会社更生法 第141条(届出名義の変更)
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届出をした更生債権等を取得した者は、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間が経過した後でも、届出名義の変更を受けることができる。
この条文の基本情報
届出名義の変更とは何ですか?
定義届出名義の変更とは、会社更生法第141条に定められた規定で、「届出をした更生債権等を取得した者は、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間が経過した後でも、届出名義の変更を受けることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第141条(届出名義の変更)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第141条の条文原文は「届出をした更生債権等を取得した者は、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間が経過した後でも、届出名義の変更を受けることができる。」で始まります。
- 会社更生法第141条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第141条の前の条は会社更生法第140条です。
- 会社更生法第141条の次の条は会社更生法第142条です。
- 会社更生法第141条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第141条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第141条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/141
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法141条は、届出済みの更生債権を取得した者が、債権届出期間の経過後でも届出名義の変更を受けられると定める。元の債権者の届出があれば、譲受人は配当に参加できる。
Q · 債権届出期間が過ぎてから倒産会社の債権を買っても、配当を受けられますか?
届出済みの債権なら期間後の取得でも名義変更で配当を受けられます
会社更生法141条により、すでに届出のされた更生債権等を取得した者は、債権届出期間(同法138条)の経過後でも届出名義の変更を受けられます。届出という地位は債権に付随するため、譲受人は届出人の地位をそのまま承継し、更生債権者として弁済や配当を受けられます。逆に誰も届け出ていない債権を期間後に取得しても、原則として権利を行使できません。配当や更生計画に基づく弁済の基準時より前に名義変更を済ませることが重要です。
解説
取引先が会社更生に入った。あなたはその会社への売掛債権を、債権届出期間が終わったあとに別の業者から買い取った。もう手遅れだと諦めるのは早い。141条はそこに抜け道を開ける。元の債権者がすでにその債権を届け出ていれば、届出という地位は人ではなく債権そのものに貼り付いており、それを譲り受けたあなたは「届出名義の変更」を受けるだけでいい。期間後でも構わない。逆に言えば、誰も届け出ていない債権を期間後に買っても、それは死んだ債権だ。届出の有無こそが、同じ金額の債権を生かすか殺すかを分ける。経営者が個人保証して代位弁済し取得した求償権も、原債権に届出さえあれば、同じルートで生き残る。
法的な位置づけ
会社更生法141条は届出名義の変更を定める規定であり、すでに届出のされた更生債権等を譲り受けた者が、債権届出期間(同法138条)の経過後であっても、裁判所に対し届出人の名義を自己に変更するよう求めることができる旨を規律する手続規定である。届出の効力は債権に付随し、取得者がこれを承継する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取得した債権が届出済みか更生債権者表で確認 取得した更生債権等が、元の債権者によって債権届出期間内に届け出られているかを更生債権者表で確認する。届出がなければ名義変更の前提を欠くため、買取前の確認が決定的に重要
- 2.譲渡を証する書面を準備 債権譲渡契約書、対抗要件(通知・承諾、民法467条)を備えた書面、代位弁済の場合は弁済証書・領収書など、譲渡の真正を裏付ける資料を整える
- 3.裁判所または管財人に届出名義の変更を申し出る 会社更生法141条に基づき、譲渡を証する書面を添えて裁判所または管財人に届出名義の変更を申し出る。債権届出期間の経過後でも申出は可能
- 4.配当・弁済の基準時より前に変更を完了 配当または更生計画に基づく弁済の基準時より前に名義変更を済ませる。遅れると管財人が名簿どおり譲渡人へ弁済し、譲受人は取りはぐれるおそれがある
よくある質問 AI による整理
Q1届出名義の変更とは何ですか?
更生手続で届出済みの債権を譲り受けた者が、届出人の名義を自分に書き換えてもらう手続です。会社更生法141条が根拠で、債権届出期間の経過後でも認められます。
Q2届出名義の変更に期限はありますか?
