要点会社更生法 163 条は、更生手続終了時に係属する査定申立て等の手続を、更生計画認可の決定前に終了したときは終了、認可決定後に終了したときは引き続き係属と振り分ける。
Q · 取引先の会社更生が途中で打ち切られたら、争っていた債権の査定手続はどうなるの?
認可決定の前なら終了、後なら続行します
会社更生法 163 条により、更生手続の終了時に係属していた更生債権等査定申立てや価額決定の手続は、更生計画認可の決定前に終了したときは終了し、認可決定後に終了したときは引き続き係属します。査定異議訴訟も、認可前終了なら中断、認可後終了なら続行します。認可前に終了した場合、債権を回収するには改めて通常の民事訴訟を提起する必要があり、消滅時効にも注意が必要です。
取引先の上場企業が会社更生に入り、あなたが請求した売掛金一千万円に管財人が異議を述べた。あなたは更生債権等査定申立て(倒産手続の中で債権額を簡易に確定する手続)で争っている最中だ。そこへ突然、更生手続が打ち切られる。あなたの査定手続はどうなるのか。163条の答えは残酷なほど明快だ。更生計画の認可決定の「前」に手続が終わったなら、あなたの査定申立ても価額決定の手続も、その場で終了する。認可の「後」に終わったなら、そのまま生き続ける。同じ債権、同じ争い、同じ金額。違うのは更生計画が認可されたかどうかという一点だけ。この一点で、あなたが積み上げた手続が消えるか残るかが正反対に振れる。さらに係属中の査定異議訴訟も、認可前なら中断、認可後なら続行と、認可決定を分水嶺に運命が分岐する。倒産手続の終わり方を見届けない債権者は、自分の戦いがまだ続いているのかすら分からなくなる。
会社更生法 163 条は、更生手続の終了時に係属している更生債権等査定申立て・価額決定の申立て、および査定異議訴訟等の処理を定める規定である。更生計画認可の決定を基準線とし、認可決定前の終了では確定手続を終了・中断させ、認可決定後の終了では引き続き係属させることで、簡易確定手続の論理と債権者救済の整合を図る。
AI 輔助整理,以條文原文為準
経営が行き詰まった株式会社を再建するための倒産手続を定める法律です。管財人が選任され、更生計画を作成・遂行して事業を立て直します。会社更生法 163 条は手続終了時の処理を定めます。
更生手続の中で、届け出た債権に管財人等が異議を述べた場合に、裁判所に簡易・迅速に債権額を確定してもらう手続です。通常の訴訟より早く判断が得られます。
認可決定前に廃止された場合、係属中の査定申立ては終了します(163 条 1 項)。売掛金を回収するには改めて通常の民事訴訟を提起する必要があり、時効の確認も欠かせません。
債権者集会等の可決を経た更生計画を、裁判所が認可する決定です。会社更生法 163 条はこの認可決定を基準線として、係属手続が終了するか続行するかを分けます。
更生債権として届け出れば、更生計画に従い一部回収できる可能性があります。異議があれば査定申立てで額を争いますが、手続終了時の扱いは認可の前後で変わります。
会社更生は株式会社限定で、管財人が経営権を握り抜本再建する手続です。民事再生は経営者が原則そのまま事業を続けられ、対象も広く、より簡易・柔軟です。
裁判所が定める更生債権届出期間内に届け出ます。期間を過ぎると原則として権利を失うため、開始決定の通知を受けたら速やかに届出を準備する必要があります。
査定の決定の送達を受けた日から一月の不変期間内に提起する必要があります(152 条 1 項)。この期間を過ぎると査定が確定し、争えなくなります。
認可決定の前か後かで分かれます。認可前に終了すれば査定申立て・価額決定の手続は終了し(163条1項)、改めて通常の民事訴訟で争うことになります。認可後に終了したならそのまま続きます。業界裏話ヒント:認可前終了で手続が終了しても、それまでの審理結果が完全に無駄になるわけではなく、通常訴訟で同じ証拠・主張を再利用できる。ゼロからではなく、争点整理の蓄積を引き継ぐつもりで切り替えると、再構築の負担が大きく減る
認可後終了では訴訟手続は中断せず引き続き係属します(163条5項の反対解釈)。管財人が当事者だった手続については52条4項・5項が準用され(163条2項)、受継の処理が定められています。業界裏話ヒント:認可後は更生会社や新たな事業主体が手続を引き継ぐ構造になるため、相手方が誰になるかは更生計画の内容次第。計画書のスポンサー条項と事業譲渡条項を読めば、訴訟の相手が誰になるかを先回りで把握できる。申立書の宛先を間違えないためにも重要だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 対象手続 | 163 条 1 項:更生債権等査定申立て・価額決定の申立ての手続 | — |
| 認可決定前に終了した場合 | 終了する | — |
| 認可決定後に終了した場合 | 引き続き係属する | — |
| 債権者の取るべき初動 | 認可前終了なら通常訴訟へ切替・時効確認 | — |
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