会社更生法 第227条(管轄の特例)
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更生計画において更生会社の株式の分割若しくは併合又は株式無償割当てをすることを定めた場合における会社法第二百三十四条第二項(同法第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による許可の申立てに係る事件は、同法第八百六十八条第一項の規定にかかわらず、更生手続が終了するまでの間は、更生裁判所が管轄する。
この条文の基本情報
管轄の特例とは何ですか?
定義管轄の特例とは、会社更生法第227条に定められた規定で、「更生計画において更生会社の株式の分割若しくは併合又は株式無償割当てをすることを定めた場合における会社法第二百三十四条第二項(同法第二百三十五条第二項において準用…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第227条(管轄の特例)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第227条の条文原文は「更生計画において更生会社の株式の分割若しくは併合又は株式無償割当てをすることを定めた場合における会社法第二百三十四条第二項(同法第二百三十五条第二項において準用…」で始まります。
- 会社更生法第227条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第227条の前の条は会社更生法第226条です。
- 会社更生法第227条の次の条は会社更生法第228条です。
- 会社更生法第227条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第227条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第227条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/227
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法227条は、更生計画による株式併合等の端数処理の許可申立てを、更生手続が終わるまでの間は本店所在地ではなく更生裁判所の管轄とする規定である。
Q · 倒産した会社の株が端数にまとめられたとき、その処分の許可はどこの裁判所が出すの?
更生裁判所です。本店所在地の地裁ではありません
会社更生法227条により、更生計画に基づく株式の分割・併合・無償割当てに伴う端数処理の許可申立て(会社法234条2項)は、更生手続が終了するまでの間は更生裁判所が管轄します。会社法868条1項の「本店所在地を管轄する地方裁判所」という原則は適用されません。倒産事件を統括する裁判所に付随判断を集約する仕組みで、本店の地裁に出した書面は管轄違いとして扱われます。更生手続が終了すれば、管轄は通常の本店所在地の地裁に戻ります。
解説
取引先だった、あるいは応援していた上場企業が、ある朝「会社更生手続開始」の一報で評価額ほぼゼロに転落する。あなたが握っていたその株式は、更生計画で「100株を1株に併合」のような形でまとめ直され、1株に満たない端数は売却され、わずかな現金に化ける。その売却に裁判所の許可が要る。普通なら、会社法234条2項によるこの許可の申立ては、会社の本店がある地方裁判所(会社法868条1項)に出すのが原則だ。ところが会社更生法227条は、更生手続が終わるまでの間、その許可を出すのは「更生裁判所」だと定める。倒産事件を一手に握る裁判所に、株主の端数処理という末端の判断まで配線を集約させる仕組みである。だからあなたが端数の対価に不満を持っても、向かう先は登記簿に載った本店所在地の裁判所ではなく、更生事件をいま現に審理しているあの裁判所になる。地図を取り違えると、声を上げる前に窓口で弾かれる。
法的な位置づけ
会社更生法227条は、更生計画に基づく株式の分割・併合・無償割当てに伴う端数処理の許可申立て事件について、その管轄の特例を定める規定である。本来は会社法868条1項により本店所在地の地方裁判所が管轄する非訟事件であっても、更生手続が終了するまでの間は更生裁判所が管轄し、倒産事件に付随する判断を一つの裁判所へ集約する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.株式併合等を盛り込んだら申立て先を確認 更生計画に株式の分割・併合・無償割当てを組み込んだら、端数処理の許可申立て先を会社法868条1項の本店所在地ではなく更生裁判所へ切り替える。会社法の感覚で本店地裁に出すと管轄違いで手続が止まる
- 2.更生事件番号を明記して許可申立てを提出 会社法234条2項(235条2項準用を含む)による端数売却の許可申立書を更生裁判所へ提出する。申立書に更生事件番号を明記し、係属する倒産専門部の運用に沿って書式を整える
- 3.終了の前後で管轄の切替を管理 更生手続の終結・廃止により特例は終わり、管轄は会社法868条1項の本店所在地の地裁に戻る。計画遂行スケジュールと終了見込みを逆算し、許可取得のタイミングを終了前に収める
- 4.端数対価の算定根拠を整え株主へ通知 許可を得た売却価格と端数の算定根拠を記録し、末端株主への通知に算定根拠を明示する。対価が低いほど株主の取り分が直接削られるため、説明可能性を確保する
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法227条とは何ですか?