名義変更自体に期限はなく期間経過後でも可能です。ただし実益を得るには、配当または更生計画に基づく弁済の基準時より前に変更を完了させる必要があります。
Q3未届出の更生債権を買ったらどうなりますか?
誰も届け出ていない債権を期間後に取得しても、原則として更生手続で権利行使できません。失権するのは取得が遅い場合ではなく、届出そのものがない場合です。
Q4会社更生法141条と破産法ではどう違いますか?
破産手続でも破産法113条で同様に届出名義の変更が認められます。集団的処理の安定と債権の流通性を両立させる趣旨は共通しています。
Q5届出名義の変更にはどんな書類が必要ですか?
債権譲渡を証する書面(債権譲渡契約書、代位弁済の弁済証書など)を添えて、裁判所または管財人に申し出ます。譲渡の真正が確認できる資料が必要です。
Q6名義変更をしないまま放置するとどうなりますか?
管財人や更生会社は更生債権者表どおり譲渡人へ弁済・配当します。譲受人は譲渡人を相手に改めて取り立てる二度手間を負うことになります。
Q7代位弁済で取得した求償権も名義変更できますか?
できます。保証人が代位弁済すると原債権を取得し(民法499条・501条)、原債権に届出があれば141条のルートで届出名義を承継できます。
Q8更生債権者表とは何ですか?
届け出られた更生債権等を裁判所書記官が記載する公的な名簿です。名義変更の結果もここに反映され、弁済や配当はこの表を基準に行われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1倒産した取引先への債権を、届出期間が過ぎてから買いました。もう配当はもらえませんか?
元の債権者がその債権を期間内に届け出ていれば、配当を受けられます。会社更生法141条により、期間後でも届出名義の変更を受ければ、届出人の地位をそのまま引き継げるからです。逆に誰も届け出ていない債権を期間後に取得した場合は、原則として権利を行使できません。実務のポイント:不良債権を買うサービサーや投資家は、買う前に必ず「届出済みか」を確認し、届出書の写しと関係書類の引渡しを売買条件にします。届出の有無こそが、同額の債権の価値をゼロと満額に分ける分水嶺です
Q2社長個人として会社の借入を保証していて、会社が更生手続に入ったので私が銀行に代位弁済しました。私の求償権はどうなりますか?
代位弁済によって、あなたは銀行が持っていた更生債権を取得します(民法499条、501条)。銀行がその債権をすでに届け出ていれば、141条の届出名義の変更を受けて、あなたが更生債権者として弁済や配当を受けられます。実務のポイント:代位弁済する前に、主債権者である銀行が更生手続で債権届出を済ませているかを必ず確認すること。届出のない段階で弁済すると名義変更の前提を欠き、自分で期間内に届け出る必要が生じます。代位弁済と届出の前後関係が、求償権を回収できるかを左右します
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出期間が過ぎたあとに取得した債権は失権する」と思い込まれているが、それは未届出の債権の話だ。元の債権者が期間内に届け出ていれば、取得者は名義変更を受けて届出人の地位をそのまま承継できる。失権するのは「届出そのものがない」場合であって、「取得が遅い」場合ではない
- 名義変更が「できる」ことは知っていても、変更しないまま放置する怖さを知らない人が多い。名義を変えなければ、管財人や更生会社は名簿上の譲渡人に弁済や配当をしてしまう。あなたは受け取った譲渡人を相手に、改めて取り立てる二度手間を負う。「できる」ではなく「やらないと取りはぐれる」が実態だ
- 「いつまでに買えば間に合うか」という問いの立て方そのものが、的を外している。期限後でも名義変更はできるのだから、本当に問うべきは「これから買う債権は、すでに届け出られているか」だ。問いを取得の時期から届出の有無へ切り替えた瞬間、判断材料は一気にはっきりする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 141条:届出名義の変更(取得者への承継) | 138条:更生債権等の届出と債権届出期間 2条:更生債権等の定義(対象範囲) |
| 適用前提 | 元の債権者による届出が既に存在すること | 債権届出期間内に届出をすること 更生手続上の更生債権等に該当すること |
