準備する 評価が低すぎると判断したら、自前の不動産鑑定士に決定時(基準時)の市場価格を前提とする鑑定を依頼し、評価額の根拠資料を固める。可能なら評価人選任の段階から資料を出すと出発点を引き上げられる
  3. 3.送達から2週間以内に即時抗告 評価額に不服があれば、裁判書の送達を受けた日から2週間以内に即時抗告を申し立てる(106条5項、9条)。この期間を逃すと価額が確定し二度と争えなくなる
  4. 4.併合事件・他の担保権者の動向を確認する 被申立担保権者が複数いる場合、事件は併合され(3項)、他人の請求による評価決定も自分に効力を及ぼす(4項)。全体の評価方針と抗告戦略を弁護士と確認する

よくある質問 AI による整理

Q1価額決定の請求とは何ですか?

担保目的財産の価額を裁判所に評価・決定してもらうための申立てです。会社更生法104条が請求を、106条が評価人選任と価額決定の手続を定めています。

Q2更生担保権とは何ですか?

更生手続開始時に担保権で保全されていた範囲の債権をいいます。その金額の上限は106条の価額決定で定まり、超過分は無担保の更生債権になります。

Q3評価人には誰が選ばれますか?

更生裁判所が選任します。不動産が担保なら不動産鑑定士が選ばれることが多く、採用する評価手法によって評価額が変わり得ます。

Q4価額決定に不服がある場合はどうすればいいですか?

管財人および被申立担保権者は即時抗告できます(106条5項)。裁判書の送達を受けた日から2週間以内に申し立てる必要があります。

Q5財産の評価の基準時はいつですか?

「決定の時における財産の価額」です(106条2項)。融資時でも申立時でもなく、決定時点の市場価値で評価されます。

Q6価額決定の即時抗告期間は何日ですか?

原則として裁判書の送達を受けた日から2週間です。本条6項により決定は各人に送達され公告されないため、抗告期間は送達日から個別に起算されます。

Q7担保評価が低いと債権はどうなりますか?

被担保債権のうち評価額を超える部分は更生担保権から外れ、無担保の更生債権として一般債権者と同じ扱いに落ちます。

Q8会社更生と破産で担保の扱いはどう違いますか?

破産では担保権者は別除権として手続外で実行できますが(破産法65条)、会社更生では担保権を実行できず、更生担保権として手続に取り込まれ価額が評価されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1担保を取っているのに、なぜ満額回収できないことがあるんですか?

会社更生では担保権をそのまま実行できず、「更生担保権」として手続に取り込まれます。その金額の上限は、裁判所が評価人の鑑定に基づき定めた財産の価額です(106条2項)。担保不動産が値下がりしていれば、被担保債権より評価額が低くなり、超過分は無担保の更生債権に回ります。実務のポイント:評価の基準時は「決定の時」であって融資時でも申立時でもない。手続が長引くほど不動産は目減りし担保権者に不利になりやすいので、回収を最大化したいなら手続を急がせて早期に価額を固定させる動きが効く。

Q2他の銀行が請求した評価で、なぜうちの担保まで決まってしまうんですか?

106条4項が、価額決定の効力を「請求をしなかった被申立担保権者」にも及ぼすと定めているからです。複数の担保権者がいる場合、誰か一人の請求で始まった評価決定が全員に効き、3項で事件は併合されます。実務のポイント:だから「自分は請求していないから関係ない」は通用しない。送達された評価決定に不服なら、自分も即時抗告(5項)をしなければその金額で確定する。期間は2週間(会社更生法9条、最新の改正状況をご確認ください)。動かなければ、同意したのと同じ扱いになる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担保さえあれば倒産しても全額回収できる」と思っている人が多いが、会社更生では担保の回収可能額の上限は裁判所が定めた財産の評価額だ。被担保債権がそれを超える分は、無担保の更生債権として一般債権者と同じ扱いに落ちる。
  • 「不服があれば即時抗告できるのは知っている」という人でも、その期間の短さと、抗告しなければ評価額がそのまま確定して二度と争えなくなるという深刻さまでは知らない。知っていることと、期限内に動けることの間には深い溝がある。
  • 「自分が請求しなければ自分の担保は評価されない」という前提でいる担保権者がいるが、その問いの立て方自体が誤っている。他の担保権者の請求による評価決定が、4項によりあなたにも及ぶ。正しい問いは「請求するか」ではなく「他人の請求にどう備えるか」だ。
比較の観点この条文ほかの条文
担保権の実行可否会社更生106条:実行不可、更生担保権として手続に取り込み価額決定民事再生148条:原則実行可、担保権消滅許可で対応
破産65条:別除権として手続外で自由に実行可
回収額を決める基準裁判所が定めた決定時の財産価額が更生担保権の上限担保権消滅の許可時に裁判所が定める価額を納付
担保権実行で得た換価額(手続外)
請求しなかった担保権者への効力価額決定は請求をしなかった被申立担保権者にも効力(4項)担保権消滅許可は対象担保権者ごとに個別
別除権者は各自独立に権利行使
不服申立て管財人・被申立担保権者の即時抗告(2週間、5項)担保権消滅許可決定に対する即時抗告
原則として倒産手続の制約を受けない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第296条以下(公司重整)

