要点会社更生法185条は、再建が困難になったとき、裁判所の許可で事業全部廃止型の更生計画案を作成できると定める。ただし債権者の一般の利益を害する場合は許可されない。
Q · 取引先が会社更生に入れば、必ず再建して債権は戻ってくるの?
いいえ、途中で事業全部廃止の計画に変わることがあります
会社更生法185条により、更生手続開始後に事業継続型の更生計画案の作成が困難と判明したとき、裁判所は事業全部廃止型の更生計画案の作成を許可できます。再建を目指して始まった手続が、途中で清算に近い全廃止へ転じうるということです。ただし但書により、債権者の一般の利益を害するとき(破産での配当のほうが債権者に有利なとき)は許可されません。さらに2項では、決議に付する決定をするまでは裁判所はいつでも許可を取り消せます。債権者にとって、この但書と取消権が回収額を守る歯止めになります。
取引先が会社更生手続に入ったと聞いて、あなたは「時間はかかるが、いずれ立ち直って債権は回収できる」と安心したかもしれない。だが 185 条は、その安心に静かに穴を開ける。更生手続が始まった後で「事業を続ける計画を作るのは無理だ」と判明したとき、裁判所は事業の全部を廃止する内容の更生計画案の作成を許可できる。つまり、再建を目指して始まった手続が、途中で全事業を畳む方向へ舵を切る。再建の看板はそのまま、中身は清算に近づく。ただし歯止めはある。それが但書だ。「債権者の一般の利益を害するとき」、裁判所はこの許可を出せない。破産で配当を受けるより更生での全廃止のほうが債権者にとって損になる場合、裁判所はストップをかける。あなたが債権者なら、この一行が自分の回収額を守る最後の防波堤になる。
会社更生法185条は、再建型手続である会社更生において、事業継続型の更生計画案の作成が困難になった局面で、裁判所の許可により事業全部廃止型の更生計画案を作成しうることを定める規定である。許可は債権者の一般の利益を害しないことを要件とし、第2項により決議に付する決定をするまでは取消しが可能とされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再建型計画の作成が困難になったとき、裁判所の許可で事業全部廃止型の更生計画案を作成できる規定です。但書で債権者の一般の利益を害する場合は許可されません。
全廃止でも会社更生の枠内なら、更生計画による権利変更・弁済方法・財産処分の枠組みが使え、税務処理や債権者間調整が破産と異なります。畳む器が違えば取り分も変わります。
出せます。185条但書の「債権者の一般の利益」が許可の絶対条件で、破産より不利と示せれば許可を止められる余地があります。最終的には更生計画案の決議でも反対できます。
あります。185条2項により、更生計画案を決議に付する旨の決定をするまでは、裁判所はいつでも許可を取り消せます。この決定後は取り消せなくなります。
事業譲渡や会社分割で他社が承継すれば雇用は守られうりますが、完全な全廃止なら整理解雇のリスクが高まります。計画案が承継型か全廃止型かの確認が重要です。
個々の債権者ではなく債権者全体の利益を指します。あなた一人が不利でも全体として有利なら許可が通るため、同種債権者を巻き込む戦略が有効です。
届出期限を徒過すると債権が失権し、弁済を受けられなくなる恐れがあります。取引先が会社更生に入ったら、まず届出期限の確認と期限内届出を最優先にします。
1項の許可自体に明確な申立期限はありませんが、再建困難が「更生手続開始後に明らかになったとき」が入口要件です。2項の取消しは決議に付する決定までが限界です。
一概には言えない。会社更生は本来再建を目指す手続だが、185 条のとおり途中で「事業全部廃止」の計画に切り替わることがある。届いた更生計画案が再建型か全廃止型かで、あなたの回収見込みは大きく変わる。業界裏話ヒント:実務では、スポンサー(事業を引き継ぐ支援企業)が見つかるかどうかが分水嶺。スポンサーが付けば事業譲渡で雇用も取引も続き弁済率も上がるが、土壇場で降りると一気に全廃止へ傾く。債権者として、スポンサー選定の動向を早めに掴むのが回収額を守る鍵
可能性はある。185 条但書は「債権者の一般の利益を害するとき」は許可できないと定め、さらに更生計画案は最終的に債権者の決議にかかる(会社更生法 199 条以下の認可手続)。破産より不利だと示せれば、裁判所が許可を出さない、あるいは 2 項で取り消す余地がある。業界裏話ヒント:「債権者の一般の利益」は個々の債権者ではなく債権者全体で判断される。あなた一人が損でも全体が得なら通ってしまう。だから反対するなら、自分だけでなく同種の債権者を巻き込み「全体として破産のほうが有利」という構図を作るほうが効く
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 会社更生法185条:再建型手続の枠内で事業全部を廃止する更生計画案 | — |
| 債権者保護の歯止め | 但書「債権者の一般の利益を害するとき」は許可不可 + 2項の取消権 | — |
| 弁済・配当の枠組み | 更生計画による権利変更・弁済方法・財産処分の枠組みを使用 | — |
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