会社更生法 第228条(募集株式等の割当てを受ける権利の譲渡)
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更生計画の定めによって更生債権者等又は株主に対して更生会社又は第二百二十五条第一項に規定する新会社の募集株式若しくは設立時募集株式、募集新株予約権又は募集社債の割当てを受ける権利が与えられた場合には、当該権利は、これを他に譲渡することができる。
この条文の基本情報
募集株式等の割当てを受ける権利の譲渡とは何ですか?
定義募集株式等の割当てを受ける権利の譲渡とは、会社更生法第228条に定められた規定で、「更生計画の定めによって更生債権者等又は株主に対して更生会社又は第二百二十五条第一項に規定する新会社の募集株式若しくは設立時募集株式、募集新株予約権又は募集社債の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第228条(募集株式等の割当てを受ける権利の譲渡)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第228条の条文原文は「更生計画の定めによって更生債権者等又は株主に対して更生会社又は第二百二十五条第一項に規定する新会社の募集株式若しくは設立時募集株式、募集新株予約権又は募集社債の…」で始まります。
- 会社更生法第228条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第228条の前の条は会社更生法第227条です。
- 会社更生法第228条の次の条は会社更生法第229条です。
- 会社更生法第228条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第228条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第228条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/228
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法228条は、更生計画で更生債権者等や株主に与えられた株式・新株予約権・社債の割当てを受ける権利を、第三者へ譲渡できると定める規定である。
Q · 更生計画でもらった株の割当権って、他人に売れるの?
はい、更生計画で得た割当権は第三者に譲渡して現金化できます
はい。会社更生法228条により、更生計画で与えられた募集株式・新株予約権・社債の割当てを受ける権利は第三者に譲渡できます。株式そのものではなく「割当てを受ける権利」を売却することで、株を望まない更生債権者も早期に資金回収が可能です。ただし非上場の更生会社株には公開市場がなく、買い手はスポンサーや専門ファンドに限られるため、価格は需給に大きく左右されます。
解説
取引先が会社更生手続に入った。あなたは数千万円の売掛金を抱えた更生債権者だ。更生計画では、現金弁済の代わりに「更生会社や新会社の新株を割り当てる」と決まることがある。だが、あなたが本当に欲しいのは株ではなく現金かもしれない。228条が効いてくるのはまさにここだ。更生計画で与えられた「募集株式・新株予約権・社債の割当てを受ける権利」は、他人に譲渡できる。株はいらないが資金を回収したいあなたは、その権利を第三者に売って即座に現金化できる。逆に、その会社の経営権を握りたいスポンサーやファンドは、多数の債権者から権利を買い集めて一気に支配株主に上り詰められる。通常の会社法では割当てを受ける権利の譲渡は当然には認められないが、更生手続では再建を円滑にするため、この譲渡性が条文で正面から保障されている。たった一行が、倒産企業の支配権が最終的に誰の手に渡るかを左右する。
法的な位置づけ
会社更生法228条は、更生計画によって更生債権者等又は株主に与えられた募集株式・募集新株予約権・募集社債の割当てを受ける権利について、その第三者への譲渡を認める規定である。会社法上は当然には認められない割当権の譲渡性を、更生手続の円滑な遂行を目的として明文で保障する点に特徴がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.更生計画案で自分の権利の種類を確認する 更生計画案を受け取ったら、自分の債権が現金弁済か、株式・新株予約権・社債の割当てかを真っ先に確認する。割当てを受ける権利が与えられる場合、228条により譲渡できることを前提に方針を立てる
- 2.現金化か株主として残留かを早期に決める 運転資金が必要なら割当権を譲渡して現金化、再建後の株主として残りたいなら権利を保持する。非上場株の塩漬けリスクと資金繰りを比較し、計画認可前の早い段階で判断する
- 3.複数の譲渡先を当たり競争状態で売る スポンサー・再生ファンド・同業者など複数の買い手に打診する。買い手が一者に固まると言い値になるため、支配権争いが残っている局面で競わせて価格を引き上げる
- 4.対抗要件を備え効力発生日までに完了する 譲渡契約を締結し、管財人への通知など対抗要件の手続を確認する。株式等の発行・割当ての効力発生日までに譲渡と対抗要件を整えないと売却が宙に浮き、権利行使を怠れば失権する
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生の割当てを受ける権利とは何ですか?
更生計画で、現金弁済の代わりに更生会社や新会社の募集株式・新株予約権・社債の割当てを受けられる地位のことです。会社更生法228条はこの権利の譲渡を認めています。
Q2割当てを受ける権利は誰でも譲渡できますか?