更生計画に基づく株式の分割・併合・無償割当てに伴う端数処理の許可申立てを、更生手続終了までの間は更生裁判所の管轄とする管轄の特例規定です。会社法868条1項の本店所在地原則を振り替えます。
Q2株式の端数処理の許可はどこの裁判所に申し立てますか?
更生手続中は更生裁判所です。会社法868条1項の本店所在地の地裁ではありません。会社法234条2項による許可を、会社更生法227条が更生裁判所の管轄に集約しています。
Q3更生裁判所とはどこの裁判所ですか?
更生事件が現に係属している裁判所を指します。大型倒産は実務上ほぼ東京地裁・大阪地裁の倒産専門部に係属するため、登記上の本店所在地とは別になることが多いです。
Q4更生手続が終了した後は管轄はどうなりますか?
更生手続の終結または廃止により特例は終わり、以後は会社法868条1項の本店所在地を管轄する地方裁判所に戻ります。終了前後で申立て先が切り替わる点に注意が必要です。
Q5株式併合で端数が出るとどうなりますか?
1株に満たない端数は会社法234条・235条により売却され、株主は対価として現金を受け取ります。更生中はその売却許可を更生裁判所が出します。
Q6会社法234条と会社更生法227条はどう関係しますか?
会社法234条2項が端数処理の許可制度の本体で、会社更生法227条はその許可申立て事件の管轄だけを、更生手続中は更生裁判所に振り替える特例です。
Q7持株会の株が倒産で端数になったら何を確認すべきですか?
まず更生手続開始決定の有無を官報・適時開示で確認し、次に更生事件の係属裁判所を特定します。端数対価の通知が来たら売却価格・許可の算定根拠を確認します。
Q8端数の対価に納得できないときはいつ動くべきですか?
許可を個別に争うより、前提となる更生計画案が認可される前に、株式併合条項に対して関係人集会や意見聴取の場で意見を述べる方が実効的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1倒産した会社の株を持っていたら、端数の処分に文句を言えるんですか?
端数の売却自体は会社法234条(235条で併合にも準用)に基づき、更生中は会社更生法227条により更生裁判所の許可を得て行われます。対価に不服があるなら、許可を個別に争うより、その前提となる更生計画案に対して関係人集会で意見を述べる方が実効的です。実務のポイント:端数処理は計画を執行する末端の工程で、勝負は計画案の認可前についている。通知が届いてから動くと、もう器ができあがっている
Q2申立てや問い合わせは、会社の本店がある裁判所に行けばいいんですよね?