台湾も会社の重整手続で担保物を評価し重整債權として取り込む。担保権者の手続外実行が制限される点で日本と同方向。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제141조 이하

韓国の統合倒産法(回生手続)も会生担保権として担保債権を評価・取り込みする。日本の更生担保権と機能的に対応する。

ドイツ
InsO §§ 217 ff.(Insolvenzplanverfahren)

ドイツは倒産計画手続の中で別除権者(absonderungsberechtigte Gläubiger)の権利を扱う。担保価額の評価が計画の前提となる点で類似。

アメリカ
11 U.S.C. § 506(a)

米国 Chapter 11では担保債権の価額を裁判所が決定し、超過部分を無担保債権とする。会社更生106条の母法的発想に最も近い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 更生手続開始の通知から数か月後、評価決定の裁判書が届く。中を見ると担保不動産の評価は想定より2割低い。即時抗告できるのは送達から2週間。対抗鑑定を用意する時間はほとんど残っていない。
  • もし、自分は価額決定の請求をしていないのに、別の担保権者の請求で評価が確定したら、どうなる? 4項により、その評価決定はあなたにも効力を持つ。動かなければ、他人が始めた手続の結論をそのまま飲まされる。
  • 管財人の側に立つと景色は逆になる。担保評価が高いほど無担保債権に振り替えられる部分が減り、一般債権者への配当原資が痩せる。だから管財人はしばしば自ら価額決定を請求し、評価を実勢まで引き下げにかかる。
  • 複数の銀行がそれぞれ別に価額決定を請求した。裁判所は事件を併合し、一つの決定でまとめて裁く(3項)。担保権者ごとの個別交渉という選択肢は、そこで消える。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 評価決定の裁判書が送達されたら、評価人の鑑定書を即取り寄せ、自前の不動産鑑定士の査定と突き合わせる2. 評価が低すぎると判断したら、送達から2週間以内に即時抗告(106条5項、9条)。この期間を逃すと確定し二度と争えない3. 抗告審には対抗鑑定を提出、基準時(決定の時)の市場価格資料を固める4. 他の担保権者の請求事件と併合されている場合(3項)、全体の評価方針を弁護士と確認する

訴えられた側:1. 管財人として、過大な担保評価は無担保更生債権への振替を妨げ再建原資を圧迫する。評価人選任の段階から評価方法に意見を述べる2. 担保権者の対抗鑑定が出たら、決定時の市場実勢で反論する3. 評価が高すぎると考えれば、管財人も即時抗告できる(5項)。2週間の期間を管理4. 複数担保権者は併合審理で一括処理し、手続コストと時間を圧縮する(3項)

時効(請求できる期限):即時抗告は、裁判書の送達を受けた日から2週間以内(会社更生法9条)。本条6項により決定は管財人と被申立担保権者に送達され、公告はされない(10条3項本文不適用)ため、抗告期間は各人への送達日から個別に起算される。期間経過で価額は確定(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:更生担保権の価額評価の基準時は条文上「決定の時」と明定されており(106条2項)、手続の進行による担保目的財産の価額変動が、そのまま更生担保権の範囲に反映される。担保権者と管財人の利害が決定時期の押し引きとして現れる点が実務上の要点とされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(法律第154号)。旧法を全面的に見直し手続の迅速化・合理化を図る中で、価額決定の請求・評価人による評価・即時抗告の構造を整備した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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