| 期間との関係 | 期間経過後でも名義変更が可能 | 期間内の届出が原則、徒過は失権 期間とは無関係(定義規定) |
| 反映される先 | 更生債権者表の名義(144条) | 更生債権者表への記載開始 — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の会社更生(重整)でも債権の申報制度があり、申報済み債権の譲受人が地位を承継する点で機能的に類似する。
韓国の債務者回生法でも回生債権の届出制度があり、取得者による名義承継が認められる点で日本と近い。
ドイツ倒産法では届け出られた債権が債権表に記載され、譲受人は表上の地位を承継しうる。集団的処理の安定と流通性の両立という趣旨は日本と共通。
米国では proof of claim が提出され、その後の claim の譲渡は連邦倒産規則3001(e) により裁判所書記官への届出で名義が移転する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、倒産した取引先への売掛金を、別の業者から債権届出期間が過ぎたあとに買い取ったとしたら、配当は受けられるのか。答えは「元の債権者が届け出ていたかどうか」だけで決まる。届出済みなら名義変更で配当の列にそのまま並べる、未届出なら原則として手遅れだ。買う前に確認すべき一点が、ここに凝縮されている
- あなたは会社の借入金を個人保証していた。会社が更生手続に入り、銀行から一括請求が来て、あと数日で代位弁済するか否かの判断を迫られている。先に銀行が更生債権を届け出ているかを確認しないまま弁済すると、求償権の届出名義をスムーズに引き継げず、自分で手続を起こす負担を背負いかねない
- 管財人のあなたのもとに、聞き覚えのない投資会社から「届出名義を変更してほしい」という申出が届く。譲渡が本物か確かめずに弁済すれば、元の債権者にも二重に払う危険がある。名簿との照合が、最初にやるべき仕事だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取得した更生債権が、元の債権者によって届け出られているかを更生債権者表で確認する2. 届出済みなら、譲渡を証する書面(債権譲渡契約書、代位弁済の領収書や弁済証書など)を添えて、裁判所または管財人に届出名義の変更を申し出る3. 配当や更生計画に基づく弁済の基準時より前に名義変更を完了させる、遅れると譲渡人に弁済されてしまう4. もし未届出だった場合は、届出の追完が認められる例外(138条関連の取扱い)に当たらないか、直ちに倒産実務に強い弁護士へ相談する
訴えられた側:管財人や更生会社の立場なら、1. 名義変更の申出を受けたら、譲渡の真正(譲渡契約の存在、対抗要件、代位弁済の事実)を確認し、二重弁済を避ける2. 譲渡人がすでに弁済を受けていないか名簿と照合する。譲渡人の立場なら、譲渡後は速やかに取得者へ届出書類を引き渡し、自分宛ての弁済を受け取らない。受け取れば不当利得として返還義務を負う(民法703条)
時効(請求できる期限):届出名義の変更そのものに期限はなく、債権届出期間(会社更生法138条)の経過後でも可能。ただし実益を得るには、配当または更生計画に基づく弁済の基準時より前に変更を済ませる必要がある。なお債権自体の消滅時効は別途進行する(民法166条、債権は原則5年)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:届出によって生じる手続上の地位は、届出人個人ではなく届出のされた更生債権等そのものに付随する。したがって当該債権を取得した者は、債権届出期間の経過後であっても届出名義の変更により届出人の地位を承継でき、改めて期間内に届出を要しないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全部改正 旧会社更生法(昭和27年法律第172号)の全部改正により現行会社更生法(法律第154号)が制定され、平成15年(2003年)4月1日施行。届出名義の変更に関する規律が現行141条として再整備された
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)の全部改正により現行会社更生法(法律第154号)が制定され、平成15年(2003年)4月1日施行。届出名義の変更に関する規律が現行141条として再整備された。
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