いいえ。会社更生法227条により、更生手続が終わるまでは更生裁判所が管轄します。会社法868条1項の「本店所在地を管轄する地方裁判所」という原則は、この場面では適用されません。実務のポイント:大型倒産は実務上ほぼ東京地裁・大阪地裁の倒産専門部に係属する。最初にそこを当てれば、本店所在地に出して回送・却下される数週間のロスを丸ごと消せる
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社の登記上の本店がある地裁に申し立てればいい」と思い込んでいる人が多いが、更生手続中はそこに管轄がない。会社法868条1項の本店所在地原則は、会社更生法227条によって更生裁判所へ振り替えられている。本店の地裁に出した書面は、管轄違いとして扱われる
- 「株式併合の端数処理なんて形式的な手続だろう」と知った気でいる人は、その深刻度を見落としている。許可される売却価格が低ければ、末端株主が受け取る現金がそのまま削られる。許可の中身は、あなたの取り分を直接左右する金額判断である
- 株主から見れば「自分の財産の処分」だが、更生手続から見れば「更生会社の資本構成を組み替える一工程」にすぎない。この温度差こそ、あなたの個別の声が後回しにされる構造的な理由だ。財産処分の重みを訴えても、手続は会社の再建を優先して進んでいく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 管轄裁判所 | 会社更生法227条:更生裁判所(更生事件の係属裁判所) | 会社法868条1項:本店所在地を管轄する地方裁判所 会社法234条2項:端数処理の許可制度の本体(管轄は別途定まる) |
| 適用される期間 | 更生手続が終了するまでの間 | 更生手続がない通常時(および更生終了後) 株式併合等で端数が生じる場面全般 |
| 規律の対象 | 端数処理の許可申立て事件の管轄の振替 | 会社法上の非訟事件一般の管轄原則 1株に満たない端数の売却・許可の実体ルール |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公司重整制度を持ち、重整事件は本公司所在地の法院が管轄する。倒産事件への付随判断の集中という発想は共通するが、端数処理について本条のような明文の管轄振替規定は持たない。
韓国は統合倒産法のもとで回生手続を集中管轄し、回生裁判所が付随事件を扱う点で日本と類似する。
ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)による再建を Insolvenzgericht に集中させ、付随する処分判断もこの裁判所が担う。
米国は連邦破産裁判所が Chapter 11再建事件を専属的に管轄し、付随する争点も同裁判所に集約される。日本の会社更生法はこの制度を範とした。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、長年積み立ててきた持株会の株式が、会社の更生手続で1株未満の端数にまとめられたら、その対価の売却を許可するのは誰なのか? 答えは本店所在地の地裁ではなく、更生裁判所だ。あなたが対価に異議を差し込む窓口も、結局そこに収斂する
- あなたが更生会社の管財人なら、更生計画に株式の併合を組み込んだ瞬間、端数売却の許可申立て先を更生裁判所へ切り替える必要がある。会社法の感覚で本店所在地の地裁に出せば、管轄違いで手続が止まり、計画遂行のスケジュール全体が後ろにずれる。あと一週間で計画認可、という局面でこれをやると致命傷になる
- 倒産した会社の株を1株だけ持っていた。ある日、端数の対価として数十円が振り込まれる。その金額を決めた許可は、更生裁判所が出していた。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保有株の会社が更生手続開始決定を受けたか、官報・適時開示で確認2. 更生事件の係属裁判所を特定する。登記上の本店所在地ではなく更生裁判所が窓口で、大型案件は東京地裁・大阪地裁の倒産専門部であることが多い3. 端数対価に不服があるなら、許可申立てを待つより更生計画案の株式併合条項に対して関係人集会で意見を述べる4. 端数対価の通知が届いたら、金額の算定根拠(売却価格・許可の有無)を確認する
訴えられた側:1. 更生計画に株式の分割・併合・無償割当てを盛り込んだら、端数処理の許可申立ては会社法868条1項ではなく更生裁判所へ提出する2. 更生手続が終了すると管轄は通常の本店所在地の地裁に戻る点に注意し、終了前後で宛先を切り替える3. 申立書に更生事件番号を明記し、計画遂行スケジュールと許可取得のタイミングを逆算して管理する
時効(請求できる期限):この管轄の特例は「更生手続が終了するまでの間」だけ適用される。更生手続の終結または廃止の決定で終了し、以後は会社法868条1項の本店所在地管轄に戻る。許可申立て自体に固有の出訴期間はないが、更生計画の遂行スケジュールに従って動く必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:227条は、更生計画に伴う株式の端数処理という会社法上の非訟事件を、倒産事件を統括する更生裁判所に集約する管轄の特例である。多数の付随事件を一つの裁判所に束ねることで、計画遂行の迅速性と判断の一貫性を確保する趣旨と解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:旧会社更生法が米国連邦倒産法の会社更生制度を範として制定。更生事件への付随事件の管轄集中の発想が導入された。
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法が全面改正(平成14年法律第154号)。現行227条として、株式の分割・併合・無償割当てに伴う端数処理の許可申立て事件の管轄を更生裁判所に集約する規定が整理された。
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