要点会社更生法 203 条は更生計画の効力範囲を定め、2 項で更生計画は保証人・連帯債務者への権利や第三者提供の担保に影響しないと規定する。会社の主債務が減免されても保証債務は満額残る。
Q · 会社が会社更生で借入金を 9 割カットされたら、私の連帯保証も 9 割消えますか?
消えません。保証債務は満額残ります(203 条 2 項)
消えません。会社更生法 203 条 2 項は、更生計画が「更生債権者等が保証人その他共に債務を負担する者に対して有する権利」および「更生会社以外の者が提供した担保」に影響を及ぼさないと明記しています。更生計画で会社の主債務が 9 割減免されても、連帯保証人の保証債務は満額のまま、第三者の物上保証も無傷で残ります。会社は再建し、保証した社長個人は満額債務を抱えて自己破産という事例も珍しくありません。会社の倒産処理と個人保証の処理は別の戦場です。
あなたが経営する会社が会社更生手続に入り、更生計画で 10 億円の借入金が 1 億円までカットされた。役員も従業員も胸をなでおろす。だが、もしあなたがその借入を個人で連帯保証していたなら、安堵するのはまだ早い。会社更生法 203 条 2 項は、更生計画が「更生債権者等が保証人その他共に債務を負担する者に対して有する権利」に影響を及ぼさないと定める。会社の債務が 9 割カットされても、それを保証した社長個人の保証債務は 10 億円のまま残るということだ。第三者が差し出した担保(物上保証)も同じく無傷で残る。一方で 1 項は、更生計画が更生会社、すべての更生債権者と株主、設立される新会社などを一律に拘束すると定める。会社本体は計画で救われ、しかし保証人個人は救われない。この非対称こそ、会社更生における最大の落とし穴である。
会社更生法 203 条は更生計画の効力範囲を定める規定である。1 項は更生計画が更生会社・すべての更生債権者等および株主・更生のために債務を負担し担保を提供する者・組織変更後の持分会社・新設会社を拘束する旨を定め、2 項は更生債権者等が保証人その他の共同債務者に対して有する権利および更生会社以外の者が提供した担保に計画が影響しない旨を定める。
更生計画で会社の主債務が減免されても、連帯保証債務は満額残ります。会社更生法 203 条 2 項が、計画は保証人への権利に影響しないと定めているためです。
会社の再建・廃業時に経営者個人の保証債務を、一定の自由財産を残して整理できる準則型私的整理の枠組みです。法的拘束力はありませんが金融機関も尊重します。
受けません。203 条 2 項により第三者提供の担保は計画の影響外で、債権者は抵当権等を実行できます。親会社が子会社のため提供した担保も同様です。
ほぼ同じです。民事再生法 177 条 2 項も保証人への権利は再生計画の影響を受けないと定め、倒産三法に共通する設計です。
1 項は更生計画が会社・全債権者・株主・新設会社を拘束すると定め、2 項は保証人や第三者担保には影響しないと定める「効力範囲」の条文です。
求償権は発生しますが、その求償権も更生債権として計画で減免された範囲でしか行使できず、満額回収は困難です。更生手続での届出が必要です。
保証債務は主債務と別個に時効が進行します。更生計画の認可は会社の主債務を変更しますが、保証債務の時効を当然に更新するわけではありません。
なりません。203 条 2 項で保証ルートは計画と無関係に温存されるため、会社からの回収が薄い計画でも保証人へ別途請求できます。
消えません。会社更生法 203 条 2 項が、更生計画は債権者が保証人に対して有する権利に影響を及ぼさないと明記しています。会社の債務が計画で 9 割カットされても、あなたの連帯保証債務は満額のまま残ります。業界裏話ヒント:だからこそ経営者保証に関するガイドラインが存在します。会社の再建手続と同時に申し立てれば、一定の自由財産(自宅や当面の生活費に相当する範囲)を手元に残して保証債務を整理できる余地がある。会社の弁護士に「個人保証も一体で組めますか」と最初に確認するかどうかで、その後の人生が変わる
倒産法上の特則で、付従性の原則を修正しています。更生計画による減免は会社の責任を縮減しますが、保証債務まで連動して縮減させると、保証本来の「主債務者が払えないときの備え」という機能が倒産局面でこそ失われてしまう。それを防ぐのが 203 条 2 項です。業界裏話ヒント:破産法 253 条 2 項、民事再生法 177 条 2 項もまったく同じ構造。倒産三法に共通する設計思想なので、どの手続でも保証人は救われないと覚えておくと、保証を頼まれたときの判断が変わる
求償権は理屈上発生しますが、その求償権自体が更生債権として計画で減免された範囲でしか行使できないのが原則で、満額回収は困難です。つまり保証人は満額払わされ、会社からは計画どおりの僅かな配当しか取り戻せない。業界裏話ヒント:保証人は更生手続の中で、自分の将来の求償権を更生債権として届け出ておく必要がある。これを怠ると、払った後に会社へ請求する足場すら失う。保証人になった時点で、自分も更生手続の当事者だと意識して動くこと
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|---|---|---|
| 規律対象 | 会社更生法 203 条:更生計画の効力範囲(保証人・物上保証は影響外) | — |
| 保証債務への効果 | 満額のまま残る(減免されない) | — |
| 第三者担保への効果 | 影響なし、抵当権等を実行可能 | — |
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