更生債権者等または株主として更生計画で権利を与えられた者が譲渡できます。228条が明文で他への譲渡を認めるため、スポンサーやファンドへ売却して現金化できます。
Q3会社更生法228条と会社法の割当権の違いは何ですか?
会社法では株式の割当てを受ける権利の譲渡は当然には認められません。会社更生法228条は再建を円滑にするため、この譲渡性を正面から保障する特則です。
Q4割当権を譲渡するにはいつまでに手続きが必要ですか?
権利譲渡自体に固有の時効はありませんが、更生計画で定められた株式等の発行・割当ての効力発生日までに譲渡と対抗要件を整える必要があります。
Q5更生計画で株の代わりに現金をもらえますか?
計画内容によります。割当てを受ける権利を与えられた場合、228条に基づきその権利をスポンサー等へ譲渡することで、実質的に現金化する道があります。
Q6新株予約権や社債の割当権も譲渡できますか?
できます。228条は募集株式に限らず、募集新株予約権・募集社債の割当てを受ける権利についても譲渡を認めています。
Q7割当権の譲渡に管財人の同意は必要ですか?
228条は譲渡そのものを認めますが、誰に株式を割り当てるかの管理上、管財人への通知など対抗要件の手続が実務上重要になります。最新運用は代理人弁護士に確認してください。
Q8会社更生と民事再生で割当権の扱いは違いますか?
会社更生は管財人主導で株主・経営陣の刷新を伴う再建型で、228条のような割当権の譲渡が制度に組み込まれています。民事再生は原則 DIP 型で枠組みが異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1もらった株の割当権を売ったら、税金ってどうなるんですか?
権利の譲渡は資産の譲渡として課税対象になり得ます。法人なら譲渡損益が益金・損金に算入され、もともと貸倒れ処理した債権との関係も整理が必要です。実務のポイント: 倒産企業の割当権は額面より大きく値引きして売られることが多く、ここで実現する譲渡損は、しばしば税務上のタイミング調整の道具になります。いつ売って損を確定させるかで、その年の課税所得が変わる。会計士・税理士と弁護士を同じテーブルに着かせて設計するのが実務です(最新の税制をご確認ください)
Q2権利を買い集めれば、倒産した会社を実質的に乗っ取れるんですか?
可能です。228条で割当てを受ける権利は自由に譲渡できるため、スポンサーが多数の債権者から買い集めれば、計画に基づく新株発行後に支配株主となれます。225条1項の新会社方式でも同じ構造が使えます。実務のポイント: 表向きは「再建の支援」と報じられても、その実体は権利の集約を通じた支配権取得であることが少なくありません。誰が権利を買い集めているかを認可前に把握できる関係人は、再建後の主導権を読み切っている
Q3権利を譲渡したいのに、買い手が一人も見つからないことはありますか?
あります。非上場の更生会社株の割当権には公開市場がなく、買い手はスポンサーや専門ファンドなど限られた相手だけです。228条が譲渡を認めても、需要がなければ事実上売れません。実務のポイント: だからこそ、スポンサー選定が複数競合している時期が唯一の売り時です。スポンサーが一者に固まった後は、その一者の言い値になる。売却を考えるなら、競争が残っている段階で動くのが鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 「割当てを受ける権利は、もらった本人しか使えない」と思われがちだが、会社更生では正反対だ。228条は明文で譲渡を認めている。会社法の世界では株式の割当てを受ける権利の譲渡は当然には認められないため、その感覚で会社更生を見ると、実際に動いている権利の取引を見落とす
- この譲渡性を「債権者保護の親切な規定」と理解している人は、その射程の深刻さを掴みきれていない。譲渡が自由ということは、分散していた再建会社の株式の芽が、資金力のある一者に合法的に集約されうるということだ。気づけば支配権が外部ファンドに移っている。保護の顔をした規定が、支配権移転のパイプラインにもなる
- 「権利を売れるなら、いつでも好きな値段で売れる」と考えるのは前提が誤っている。非上場の更生会社株の割当権に公開市場はなく、買い手はスポンサーや専門ファンドに限られる。値付けは相手の言い値に近づく。譲渡できる自由と、有利に譲渡できる現実は別物だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 割当てを受ける権利の譲渡 | 会社更生法228条:明文で自由に譲渡可(再建円滑化のため) | 会社法202条・204条:株式の割当てを受ける権利の譲渡は当然には不可 会社更生法225条:新会社方式でも228条により同じく譲渡可 |
| 目的 | 更生債権者の早期換価と再建の円滑化 | 既存株主・募集の規律と会社の資本充実 事業を新会社へ移し再建する受け皿づくり |
| 支配権への影響 | 権利が一者に集約され支配権移転のパイプラインになり得る | 原則として既存株主構成を前提に募集を行う 新会社の株主構成をスポンサー主導で設計可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の重整も計画で株式の割当てを定めうるが、割当てを受ける権利の譲渡性を独立して明文化する規定は薄く、計画の枠内で処理される傾向がある
韓国の回生計画でも債権の出資転換が可能で、権利処理は回生計画の定めに従う。再建型手続の構造は日本と類似する
ドイツは倒産計画において債権の株式化(Debt-Equity-Swap)を認め、計画の枠内で持分を再編する。割当権という構成ではなく直接の持分付与に近い
米国 Chapter 11は計画で証券の分配を定め、再建後の株主構成を設計できる。日本の会社更生法はこの米国型再建を範として導入された経緯がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が、更生手続に入った大口取引先に8,000万円の売掛金を持っている。更生計画は「債権の一部を新株で代物弁済」とする内容。だが運転資金が逼迫しているあなたに、何年も塩漬けになる非上場株を持つ余裕はない。228条があるから、その株の割当てを受ける権利を投資ファンドに売却し、額面割れでも今すぐ現金化する道がある
- もし、あなたがスポンサーとして倒産企業の再建に乗り出すとしたら? 自分で増資を引き受けるだけでなく、他の更生債権者が持つ「割当てを受ける権利」を買い集めることで、計画認可後の株主構成を狙い通りに設計できる。誰がどの権利を持っているかの把握が、買収の成否を分ける
- 更生債権者の一人が、割当てを受ける権利をこっそり第三者へ譲渡した。あなたが管財人なら、その譲受人を新しい権利者として扱い、株式の発行手続を進めることになる。譲渡通知や対抗要件の管理を怠ると、誰に株を割り当てるべきかで紛争が起きる
- 計画認可は出た。だが権利の譲渡には事実上のタイムリミットがある。株式の発行・割当ての効力発生日までに譲渡と対抗要件を整えないと、あなたの売却話は宙に浮く。残された時間で動けるか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 更生計画案を受け取ったら、自分の債権がどう扱われるか(現金弁済か、株・新株予約権・社債の割当てか)を真っ先に確認する2. 割当てを受ける権利が与えられる場合、228条によりそれを譲渡できることを前提に、現金化したいか株主として残りたいかを早期に決める3. 譲渡先(スポンサー、再生ファンド、同業者)を複数当たり、支配権争いがある局面を狙って価格を競わせる4. 譲渡の際は管財人への通知など対抗要件の手続を確認し、株式発行の効力発生日までに完了させる(最新の手続運用は管財人・代理人弁護士に確認)
訴えられた側:1. 管財人・更生会社側なら、誰が割当てを受ける権利を持ち、誰に譲渡されたかを正確に管理する台帳を整える2. スポンサーとして支配権を狙うなら、計画認可前から個別債権者に権利譲渡を打診し、認可後の株主構成を設計する3. 権利の集約が一部の者に偏ると、他の更生債権者や関係人から計画の公正性を問われうるため、手続の透明性を確保する4. 譲渡を受けた権利に基づく払込み・引受けの期限を管理し、失権を避ける
時効(請求できる期限):228条の権利譲渡自体に固有の時効はないが、譲渡が意味を持つのは更生計画で定められた株式等の発行・割当ての効力発生日までである。その日を過ぎ権利が行使・消滅すれば譲渡の余地は消える。権利行使を怠れば失権する点にも注意(具体的な期日は計画の定めと最新の運用をご確認ください)
学説
通説:会社更生法228条の割当権の譲渡性は、株式等を望まない更生債権者の換価の自由を確保し、再建を円滑に進めるための制度的工夫と理解される。会社法上の割当権が当然には譲渡できないこととの対比で、更生手続の特則として位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全部改正 旧会社更生法(昭和27年)を全面的に改め、現行会社更生法(平成14年法律第154号)として制定。更生計画における募集株式・新株予約権・社債の割当てを受ける権利の譲渡性を現在の条文構成で整理した。個別条文の改正履歴は人的検証を推奨
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全面的に改め、現行会社更生法(平成14年法律第154号)として制定。更生計画における募集株式・新株予約権・社債の割当てを受ける権利の譲渡性を現在の条文構成で整理した。個別条文の改正履歴は人的検証を推奨
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